JP6570331B2 - 食器洗浄機用液体洗浄剤組成物 - Google Patents
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Description
(A)成分:重量平均分子量が5,000以上、100,000以下であり、カチオン性モノマーに由来する構造単位を含む高分子化合物
(B)成分:メチルグリシンジアセテート、グルタミンジアセテート又はそれらの塩
(C)成分:クエン酸又はその塩
(B)成分:メチルグリシンジアセテート、グルタミンジアセテート又はそれらの塩
(C)成分:クエン酸又はその塩
(D)成分:炭酸塩
(E)成分:珪酸塩
(A)成分は、重量平均分子量が5,000以上、100,000以下であり、カチオン性モノマーに由来する構造単位を含む高分子化合物である。本発明の食器洗浄機用液体洗浄剤組成物は、(A)成分を1種又は2種以上含有することができる。
カラム:東ソー株式会社製 G4000PWXL+G2500PWXL
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/アセトニトリル(9/1)
流速:1.0mL/min
検出器:RI
サンプル濃度:5mg/mL
標準物質;ポリエチレングリコール
本発明の(B)成分は、スケール付着抑制性、洗浄性、茶渋付着抑制性、配合性及び低温保存安定性の観点から、メチルグリシンジアセテート、グルタミンジアセテート又はそれらの塩である。(B)成分の塩としては、好ましくはアルカリ金属塩であり、より好ましくはナトリウム塩又はカリウム塩が好ましく、スケール付着抑制性、低温保存安定性及び配合性のさらなる向上の観点から、より好ましくはカリウム塩である。
本発明の(C)成分は、スケール付着抑制性の観点から、クエン酸又はその塩である。(C)成分の塩としては、好ましくはアルカリ金属塩、より好ましくはナトリウム塩又はカリウム塩が挙げられ、スケール付着抑制性、低温保存安定性及び配合性のさらなる向上の観点から、より好ましくはカリウム塩である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、水を含有する。
本発明の液体洗浄剤組成物中の(A)成分の含有量、(B)成分の酸換算の含有量、及び(C)成分の酸換算の含有量の合計は、仕上がり性、茶渋付着抑制性、スケール付着抑制性、洗浄性、抑泡性、配合性のさらなる向上の観点から、好ましくは3質量%以上、より好ましくは4質量%以上、より好ましくは5質量%以上であり、そして、仕上がり性、茶渋付着抑制性、スケール付着抑制性、洗浄性、抑泡性、配合性のさらなる向上の観点から、好ましくは17質量%以下、より好ましくは10質量%以下、より好ましくは8質量%以下である。
本発明の食器洗浄機用液体洗浄剤組成物は、下記(D)成分を含有することが好ましい。
(D)成分:炭酸塩
(E)成分:珪酸塩
好ましくは、本発明の液体洗浄剤組成物は、洗浄性及び低泡性のさらなる向上の観点から、炭素数10以上、14以下の、好ましくは分岐鎖を有するアルコールにエチレンオキシド及びプロピレンオキシドがこの順にブロック型に結合した非イオン界面活性剤〔以下、非イオン界面活性剤(I)という〕から選ばれる1種又は2種以上を含有する。
本発明の液体洗浄剤組成物は、洗浄性及び低泡性のさらなる向上の観点から、非イオン界面活性剤(I)として、好ましくは下記一般式(1)で表される非イオン界面活性剤を含有する。
R1−O−(EO)s−(PO)t−H (1)
〔式中、R1は炭素数10以上、14以下のアルキル基、好ましくは分岐鎖のアルキル基、もしくは、炭素数10以上、14以下のアルケニル基、好ましくは分岐鎖のアルケニル基を示し、EOはエチレンオキシ基、POはプロピレンオキシ基を示す。s、tはそれぞれ平均付加モル数を表し、sは4以上、10以下、tは2以上、10以下であり、t/sは0.3以上、1.5以下である。「(EO)s」と「(PO)t」はブロック型に結合している。〕
アルケニルコハク酸の炭素数は、同様の観点から、好ましくは10以上、より好ましくは12以上であり、そして、好ましくは16以下、より好ましくは14以下である。
脂肪酸の炭素数は、同様の観点から、好ましくは6以上、より好ましくは8以上であり、そして、好ましくは12以下、より好ましくは10以下である。
本発明の食器洗浄機用液体洗浄剤組成物は、カリウムイオン及びナトリウムイオンを含有することができる。ナトリウムイオンの含有量([Na+])のカリウムイオンの含有量([K+])に対するモル比[Na+]/[K+]は、茶渋付着抑制性、スケール付着抑制性、洗浄性、抑泡性、配合性のさらなる向上の観点から、好ましくは0.3以上、1以下である。
ナトリウムイオンの含有量([Na+])のカリウムイオンの含有量([K+])に対するモル比[Na+]/[K+]は、茶渋付着抑制性、スケール付着抑制性、洗浄性、抑泡性、配合性のさらなる向上の観点から、より好ましくは0.5以上、より好ましくは0.6以上、より好ましくは0.62以上、より好ましくは0.64以上であり、そして、スケール付着抑制性のさらなる向上の観点から、好ましくは0.9以下、より好ましくは0.85以下、より好ましくは0.8以下、より好ましくは0.75以下である。
本発明の食器洗浄機用液体洗浄剤組成物の0.2質量%水希釈液の25℃におけるpH(JIS K 3362)は、スケール付着抑制性及び洗浄性のさらなる向上の観点から、好ましくは9以上、より好ましくは9.5以上、より好ましくは10以上、より好ましくは10.5以上であり、そして、洗浄性の観点から、好ましくは12以下、より好ましくは11.5以下である。
本発明の洗浄液は、本発明の液体洗浄剤組成物から調製されたものが好ましい。
より具体的には、本発明は、上記本発明の食器洗浄機用液体洗浄剤組成物を、水で希釈した洗浄液であって、洗浄液中の(A)成分の含有量が0.00005質量%以上、0.01質量%以下である洗浄液に関する。
本発明の液体洗浄剤組成物は、食器洗浄機、更に業務用食器洗浄機による洗浄に好適に用いられる。業務用食器洗浄機による洗浄の際には、本発明の液体洗浄剤組成物は、水と混合された洗浄液として用いられる。その際、該組成物は、供給装置によって業務用食器洗浄機内部に一定量任意に移送され、適正な洗浄液の濃度が維持される。液体状の本発明の洗浄剤組成物は、例えば、業務用食器洗浄機専用のチューブを該組成物が充填されたプラスチック等の容器の中に直接差し込み吸い上げられて供給される。その後、洗浄液は業務用食器洗浄機内部へ供給される。
食器は洗浄された後、通常、同じ業務用食器洗浄機にて速やかに、水、温水ないし熱水、例えば、70℃以上、90℃以下の熱水で5秒以上、15秒以下濯ぎが行われる。
各成分の合計量が500gになる様に配合量を計算した。下記の順に500mLビーカーに各組成を投入し、攪拌機(TOKYO DRIKAKIKAI社製、TypeZ−2200)及び撹拌羽(3枚羽:直径4cm)を用い、回転数200(rpm/min)にて混合した。尚、調製温度は中和熱による発熱を考慮して、25℃から35℃の範囲にて調整した。
仕上がり性、茶渋付着抑制性、スケール付着抑制性、洗浄性の評価は、業務用食器洗浄機として、1ドアタイプの業務用食器洗浄機〔三洋電機株式会社製 SANYO DR53〕の洗浄機を用いた。洗浄液槽の容量は38Lであった。
いずれの場合も、硬度の調整は、塩化カルシウムにて10000°dH(ドイツ硬度)に調整した硬水を水道水に添加することにより行った。
(評価用グラスの作製)
新品のガラス製グラス(内径55mm、高さ113mm)に、市販されている飲料用牛乳(メグミルク牛乳、雪印メグミルク(株))1gを塗布した後、50℃にて1時間乾燥したものをモデル汚垢が付着した評価用グラスとしてウォータースポット評価に用いた。
食器洗浄機の洗浄液槽に、表の洗浄剤組成物38g(洗浄剤組成物濃度0.1質量%)を投入して、50℃の温水で溶解させた。専用ラックに前記評価用グラス4個をセットして、50℃の洗浄液にて40秒間洗浄した後、リンス剤を用いることなく80℃の濯ぎ水で6秒間濯いだ。専用ラックから評価用グラスを取り出し、25℃にて乾燥させた。この食器洗浄機において、濯ぎ時間水時間が6秒であることは、濯ぎ1回当たりの水量が、食器が設置され洗浄される空間の水平面2500cm2当たり2L以下である茶渋抑制性、スケール付着抑制性、洗浄性の評価も同様である。
前記の方法で洗浄し乾燥した評価用グラスの表面に残る白い斑点をウォータースポットとし、4個のグラスの平均のウォータースポット数により、仕上がり性を以下の基準で評価した。この評価では、下記の点数の「4」以上が好ましく、「5」がより好ましい。
5:ウォータースポットの数がグラス1個あたりの平均で、10個未満
4:ウォータースポットの数がグラス1個あたりの平均で、10個以上20個未満
3:ウォータースポットの数がグラス1個あたりの平均で、20個以上30個未満
2:ウォータースポットの数がグラス1個あたりの平均で、30個以上40個未満
1:ウォータースポットの数がグラス1個あたりの平均で、40個以上
食器洗浄機の洗浄液槽に、表の洗浄剤組成物濃度が0.15質量%に常に保たれる状態を設定した。更に、洗浄温度60℃、洗浄時間40秒、濯ぎ温度80℃、濯ぎ時間6秒、濯ぎ1回当たりの水量2Lの条件とした。
又、以下の方法で、洗浄の開始から洗浄の終了まで、洗浄槽の内にモデル汚れ(カゼインCa塩)が存在するように設定した。
カゼインCa塩のモデルとして、アルブミン(卵由来、和光純薬工業株式会社製:試薬)を、洗浄槽内におけるアルブミンの濃度が50ppmとなる様に、洗浄の開始から終了を通じて連続的に、洗浄槽内に投入した。
黒烏龍茶の煮出し物(沸騰水1.8Lに対し、黒烏龍茶ティーバッグを2個入れ、10分間煮出したものを室温(50℃)まで冷ましたもの)を、磁器製湯呑み(容量約150cc)4個に、各々8分目まで入れて1分間静置後、黒烏龍茶を廃棄し、10分間室温25℃)下にて放置・乾燥後、前記洗浄条件にて洗浄を行った。これを10回繰り返し行った(黒烏龍茶の投入、廃棄、洗浄を10回行った)後、外観を目視で観察、下記の基準で茶渋付着抑制効果を判定した。この評価では、下記の点数の「3」以上が好ましく、「4」以上がより好ましく、「5」がより好ましい。
5:磁器製湯呑み4個とも、茶渋が付着していない。
4:磁器製湯呑み4個とも、僅かに茶渋が付着している。(評価5よりも、僅かな付着が確認できる)
3:磁器製湯呑み4個とも、茶色の部分付着が若干認められる。
2:磁器製湯呑み4個とも、茶渋付着が認められる。(評価3よりも付着が多く又、評価1より付着が少ないことが確認できる)
1:磁器製湯呑み4個とも、濃い茶渋の付着が認められる。
食器洗浄機の洗浄液槽を、表の洗浄剤組成物57g(洗浄剤組成物濃度0.15質量%)を溶解した洗浄液で満たした。洗浄温度70℃、洗浄時間40秒、濯ぎ温度80℃、濯ぎ時間6秒の条件を1サイクル(70秒)とし、500サイクル(約10時間)の連続運転を実施した。なお、この食器洗浄機では、洗浄中、洗浄液槽に収容された洗浄液の各成分の濃度は一定となるように制御されていた。
運転終了後、洗浄室側壁及びストレーナーにおける珪酸塩スケールの付着度合いを目視判定し、下記の基準でスケール付着抑制性を判定した。この評価では、下記の点数の「4」以上が好ましく、「5」がより好ましい。
5:運転前と比べ、変色や変質が全く認められず、初期と同等な光沢がある。
4:運転前と比べ、僅かに変色する、及び/又は、僅かに光沢が低下する。
3:運転前と比べ、変色する、及び/又は、光沢が低下する。
2:運転前と比べ、著しく変色する、及び/又は、著しく光沢が低下する。
1:運転前と比べ、著しく変色する、及び/又は、著しく光沢が低下し、更に、炭酸スケール付着による、表面全体にざらつきが生じる。
なお、珪酸塩スケール付着が抑制されるとは、運転前と比べ、変色や変質が全く認められず、初期と同等な光沢がある状態、又は僅かに変色しているが、スケールは付着せず光沢がある状態を示す。尚、珪酸塩スケールが付着すると光沢がなくなり、更には炭酸塩スケールが付着し、更には表面がざらついた状態になる。
内径200mmで高さ30mmの周壁を有する磁性皿に対し、中心部7cm半径に、モデル汚れとして赤色色素にて着色した卵黄2gを均一に塗布後、80℃/30分乾燥を行い、評価に用いる磁性皿を4枚準備した。
<(A)成分>
・カチオン性高分子化合物:モノマー単位が、(a1)塩化ジアリルジメチルアンモニウムと(a2)マレイン酸であり、両者のモル比が(a1)/(a2)で66/34であり、重量平均分子量25000の共重合体(有効分30質量%%の水溶液として使用)
・MGDA:メチルグリシン二酢酸3ナトリウム、「Trilon M Powder」〔BASF社製〕
・クエン酸:試薬(1級)
・炭酸カリウム:試薬(特級)
・1号珪酸ナトリウム:日本化学工業(株)製、SiO2/Na2Oモル比=2.0〜2.3〔日本化学工業(株)パンフレットより〕
・水酸化カリウム:試薬(特級)
・ポリアクリル酸ナトリウム:「ソカランPA25CL FR」〔BASFジャパン株式会社製、アクリル酸ホモポリマーのナトリウム塩、重量平均分子量4,000〕
・非イオン界面活性剤(1):前記一般式(1)中のR1が炭素数12〜14の第2級アルキル基、s=7.0、t=8.5の非イオン界面活性剤、商品名「ソフタノールEP7・カプリル酸:「ルナック8−98」〔花王(株)製〕
・アルケニルコハク酸カリウム:「ラテムルDSK」〔花王(株)製〕(表には酸換算の質量%を示した。)
Claims (7)
- 下記の(A)成分、(B)成分、(C)成分、アルケニルコハク酸又はその塩及び水を含有し、(A)成分の含有量の(C)成分の酸換算の含有量に対する質量比〔(A)/(C)〕が、0.1以上、1以下であり、且つ、(A)成分の含有量の(B)成分の酸換算の含有量に対する質量比〔(A)/(B)〕が、0.1以上、0.5以下である、食器洗浄機用液体洗浄剤組成物。
(A)成分:重量平均分子量が5,000以上、100,000以下であり、カチオン性モノマーに由来する構造単位を含む高分子化合物
(B)成分:メチルグリシンジアセテート、グルタミンジアセテート又はそれらの塩
(C)成分:クエン酸又はその塩 - さらに、下記の(D)成分を含有する請求項1記載の食器洗浄機用液体洗浄剤組成物。
(D)成分:炭酸塩 - さらに、下記の(E)成分を含有する、請求項1又は2記載の食器洗浄機用液体洗浄剤組成物。
(E)成分:珪酸塩 - (A)成分の含有量と(B)成分の酸換算の合計量との合計が、1.1質量%以上、17質量%以下である、請求項1〜3いずれか1項記載の食器洗浄機用液体洗浄剤組成物。
- (A)成分の含有量が0.1質量%以上、2質量%以下である、請求項1〜4いずれか1項記載の食器洗浄機用液体洗浄剤組成物。
- (B)成分の酸換算の含有量が1質量%以上、15質量%以下である、請求項1〜5いずれか1項記載の食器洗浄機用液体洗浄剤組成物。
- カリウムイオン及びナトリウムイオンを含有し、ナトリウムイオンの含有量([Na+])のカリウムイオンの含有量([K+])に対するモル比[Na+]/[K+]が0.3以上、1以下である、請求項1〜6いずれか1項記載の食器洗浄機用液体洗浄剤組成物。
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