JPH0475821B2

JPH0475821B2 -

Info

Publication number: JPH0475821B2
Application number: JP60116966A
Authority: JP
Inventors: Tadao Watanabe; Shunichi Kato
Original assignee: Toppan Printing Co Ltd
Current assignee: Toppan Inc
Priority date: 1985-05-30
Filing date: 1985-05-30
Publication date: 1992-12-01
Also published as: JPS61273964A

Description

【発明の詳細な説明】＜産業上の利用分野＞本発明は、木や樹脂、ガラスなどの硬い製品や
プラスチツクの吹込成形品などの柔い製品で、円
筒形、又はある面が円筒形の曲面と同一な面を有
する製品など主として凸面となつている曲面に対
して絵付を行う分野において予め、紙、フイルム
等の支持体に絵柄を印刷した転写紙を用い、この
転写紙上の絵柄を熱と圧力をかけて被転写体に転
移させた後に、支持体を剥がして、転写絵付を行
う装置に関するものである。

＜従来の技術＞従来は平面以外の曲面に対しては、安定して被
転写体に対して転写の圧力をかけるため、円筒形
の耐熱性のゴムロールを用い、ゴムの柔軟性によ
り圧力のムラを取りながら製品上を円筒形ゴムを
転がし加熱加圧を行なつている。（第２図）この場合、被転写体が平面でないのでロール又
は被転写体のどちらかが被転写体の形状に沿つて
動く構造としないと転写の圧力が一定せず、被転
写体やゴムロールを壊す事になる。

すなわち、平面や曲面に対して転写を行う場合
加熱ロールの中心の位置と被転写体の転写される
表面との距離が常に一定となる様な機械構造にす
る必要がある。

このための機械構造として現在用いられている
装置の一つとして加圧シリンダーの圧力を検知
し、ロールの位置を移動させる装置がある。（第
８図）。被転写体５又はロール３のどちらかが移
動し、被転写体５の上をゴムロール３により圧着
された状態で移動する。この際、ロール３が移動
するに従つて被転写体５の形状により、ロール３
が持ち上げられる。

この際、転写圧力を加えるための圧力を加圧用
シリンダー１に加えたままとするとロール３が持
ち上げられたことにより加圧シリンダー１内の圧
力が上り、転写圧力が変化する。この加圧シリン
ダー１に加えている圧力をロールの移動により変
動しないように均一とすることにより、一定の圧
力で転写を行うことができる（第９図）。

＜発明が解決しようとする問題点＞しかし、上記従来の装置の欠点は、被転写体の
形状がロール移動に伴い、転写の圧力が急激に変
化する製品については、加圧シリンダー１に加え
る圧力を常に一定化することが難しい。これは、
転写ユニツト自体の重量とその慣性力とシリンダ
ー内の圧力を均一化する装置の応答性の遅れに
よりロールを押し上げるような部分に対して加圧
を行つている時は圧力が所定の圧力より高くなり
がちであり、また、ロールが下る形状部の時は逆
に所定の圧力より低くなりがちである。

このように形状変化に対する圧力の変動が生じ
るためロールの位置の変動が大きい場合、転写速
度を上げると応答性に問題を生じるため転写速度
を下げる必要があり、生産性が悪くなる問題があ
つた。

＜問題点を解決するための手段＞本発明は、ブロー成形プラスチツクボトル等の
凸状曲面を有する物品の凸状の曲面に対して転写
紙を用いて熱転写する装置であつて、被転写体を
外周面に取付けるための回転可能な取付具、該取
付具に近接して設けられた加熱・加圧ロール及び
前記被転写体に対して転写紙を介して加熱・加圧
ロールを圧接するためのロール付勢手段、被転写
体の両側又は片側に設けた被転写体の曲率と同一
形状で剛性のある材質の圧受け治具とから成るこ
とを特徴とするものである。

第１図乃至第４図に示すとおり、被転写体５を
回転中心６として回転可能な取付具７に保持し、
駆動をかけて回転させる（第１図）シリンダー又
はスプリング等ロール付勢手段により被転写体５
の表面に加熱・加圧ロール３にて圧着して転写圧
を加える。

取付具７の回転により、被転写体５の転写面の
位置、取付具７の回転の中心６から転写面までの
距離が変り、それにともない、加熱・加圧ロール
３も対応して動く構造とする。

この方式とすることにより第２図に示すとおり
取付具の回転中心６から、転写面の最も出張つて
いる部分までの距離R₁、取付具の回転中心６か
ら転写面の最も下つている部分までの距離R₂と
すると、取付具７が回転することにより、転写面
の変動はR₁−R₂＝t′となり第８図に示す方式に比
較してロール３の移動量を少くすることができ
る。

また被転写体の両側又は片側に被転写体の曲率
同一形状で剛性のある材質の圧受け治具を設けた
ため、所定の圧力以上に転写圧力が上がり被転写
体が容易に変形することが無くなる。

以下、第２図乃至第６図の実施例について説明
する。

＜実施例＞油圧や空圧で動くシリンダー、又は加圧用のバ
ネ１４に転写ユニツトを取付ける。

転写ユニツトは加熱加圧ロール１５、ロールを
加熱するためのヒーター９、ヒーターカバー１
０、ロールを常に回転し、ロール表面を常に均一
の温度とするための駆動モーター１１よりなる。

この転写ユニツトは、被転写体に転写紙２０を
介して被転写体１３に対し、シリンダーに加えた
圧力、又はバネ等の加圧手段１４の圧力、転写ユ
ニツトの自重により加圧を行なう。第２図におけ
るロールの移動量t′が小さい場合はバネやロール
ユニツトの自重により、曲面であつても転写圧は
ほぼ同一と考えても良い範囲に圧力を加えること
が可能であるが、転写速度が加熱・加圧ロール１
５の移動量に対して大きい場合、ロールユニツト
が被転写体１３の動きに対し、対応できなくな
る。この場合は転写圧力が均一となるようにサー
ボをかける。

シリンダーに加わる油圧、又は空圧を圧力セン
サーにより検知し、所定の圧力より高くなつた場
合、シリンダーに加える圧力を低くし、逆に圧力
が低い場合圧力を加える。簡易的なサーボ方式と
しては、リリーフ形の弁（リリーフ形の減圧機）
を用い、加える圧力よりシリンダー内の圧力が上
昇した場合弁を開き、圧力を逃がすことにより転
写圧力を均一とすることができる。

被転写体１３は１６を回転の中心とする回転治
具１７に、被転写体を固定することのできる治具
１８に固定して駆動し回転させる。

回転治具１７に対し、被転写体１３を１個以上
取付ければ良いが、被転写体の出し入れの生産性
を考慮すると２個以上取付けた方が良い。

回転治具１７は加工の際、常に回転しつづける
方式、製品１個が転写完了した後に停止する方式
のどちらでも良い。

前者の場合回転治具１７へ被転写体１３を出し
入れすることは回転中に行なう必要があり、装置
が複雑となるが、連続回転のため能力は良くな
る。

次に作動について説明する。

コンベアー１９により被転写体１３を所定の位
置に設置し、これを回転治具１７に装着する。

転写紙２０は、絵柄２１が、これから転写を行
なう被転写体１３の位置に合うような位置に設定
して停止させる。回転治具１７を回転させつつ、
転写ユニツトを下降させて転写箔２０を介して加
熱・加圧ロール１５にて被転写体１３に対して加
熱・加圧して転写加工を行なう。

この場合、被転写体の形状により、転写ユニツ
トは転写圧力が均一となるように移動する。

被転写体が柔かい場合、所定の転写圧力より上
ることにより容易に変形しやすいことがある。こ
のようなことがないように被転写体の曲率と同一
形状で剛性のある材質にてロール移動用の治具を
被転写体に近接して設けることにより対処する。

第５図、第６図において、被転写体１３の両側
又は片側に被転写体の断面形状と同一であり、加
熱・加圧ロール１５による転写の圧力により変形
しない材料により圧受け治具２２を取りつける。

この圧受け治具２２は被転写体１３がブローボ
トル等、柔軟な物品の場合に転写圧を受けて検知
して過剰圧による被転写体１３の破裂、変形等を
防止するためのものである。

転写紙２０は転写に従つて移動させつつ転写を
行ない転写品２３を作り、所定の位置に来た転写
品は治具１８より取り出す。

＜発明の効果＞本発明は以上の構成になつているので、被転写
体を回転することにより、曲面であつても、転写
圧力を均一化することが容易となり、また転写速
度を上げても圧力が均一となるため、安定した転
写加工が可能である。

また、被転写体が変形しにくくなる加熱・加圧
ロール、又は被転写体を平行に移動する装置に比
較し、本発明のように治具を回転する方が構造的
に簡単であり、横に移動しない分だけ機械を小さ
く作ることができる。

また、治具を回転するため、被転写体の出し入
れが容易であり、能率が良い。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第６図は本発明の一実施例を示すも
ので、第１図は側面図、第２図は同作動状態を示
す説明図、第３図、第４図は本発明の別の実施例
における作動工程を示す説明図、第５図は圧受け
治具と被転写体の位置関係を示す斜視図、第６図
は圧受け治具と加熱・加圧ロールの位置関係を示
す正面図、第７図乃至第９図は従来技術に関する
もので、第７図は同側面図、第８図、第９図は同
作動工程を示す説明図である。１……加圧シリンダー、２……ヒーター、３…
…ロール、４……転写紙、５……被転写体、６…
…回転中心、７……取付具、９……ヒーター、１
０……ヒーターカバー、１１……駆動モーター、
１３……被転写体、１４……加圧手段、１５……
加熱・加圧ロール、１６……回転の中心、１７…
…回転治具、１８……治具、１９……コンベア、
２０……転写紙、２１……絵柄、２２……圧受け
治具、２３……転写品。

Claims

【特許請求の範囲】

１凸状の曲面に対して絵柄を転写する装置であ
つて、被転写体を外周面に取付けるための回転取
付具、該取付具に近接して設けられた加熱・加圧
ロール及び前記被転写体に対して加熱・加圧ロー
ルを圧接するためのロール付勢手段、被転写体の
両側又は片側に設けた被転写体の曲率と同一形状
で剛性のある材質の圧受け治具とから成ることを
特徴とする曲面転写装置。