JPH0476790B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

〔産業上の利用分野〕 本発明は、感圧複写紙や感熱記録紙に用いられ
ているロイコ系色素に関し、特に発色性および耐
退色性、耐光性に優れ、白色度の高いロイコ系色
素用顕色剤に関するものである。 〔発明の概要〕 近年、情報産業の急速な発展にともない、産業
用、オフイス用などの情報機器の端末から、容易
に記録出力が得られる感圧複写紙や感熱記録紙の
利用が盛んに行われている。 本発明は、上記感圧複写紙や上記感熱記録紙に
用いられているロイコ系色素用顕色剤として、ア
ルミナと窒化ボロン（BN）の混合物、もしく
は、アルミナと窒化ボロン（BN）とSiO₂の混合
物を用いることによつて、発色および耐退色性、
耐光性に優れた記録を得ることができるようにし
たロイコ系色素用顕色剤を提供することを目的と
している。 〔従来の技術〕 従来のロイコ系色素用顕色剤として、α−ナフ
トール、β−ナフトール、２・2′−メチレンビス
（４−メチル−６−ターシヤリ−イソブチルフエ
ノール）、２・2′−メチレンビス（４−クロルフ
エノール）、４フエニルフエノール、４−ターシ
ヤリブチルフエノール、２・2′−ジヒドロキシジ
フエノール、４・4′−セカンダリ−ブチリデンフ
エノール、４、4′ジクロルヘキシリジンジフエノ
ール、４−ヒドロキシジフエノキシド、４・4′−
イソプロピリデンジフエノール、ハイドロキノ
ン、４−ヒドロキシアセトフエノール、４・4′−
イソピリデンビス（２−ターシヤリ−ブチルフエ
ノール）、４−ターシヤリ−オクチルカテコール、
ノボラツク型フエノール樹脂、フエノール重合体
などのフエノール性化合物や、サリチル酸、３−
（α−メチルベン）サリチル酸、３・５−ジ−α
−α−メチルベンジルサリチル酸、３−イソプロ
ピルサリチル酸、３−クロル−５−（α−メチル
ベンジル）サリチル酸、３−フエニル−５−
（α・α−ジメチルベンジル）サリチル酸、３−
ベンジルサリチル酸、３・５−ジターシヤリブチ
ルサリチル酸、３−ターシヤリブチルサリチル
酸、安息香酸、テレフタル酸、３・５−ジメチル
−４−ヒドロキシ安息香酸、パラターシヤリブチ
ル安息香酸、３−セカンダリブチル−４−ヒドロ
キシ安息香酸、トリクロル安息香酸、３−シクロ
ヘキシル−４−ヒドロキシ安息香酸などの芳香族
カルボン酸、及びこれらフエノール性化合物や、
活性白土、酸性白土、ケイ酸アルミニウム、ベン
トナイト、アタパルガイト、コロイダルシリカな
どの固体酸や、マグネシウム、アルミニウム、カ
ルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニツケルな
どの多価金属と芳香族カルボン酸との塩などの有
機酸性物質が使用されている。 〔発明が解決しようとしている課題〕 しかし、従来の有機化合物をロイコ系色素用顕
色剤として用いた場合、発色性があまり良好でな
く、退色するという問題があつた。また、光照射
による着色や大気中の窒素化合物による黄変が激
しいなど問題があつた。また、活性白土などは、
黄色味を帯びており良好な画像を得ることができ
なかつた。 そこで、本発明は、従来のこの様な問題点を解
決するために、発色性に優れ、また耐退色性、耐
光性に優れ、白色度の高いロイコ系色素用顕色剤
を提供することを目的としている。 〔課題を解決するための手段〕 本発明は、上記課題を解決するために、ロイコ
系色素用顕色剤としてアルミナと窒化ボロン
（BN）の混合物、もしくは、アルミナと窒化ボ
ロン（BN）とSiO₂の混合物を用いることによつ
て、発色性を向上させ、また、耐退色性、耐光性
を向上させるようにしたものである。さらに、ア
ルミナ、窒化ボロン（BN）、及びSiO₂は、白色
度も高いために、良好な画像が得られるようにし
たものである。 〔実施例〕 以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれ
に限定されるものではない。 〔実施例１〕 ５％（Ｗ／Ｗ）の濃度のポリビニルアルコール
水溶液50重量部に、アルミナ15重量部、BN15重
量部を加え、ボールミルを用いて約24時間粉砕分
散し、顕色剤分散液とした。この顕色剤分散液を
バーコーターを用いて、40ｇ／m²の上質紙上に、
20ｇ／m²（乾燥重量）となるように塗工し、ロイ
コ系色素用顕色シートとした。このロイコ系色素
用顕色シートを、ロイコ系色素を用いた感圧複写
紙と合わせ、120Kg／cm²の圧力で発色させ、濃度
を測定した。また、耐退色性を調べるために、発
色直後より500時間後に発色濃度を測定した。以
上の測定値を表１に示す。 〔実施例２〕 ５％（Ｗ／Ｗ）の濃度のポリビニルアルコール
水溶液50重量部に、アルミナ10重量部、BN10重
量部、SiO₂10重量部を加え、ボールミルを用い
て約24時間粉砕分散し、顕色剤分散液とした。こ
の顕色剤分散液をバーコーターを用いて、40ｇ／
m²の上質紙上に、20ｇ／m²（乾燥重量）となるよ
うに塗工し、ロイコ系色素用顕色シートとした。
このロイコ系色素用顕色シートを、ロイコ系色素
を用いた感圧複写紙と合わせ、120Kg／cmの圧力
で発色させ、濃度を測定した。また、耐退色性を
調べるために、発色直後より500時間後に発色濃
度を測定した。以上の測定値を表１に示す。 〔比較例〕 上記の実施例と比較するために、公知のロイコ
系色素用顕色剤のひとつである、ビスフエノール
Ａについて、実施例１，２と同様の測定を行い、
測定値を表１に示す。

〔発明の効果〕

以上のように、ロイコ系色素用顕色剤として、
アルミナと窒化ボロン（BN）の混合物、もしく
は、アルミナと窒化ボロン（BN）とSiO₂の混合
物を用いることによつて、発色性に優れ、また耐
退色性、耐光性に優れ、白色度の高いロイコ系色
素用顕色剤を提供することができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ロイコ系色素用の顕色剤として、アルミナと
   窒化ボロン（BN）の混合物をもちいたことを特
   徴とするロイコ系色素用顕色剤。 ２ ロイコ系色素用の顕色剤として、アルミナと
   窒化ボロン（BN）とSiO₂の混合物をもちいたこ
   とを特徴とするロイコ系色素用顕色剤。