JPH0474495B2

JPH0474495B2 -

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Publication number: JPH0474495B2
Application number: JP12400784A
Authority: JP
Priority date: 1984-06-16
Filing date: 1984-06-16
Publication date: 1992-11-26
Also published as: JPS615159A

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は金属薄板からなる表面材と防火性を有
するシート状物からなる裏面材間に防火性を有す
るプラスチツクフオームを一体に介在させ、か
つ、フオームの中間に防火性、強度補強用のシー
ト状物を一体に設けて準不燃試験（表面試験、ボ
ツクス試験）、防火構造試験に合格できると共に、
軽量にして断熱性、生産性に富むサイデイングボ
ード（以下、単にボードという）に関するもので
ある。従来から使用されているこの種ボードは金属薄
板を凹状に成形した表面材の左右側壁に雄，雌型
連結部を形成し、その表面にポリウレタンフオー
ム、ポリイソシアヌレートフオーム、フエノール
フオーム等を充填し、その露出面をシート状物か
らなる裏面材で被覆した構造となつている。しか
しながら、この種ボードでは準不燃試験（JIS−
Ａ−1321）における表面試験には合格するが、ボ
ツクス試験、防火試験（JIS−Ａ−1301木造下地
２級）には合格できない欠点があつた。それは、
ボツクス試験においてフラツシユオーバすること
と、防火試験において裏面温度が260℃以上にな
ることであつた。特にボツクス試験では目地部か
らの可燃ガスの噴出、防火試験では目地部裏面の
温度上昇が最大の弱点となつていた。本考案はこのような欠点を除去するため、ボー
ドの目地部を表面材同士が確実に接触すると共
に、目地部からのガス噴出を抑制し、かつ、プラ
スチツクフオーム、裏面材を防火性を有する材質
で構成し、しかも表、裏面材の中間にシート状物
を介在してフオームの燃焼を抑制することによつ
て準不燃試験、防火試験に合格しうるボードを提
案するものである。以下に、図面を用いて本発明に係るボードの一
実施例について詳細に説明する。第１図は上記ボ
ードＡの一例を示す斜視図であり、１は表面材で
金属薄板、例えば表面処理鋼板、ステンレス板、
ガルフアン、ガルバリウム鋼板、アルミニウム
板、銅板、塩ビ鋼板、フツ素処理鋼板、ホウロウ
鋼板、制振鋼板の１種からなり、１５はプラスチ
ツクフオーム（以下、単にフオームという）、１
６は裏面材、１７はシート状物、１８は切り欠き
部である。さらに説明すると、表面材１は第２図
に示すように長尺状の化粧面２とその長手方向と
平行な両側縁を内方に屈曲した側壁３，４とから
断面凹状に形成した主体部５と側壁３，４の下端
に形成した雄，雌型連結部６，９とから構成した
ものであり、主に防火材、化粧材、補強材、型
材、不燃材、防火材として機能するものである。
すなわち、化粧面２は平板、エンボス模様、チツ
プを貼着した表面構造としたものである。また、
雄型連結部６は側壁３の下端を外側方へ延ばした
差込縁７とその先端を内方へ折り返し、そのまま
側壁３よりも内側まで延長し、その先端を外方へ
屈曲した補強舌片８ａを設けた補強片８とから形
成し、第３図に示すようにボードＡを連結した際
の目地部Ｂからの可燃ガス、分解ガスの化粧面２
側への噴出を防止すると共に、連結構造、防火構
造に対する補強、シート状物１７の挟持、および
フオーム１５形成時の型材としても機能するもの
である。さらに、雌型連結部９は側壁４の下端を
内方へＵ字状に屈曲した差込溝１０とその下縁１
１を外側方へ延設した延長部１２とその先端を外
方へ屈曲した舌片１３と延長部１２の途中に側壁
４と平行に形成した突条１４とから構成したもの
である。特に、差込溝１０、舌片１３、突条１４
の寸法はボードＡ間の連結、目地部Ｂの間隔、防
火、防水の関係で設定されるものである。なお表
面材１の寸法は、例えば化粧面２の幅をW₁、差
込縁７の幅をW₂、補強片８の幅をW₃、補強片８
の側壁３から内側へ延びた幅をW₄、側壁４から
舌片１３までの幅をW₅、差込溝１０の幅をW₆、
差込溝１０の最奥から舌片１３までの幅をW₇、
差込縁７の先端から舌片１３までの幅をW₈、側
壁３の高さをh₁、側壁４の高さをh₂、差込溝１０
の高さをh₃、舌片１３、突条１４の高さをh₄，
h₅、補強舌片８_aの高さをh₆、表面材１の板厚を
ｔとしたとき、W₁＝180〜450mm，W₂≧W₆，W₃
≒W₂＋W₄，W₅＝W₃−W₆、またはW₅≒W₆，
W₇≒W₂＋W₄，W₈＝W₁＋W₂＋W₅，h₁＝h₂，h₂
＋h₃＝h₁＋h₃，h₄，h₅＝１〜３mm、h₆＝２〜７mm
位、ｔ＝0.25〜1.6mm位である。また、フオーム
１５は防火性、断熱性、接着性を有するもので、
例えばポリイソシアヌレートフオーム、フエノー
ルフオーム、シリコンフオーム、変成ポリウレタ
ンフオーム、およびこれらに長短のガラス繊維、
シリコン、パーライト、雲母、アスベスト、炭素
繊維、硼砂等の１種以上を添加したものであり、
主体部５の空間に充填した芯材部１５ａおよび補
強片、延長部１２よりも下方へ膨出した膨出部１
５ｂとから一体に構成し、その中間にシート状物
１７を一体に介在させたものである。なお、膨出
部１５ｂはシート状物１７によつて区分したもの
であり、シート状物１７は差込縁７と補強片８の
間に一端を挟持し、他端を延長部１２に張り渡し
てなるものであり、主にクラフト紙、アスベスト
紙、不燃性不織布、アルミニウム箔の１種から構
成し、防火材、補強材として機能するものであ
る。その具体例としては第４図ａ〜ｃに示すよう
に形成したものである。また、フオーム１５の厚
さは最厚部をH₁、補強片８の表面から裏面まで
の厚さをH₂、化粧面２の裏面から下縁までの厚
さをH₃、延長部１２の裏面から裏面材１６まで
の厚さをH₄、側壁３から切り欠き部１８の側壁
までの幅をW₉とすると、H₁＝H₃＋H₄，H₂＝H₁
−h₁，H₂＞H₄，W₉＝W₃−W₂である。裏面材１
６はフオーム１５の露出面を被膜すると共に、主
に離型材、型材、防火材、防水材、遮熱材、ガス
漏洩防止用の不通気材として機能せしめるもので
ある。その具体例としてはアスベスト紙、ガラス
繊維シート、塩化ビニールシート、金属箔（Al，
Fe，Cu）の１種、または２種以上、これにネツ
ト状物、防水処理、防火処理を付加したシート状
物からなるものである。次に実施例につき説明する。表面材１は0.27mmのカラー鋼板でW₁＝360mm，
W₂＝20mm，W₃＝34mm，W₄≒11mm，W₅＝20mm，
W₆＝13mm，W₇＝33mm，h₁＝８mm，h₂＝７mm，h₃
＝3.5mm，h₄＝２mm，h₅＝２mm，h₆＝５mm、フオ
ーム１５は25mm厚でH₂≒15mm，H₃＝10mmであ
り、原料状態で表面材１に吐出してモールデング
したポリイソシアヌレートフオーム（密度50Kg／
m³）、日本ポリウレタン社製、裏面材１６はアス
ベスト紙に20ミクロンのアルミニウム箔をラミネ
ートしたもの、シート状物１７は第４図ｂに示す
ようにアスベスト紙に貫通孔１７ａを多数穿設し
たものである。また、ボードＡ間の目地部Ｂの幅
Δtは７mmとしたものである。また、比較例とし
ては表面材１において、補強片８を除いた以外、
第２図と同じ寸法のものを用いたボードＡからな
るものである。そこで、両ボードＡに対して表面試験、ボツク
ス試験、防火試験を行つたところ下記のような結
果になつた。

【表】

【表】以上に説明したのは本発明に係るボードＡの一
実施例にすぎず、第５図ａ〜ｄ、第６図ａ〜ｃに
示すように形成することができる。なお、第５図
において、１９はコーキング材、第６図において
２０はシート状物である。上述したように本発明に係るボードによれば、
フオームを用いたボードにおいて準不燃試験、
ボツクス試験、防火試験に合格しうる。製造は
従前とほぼ同じであり、フオームも単一品か、そ
れに近いものであり、大量に生産できる特徴があ
る。断熱性、強度、耐食性は従前より大きく改
善された割りにはコストアツプもない利点があ
る。プラスチツクフオーム内に両端が固定され
たシート状物を介在したため、プラスチツクフオ
ームの芯材部が補強されて強度が向上し、防火試
験にも合格できる。補強片がボードを連結した
際の目地部からの可燃ガス、分解ガスの噴出を防
止する。等の特徴、効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るサイデイングボードの一
例を示す斜視図、第２図はその要部である表面材
を示す斜視図、第３図は上記ボードの連結状態を
示す説明図、第４図ａ〜ｃはシート状物のその他
の実施例を示す説明図、第５図ａ〜ｄは表面材そ
の他の実施例を示す断面図、第６図ａ〜ｃはサイ
デイングボードのその他の実施例を示す説明図で
ある。Ａ……サイデイングボード、１……表面材、２
……化粧面、３，４……側壁、５……主体部、６
……雄型連結部、７……差込縁、８……補強片、
８ａ……補強舌片、９……雌型連結部、１０……
差込溝、１１……下縁、１２……延長部、１３…
…舌片、１４……突条、１５……プラスチツクフ
オーム、１６……裏面材、１７……シート状物。

Claims

【特許請求の範囲】

１長尺状の化粧面２と該化粧面２の長手方向と
平行に両側縁を略直角に内方に屈曲した側壁３，
４とから断面凹状に形成した主体部５と、上記側
壁３，４の両側壁３，４下端に化粧面２と略平行
に外方に突出して形成した雄，雌型連結部６，９
とからなる表面材１と、上記表面材１の主体部５
の凹状部に充填すると共に、雄，雌型連結部６，
９から膨出させ、かつ、雄型連結部６側を切り欠
いた切り欠き部１８を形成して一体に充填したプ
ラスチツクフオーム１５と、該フオーム１５の露
出面をシート状物からなる裏面材１６で被覆した
サイデイングボードにおいて、前記雄型連結部６
は前記側壁３の下端を外側方へ突出した差込縁７
と、該差込縁７の先端を内方へ折り返して前記プ
ラスチツクフオーム１５の切り欠き部１８の最奥
まで延ばし、その先端を屈曲して補強舌片８ａを
設けた補強片８とから形成し、また雌型連結部９
は前記主体部５の側壁４下端を内方へＵ字状に屈
曲して上記雄型連結部６を嵌挿する差込溝１０と
その下端を外側方へ水平に突出した延長部１２と
その途中に前記側壁４と平行に突設した突条１４
と前記延長部１２の先端を外方へ屈曲した舌片１
３とから構成し、かつ、前記プラスチツクフオー
ム１５は一端を前記差込縁７と補強片８の間隙で
挟持し、他端を前記延長部１２裏面に張り渡した
シート状物１７が介在してなり、前記裏面材１６
は防火性を有するシート状物で形成したことを特
徴とするサイデイングボード。