JPH0478994B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 この発明は、電子写真複写機等の転写搬送装置
に関する。

(ロ) 従来の技術 従来、電子写真複写機においては、転写用放電
器に隣接して交流電圧を印加してコロナ放電させ
る分離用放電器を備え、転写用放電器によつて転
写された転写紙と感光体上の電荷をACコロナ放
電によつて除電して電気的に転写後の転写紙を感
光体から分離するようにしているものも見られる
が、低価格化を計るため、この分離用放電器に代
えて、分離ベルトや分離ローラによつて機械的に
転写紙を感光体から分離させる分離手段を備えた
転写搬送装置も提案されている。ところで後者の
転写搬送装置においては、転写紙に与えられる分
離力および搬送力が転写紙の一端に偏つて集中す
るため、転写紙がしわになつたり波打つたりした
転写不良が定着不良を生じ易い。従つて、これを
防止するために転写紙を転写直後に平面状の案内
板によつて案内するようにしている。（例えば、
特開昭58−179883号参照）。

(ハ) 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、案内板が平面状であると、次の
ような問題点がある。

(1) 転写紙の種類や湿り具合によつては案内板と
の摩擦抵抗が大きくなり、転写紙が円滑に搬送
しにくくなる。

(2) 浮遊するトナーが案内板に付着して転写紙の
裏面が汚れやすい。

この発明はこのような事情を考慮してなされた
もので、転写紙の接触面積を減少させることによ
り円滑な搬送が可能であり、且つ転写紙の裏面が
トナーによつて汚れることのない転写搬送装置を
提供するものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 この発明は、感光体上の現像画面を搬送される
転写紙に転写するコロナ放電器と、転写紙の幅方
向の一端を感光体から分離する分離手段と、コロ
ナ放電器の転写紙搬出側に隣接して設けられた感
光体から分離された転写紙の上記一端を挾んで搬
送する分離搬送手段と、コロナ放電器とその分離
搬送手段との間に設けられ感光体から分離された
転写紙を案内する搬送案内板とを備え、かつ、そ
の搬送案内板が複数の薄板状の突出部を設け、前
記突出部の過半数以上が、分離搬送手段から給紙
方向に離れるに従つて分離搬送手段から紙幅方向
に離れるように給紙方向に対して所定角度を有し
て配向された転写搬送装置を提供するものであ
る。また、複数の薄板状の突出部が転写紙搬送方
向に所定角度を有して平行に配向され、かつ、突
出部の転写紙搬入側の端部と隣接する突出部の転
写紙搬出側の端部とが転写紙搬送方向に重合して
配置されることが好ましい。

(ホ) 作用 案内板は複数の薄板状の突出部により転写紙を
支持して案内するので、案内板と転写紙の接触面
積が大きく減少し、両者間の摩擦抵抗が減少す
る。さらに、薄板状の突出部の先端には浮遊トナ
ーが付着しにくいため転写紙を汚すことが少くな
る。また、突出部の転写紙搬送方向に対する配向
角度より、転写紙の搬送方向が整えられる。

(ヘ) 実施例 以下、図面に示す実施例に基づいてこの発明を
詳述する。なお、これによつてこの発明が限定さ
れるものではない。

第１図はこの発明の一実施例を適用した複写機
の構成説明図であり、１は複写時に矢印Ａ方向に
回転する感光体ドラム、２は現像ローラ、３は転
写紙４の送給時期に合わせて回転し転写紙４を感
光体１へ送給するレジストローラ、５は転写用の
コロナ放電器、５ａはそのケース、５ｂは放電ワ
イヤ電極、６はケース５ａから延出して設置され
た搬送案内板、６ａは案内板６に設けられたリ
ブ、７は転写紙４の幅方向の一端を感光体ドラム
１から隔離する分離手段としての分離ベルト、
８，９はベルト７によつて隔離された転写紙４の
一端を挾んで転写紙４を感光体ドラム１から分離
し矢印Ｂ方向へ搬送する分離搬送手段としての一
対の分離ローラ、１０は転写紙４を案内するガイ
ド板、１１は搬送ローラ、１２は定着ローラ、１
３は転写後の感光体ドラム１の表面の残留トナー
を削除するブレード、１４は削除されたトナーを
タンク１４ａへ回収する回収ローラ、１５は感光
体ドラム１の表面を一様に除電する除電ランプ、
１６は感光体ドラム１の表面を均一に帯電させる
コロナ放電器、Ｌは原稿を露光して得られた画像
光である。

第２図は第１図の要部の構成を示す斜視図であ
り、７ａは分離ベルト７を引張して感光体ドラム
１に密着させるスプリング、８ａは軸８ｂを中心
として回動しスプリング８ｃに付勢されてローラ
８をローラ９に押圧するレバーである。

第３図はコロナ放電器４と搬送案内板６とを示
す平面図であり、搬送案内板６はケース４ａの転
写紙搬出側の側板から延出して設けられるととも
に、搬送案内板６には、40枚の最大長さ13mm、最
大高さ2.5mm、板厚１mmのリブ６ａが５mmの間隔
で設けられ、その内分離ベルト側（第３図向つて
左側）の３枚は転写紙搬送方向に対して−35度の
角度を有して平行に配向され、他の１枚は平行
に、その他の36枚は＋35度を有して平行に配向さ
れている。

また、各々のリブ６ａは転写紙搬入側の端部と
隣接するリブの転写紙搬出側の端部とが転写紙搬
送方向に重合しあつて配置されている。

このような構成において、第１図に示すように
除電ランプ１５によつて一様に除電され、コロナ
放電器１６によつて均一に帯電された感光体ドラ
ム１に画像光Ｌが照射されると、静電潜像が形成
され、その静電潜像が現像ローラ２によつて現像
される。そして、レジストローラ３によつて転写
紙４が感光体ドラム１の方へ搬送されると、第２
図のように転写紙は静電的に感光体ドラム１に吸
着されるが、転写紙４の一端は分離ベルト７によ
つて感光体ドラム１から隔離された状態に保持さ
れる。転写用のコロナ放電器５によつて転写され
た転写紙４は、ベルト７側の端部がローラ８，９
に挾まれて搬送されるとともにその端部以外は搬
送案内板６のリブ６ａ上を案内されて搬送され、
さらにガイド板１０および搬送ローラ１１によつ
て定着ローラ１２へと搬送されて定着され外部へ
搬出される。

この時、搬送案内板６が従来のように平板の場
合には、転写紙４との摩擦抵抗が大きく、そのた
め、転写紙４の腰の強さにもよるが、転写紙４は
コロナ放電器５の上で波状のうねりを生じて部分
的に感光体ドラム１から分離し転写不良を生じや
すい。

この実施例によれば、搬送案内板６は第３図に
示すようなリブ６ａを有しているので転写紙４と
リブ６ａとは点接触となり、摩擦抵抗が減少し、
さらに転写紙４とリブ６ａとの接触点が転写紙の
サイズを問わずその搬送にともなつて幅方向の両
側に拡がるように移動して転写紙に常に幅方向に
引伸ばす方向の力を与えるため、比較的腰の弱い
転写紙や湿気を多く含む転写紙であつても、うね
りやしわを生ずることなく円滑に搬送転写され
る。

第４図はこの発明の他の実施例を示す第３図対
応図であり、リブ６ａがすべて転写紙搬送方向に
対して＋30度に配向され、その他の構成は第３図
に同等である。第４図に示す搬送案内板６は転写
紙４が搬送方向に対して分離ロール８，９の方向
へ片寄る傾向のある場合に使用され、これによつ
て転写紙の幅方向に作用する力を平衡させて転写
紙の円滑な搬送を促進する。

また、コロナ放電器５の近傍にはトナーが浮遊
しやすく、それが搬送案内板６に付着する傾向に
あるが、本発明の搬送案内板では転写紙４はリブ
６ａの先端で接触するようになつており、リブ６
ａの先端にはトナーが付着しにくいため、浮遊ト
ナーによつて転写紙４が汚れることがない。

なお、各リブ６ａ間の間隔はその配向角度にも
よるが余り広くとると転写紙４は波を生ずるの
で、搬送案内板上において転写紙は幅方向に間断
なくリブ６ａのいずれかによつて支持されるよう
に決定される。

さらに、搬送案内板を透明な材料で構成し、そ
の下部に除電ランプ（図示しない）を設け、その
光によつて転写終了後の感光体ドラムや転写紙の
残留電荷を除去するようにしてもよい。

(ト) 発明の効果 この発明によれば、転写紙の波打ちやうねりが
防止されて円滑に転写紙の転写・搬送が行われる
とともに、浮遊トナーが搬送案内板に付着するこ
とによつて生ずる転写紙の汚れが防止される。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を適用した複写機
の構成説明図、第２図は第１図の要部を示す斜視
図、第３図は第１図の要部を示す平面図、第４図
はこの発明の他の実施例を示す第３図対応図であ
る。 ５……コロナ放電器、７……分離ベルト、８，
９……分離ローラ、６……搬送案内板、６ａ……
リブ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 感光体上の現像画像を搬送される転写紙に転
   写するコロナ放電器と、転写紙の幅方向の一端を
   感光体から分離する分離手段と、コロナ放電器の
   転写紙搬出側に隣接して設けられ感光体から分離
   された転写紙の上記一端を挾んで搬送する分離搬
   送手段と、コロナ放電器とその分離搬送手段との
   間に設けられ感光体から分離された転写紙を案内
   する搬送案内板とを備え、かつ、その搬送案内板
   が複数の薄板状の突出部を設け、前記突出部の過
   半数以上が、分離搬送手段から給紙方向に離れる
   に従つて分離搬送手段から紙幅方向に離れるよう
   に給紙方向に対して所定角度を有して配向された
   転写搬送装置。 ２ 感光体上の現像画像を搬送される転写紙に転
   写するコロナ放電器と、転写紙の幅方向の一端を
   感光体から分離する分離手段と、コロナ放電器の
   転写紙搬出側に隣接して設けられ感光体から分離
   された転写紙の上記一端を挾んで搬送する分離搬
   送手段と、コロナ放電器とその分離搬送手段との
   間に設けられ感光体から分離された転写紙を案内
   する搬送案内板とを備え、かつ、その搬送案内板
   が複数の薄板状の突出部を設け、複数の薄板状の
   突出部が転写紙搬送方向に所定角度を有して平行
   に配向され、かつ、突出部の転写紙搬入側の端部
   と隣接する突出部の転写紙搬出側の端部とが転写
   紙搬送方向に重合して配置されてなる転写搬送装
   置。