JPH04733Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、麻雀卓や自動麻雀卓等に用いられる
麻雀卓用の吸煙装置に関し、特に業務用に使用さ
れる麻雀卓の麻雀卓用の吸煙装置に関するもので
ある。

［従来技術とその問題点］ 最近、煙草公害が、取沙汰されてきている。こ
の煙草の煙には、喫煙者の吸いこむ主流煙と、こ
れが吐き出されてきた煙、さらに煙草の点火部か
ら立ちのぼる副流煙の三種類があり、この主流煙
と副流煙とを比較すると副流煙のほうが有害物質
の含有率がはるかに高い。このように、煙草公害
はいまや喫煙者だけでなく、それ以外の人達にも
大きな問題である。

特に、煙草を吸う機会の多い場合、例えば、麻
雀やトランプ等をする場合、ゲームに熱中のあま
り、つい灰皿に煙草を火のついたままで放置して
しまうことが多く、この煙草から副流煙が立ちの
ぼり室内に充満してしまう。

このため、室内に副流煙が漂うことにより、人
体にかなりの影響がある。例えば、目や喉が痛ん
だり、頭痛がしたりする等様々な煙草公害が発生
する。特に、この煙草公害は、喫煙者以外の人に
は、大変迷惑なものである。その上、壁や窓等に
副流煙中のニコチンやタール等が付着するため、
室内が汚れ、臭いも残る。また、室内に居る人の
衣服等も同様である。

そこで、空気清浄器を用いて、室内の空気を清
浄しているのではあるが、この場合、副流煙が一
旦室内に漂つた後、空気清浄器に吸い込まれるた
め、この吸い込まれるまでの間に副流煙が拡散
し、それを他者が吸つてしまう結果となる。ま
た、このような空気清浄器は、拡散した副流煙を
空気と一緒に吸い込んで清浄するので効率も悪
い。

さらに、このような空気清浄器を使用する場
合、これを天井、壁、床等に設置しなければなら
ず、この設置場所が必要となり、空気清浄器が邪
魔になつたり、室内の内装の体裁が悪くなつたり
する。

したがつて、本考案の目的とするところは、副
流煙の発生と同時に清浄することができ、副流煙
を室内に漂わせず、副流煙の拡散を防止できるも
のを提供することである。

特に煙草が吸われる量が多い業務用に使用され
る麻雀卓の麻雀卓用の吸煙装置を提供することで
ある。

［問題点を解決するための手段］ 本考案の麻雀卓用の吸煙装置は、麻雀卓のテー
ブルと、このテーブルのテーブル脚内部に設けら
れた吸煙用フアン及び濾過装置と、このテーブル
脚下部に設けられた排出口と、前記テーブルの外
周部近傍に設けられた灰皿と、一端を前記灰皿の
近傍に位置させ他端をテーブル脚の吸煙口へ接続
した吸煙路とを有するものである。

［作用］ 上記構成の麻雀卓用の吸煙装置において、灰皿
へ置かれた煙草から立ちのぼる煙は、テーブル脚
に設けた吸煙用フアンにより、吸煙路を経てテー
ブル脚内部に吸込まれる。吸い込まれた煙は、濾
過装置によつて濾過された後、このテーブル脚下
部に設けられた排出口から排出される。

［実施例］ 以下に、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、この実施例は、本考案に係る吸煙
機能付きテーブル１０を、自動麻雀卓に使用した
場合を示すものである。

このテーブル１０は、天板部１２と、その下面
１４のほぼ中央の立設した支持脚１６と、その支
持脚１６の下端１８に設けた底板２０とからな
る。

前記天板部１２には、その外周面２２に開口す
る灰皿２４が内設され、この灰皿２４の近傍、こ
の実施例では灰皿２４の上部内面に吸煙用の開口
２６が設けられ、この開口２６から前記支持脚１
６内部に連通する吸煙用ダクト２８が配されてい
る。このダクト２８は、前記灰皿２４に放置され
た煙草の煙を前記開口２６から支持脚１６内に導
くためのものである。このように、この開口２６
からダクト２８、そして支持脚１６内部が、煙の
吸引路となつている。

この開口２６には、金網３０が張設され、その
内側に小型の補助フアン３２が配されている。こ
の補助フアン３２は、灰皿２４に置かれた煙草か
ら発生する煙を開口２６からダクト２８に吸い込
み易くして外部に煙を出すことのないようにして
いる。また、前記金網３０は、灰やごみがこのダ
クト２８内に入ることを防ぐためのものである。
そして、天板部１２の中央には、自動麻雀卓用の
機械部３４が内蔵されるようになつている。

なお、灰皿２４の上面３６は、図示の如く、外
方に向つて下がるテーパ面に形成されており、煙
が外に逃げ難くしている。また、灰皿２４の上面
３６や内周面３８は耐熱のために金属製にするこ
とが望ましい。そして、灰皿２４の位置は、この
実施例では、天板部１２の外周四箇所に配してい
るが、これに限らず、天板部１２より外方に突出
させたり、天板部１２の下方に位置させたりする
等様々な変更が可能であり、これに伴つて吸煙用
の開口２６やダクト２８の位置も同様に変更す
る。

前記支持脚１６は中空に形成されており、その
内部には、上から順に、フアン４０、濾過層４
２、シロツコフアン４４、ヒータ４６が配されて
いる。そして、支持脚１６の下部４８には、清浄
された煙を排出するための排出口５０が設けられ
ている。また、この支持脚１６の下端１８に設け
た底板２０にも、同様の排出口５０が第１図に示
すように形成されている。この排出口５０は、上
記の箇所に設ける必要はなく、テーブルの使用者
の足下に清浄された空気が吹き出すようにすれ
ば、排出口５０の位置や形状は様々変更可能であ
る。

前記フアン４０は、ダクト２８から灰皿２４の
煙を支持脚１６内部に吸い込むためのものであ
る。この実施例では、据付けスペースの小さいプ
ロペラフアン４０を使用している。

前記濾過層４２は、空気を清浄するために吸引
路の途中、すなわち、支持脚１６内部に設けられ
ており、網状フイルタ５２と、集塵フイルタ５４
と、活性炭フイルタ５６とからなる。この網状フ
イルタ５２は、合成樹脂製の線材を網状に組んだ
もので、室内で発生する繊維質等の比較的大きな
塵を除去するものである。前記集塵フイルタ５４
は、不織布をジヤバラ状にしたもので、比較的小
さな塵やミスト状の微細なものを除去するもので
ある。前記活性炭フイルタ５６は、活性炭の吸着
作用により臭気の除去や、亜硫酸ガス等の有毒な
ガスの除去に有効である。

この濾過層４２は、上記各フイルタ５２，５
４，５６を枠体５８により一つに重ね合せ、支持
脚１６に設けた挿入口６０に出入自在にしてお
り、フイルタ交換が便利に行なえる。また、この
濾過層４２は、各フイルタ５２，５４，５６によ
り構成しているが、これにかえて電気集塵器を用
いて煙の濾過を行なうようにしてもよい。

前記シロツコフアン４４は、さらに煙の吸い込
みをよくするため前記フアン４０を補助するもの
である。そして、騒音防止のため音の小さいシロ
ツコフアン４４を用いている この実施例では、煙を吸い込むために、プロペ
ラフアン４０やシロツコフアン４４を使用してい
るが、これら以外にターボ送風機やクロスフロー
フアンを用いてもよい。また、このテーブル１０
内に設置するフアンの個数や種類は適宜変更して
実施できる。

この吸煙機能付きテーブル１０の使用状態を説
明すると、ゲーム中に煙草を吸つてそれを灰皿２
４に置くと、この煙草の点火部から煙が立ちのぼ
る。そして、各フアン３２，４０，４４が回転す
ることにより、その煙が吸煙用の開口２６からダ
クト２８に吸い込まれる。さらに、煙は支持脚１
６内部に導かれ、この支持脚１６内に配した濾過
層４２を通過する。この際、濾過層４２の網状フ
イルタ５２により比較的大きな塵が除去され、集
塵フイルタ５４により比較的小さな塵やミスト状
の微細なものが除去され、さらに活性炭フイルタ
５６により臭気等が除去される。このようにし
て、煙が清浄され、きれいな空気となつて、支持
脚１６の下部４８や底板２０に形成された排出口
５０から吹き出される。

このように、排出口５０がテーブル１０の下端
近傍に配されており、内部で清浄た空気の吹き出
しが、あまり気にならず使用者に不快感を与えな
い。また、テーブル１０自体に煙を吸煙して清浄
する機能があり、テーブルの移動に支承がなく、
他所への接続、例えば、煙を吸引するためのダク
トを天井や床へ設置する必要がない。

このとき、支持脚１６内に設けたヒータ４６に
より排出する空気を暖めることにより、排出口５
０から温風が吹き出されて、テーブル１０の使用
者の足下を暖房することができ、冬期の使用に好
適である。

次に、第３図に示す他の実施例を説明すると、
このテーブル１０は、天板部１２の下方に灰皿２
４が設けられ、この灰皿２４の近傍である支持脚
１６の上部側面に吸煙用の開口２６が設けられ、
煙の吸引路となる支持脚１６内部に連通してい
る。

そして、支持脚１６の内部には、上から順に、
濾過層４２、フアン４０、ヒータ４６が配されて
いる。そして、支持脚１６の下部４８には、清浄
された煙を排出するための排出口５０が設けられ
ている。このフアン４０は、シロツコフアンを用
いており、先の実施例のプロペラフアンを取り去
つた状態とほぼ同様である。なお、このシロツコ
フアン４０は、第４図に示すように、前記濾過層
４２側の中央部分から空気を吸い込み、この空気
を外側に送り、渦状の外板６２に沿つて各送風口
６４からヒータ４６側に送り込むようになつてい
る。また、灰皿２４の位置が変れば開口２６に可
撓性のパイプ体を繋いで、灰皿２４の近傍に取り
付けるようにする。このように、この実施例で
は、シロツコフアン４０を用いて騒音を防止し、
フアンを一つにして軽量小型化するとともに構造
を簡単にしている。

［考案の効果］ 本考案は、上記に記載から明らかなように、フ
アンを回転することにより、灰皿に置かれた煙草
の煙を、吸煙用の開口からテーブルの内部に吸い
込み、濾過層に通し、煙を清浄して排出できるも
のであり、火のついた煙草を灰皿に放置していて
も、吸煙用の開口から煙が吸い込まれ、副流煙が
立ちのぼり室内に充満することがない。

したがつて、室内に副流煙が漂わず、従来のよ
うに、目や喉が痛んだり、頭痛がしたりする等の
煙草公害が発生せず、人体に悪影響を及ぼすこと
がない。また、室内の様々なものに副流煙中のニ
コチンやタール等が付着せず、汚れたり、臭いが
付いたりしない。

また、副流煙が漂つたり、拡散したりする前
に、吸煙用の開口からテーブルの内部に吸い込ま
れるため、副流煙を他者が吸う心配がなく、空気
の清浄効率もよい。さらに、従来のように、空気
清浄器を天井、壁、床等に設置する必要がなく、
邪魔にならず室内の体裁がよい。

このように、本考案は、副流煙の発生と同時に
清浄することができ、副流煙を室内に漂わせず、
副流煙の拡散を防止できるものを提供することが
できる。

さらに、テーブル脚の下部にその排出口をもつ
てきているため、麻雀卓に座つた人の靴の処より
空気が排出され、そのため、テーブルに座つてい
る人にとつて不快なことはなく、また、ニコチン
等のしみがついたりする心配も全くない。

そして、本願は煙草が吸われる量が多い業務用
に使用される麻雀卓の麻雀卓用の吸煙装置として
好適である。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の一実施例を示すものであり、
第１図は、断面図、第２図は、斜視図である。第
３図は、他の実施例を示す半断面図、第４図は、
前図−線断面図である。 符号の説明、１０……テーブル、２４……灰
皿、２６……開口、４０……フアン、４２……濾
過層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 麻雀卓のテーブルと、このテーブルのテーブル
   脚内部に設けられた吸煙用フアン及び濾過装置
   と、このテーブル脚下部に設けられた排出口と、
   前記テーブルの外周部近傍に設けられた灰皿と、
   一端を前記灰皿の近傍に位置させ他端をテーブル
   脚の吸煙口へ接続した吸煙路とを有することを特
   徴とする麻雀卓用の吸煙装置。