JP2007099812A - 食器類の洗浄方法 - Google Patents

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将士 吉川
Nobuhiro Nishizawa
伸広 西澤
Takashi Kawashima
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Abstract

【課題】ウォータースポット形成抑制効果に優れた食器の洗浄手段を提供する。
【解決手段】陽イオン性基を有するモノマー構成単位及び陰イオン性基を有するモノマー構成単位を有し、モル比〔陽イオン性基の総モル数〕/〔陰イオン性基の総モル数〕が30/70〜90/10である高分子化合物(a)を2〜30ppm、並びに酵素を含有し、20℃でのpHが9.0〜12.0である洗浄液を用いて食器類を洗浄する。
【選択図】なし

Description

本発明は食器類の洗浄方法に関する。
自動食器洗浄機用洗浄剤組成物に陽イオン性基及び陰イオン性基を有する高分子化合物を応用する技術はすでに知られており、特許文献1〜3を参考にすることができる。
国際公開第99/58633号パンフレット 国際公開第02/20709号パンフレット 欧州特許出願公開第0998548号明細書
近年、自動食器洗浄機は急速に普及しており、また、省エネルギー、省資源の観点から使用する洗浄水の量を低減化し、且つ一回に洗浄する食器の量を増加させる洗浄機が主流を占めている。しかしながら、このような洗浄機で汚れ量が多い食器を洗浄すると、洗浄/乾燥後の食器にいわゆるウォータースポットとして知られている白い付着物が形成されることが多々起こるという問題があり、この解決が強く求められる。
このウォータースポットの形成を抑制する洗浄剤の技術として特許文献1に陽イオン性高分子化合物又は両性高分子化合物を応用する技術が開示されている。しかしながら、この技術を汚れ量が多い食器洗浄に応用した場合、ウォータースポット形成抑制効果が十分に得られないという問題がある。また、効果を向上させる目的からポリマーの含有量を増加させても、期待される向上効果が得られない。
また、特許文献2にはリン酸スケール形成抑制剤として、特許文献3には褪色又は腐食抑制剤として陽イオン性高分子化合物又は両性高分子化合物を応用する技術が開示されている。しかしながら、これら文献にも、ウォータースポット形成抑制効果を十分に得るための好適な構成については何ら示唆がない。
従って、本発明の課題は、ウォータースポット形成抑制効果に優れた食器類の洗浄手段を提供することにある。
本発明は、陽イオン性基を有するモノマー構成単位及び陰イオン性基を有するモノマー構成単位を有し、モル比〔陽イオン性基の総モル数〕/〔陰イオン性基の総モル数〕が30/70〜90/10である高分子化合物(a)を2〜30ppm、並びに酵素を含有し、20℃でのpHが9.0〜12.0である洗浄液を用いて食器類を洗浄する、食器類の洗浄方法に関する。
本発明によれば、食器洗浄後のウォータースポット形成抑制効果に優れた食器類の洗浄方法が提供される。
本発明に係る洗浄液は、陽イオン性基を有するモノマー構成単位〔以下モノマー構成単位(a1)という〕及び陰イオン性基を有するモノマー構成単位〔以下モノマー構成単位(a2)という〕を含有する高分子化合物〔以下(a)成分という〕を含有する。
モノマー構成単位(a1)としては下記一般式(1)及び/又は一般式(2)のモノマー構成単位が好適である。
Figure 2007099812
〔式中、R11は水素原子又はメチル基であり、R12は水素原子、メチル基、又はヒドロキシ基であり、R13は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。Xは−COOR14−、−CON(R15)R16−であり、ここでR14、R16は炭素数2〜5のアルキレン基であり、R15は水素原子又はメチル基である。R21は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、nは0又は1の数である。Y-は陰イオン基である。〕
一般式(1)においてR11は水素原子が好ましく、R12は水素原子、メチル基が好ましい。Xは−CON(R15)R16−が好ましく、R15は水素原子が好適である。R13はメチル基が好ましく、Y-はハロゲンイオン、硫酸イオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステルイオン、燐酸イオン、炭素数1〜12の脂肪酸イオン、炭素数1〜3のアルキル基が1〜3個置換していてもよいベンゼンスルホン酸イオンが好適であり、特にクロルイオンが好ましい。
一般式(2)においてR21はメチル基が好ましく、Y-はハロゲンイオン、硫酸イオン、燐酸イオン、炭素数1〜12の脂肪酸イオン、炭素数1〜3のアルキル基が1〜3個置換していてもよいベンゼンスルホン酸イオンが好適であり、特にクロルイオンが好ましい。nは0が好適である。
モノマー構成単位(a2)としては下記一般式(3)のモノマー構成単位が好適である。
Figure 2007099812
〔式中、R31は水素原子、メチル基、又は−COOMであり、R32は水素原子、メチル基、又はヒドロキシ基である。Zは−COOM、−ph−SO3Mである。ここでMは水素原子、アルカリ金属又はアルカリ土類金属であり、phはベンゼン環を示す。〕
本発明の(a)成分は、陽イオン性基及び陰イオン性基を1つのモノマー構成単位に有する構造(a12)であっても差し支えない。具体的には下記一般式(4)又は一般式(5)のモノマー構成単位が好適である。
Figure 2007099812
〔式中R41、R51は水素原子又はメチル基であり、R42、R52は水素原子、メチル基、又はヒドロキシ基である。X、Y-、Mは上述と同一の意味であり、R43、R53は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、R54は−CH2COO-、−C36SO3 -、−CH2CH(OH)CH2−SO3 -から選ばれる基である。〕
本発明の(a)成分は、(a)成分を構成するモノマー構成単位に対応する単量体を通常の重合反応を行って製造することができる。あるいは、高分子化合物に後処理を施すことにより、最終的に(a)成分を得ても良い。例えば、陽イオン性基として4級アンモニウム基を有する高分子化合物の場合は、当初の単量体中に4級アンモニウム基を有する単量体を重合反応により得る方法の他に、アミノ基を有する単量体を用いて重合反応を行った物に4級化処理を施すことによって(a)成分を得てもよい。もちろん陰イオン性基についても同様である。当然ながら、後処理を必要とする高分子化合物を得るために用いられる単量体は、後処理を考慮した構造のものが選ばれる。
具体的には一般式(1)のモノマー構成単位に対応する単量体としてはアクリロイル(又はメタクリロイル、α−ヒドロキシアキリロイル、もしくはクロトノイル)アミノアルキル(炭素数2〜5)−N,N,N−トリアルキル(炭素数1〜3)4級アンモニウム塩、アクリロイル(又はメタクリロイル、α−ヒドロキシアキリロイル、もしくはクロトノイル)オキシアルキル(炭素数2〜5)−N,N,N−トリアルキル(炭素数1〜3)4級アンモニウム塩を挙げることができる。塩としては上述のY-に相当する塩が好ましい。また、アクリロイル(又はメタクリロイル、α−ヒドロキシアキリロイル、もしくはクロトノイル)アミノアルキル(炭素数2〜5)−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)アミン、アクリロイル(又はメタクリロイル、α−ヒドロキシアキリロイル、もしくはクロトノイル)オキシアルキル(炭素数2〜5)−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)アミンを重合させたモノマー構成単位に、メチルクロリド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどの4級化剤を用いてアルキル化することで製造することもできる。なお、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを用いる場合にはYH(Yは上記陰イオン化合物)で示される酸でアミノ基を中和して反応させる必要がある。
一般式(2)に対応する単量体としてはN,N−ジアリル−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)4級アンモニウム塩を用いることができる。また、N,N−ジアリル−N−アルキル(炭素数1〜3)アミンを重合させたモノマー構成単位に、メチルクロリド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどの4級化剤を用いてアルキル化することで製造することもできる。なお、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを用いる場合にはYH(Yは上記陰イオン化合物)で示される酸でアミノ基を中和して反応させる必要がある。
一般式(3)に対応する単量体としてはアクリル酸又はその塩、メタクリル酸又はその塩、クロトン酸又はその塩、α−ヒドロキシアクリル酸又はその塩、マレイン酸又はその塩、無水マレイン酸、スチレンスルホン酸塩を挙げることができる。また、スチレンスルホン酸塩を重合して得られるモノマー構成単位は、スチレンを重合して得られた化合物に3酸化イオウ、クロルスルホン酸、硫酸などのスルホン化剤を用いてスルホン化し、中和することでも得ることができる。
一般式(4)のモノマー構成単位を有する高分子化合物は、無水マレイン酸を予め重合したモノマー構成単位にアミノアルキル(炭素数2〜5)ジアルキル(炭素数1〜3)アミン、又はN,N−ジアルキル(炭素数1〜3)−N−アルカノール(炭素数2〜5)アミンを反応させ、続いてメチルクロリド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどの4級化剤を用いてアルキル化することで製造することもできる。なお、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドを用いる場合にはYH(Yは上記陰イオン化合物)で示される酸でアミノ基を中和して反応させる必要がある。
一般式(5)に対応する単量体としてはN−〔アクリロイル(又はメタクリロイル、α−ヒドロキシアクリロイル、もしくはクロトノイル)アミノアルキル(炭素数2〜3)〕−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)−N−カルボキシメチル アンモニウムカルボベタイン、N−〔アクリロイル(又はメタクリロイル、α−ヒドロキシアクリロイル、もしくはクロトノイル)アミノアルキル(炭素数2〜3)〕−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)−N−〔2−ヒドロキシスルホプロピル〕 アンモニウムスルホベタイン、N−〔アクリロイル(又はメタクリロイル、α−ヒドロキシアクリロイル、もしくはクロトノイル)アミノアルキル(炭素数2〜3)〕−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)−N−スルホプロピル〕 アンモニウムスルホベタイン、N−〔アクリロイル(又はメタクリロイル、α−ヒドロキシアクリロイル、もしくはクロトノイル)オキシアルキル(炭素数2〜3)〕−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)−N−カルボキシメチル アンモニウムカルボベタイン、N−〔アクリロイル(又はメタクリロイル、α−ヒドロキシアクリロイル、もしくはクロトノイル)オキシアルキル(炭素数2〜3)〕−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)−N−〔2−ヒドロキシスルホプロピル〕 アンモニウムスルホベタイン、N−〔アクリロイル(又はメタクリロイル、α−ヒドロキシアクリロイル、もしくはクロトノイル)オキシアルキル(炭素数2〜3)〕−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)−N−スルホプロピル〕 アンモニウムスルホベタインを挙げることができる。
本発明では陽イオン性基を有するモノマー構成単位として、特にN,N−ジアリル−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)4級アンモニウム塩を重合して得られるモノマー構成単位、またはN,N−ジアリル−N−アルキル(炭素数1〜3)アミンを重合させたモノマー構成単位を、メチルクロリド、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどの4級化剤を用いてアルキル化したモノマー構成単位が好ましく、陰イオン性基を有するモノマー構成単位としてアクリル酸又はその塩、メタクリル酸又はその塩、マレイン酸又はその塩、無水マレイン酸から選ばれる単量体を重合して得られるモノマー構成単位が好ましい。
本発明の(a)成分は、〔陽イオン性基の総モル数〕/〔陰イオン性基の総モル数〕のモル比が30/70〜90/10、好ましくは35/65〜80/20、より好ましくは40/60〜70/30の高分子化合物を用いる。また、陰イオン性基がカルボン酸基である場合に好適なモル比は好ましくは30/70〜70/30である。
本発明の(a)成分は陽イオン性基を有するモノマー構成単位、及び陰イオン性基を有するモノマー構成単位、好ましくは一般式(1)〜一般式(5)から選ばれるモノマー構成単位、の合計が、(a)成分を構成する全モノマー構成単位中、50〜100モル%、好ましくは70〜100モル%、より好ましくは80〜100モル%、特に好ましくは90〜100モル%の高分子化合物が好ましい。
本発明では陽イオン性基を有するモノマー構成単位、及び陰イオン性基を有するモノマー構成単位、好ましくは一般式(1)〜一般式(5)から選ばれるモノマー構成単位以外に、本発明の効果を損なわない程度にこれらと共重合可能単な単量体をを共重合させて得られるモノマー構成単位を含んでいてもよい。具体的にはアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリル酸(又はメタクリル酸)アミド、N,N−ジメチルアクリル(又はメタクリル)アミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリル酸(又はメタクリル酸)アミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリル酸(又はメタクリル酸)アミド、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−2−ピロリドン、アクリル酸(又はメタクリル酸)アルキル(炭素数1〜5)、アクリル酸(又はメタクリル酸)2−ヒドロキシエチル、アクリル酸(又はメタクリル酸)−N,N−ジメチルアミノアルキル(炭素数1〜5)、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、N−ブチレン、イソブチレン、N−ペンテン、イソプレン、2−メチル−1−ブテン、N−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ブテン、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、アリルアミン、N,N−ジアリルアミン、N,N−ジアリル−N−アルキル(炭素数1〜5)アミン、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、二酸化硫黄を挙げることができる。
本発明の(a)成分はいかなる重合法によって得てもよいが、ラジカル重合法が特に好ましく、塊状、溶液、又は乳化系にてこれを行うことができる。ラジカル重合は加熱によりこれを開始してもよいが、開始剤として、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(N,N−ジメチレンイソブチルアミジン)二塩酸塩、などのアゾ系開始剤、過酸化水素及び、過酸化ベンゾイル、t−ブチルヒドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、過安息香酸などの有機過酸化物、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、過酸化水素−Fe3+などのレドックス開始剤、など既存のラジカル開始剤を用いてもよいし、光増感剤の存在/又は非存在下での光照射や、放射線照射により重合を開始させてもよい。
本発明の(a)成分は重量平均分子量が好ましくは1,000〜6,000,000、より好ましくは1,000〜500,000、さらに好ましくは1,000〜100,000、特に好ましくは5,000〜60,000であり、この重量平均分子量はアセトニトリルと水の混合溶媒(リン酸緩衝液)を展開溶媒とし、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーでポリエチレングリコールを標準物質として求めたものである。
本発明に係る洗浄液は、(a)成分を2〜30ppm(質量比、以下同様)、好ましくは5〜25ppm、より好ましくは5〜15ppm含有する。特許文献1では、一回の洗浄液に0.3gの高分子化合物を使用した実施例が示されている。自動食器洗浄器の一般的な水量2L〜5Lを考慮すると、該文献1の実施例での洗浄液中の高分子化合物の最も少ない濃度は60ppmであり、このような濃度では汚れが多い場合には効果的なウォータースポット形成抑制効果を得ることができない。
本発明の洗浄液は酵素〔以下(b)成分という〕を含有する。好ましい酵素としてはセルラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、アミラーゼ、エステラーゼ、ペクチナーゼ、ラクターゼおよびペルオキシダーゼを挙げることができ、特にプロテアーゼ、アミラーゼが好適である。
プロテアーゼとしては、市販の酵素として、アルカラーゼ、サビナーゼ、エバラーゼ、カンナーゼ、エスペラーゼ(ノボノルディスクバイオインダストリー(株))、オボザイム、プラフェクト、プロペラーゼ、プラフェクトOX(ジェネンコア・インターナショナル社)を挙げることができる。
アミラーゼとしては、市販の酵素として、ラピダーゼ(ギスト−ブロカーズ社)、およびターマミル、デュラミル、ステインザイム(ノボノルディスクバイオインダストリー(株))、プラスターST、プラスターOxAm(ジェネンコア・インターナショナル社)を挙げることができる。
本発明ではプロテアーゼとアミラーゼを併用することが好ましく、酵素タンパク量としてアミラーゼ/プロテアーゼを1/99〜94/6、更に2/98〜90/10、特に20/80〜80/20の質量比で併用することが好ましい。
洗浄液中のこれら酵素の含有量は酵素タンパク量として0.06〜60ppm、更に0.12〜42ppm、特に0.12〜30ppmが好適である。
本発明において酵素の配合は、ウォータースポットの付着防止に対して、重要な役割を担う。しかしながら酵素によるウォータースポット付着防止の作用効果は定かではない。酵素を配合することで洗浄力が高まり(a)成分の作用効果が発揮されやすくなるとする間接的な作用効果が考えられる一方で、酵素自体がウォータースポットの被洗浄物への付着を抑制している可能性もある。
本発明の洗浄液において、(a)成分と(b)成分の質量比は、(a)/(b)=3/97〜99.8/0.2、更に14/86〜99.2/0.8が好ましい。ここで、(b)成分は酵素タンパクとしての量である。
本発明の洗浄液は20℃におけるpHが9.0〜12.0、好ましくは9.5〜12.0、より好ましくは10.0〜12.0のアルカリ性を示す。pHが12.0を超える場合は、家庭用の自動食器洗機に用いるような時は、安全性に対して十分な配慮する必要が出てくるため、その使用が限定される可能性がある。一方9.0以下の場合は、十分なウォータースポット防止効果を得ることが難しい。これは洗浄力の低下が影響していることが考えられる。(a)成分の高分子化合物の効果を十分に生かしきるには、適度なpHが求められる。前記範囲のpHとするために本発明の洗浄液はアルカリ剤〔以下、(c)成分という〕を含有することが好ましい。
本発明の(c)成分のアルカリ剤としては、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属水酸化物の他に、炭酸塩、珪酸塩から選ばれる無機塩を含有することが、汚れによるpHの変動を抑制できることから好ましい。特には炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが挙げられる。市販されている平均粒子径が50〜600μmのデンス灰を用いてもよい。また珪酸塩としては、1〜3号珪酸ナトリウム等の非晶質珪酸ナトリウムを用いることができ、あるいは特開平7−89712号公報、特開昭60−227895号公報及び Phys. Chem. Glasses. 7, p127-p138(1966)、Z.Kristallogr., 129, p396-p404(1969)に記載されている結晶性珪酸塩、並びに(株)トクヤマシルテックより商品名「プリフィード」(δ−Na2Si25)として市販されている結晶性珪酸ナトリウムもまたアルカリ性を付与するために用いることも可能性である。
本発明に係る洗浄液には洗浄効果を向上させる目的から、更に分子量40〜400、好ましくは90〜360、より好ましくは100〜300の水溶性有機酸、特に分子中に2つ以上、好ましくは2〜6個のカルボン酸基を有する多価カルボン酸又はそれらの塩〔以下、(d)成分という〕を含有することが好ましい。具体的にはギ酸、酢酸、グルコン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、クエン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸から選ばれるカルボン酸、エチレンジアミン4酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸、メチルグリシン2酢酸、グルタミン酸2酢酸、セリン2酢酸、アスパラギン酸2酢酸から選ばれるアミノカルボン酸、及びこれらの塩が好適であり、特にクエン酸、メチルグリシン2酢酸、エチレンジアミン4酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸が好ましい。塩としてはナトリウム塩、カリウム塩が好ましい。
これら有機カルボン酸は、金属イオン封鎖剤として用いられる場合と、前期アルカリ剤との併用により汚れによるpHの変動を抑制する。
本発明に係る洗浄液は、(d)成分を20〜1500ppm、更に100〜1000ppm、特に200〜900ppm含有することが好ましい。
本発明に係る洗浄液は、過酸化水素〔以下(e)成分という〕を20〜2000ppm、更に40〜2000ppm、特に50〜1200ppm含有することが洗浄効果を向上させる目的から好ましい。
過酸化水素は、液体を用いることが可能であるが、使用時の形態及び他の成分の兼ね合いから、固体として安定な過炭酸塩、好ましくは過炭酸ナトリウム、過ホウ酸塩、好ましくは過炭酸ナトリウムを使用して洗浄液に含有させることが好適である。なお過炭酸塩として、貯蔵安定性の点から被覆された過炭酸塩を用いる場合は、被覆剤が洗浄液に微量に含有されることになる。過炭酸塩の被覆剤としては水溶性ポリマーや無機塩等があり、具体的な例としては、ワックス、パラフィン、ポリエチレンオキサイド系化合物、ホウ酸塩、ケイ酸塩などがある。
なお、過炭酸ナトリウムなどを用いる場合、その分解物は炭酸ナトリウムと同様にアルカリ性を示すため、洗浄液の設計をする場合、前記(c)成分との調整が必要である。
本発明に係る洗浄液には、洗浄効果を向上させる目的から重量平均分子量が600〜5000、好ましくは2000〜4000のポリアルキレングリコール(アルキレン基の炭素数は2〜4である。)〔以下、(f)成分という〕を含有することが好ましい。アルキレン基としてはエチレン基もしくはプロピレン基が好適であり、特にポリアルキレングリコール中のオキシプロピレン基の割合が50モル%以上、好ましくは70モル%以上の化合物が好適であり、最も好ましくはポリプロピレングリコールである。
本発明に係る洗浄液は、(f)成分を2〜200ppm、更に10〜100ppm、特に20〜100ppm含有することが好適である。
本発明の洗浄方法には上記した特定成分を含む洗浄液を用いる。その洗浄液の調製には、洗浄工程直前に必要最小限の剤を調製してもよいが、自動食器洗浄機を用いる場合は、濃縮された液体洗浄剤を供給して調製してもよく、粉末状の洗浄剤を供給して調製されることが使い勝手の点で優れている。こうした本発明の洗浄液調製のための組成物では、液体及び粉末のいずれの場合も、安定性や洗浄性能を考慮すると下記の成分を任意に含有させることが好ましい。
例えば、粉末系において(a)成分を安定に配合するために、硫酸塩、塩酸塩、リン酸塩などの水溶性無機塩は、(a)成分の担体として配合される。また金属イオン封鎖や粉末の流動性を高めるために、アルミノケイ酸塩やシリカ化合物などの水不溶性の無機粉体などが挙げられる。
その他、公知の任意の成分として、界面活性剤、色素、香料、消泡剤、既出以外の金属イオン封鎖剤、ポリアクリル酸及びその塩、アクリル酸/マレイン酸の共重合体及びその塩、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)等の公知の漂白活性化剤を洗浄液に含有してもよい。
本発明の効果は、汚れ量が多い場合にその効果を十分に得ることができ、具体的には水1Lに対して、卵由来のタンパク質・脂質から形成される複合汚れが3〜12g、好ましくは6〜10gの量で存在する場合に、顕著に本発明の効果を享受することが可能になる。
本発明では、上記洗浄液を、自動食器洗浄機を用いて食器類を洗浄する工程の洗浄液として用いることが好ましい。その場合の洗浄温度は40〜80℃が好ましく、洗浄液と食器類の接触時間は3分以上、更に5分以上が好ましい。接触後は水道水ですすぎを行い、乾燥することができる。
下記の成分を含有する洗浄液を用いて、下記の条件で食器を洗浄した場合のウォータースポット形成抑制効果を評価した。結果を図1に示す。
(1)洗浄液
・20℃のpH:10.7
・組成:下記の通り
(a)成分:N,N−ジアリル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリドとアクリル酸を69.5:30.5のモル比で重合させた共重合体(重量平均分子量45万)0〜55ppmの範囲で変動
(b)成分:プロテアーゼ(サビナーゼ18.0T、ノボノルディスクバイオインダストリー株式会社)とアミラーゼ(デュラミル120T、ノボノルディスクバイオインダストリー株式会社)を、蛋白質量比で5/1で混合したもの2.6ppm又は0ppm
(c)成分:炭酸ナトリウム300ppm
(d)成分:クエン酸3Na・2H2O400ppm
(e)成分:過酸化水素(過炭酸ナトリウムとして添加)200ppm
(f)成分:ポリプロピレングリコール、重量平均分子量約3000、平均縮合度約50(ジオールタイプ、和光純薬工業株式会社)40ppm
(その他の成分):珪酸ナトリウム100ppm、硫酸ナトリウム600ppm、アクリル酸/マレイン酸の共重合体の塩(ソカランCP45、B.A.S.F.社)60ppm、残部は水である。
(2)仕上がり性評価方法
松下電器産業株式会社製自動食器洗い機(機種NP−60SS5)に(1)の洗浄液を入れ、下記食器を入れて標準コースで運転した。この洗浄機は、2.2Lの洗浄液を20℃から60℃まで徐々に昇温して洗浄し、その後水道水ですすぎを3回(昇温しない)行い、最終すすぎ(20℃から70℃まで徐々に昇温してすすぎ)後、乾燥する形式のものである。
・汚染皿:10枚(下記方法で調製されたもの)
・未汚染ガラスコップ(口径64mm×高さ100mm、210mL容量):9個
<汚染皿の調製>
半熟目玉焼きをすりつぶし、口径1mmのネットで濾過し、濾液を直径11cmの磁性皿に1枚当たり1.8gできるだけ均一に塗布し、1時間放置したものを洗浄に用いた。
洗浄後、ガラスコップに形成されたウォータースポットの数を蛍光灯にかざして数え、下記判定基準にて評価した。結果を図1に示した。
◎:9個のガラスコップのウォータースポットの数の平均値が25個以内
○:9個のガラスコップのウォータースポットの数の平均値が26個〜40個
△:9個のガラスコップのウォータースポットの数の平均値が41個〜100個
×:9個のガラスコップのウォータースポットの数の平均値が100個以上
実施例の洗浄試験において、洗浄液中の(a)成分の濃度とウォータースポット評価点との関係を示す図

Claims (4)

  1. 陽イオン性基を有するモノマー構成単位及び陰イオン性基を有するモノマー構成単位を有し、モル比〔陽イオン性基の総モル数〕/〔陰イオン性基の総モル数〕が30/70〜90/10である高分子化合物(a)を2〜30ppm、並びに酵素を含有し、20℃でのpHが9.0〜12.0である洗浄液を用いて食器類を洗浄する、食器類の洗浄方法。
  2. 酵素がプロテアーゼ及びアミラーゼから選ばれる一種以上である請求項1記載の食器類の洗浄方法。
  3. 洗浄液中の酵素の含有量が、酵素タンパク量として0.06〜60ppmである請求項1記載の食器類の洗浄方法。
  4. 自動食器洗浄機を用いて洗浄する請求項1記載の洗浄方法。
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