JPH0475959B2

JPH0475959B2 -

Info

Publication number: JPH0475959B2
Application number: JP2989985A
Authority: JP
Inventors: Hajime Tomooka; Masao Kusumi
Original assignee: RAION HAIJIIN KK
Current assignee: RAION HAIJIIN KK
Priority date: 1985-02-18
Filing date: 1985-02-18
Publication date: 1992-12-02
Also published as: JPS61188500A

Description

【発明の詳細な説明】

技術分野本発明は、アルカリ洗浄剤に関し、特に、自動
食器洗浄機用の洗浄剤などの硬表面洗浄剤として
好適な低泡性のアルカリ洗浄剤に関する。従来技術食器、調理具のような厨房用品を大量に洗浄す
る自動食器洗浄機は、食堂施設などを中心として
広く用いられている。このような洗浄機において
は、送りこまれた食器等に洗浄剤をスプレーして
洗浄し、洗浄剤は循環使用している。そのため、
洗浄剤は、洗浄力に加えて低泡性であることが要
求される。洗浄剤が発泡すると、洗浄槽から洗浄
剤が溢れたり、ポンプが空回転して洗浄機自体の
運転が不能となる。そこで、従来は洗浄剤中に界
面活性剤が配合できず、主としてアルカリ剤とキ
レート剤とからなる洗浄剤が使用されてきた。しかしながら、このような洗浄剤では洗浄力が
必ずしも十分でなく、特にコツプ等のガラス器に
おけるスポツト汚れが問題となつていた。洗浄後
にリンス剤と呼ばれる仕上げ剤をスプレーするこ
とも行なわれているが、本質的な解決にはなつて
いない。さらに、洗浄機の長期に渡る安全な運転のため
にはスカムの発生を防止することが必要であり、
また、食器の洗浄においては殺菌剤が併用される
ことから酸化剤に対する安定性が要求されるな
ど、総合的により優れた洗浄剤の開発が待たれて
いた。発明の目的本発明は、スポツト汚れが発生せず洗浄力に優
れ、低泡性で、食器などの自動洗浄機用に好適な
界面活性剤含有アルカリ洗浄剤を提供することを
目的とする。発明の構成本発明のアルカリ洗浄剤は、以下の(a)，(b)およ
び(c)成分を含有することを特徴とする。 (a) 下記の一般式（），（）または（）で表
される化合物の１種または２種以上からなるジ
カルボン酸系界面活性剤、（上記式中、R₁は直鎖または分岐鎖を有す
る炭素数６〜10のアルキル基またはアルケニル
基を表し、R₂，R₃，R₄，R₅は分岐鎖を有して
もよい炭素数１〜４のアルキレン基を表し、Ｍ
はアルカリ金属を表す。） (b) キレート剤 (c) アルカリ剤以下、本発明についてさらに詳細に説明する。 (a)成分のジカルボン酸系界面活性剤としては、
上記一般式（）で示されるアルキル（またはア
ルケニル）コハク酸ジアルカリ金属塩、一般式
（）で示されるＮ−アシルイミノジ酢酸ジアル
カリ金属塩、一般式（）で示されるＮ−アルキ
ル（またはアルケニル）イミノジ酢酸ジアルカリ
金属塩の少なくとも１種が用いられる。上記一般
式でR₁は６〜10の範囲にあることが必要である。
この値が５以下では、洗浄力が不十分となり、ス
ポツト汚れが生じ、一方、11以上では泡立ちが激
しく洗浄装置の運転が困難になるとともに、スポ
ツト汚れが生じ、洗浄力も低下する。また、R₂，
R₃，R₄，R₅の炭素数が５以上になると、泡立ち
が激しく、スポツト汚れが生じ、洗浄力も劣る。
Ｍはアルカリ金属塩であり、好ましくはナトリウ
ムまたはカリウムである。 (b)成分のキレート剤としては、特に限定されず
従来と同様のものが用いられ、たとえば、ポリア
クリル酸塩、ポリマレイン酸塩、エチレンジアミ
ンテトラ酢酸塩、グルコン酸塩、ニトリロトリ酢
酸塩などが例示される。これらの中でも、ポリア
クリル酸塩およびポリマレイン酸塩と(a)成分のジ
カルボン酸系界面活性剤とを併用するが好まし
い。エチレンジアミンテトラ酢酸塩、グリコン酸
塩、ニトリロトリ酢酸塩などは、スケールの発生
の原因となるCaやMgイオンを捕捉する能力があ
り多用されているが、食品汚れやスケールなどの
汚れ分散効果、スケールの結晶の生成あるいは生
長抑制効果の点では必ずしも十分でない。一方、
ポリアクリル酸塩およびポリマレイン酸塩は汚れ
分散効果およびスケール抑制効果の点で優れてい
るが、CaやMgのキレート力は弱いので、このよ
うなキレート剤だけとスカムを形成するカルボン
酸系界面活性剤を併用すると、界面活性剤がスカ
ムを生成して被洗浄物や洗浄機を再汚染してしま
う傾向がある。これに対し、本発明の特定のジカ
ルボン酸系界面活性剤はポリアクリル酸塩および
ポリマレイン酸塩と組み合わせた場合でも、スカ
ムを発生することがなく、洗浄性や洗浄機の長時
間安定性に優れている。さらに、食器のような厨
房用品の洗浄においては、次亜塩素酸ナトリウム
のような殺菌剤を使用する場合が多い。自動洗浄
装置では洗浄剤が循環使用されるため、洗浄剤中
に次亜塩素酸ナトリウムが混入してきてエチレン
ジアミンテトラ酢酸塩（EDTA）、グルコン酸
塩、ニトリロトリ酢酸塩などは分解してしまう。
そのため、EDTA等とポリアクリル酸塩とを組
み合わせてキレート系を形成しても、EDTA等
が使用中に失活して結局はスカムの発生を招くこ
とになる。本発明の(a)ジカルボン酸系界面活性剤
とポリアクリル酸塩およびポリマレイン酸塩とを
組み合わせれば、スカムの発生がなく、また、殺
菌剤によりキレート剤が分解されて所期の洗浄能
が失われることもない。ポリアクリル酸塩としては、アクリル酸のホモ
ポリマーや、メタクリル酸などの他のビニルモノ
マーとのコーポリマーが例示される。塩としては
ナトリウムやカリウムのようなアルカリ金属塩が
好ましい。また、分子量は4000〜80000程度が適
当である。ポリマレイン酸塩としては、マレイン酸のホモ
ポリマーや、エチレン、プロピレン、ブチレン、
アクリル酸、メタクリル酸などの他のモノマーと
のコーポリマーが例示される。塩としてはナトリ
ウムやカリウムのようなアルカリ金属塩が好まし
い。また、分子量は1000〜7000程度が適当であ
る。 (c)成分のアルカリ剤としては、従来と同様のも
のが使用でき、たとえば、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、メタ珪酸ナトリウム、トリポリリ
ン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、炭酸ナ
トリウムなどが例示される。 (a)，(b)，(c)成分の配合量は次の通りである。好適な範囲より好ましい範囲 (a)成分：５〜30重量部 10〜20重量部 (b)成分：0.1〜20重量部 0.5〜10重量部 (c)成分：５〜94重量部５〜94重量部本発明のアルカリ洗浄剤は液体および粉体のよ
うな固体のいずれの形態もとることができる。液
体洗浄剤の場合は、固形分濃度45％以下とするこ
とが好ましい。また、本発明のアルカリ洗浄剤
は、任意成分として硫酸ナトリウムや殺菌剤のよ
うな添加剤を含有することもできる。また、他の
界面活性剤も含有しうるが、起泡性のアルキルベ
ンゼンスルホン酸塩のような他の界面活性剤を実
質上含有しないことが、洗浄性の点から好まし
い。発明の効果本発明のアルカリ洗浄剤は、特定のジカルボン
酸誘導体を界面活性剤成分として配合することに
より、泡立ちが極めて少なく、ガラス表面にスポ
ツト汚れが発生せず、洗浄力においてもすぐれた
もである。また、この界面活性剤は耐アルカリ性
に優れ、液体洗浄剤として長時間安定に保存する
ことができる。本発明の洗浄剤は、特に自動洗浄
機用の洗浄剤として、とりわけ自動食器洗浄機等
の高圧洗浄用の洗浄剤として好適である。実施例第１表に示した組成の液体洗浄剤（重量％、バ
ランスは水）を調製し、これを使用濃度が0.2％
となるようにして自動食器洗浄機に供給した。洗
浄機ではガラス製のコツプおよび磁器製の平皿に
洗浄液を高圧スプレーして洗浄し、洗浄液はポン
プにより循環使用した。次に示したように泡立
ち、スポツト汚れ、洗浄力を評価し、その結果を
第１表に示した。 (1) 泡立ち以下のように評価した。 ◎…液面上に殆ど泡がない ○…液面上に泡がみられるが、高圧洗浄に支
障がない △…泡が溢れる ×…モーターが空回転して洗浄機の運転がで
きない (2) スポツト汚れガラス製のコツプを牛乳で満遍無く汚し、室温
で３〜４時間乾燥したものを洗浄した。以下の基準でスポツト汚れを目視判定し、５個
の平均をとつた。５点…全くスポツトがない４点…スポツトが１個ある３点…スポツトが２〜３個ある２点…汚れが除去されるが、スポツトが多数
ある１点…汚れが残る (3) 洗浄力カユに生卵を混ぜたものを、平皿１個当り５〜
８グラム塗り、室温で30分〜１時間乾燥したもの
を洗浄した。ヨーソデンプン反応により汚れ残り
を検出し、非着色部の面積の割合で以下のように
評価した。５点…100〜80％４点…80〜60％３点…60〜40％２点…40〜20％１点…20％以下また、実施例１〜５および７，８の液体洗浄剤
に、さらに次亜塩素酸ソーダを5wt％添加して連
続洗浄を行なつたところ、実施例４以外は洗浄能
力に変化がみられず、スカムの発生もなく、洗浄
機の運転を安定して行なうことができた。実施例
４の洗浄剤では、洗浄能力の低下がみられ、スポ
ツト汚れ、洗浄性が低下した。

【表】

Claims

【特許請求の範囲】１ (a) 下記の一般式（），（）または（）
で表される化合物の１種または２種以上からな
るジカルボン酸系界面活性剤、（上記式中、R₁は直鎖または分岐鎖を有す
る炭素数６〜10のアルキル基またはアルケニル
基を表し、R₂，R₃，R₄，R₅は分岐鎖を有して
もよい炭素数１〜４のアルキレン基を表し、Ｍ
はアルカリ金属を表す。） (b) キレート剤および (c) アルカリ剤を含有することを特徴とするアルカリ洗浄剤。