JP4015778B2 - 食器洗浄機用液体洗浄剤組成物 - Google Patents

食器洗浄機用液体洗浄剤組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP4015778B2
JP4015778B2 JP17134099A JP17134099A JP4015778B2 JP 4015778 B2 JP4015778 B2 JP 4015778B2 JP 17134099 A JP17134099 A JP 17134099A JP 17134099 A JP17134099 A JP 17134099A JP 4015778 B2 JP4015778 B2 JP 4015778B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
general formula
cleaning
liquid detergent
following general
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP17134099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001003089A (ja
Inventor
伸司 丸山
憲史 山口
Original Assignee
ディバーシー・アイピー・インターナショナル・ビー・ヴイ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ディバーシー・アイピー・インターナショナル・ビー・ヴイ filed Critical ディバーシー・アイピー・インターナショナル・ビー・ヴイ
Priority to JP17134099A priority Critical patent/JP4015778B2/ja
Publication of JP2001003089A publication Critical patent/JP2001003089A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4015778B2 publication Critical patent/JP4015778B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、陶磁器,プラスチック,ガラス,金属等からなる食器類の硬表面の洗浄に適した食器洗浄機用液体洗浄剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ホテル,レストラン,給食センター,事業所等の厨房内または作業所においては、大量の食器を洗浄するために、自動食器洗浄機の普及が大幅に進んできている。自動食器洗浄機としては、コンベアータイプ,ドアタイプ,アンダーカウンタータイプ等の外観の異なる装置が知られているが、基本的には、上下のスプレーノズルから液体洗浄剤が噴出され、食器上の食材残滓を洗い流すというシステムを有するものである。
【0003】
こうした食器洗浄機に用いられる液体洗浄剤は、通常、食器上の油脂汚れ,蛋白汚れ等を分解したり可溶化したりするのを促進する機能を発揮するアルカリ剤と、洗浄用の水に含まれる金属イオンを捕捉する機能(金属イオン封鎖能)を発揮し、食器上の汚れを溶解したり分散させたりするのを促進できる金属イオン封鎖剤と、その他の添加剤とから構成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記液体洗浄剤の構成成分のうち、金属イオン封鎖剤は、洗浄性能を効果的に発現させるための重要な成分の一つとされている。この金属イオン封鎖剤としては、従来から、主としてトリポリ燐酸塩等の燐酸化合物が用いられてきたが、燐酸化合物は、概して溶解度が低いため、濃縮化した液体洗浄剤を得にくいという欠点を有している。そのため、燐酸化合物を金属イオン封鎖剤とした場合、液体洗浄剤中の有効成分の割合が低くなり、多量の液体洗浄剤を食器洗浄機に装填し使用しなければならないという問題がある。しかも、交換単位が重量物となり、交換作業が比較的頻繁であるとともに、これを保管するのに多大なスペースを要するという問題もある。したがって、装填量を少なくできるとともに洗浄性能が高い代替物質を見いだすことは、非常に重要であり、また強く要望されているところでもある。
【0005】
また、燐酸化合物は、湖沼の富栄養化の原因の一つと考えられており、環境への影響を考慮して、無燐化技術を実現し、さらには生分解性を示す物質に代える試みが盛んに行われている。
【0006】
一方、スラリー状の洗浄剤として、固形分濃度が28〜85重量%程度の洗浄剤組成物が提案されている(特公昭63−37838号公報、特開昭64−4699号公報、特開平3−210399号公報、特公平4−35520号公報等)。しかしながら、スラリー状の洗浄剤は、固体粒子の分散を増粘剤を用いて均質な状態に維持しているため、急激な温度変化や物理的な攪拌等によって、成分が分離したり、溶解していた成分が析出,浮遊,沈降したり、また、液体組成物が淡黄色〜褐色に変色したりして、均質な洗浄性能や貯蔵安定性を維持しにくいという問題がある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、業務用自動食器洗浄機等の食器洗浄機において、洗浄剤の交換作業が少なくて済むとともに、均質な洗浄性能と貯蔵安定性を維持し、しかも環境に配慮した食器洗浄機用液体洗浄剤組成物の提供をその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の食器洗浄機用液体洗浄剤組成物は、生分解性を示す金属イオン封鎖剤を含有する食器洗浄機用液体洗浄剤組成物であって、上記金属イオン封鎖剤が、下記の一般式(1)で表されるL−グルタミン酸ジ酢酸系化合物、下記の一般式(2)で表されるアスパラギン酸ジ酢酸系化合物、下記の一般式(3)で表されるポリアスパラギン酸系化合物、下記の一般式(4)で表されるイミノジコハク酸系化合物、下記の一般式(5)で表されるイミノジ酢酸系化合物および下記の一般式(6)で表されるグリシンジ酢酸系化合物からなる群から選択される少なくとも一つであり、固形分濃度が60〜76重量%(以下「%」と略す)の範囲に設定されているという構成をとる。
【化7】
Figure 0004015778
【化8】
Figure 0004015778
【化9】
Figure 0004015778
【化10】
Figure 0004015778
【化11】
Figure 0004015778
【化12】
Figure 0004015778
【0009】
すなわち、本発明者らは、業務用自動食器洗浄機等の食器洗浄機において、洗浄剤の交換作業が少なくて済むとともに、均質な洗浄性能と貯蔵安定性を維持し、しかも環境に配慮した食器洗浄機用液体洗浄剤組成物(以下単に「液体洗浄剤組成物」という)を得るべく、鋭意研究を重ねた。
【0010】
その結果、金属イオン封鎖剤として、生分解性を示す、特定のL−グルタミン酸ジ酢酸系化合物、特定のアスパラギン酸ジ酢酸系化合物、特定のポリアスパラギン酸系化合物、特定のイミノジコハク酸系化合物、特定のイミノジ酢酸系化合物および特定のグリシンジ酢酸系化合物からなる群から選択される少なくとも一つを用い液体洗浄剤組成物において、固形分濃度が特定の範囲に設定されていれば、所期の目的を達成できることを見いだし、本発明に到達した。
【0011】
そして、上記生分解性を示す金属イオン封鎖剤と、アルカリ金属の水酸化物と、洗浄ビルダーとを、特定の割合で含有されていることが洗浄剤組成物として特に好ましいことを突き止めた。
【0012】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
【0013】
本発明に用いられる金属イオン封鎖剤としては、生分解性を示し、金属イオン封鎖能を発揮するものとして、下記の一般式(1)で表されるL−グルタミン酸ジ酢酸系化合物、下記の一般式(2)で表されるアスパラギン酸ジ酢酸系化合物、下記の一般式(3)で表されるポリアスパラギン酸系化合物、下記の一般式(4)で表されるイミノジコハク酸系化合物、下記の一般式(5)で表されるイミノジ酢酸系化合物、下記の一般的(6)で表されるグリシンジ酢酸系化合物の少なくとも一つが用いられる。そして、これらのなかでも特に、L−グルタミン酸ジ酢酸四ナトリウム、アスパラギン酸ジ酢酸四ナトリウム、ポリアスパラギン酸ナトリウム、イミノジコハク酸四ナトリウム、イミノジ酢酸二ナトリウム、メチルグリシン二酢酸三ナトリウムが好適に用いられる。
【0014】
【化13】
Figure 0004015778
【0015】
【化14】
Figure 0004015778
【0016】
【化15】
Figure 0004015778
【0017】
【化16】
Figure 0004015778
【0018】
【化17】
Figure 0004015778
【0019】
【化18】
Figure 0004015778
【0020】
これらの生分解性を示す金属イオン封鎖剤は、洗浄剤組成物を使用する際に用いられる水に含まれるカルシウム、マグネシウム等の金属イオンを封鎖する目的で、また、汚れの再付着防止の目的で配合される。特に、従来の金属イオン封鎖剤に代えて、あるいは従来の金属イオン封鎖剤とともに用いることにより、金属イオン封鎖能、洗浄性能、再付着防止性能を損なうことなく、生分解性がより高められた洗浄剤組成物を得ることができる。
【0021】
そして、上記金属イオン封鎖剤は、液体洗浄剤組成物全体中に0.1〜15%の割合で配合することが好ましい。すなわち、0.1%未満では水に含まれるカルシウム、マグネシウム等の金属イオンを封鎖する効果が乏しく、15%を超えると他の成分とのバランスの点から好ましくない。特に、アルカリ剤との洗浄性能に対するバランスの点から、1〜15%であることが特に好ましい。上記生分解性を示す金属イオン封鎖剤は、単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0022】
なお、本発明の液体洗浄剤組成物には、硬表面を有する食器類等に対して良好な洗浄性能を発揮させるため、通常、アルカリ金属の水酸化物、洗浄ビルダー、水溶性高分子、界面活性剤が適宜に配合される。
【0023】
上記アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等があげられ、これらは、通常、フレーク状、ビーズ状、パール状または48%の液体状といった様々な形態で提供されており、本発明においては、どのような形態のものも使用でき、また、これらを組み合わせて用いてもよい。
【0024】
これらのアルカリ金属の水酸化物は、洗浄剤のアルカリ供給源、pH緩衝作用としてまた、油脂汚れに対する鹸化、乳化、分散効果を目的として配合される。
【0025】
そして、これらのアルカリ金属の水酸化物は、本発明の洗浄剤組成物中に3〜40%配合することが好ましい。すなわち、3%未満では、特に油脂汚れに対する洗浄性が乏しく、40%を超えると他の成分とのバランスの点から好ましくない。特に、金属イオン封鎖剤に対する配合バランスの点から、20〜35%であることが好ましい。上記アルカリ金属の水酸化物は、単独で用いても、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明の洗浄剤組成物においては水酸化カリウムが好適に用いられる。
【0026】
さらに、上記洗浄ビルダーとしては、アミノポリカルボン酸塩、水溶性ケイ酸塩、リン酸塩、水溶性炭酸塩、硫酸塩、ホスホン酸塩、ホスホノカルボン酸塩、有機酸塩等があげられる。
【0027】
上記アミノポリカルボン酸塩としては、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が用いられる。
【0028】
上記水溶性ケイ酸塩としては、メタケイ酸ナトリウム、オルソケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、オルソケイ酸カリウム等があげられる。通常、これらは無水塩または5水塩、9水塩等の含水塩の形で提供されており、本発明においては、これらのいずれのものも使用できる。
【0029】
また、上記リン酸塩としては、トリポリリン酸ナトリウム、オルソリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウム、オルソリン酸カリウム、ピロリン酸カリウム等が用いられる。
【0030】
さらに、水溶性炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等があげられ、硫酸塩としては、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等があげられる。通常、これらは、無水塩、含水塩で提供されており、いずれのものも使用できる。
【0031】
また、ホスホン酸塩としては、エタン−1,1−ジホスホン酸塩、エタン−1,1,2−トリホスホン酸塩、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸塩及びその誘導体、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸等のホスホン酸化合物、またはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩、2−ホスホノブタン−1,2−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−トリカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等のホスホノカルボン酸化合物、またはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩、アスパラギン酸、グルタミン酸等のアミノ酸またはこれらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩もしくはアルカノールアミン塩等を用いることができる。
【0032】
そして、有機酸塩としては、クエン酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、酒石酸、ソルビン酸、プロピオン酸、アスコルビン酸等の、食品添加物として汎用されている有機酸のナトリウム塩、カリウム塩等があげられ、クエン酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、フマル酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム等が好ましく用いられる。
【0033】
上記洗浄ビルダーは、汚れの乳化・分散性能、洗浄性能の増強を目的として配合される。
【0034】
そして、これらの洗浄ビルダーは、本発明の液体洗浄剤組成物中に5〜72.9%配合することが好ましい。すなわち、5%未満ではアルカリ剤とのバランスから洗浄効果に乏しく、72.9%を超えると他の成分とのバランスの点から好ましくない。特に、洗浄性能、再付着防止効果に対する向上の点から、35〜55%であることが好ましい。上記洗浄ビルダーは、単独で用いても、また、2種以上を組み合わせて用いてもよい。そして、なかでも、ケイ酸塩が好適に用いられる。
【0035】
また、本発明に用いられる水としては、純水、蒸留水、水道水等があげられるが、純水が好ましく用いられる。
【0036】
なお、本発明においては、所望の性能に影響を与えない範囲において、水溶性高分子、界面活性剤、香料、染料、顔料、殺菌剤、酸素系漂白剤、塩素系漂白剤、漂白活性化剤、酵素、pH調整剤、粘度調整剤、金属腐食抑制剤、酸化防止剤、溶剤等を適宜配合することができる。
【0037】
なかでも、本発明に用いることのできる水溶性高分子としては、ポリアクリル酸、ポリアコニット酸、ポリイタコン酸、ポリシトラコン酸、ポリフマル酸、ポリマレイン酸、ポリメタコン酸、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸、ポリビニルホスホン酸、スルホン化ポリマレイン酸、無水マレイン酸ジイソブチレン共重合体、無水マレイン酸スチレン共重合体、無水マレイン酸メチルビニルエーテル共重合体、無水マレイン酸エチレン共重合体、無水マレイン酸エチレンクロスリンク共重合体、無水マレイン酸酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸アクリロニトリル共重合体、無水マレイン酸アクリル酸エステル共重合体、無水マレイン酸ブタジエン共重合体、無水マレイン酸イソプレン共重合体、無水マレイン酸と一酸化炭素から誘導されるポリ−β−ケトカルボン酸、イタコン酸、エチレン共重合体、イタコン酸アコニット酸共重合体、イタコン酸マレイン酸共重合体、イタコン酸アクリル酸共重合体、マロン酸メチレン共重合体、イタコン酸フマール酸共重合体、エチレングリコールエチレンテレフタレート共重合体、ビニルピロリドン酢酸ビニル共重合体、これらの金属塩等があげられる。これらは単独であるいは2種以上併せて用いられる。
【0038】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0039】
【実施例1〜13、比較例1〜4】
後記の表1〜表3に示すとおり所定の成分を所定割合で配合することにより、目的とする食器洗浄器用洗浄剤組成物を調製した。そして、得られた実施例および比較例の洗浄剤組成物について、洗浄性能と貯蔵安定性を下記の方法に従って評価し、その結果を表1〜表3に併せて示した。
【0040】
なお、生分解性を示す金属イオン封鎖剤の一つとして用いるポリアスパラギン酸ナトリウムは、商品名「ポリアスパラギン酸ナトリウム」としてバイエル社から販売されているものである。
【0041】
また、水は、純水を用いた。そして、表中の数値は有効成分量で示している。したがって、水の量は、純水とアルカリ金属の水酸化物、金属イオン封鎖剤、洗浄ビルダー等の含水塩または水溶液に由来する水分の総和として表される。
【0042】
〔洗浄性能1〕
まず、マーガリン70重量部を適当な容器に入れ加熱溶解した後、粉ミルク15重量部、無脂肪ミルク5重量部、小麦粉10重量部を加えて均一に溶解し、さらに水30重量部を加えてペースト状にしたものを標準汚れとした。そして、陶器皿に、上記標準汚れを8g/1枚となるように付着させ、常温で1時間乾燥させた。そして、このようにして汚した皿を10枚1組として、被洗浄物を準備した。つぎに、準備した被洗浄物と洗浄剤組成物とを、業務用の自動食器洗浄機(DW−DR61、三洋電機社製)に装填し、下記の条件で実際に被洗浄物を洗浄した。そして、洗浄後の被洗浄物の汚れ除去具合を目視し、つぎのようにして洗浄性能を評価した。すなわち、汚れが90%以上除去できていたものに◎、70%以上90%未満除去できていたものに○、50%以上70%未満できていたものに△、50%未満しか除去できていなかったものに×をつけた。
【0043】
*自動食器洗浄機の設定条件
・洗浄剤濃度:0.10w/v%
・洗浄温度:60℃
・すすぎ温度:80℃
・洗浄コース:標準洗浄サイクル(洗浄時間43秒、すすぎ時間15秒)
・使用水硬度(CaCO3 濃度として):70〜80ppm
【0044】
〔洗浄性能2〕
まず、8オンスのガラスコップ(8オンスタンブラー、佐々木硝子社製)を10個準備し、それぞれに牛乳を注いだ後、5分間静置した。ついで、牛乳を捨て、水などですすぐことなく、30分間放置して、被洗浄物を準備した。つぎに、準備した被洗浄物と洗浄剤組成物とを、業務用の自動食器洗浄機(DW−DR61、三洋電機社製)に装填し、上記と同様の条件で実際に被洗浄物を洗浄した。そして、洗浄後の被洗浄物のウォータースポットの発生具合を目視し、つぎのようにして洗浄性能を評価した。すなわち、ウォータースポットがほとんど見られず曇りがなかったものに◎、ウォータースポットが10個未満で曇りがなかったものに○、ウォータースポットが10個以上見られ曇りのなかったものに△、ウォータースポットが10個以上あり曇りが見られたものを×とした。
【0045】
〔貯蔵安定性〕
洗浄剤組成物を2本のポリ容器(250ミリリットル)に装填した後、一方を−15℃のフリーザー内に、他方を恒温器(20℃)に配置した。そして、1カ月配置後の状態を目視観察することにより、低温時の貯蔵安定性と常温時の貯蔵安定性を評価した。すなわち、析出や濁りがみられたものに×、全く析出や濁りがみられなかったものに○をつけた。
【0046】
【表1】
Figure 0004015778
【0047】
【表2】
Figure 0004015778
【0048】
【表3】
Figure 0004015778
【0049】
上記表1〜表3の結果から、実施例1〜13は、洗浄性能、貯蔵安定性が良好であることがわかる。これに対し、比較例2品および3品は固形分濃度が低いため、洗浄力が不足している。また、比較例4品は、固形分濃度が高すぎるため、充分な洗浄性能は確保できるものの、成分のバランスがとれず貯蔵安定性が悪いことがわかる。一方、比較例1品は良好な性能を示すが、EDTAを用いたものであり、実施例と同様の自動食器洗浄機の設定で被洗浄物を洗浄した場合、生分解性に劣るため、好ましくない。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、本発明の液体洗浄剤組成物は、生分解性を示す金属イオン封鎖剤として、特定のL−グルタミン酸ジ酢酸系化合物、特定のアスパラギン酸ジ酢酸系化合物、特定のポリアスパラギン酸系化合物、特定のイミノジコハク酸系化合物、特定のイミノジ酢酸系化合物および特定のグリシンジ酢酸系化合物からなる群から選択される少なくとも一つを含有するものであって、固形分濃度が特定の範囲に設定されているものである。
【0051】
そのため、食器洗浄機への装填量が少なくて済み、交換作業を頻繁に行う必要がない。しかも、保管場所が小さくて済み、省スペースを実現することができる。さらに、従来のスラリー状の洗浄剤と異なり、固形分濃度が高く設定されていても、低温下および常温下での貯蔵安定性が特に良好であることから、非常に均質な洗浄性能や貯蔵安定性を維持することができる。また、本発明の液体洗浄剤組成物は、生分解性を示す金属イオン封鎖剤を用いているため、環境に配慮したものとなる。
【0052】
そして、上記洗浄剤組成物のなかでも、特に、上記生分解性を有する金属イオン封鎖剤と、アルカリ剤の水酸化物と、洗浄ビルダーとが特定の割合で含有されているものは、各成分のバランスが良好で、非常に優れた性能を有する。

Claims (2)

  1. 生分解性を示す金属イオン封鎖剤を含有する食器洗浄機用液体洗浄剤組成物であって、上記金属イオン封鎖剤が、下記の一般式(1)で表されるL−グルタミン酸ジ酢酸系化合物、下記の一般式(2)で表されるアスパラギン酸ジ酢酸系化合物、下記の一般式(3)で表されるポリアスパラギン酸系化合物、下記の一般式(4)で表されるイミノジコハク酸系化合物、下記の一般式(5)で表されるイミノジ酢酸系化合物および下記の一般式(6)で表されるグリシンジ酢酸系化合物からなる群から選択される少なくとも一つであり、固形分濃度が60〜76重量%の範囲に設定されていることを特徴とする食器洗浄機用液体洗浄剤組成物。
    Figure 0004015778
    Figure 0004015778
    Figure 0004015778
    Figure 0004015778
    Figure 0004015778
    Figure 0004015778
  2. 生分解性を示す金属イオン封鎖剤が0.1〜15重量%、アルカリ金属の水酸化物が3〜40重量%、洗浄ビルダーが5〜72.9重量%含有されている請求項1記載の食器洗浄機用液体洗浄剤組成物。
JP17134099A 1999-06-17 1999-06-17 食器洗浄機用液体洗浄剤組成物 Expired - Lifetime JP4015778B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17134099A JP4015778B2 (ja) 1999-06-17 1999-06-17 食器洗浄機用液体洗浄剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17134099A JP4015778B2 (ja) 1999-06-17 1999-06-17 食器洗浄機用液体洗浄剤組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001003089A JP2001003089A (ja) 2001-01-09
JP4015778B2 true JP4015778B2 (ja) 2007-11-28

Family

ID=15921411

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17134099A Expired - Lifetime JP4015778B2 (ja) 1999-06-17 1999-06-17 食器洗浄機用液体洗浄剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4015778B2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4069443B2 (ja) * 2002-11-26 2008-04-02 栗田工業株式会社 アルミニウムまたはアルミニウム合金を含む金属表面のスケール洗浄剤及びそれを用いたアルミニウムまたはアルミニウム合金を含む金属表面のスケール洗浄方法
GB0522658D0 (en) 2005-11-07 2005-12-14 Reckitt Benckiser Nv Composition
GB0522659D0 (en) 2005-11-07 2005-12-14 Reckitt Benckiser Nv Delivery cartridge
JP4978068B2 (ja) * 2006-06-14 2012-07-18 ライオンハイジーン株式会社 自動洗浄機用洗浄剤組成物
DE102007003885A1 (de) * 2007-01-19 2008-07-24 Lanxess Deutschland Gmbh Geschirrreinigungsmittel
KR101558441B1 (ko) 2007-08-17 2015-10-07 아크조 노벨 엔.브이. 글루탐산-n,n-디아세트산의 알칼리금속염, 그의 제조 방법 및 용도
US7902137B2 (en) * 2008-05-30 2011-03-08 American Sterilizer Company Biodegradable scale control composition for use in highly concentrated alkaline hard surface detergents
JP5385773B2 (ja) * 2009-12-22 2014-01-08 花王株式会社 衣料洗剤用高分子ビルダー
JP5835728B2 (ja) * 2010-08-20 2015-12-24 富田製薬株式会社 スケール生成防止剤及びスケール生成防止方法
MX368450B (es) 2010-12-17 2019-10-03 Akzo Nobel Chemicals Int Bv Tratamiento de formaciones iliticas al usar un agente quelante.
WO2012080296A1 (en) * 2010-12-17 2012-06-21 Akzo Nobel Chemicals International B.V. Process and fluid to improve the permeability of sandstone formations using a chelating agent
CA2870785A1 (en) * 2012-04-25 2013-10-31 Basf Se Formulations, their use as or for producing dishwashing compositions and their preparation
JP6734022B2 (ja) * 2015-05-13 2020-08-05 株式会社Adeka 医療器具用の自動洗浄機用液体洗浄剤組成物および洗浄方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001003089A (ja) 2001-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5207162B2 (ja) 自動食器洗浄機用中性液体洗浄剤組成物
JP4181727B2 (ja) 自動食器洗浄機用液体洗浄剤組成物
JP4015778B2 (ja) 食器洗浄機用液体洗浄剤組成物
JP4907327B2 (ja) 食器洗浄機用洗浄剤組成物
JP2013528679A (ja) 器物洗浄用の高濃縮苛性ブロック
US20060118141A1 (en) Method of cleaning a washing machine or a dishwasher
JP2006335908A (ja) 自動洗浄機用液体洗浄剤組成物
JP4841919B2 (ja) 食器洗浄機用洗浄剤組成物
JP4181741B2 (ja) 自動食器洗浄機用殺菌性液体洗浄剤組成物
JPH0873890A (ja) 液体硬表面洗浄剤組成物
CN104350139A (zh) 自动餐具清洗机用清洗剂组合物
JP4324341B2 (ja) 自動食器洗浄機用液体洗浄剤組成物
JP4615355B2 (ja) 食器類の洗浄方法
JPH07118689A (ja) 硬表面洗浄剤組成物
JP4978068B2 (ja) 自動洗浄機用洗浄剤組成物
JP2000063894A (ja) 自動食器洗浄機用洗浄剤組成物
JPS58198598A (ja) 硬表面洗浄剤組成物
JP5106786B2 (ja) 食器洗浄機用洗浄剤組成物
JP4015779B2 (ja) 食器洗浄機用洗浄剤組成物
JP2014114337A (ja) 液体食器洗浄機用洗浄剤組成物
JP2003027095A (ja) 自動食器洗浄機用粉末カートリッジ洗浄剤組成物
JP5401058B2 (ja) 食器洗浄機用洗浄剤組成物
JP2010037414A (ja) 食器洗浄機用液体洗浄剤組成物
JP6570331B2 (ja) 食器洗浄機用液体洗浄剤組成物
JPH08176589A (ja) 硬表面洗浄剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20051228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060228

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20060228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060502

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060502

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070425

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070515

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070806

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070914

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4015778

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110921

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110921

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120921

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130921

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130921

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130921

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130921

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term