JPH0475333B2

JPH0475333B2 -

Info

Publication number: JPH0475333B2
Application number: JP12812984A
Authority: JP
Priority date: 1984-06-20
Filing date: 1984-06-20
Publication date: 1992-11-30
Also published as: JPS615168A

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は金属薄板からなる表面材と防火性を有
するシート状物からなる裏面材間に防火性を有す
るプラスチツクフオームを一体に介在させ、準不
燃試験（表面試験、ボツクス試験）、防火構造試
験に合格できると共に、軽量にして断熱性、生産
性、経済性に富むサイデイングボード（以下、単
にボードという）に関するものである。従来から使用されているこの種ボードは金属薄
板を凹状に成形した表面材の左右側壁に雄、雌型
連結部を形成し、その表面にポリウレタンフオー
ム、ポリイソシアヌレートフオーム、フエノール
フオーム等を充填し、その露出面をシート状物か
らなる裏面材で被覆した構造となつている。しか
しながら、この種ボードでは準不燃試験（JIS−
Ａ−1321）における表面試験には合格するが、ボ
ツクス試験、防火試験（JIS−Ａ−1301木造下地
２級）には合格できない欠点があつた。それは、
ボツクス試験においてフラツシユオーバすること
と、防火試験において裏面温度が260℃以上にな
ることであつた。特にボツクス試験では目地部か
らの可燃ガスの噴出、防火試験では目地部裏面の
温度上昇が最大の弱点となつていた。本考案はこのような欠点を除去するため、ボー
ドの表面材を実質的なボツクスに形成し、かつ、
目地部を表面材同士が確実に接触すると共に、目
地部からのガス噴出を抑制し、かつ、プラスチツ
クフオーム、裏面材を防火性を有する材質で構成
することによつて準不燃試験、防火試験に合格
し、その上、美観上も向上しペコツキを阻止しう
るボードを提案するものである。以下に、図面を用いて本発明に係るボードの一
実施例について詳細に説明する。第１図は上記ボ
ードの一例を示す斜視図であり、１は表面材で金
属薄板、例えば表面処理鋼板、ステンレス板、ガ
ルフアン、ガルバリウム鋼板、アルミニウム板、
銅板、塩ビ鋼板、フツ素処理鋼板、ホウロウ鋼
板、制振鋼板の１種からなり、１５はプラスチツ
クフオーム（以下、単にフオームという）、１６
は裏面材、１７は切り欠き部である。さらに説明
すると、表面材１は第２図に示すように長尺状の
化粧面２とその長手方向と平行な両側縁を内方に
屈曲した側壁３，４とから断面凹状に形成した主
体部５と側壁３，４の下端に形成した雄、雌型連
結部６，９と、化粧片２ａとから構成したもので
あり、主に防火材、化粧材、補強材、型材、不燃
材、防火材として機能するものである。すなわ
ち、化粧面２は平板、エンボス模様、チツプを粘
着した表面構造とし、化粧片２ａは化粧面２の長
手方向の両端面を内方へ折り曲げると共に適宜の
高さにし、フオーム１５の分解ガスの目地部Ｂか
らの漏洩を抑制し、かつ、化粧面２のペコツキを
防止する。また、雄型連結部６は側壁３の下端を
外方へ突出した差込縁７とその先端を再び内方へ
折り返し、そのまま側壁３よりも内側まで延長
し、その先端を化粧面２に向かつて内方へ屈曲
し、立ち上がらせた仕切り片８ａを設けた補強片
８、および化粧面２、側壁３、補強舌片８、仕切
り片８ａでエアサイクル路８ｂを形成し、第３図
に示すようにボードＡを連結した際の目地部Ｂか
らの可燃ガス、分解ガスの化粧面２側への一挙の
噴出を防止すると共に、フオーム１５の絶対量の
低減強化と連結構造、防火構造に対する補強、お
よびフオーム形成時の型材としても機能するもの
である。さらに、雌型連結部９は側壁４の下端を
内方へＵ字状に屈曲した差込溝１０とその下縁１
１を再び外側方へ突設した延長部１２とその先端
を外方へ屈曲した突片１３と延長部１２の途中に
側壁４と平行に形成した突条１４とから構成した
ものである。特に、差込溝１０、舌片１３、突条
１４の寸法はボードＡ間の連結、目地部Ｂの間
隔、防火、防水の関係で設定されるものである。
なお、表面材１の寸法は、例えば化粧面２の幅を
W₁、差込縁７の幅をW₂、補強片８の幅をW₃、
補強片８の側壁３から内側へ延びた幅をW₄、側
壁４から舌片１３までの幅をW₅、差込溝１０の
幅をW₆、差込溝１０の最奥から舌片１３までの
幅をW₇、側壁３からフオーム１５の１側壁まで
の幅をW₈、側壁３の高さをh₁、側壁４の高さを
h₂、差込溝１０の高さをh₃、舌片１３、仕切り片
８ａ、突条１４の高さをh₄，h₆，h₅、化粧片２ａ
の高さをh₇、表面材１の板厚をｔとしたとき、
W₁＝180〜450mm，W₂≧W₆、W₃≒W₂＋W₄，W₅
＝W₂−W₃、またはW₅≧W₄，W₇≒W₂＋W₄，h₁
＝h₂，h₂＋h₃＝h₁＋h₃，h₄，h₅＝１〜３mm，h₆≒
h₁，h₇≧h₂、またはh₂＋h₃、もしくは15〜20mmで
ある。また、フオーム１５は防火性、断熱性、接
着性を有するもので、例えばポリイソシアヌレー
トフオーム、フエノールフオーム、シリコン入り
変性ポリウレタンフオーム、およびこれらに長短
のガラス繊維、シリコン、パーライト、雲母、ア
スベスト、炭素繊維、硼砂等の１種以上を添加し
たものであり、主体部５の空間に充填した芯材部
１５ａおよび補強片８、延長部１２よりも下方へ
膨出した膨出部１５ｂとから一体に構成したもの
である。なお、膨出部１５ｂは便宜上、区分した
ものであり、実質は一体物からなるものである。
また、フオーム１５の厚さは最厚部をH₁、補強
片８の表面からボードＡの裏面までの厚さをH₂、
化粧面２の裏面から下縁までの厚さをH₃、延長
部１２の裏面からボードＡの裏面までの厚さを
H₄、側壁３から切り欠き部１７の側壁までの幅
をW₈とすると、H₁＝H₂＋H₃，H₂＝h₂＋h₃，H₂
＞H₄，W₈＝W₃−W₂である。裏面材１６はフオ
ーム１５の露出面を被覆すると共に、主に離型
材、型材、防火材、防水材、遮熱材、ガス漏洩防
止用の不通気材として機能せしめるものである。
その具体例としてはアスベスト紙、ガラス繊維シ
ート、塩化ビニールシート、金属箔（Al，Fe，
Cu）の１種、または２種以上、これにネツト状
物、防水処理、防火処理を付加したシート状物か
らなるものである。次に実施例につき説明する。表面材１は0.27mmのカラー鋼板でW₁＝360mm，
W₂＝23mm，W₃＝34mm，W₄≒11mm，W₅＝20mm，
W₆＝13mm，W₇＝34mm，W₈＝W₇−（W₆＋Δt），h₁
＝８mm、h₂＝７mm、h₃＝2.5mm，h₄＝２mm，h₅＝
５mm，h₆＝８mm、化粧片２ａの高さh₇＝15mm、フ
オーム１５は原料状態で表面材１に吐出してモー
ルデングしたポリイソシアヌレートフオーム（密
度50Kg／cm³）、日本ポリウレタン社製、裏面材１
６はアスベスト紙に20ミクロンのアルミニウム箔
をラミネートしたものである。また、ボードＡ間
の目地部Ｂの幅Δtは７mmとしたものである。ま
た、比較例としては表面材１において、補強片８
を除いた以外、第２図と同じ寸法のものを用いた
ボードからなるものである。そこで、両ボードに対して表面試験、ボツクス
試験、防火試験を行つたところ下記のような結果
になつた。

【表】

【表】上述したように本発明に係るボードによれば、
長尺方向の両端縁をＬ字状に折り曲げた化粧片
を形成したためフオームを用いたボードにおいて
準不燃試験、ボツクス試験、防火試験に合格しう
る特徴がある。また、雄型連結部側エアサイク
ル路を形成したため、フオームの使用量の低減
と、連結、防火構造に対する補強、さらに可燃ガ
スの一挙の噴出によるフラツシユオーバーの防止
を図ることができる。そして、製造は従前とほ
ぼ同じであり、フオームも単一品か、それに近い
ものであり、大量に生産できる特徴がある。さら
に、断熱性、強度、耐食性は従前より大きく改
善された割りにはコストアツプもない利点があ
る。また、化粧片を有するため化粧面にペコツ
キが現れず、美しく、かつ、強度も十分でフオ
ーム状態にあまり左右されることなく使用できる
特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るサイデイングボードの一
例を示す斜視図、第２図はその要部である表面材
を示す斜視図、第３図は上記ボードの連結状態を
示す説明図である。１……表面材、２……化粧面、２ａ……化粧
片、３，４……側壁、５……主体部、６……雄型
連結部、７……差込縁、８……補強片、９……雌
型連結部、１０……差込溝、１２……延長部、１
３……舌片、１４……突条、１５……プラスチツ
クフオーム、１６……裏面材。

Claims

【特許請求の範囲】

１長尺状の化粧面２と該化粧面２の長手方向と平
行な両側縁を内方に屈曲した側壁３，４とから断
面凹状に形成した主体部５と、上記側壁３，４の
両側壁下端に形成した雄、雌型連結部６，９とか
らなる表面材１と、上記表面材１の主体部５、お
よび雄、雌型連結部６，９から該連結部６，９の
裏面方向に膨出させて一体に充填したプラスチツ
クフオーム１５と、該フオーム１５の露出面をシ
ート状物からなる裏面材１６で被覆したサイデイ
ングボードにおいて、前記雄型連結部６は前記側
壁３の下端を外方へ突出した差込縁７と、該差込
縁７の先端を再び内方へ折り返して前記プラスチ
ツクフオーム１５の一側壁上端まで延ばし、か
つ、その先端を化粧面２に向かつて内方に立ち上
がらせた仕切り片８ａを設けた補強片８、および
化粧面２、側壁３、補強片８、仕切り片８ａとか
らエアサイクル路８ｂを形成し、雌型連結部９は
前記主体５の他側壁４下端を内方へＵ字状に屈曲
して上記雄型連結部６を嵌挿する差込溝１０とそ
の下端を再び外方へ水平に突出した延長部１２と
その途中に前記側壁４と平行に突設した突条１４
と前記延長部１２の先端を外方へ屈曲した舌片１
３とから構成し、かつ、前記化粧面２の長手方向
両端縁を内方に屈曲して前記フオーム１５小口端
面を被覆する化粧片２ａを設け、また前記裏面材
１６は防火性を有するシート状物で形成したこと
を特徴とするサイデイングボード。