JPH047235Y2 - - Google Patents

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JPH047235Y2
JPH047235Y2 JP1986119890U JP11989086U JPH047235Y2 JP H047235 Y2 JPH047235 Y2 JP H047235Y2 JP 1986119890 U JP1986119890 U JP 1986119890U JP 11989086 U JP11989086 U JP 11989086U JP H047235 Y2 JPH047235 Y2 JP H047235Y2
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soil
vegetation
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water
microorganisms
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  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Pretreatment Of Seeds And Plants (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は土木工事などによつて人工的に造成さ
れた盛土、切土法面などの緑化工事などに使用さ
れる植生基板に関するものである。
(従来の技術およびその問題点) 従来より、前記植生基板としては種々のものが
提案されており、紙や不織布などの繊維質シート
で、種子や肥料などを挾持し、これを緑化地盤に
敷設するようにしたものが広く使用されている。
しかしながら、このものは、種子とその成育に
必要な肥料や土壌改良材などの栄養源を地盤に供
給するだけのもので、土壌微生物などを利用し、
土壌を生化学的に改良して肥沃化を図るという積
極的な手段はなんら備えていなかつた。
一方、農業に分野では、植物の成育に寄与する
土壌微生物を利用した植物の栽培技術が知られて
おり、とりわけマメ科植物と根粒菌との共生関係
を利用し、根粒菌を吸着した種子を播種したり、
根粒菌の培養液を直接耕作地に散布する方法が実
用に供されている。
しかしながら、前記方法では、以下に示す種々
の欠点がある。
即ち、土壌微生物を地盤にむらなく均一密度に
散布することは困難である。
また、土壌微生物の死滅を防止するために、そ
の取り扱いには熟練した専門技術を必要とし、一
般商品として需要者が簡易に利用できないうえ、
土壌微生物を長期間保存する場合、密封状態を維
持する必要上、保管が面倒である。
さらに、土壌微生物は環境条件の変化に弱いた
め、通常、土壌と混合攪拌されて十分水分、温
度、光、空気などの緒条件が適正に保持されてい
なければならないことから、特に、土木工事など
によつて造成された切土法面などのように、気象
条件の変化を直接受け易く、しかも、環境条件が
劣悪な土壌に施工された場合、土壌微生物が死滅
して所期の効果が得られない。
本考案は、以上の点を改善し、土壌微生物を効
果的に、かつ、簡易に植生地盤に適用しうる植生
基板を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本考案は前記目的を達成するためになされたも
ので、1枚または2枚以上の繊維質の水分解性シ
ートで種子、土壌改良源を保持してなる植生基板
において、前記水分解性シートの少なくとも一つ
を、植物に栄養源を供給する土壌微生物を均一分
散した固定剤が転写されているシートとしたもの
である。
(実施例) 以下、本考案を一実施例である図面に従つて説
明する。
第1図において、1,2は繊維質の水分解性シ
ートで、上層の水分解性シート1は従来公知の紙
などのシートである。
一方、下層の水分解性シート2は、パルプに30
〜60wt%のピートモスあるいはバークの植物性
有機質土壌改良材を、水分解性糊剤を添加して抄
造し、しかるのち乾燥した植生シートである。
また、前記水分解性シート2(以下、植生シー
ト2という。)には、点状、帯状もしくは全面に
土壌微生物5が均一密度で保持させてある。
なお、土壌微生物5を植生シート2に保持する
方法としては、土壌微生物5と固定剤(例えば、
ニカワ、ゼラチン)との混合液をローラなどで転
写する。
また、前記土壌微生物5としては、植物に栄養
源を供給するものが使用され、植物の種類や植物
に供給する栄養源によつて適当なものが選択さ
れ、たとえば次のものが使用される。
窒素供給微生物〔窒素固定菌(アゾトバク
タ、クロストリジウム)硝酸菌(亜硝酸生成細
菌:ニトロゾモナス、硝酸生成細菌:ニトロバ
クタ)、接合菌類、エンドゴン類の糸状菌、ら
ん藻(ネンジユモ目、スチゴネマ目)〕、 共生微生物〔根粒菌、内生菌、外生菌〕 分解性微生物〔セルラーゼ菌(トリコデル
マ、バチルス、セルロモナス)〕、 腐植酸供給微生物〔不完全菌類(アルテナリ
ア、ペリシリウム、モリニア目)、放射菌〕、 種子の発芽、幼根の生育に寄与する微生物
〔トリコデルマ菌(アスペルギルス、ペニシリ
ウム、シユードモナス)、不完全菌類モリニア
目〕、 ビタミン供給微生物〔シユードモナスなどの
不完全菌、ミコバクテリア〕、 植物ホルモ
ン供給微生物〔真菌植物、放射菌、土壌アメー
バ〕。 なお、3は種子、4は肥料である。
以上の構成からなる植生基板Aは、前記2枚の
水分解性シート1,2の間に種子3,肥料4を散
布状態に介在させ、適宜間隔で糊などによつて接
着区画し、突起部を有するローラなどによつて適
当な間隔で孔(図示せず)をあけて形成される。
なお、水分解性シート1,2の少なくともいず
れか一方に適量の繊維状あるいは粉状の熱可塑性
樹脂を混入して、格子状の凸部を有するヒートロ
ーラでヒートシールして接着区画するようにして
もよい。
このようにして製造された植生基板Aは、植生
地盤に敷設されて目串などによつて固定されると
植生地盤に対して均一密度でむらなく土壌微生物
5が施される。
また、土壌微生物5は土壌改良材の表面凹凸
部、または土壌改良材同士の間で良好に保護さ
れ、環境変化に直接受けることがない。さらに、
生存に必要な栄養源を土壌改良材などから安定的
に得ることができるため、土壌微生物5の生存期
間が長くなり、この結果、土壌微生物5は長期に
わたつて植物の成育に寄与することができる。
同時に、土中に棲息するその他の微生物も、土
壌改良剤の表面凹凸部に侵入し、良好な条件のも
とで繁殖することができるため、複合的に植物の
成育に好適な条件が形成される。
その後、植生基板Aの水分解性シート1,2
は、空気中の水蒸気や雨水等を含み徐々に分解
し、特に植生シート2は土壌改良材として機能す
る。
一方、種子3は発芽、発根すると、その根は前
記分解した植生板Aを貫通して土中に侵入し、根
に付着した土壌微生物5によつて植物に栄養源が
供給される。なお、植生板Aは保水性や土壌微生
物5の吸着量を大きくするために坪量の大きい繊
維層とした場合でも、図示しない孔の存在によつ
て、植物の発芽、発根は可能である。
そして、例えば、土壌微生物5が根粒菌で、植
物種子がマメ科のものであれば、土壌微生物5
(根粒菌)は植物から無窒素化合物、塩類、およ
び水分の供給を受け、他方、土壌微生物5は空気
中の窒素を固定して窒素化合物を植物に供給し、
共生活動が営まれる。
前記実施例では、上下2層の水分解性シート
1,2で種子3,肥料4を挾持するものとした
が、これに限らず、第2図から第8図に示すよう
にしてもよい。
第2図に示す植生基板A2は、土壌微生物5を
有する有機質土壌改良材からなる植生シート2に
糊などで種子3,肥料4を直接付着したものであ
る。
第3図に示す植生基板A3は、上下2枚のシー
トを共に土壌微生物5を介在した植生シート2と
したものである。
第4図から第6図に示す植生基板A4、A5,A6
は、上下に3枚のシートを重ね、種子3を上層
に、肥料4を下層に別々に収納したもので、第4
図の植生基板A4は最下層のシートのみを植生シ
ート2とし、その他のシートは水分解性シート1
としている。第5図に示す植生基板A5は、最上
層のシートのみを水分解性シート1とし、他は前
記植生シート2としたものである。第6図に示す
植生基板A6は、3枚すべて植生シート2で形成
されている。
このように、種子3と肥料4を別々の層に分離
すると、種子3が直接肥料4と接触することがな
いため、種子3の濃度障害を防止することができ
る。また、土壌微生物5の保護状態が良くなる。
第7図,第8図に示す植生基板A7、A8は、第
1図に示す植生基板Aの上面にそれぞれ藁7、ネ
ツト8などの被覆材を糊またはヒートシールによ
つて接着して取り付けたものである。
このようにすれば、植生シート2が分解した後
にあつても、土壌微生物5を含む土壌改良材が風
雨などによつて飛散したり流下したりすることが
ないため、土壌微生物5の植生地盤に対する均一
性を失うことがない。また、藁7などによつて被
覆した場合、土壌微生物5は外気に直接さらされ
ることなく良好な環境下で保護される。
以上の説明では、有機質土壌改良材で形成した
植生シート2に土壌微生物5を介在するものとし
たが、これに限らず、水分解性シート1に土壌微
生物5を介在してもよい。
また、土壌微生物5をローラなどで転写する場
合、土壌微生物5と固定剤との混合液に、表面に
微小凹凸を有するクレー、雲母などの吸着媒体を
混入するようにしてもよい。
この場合、土壌微生物5は吸着媒体の表面凹凸
部に入り良好に保護されるため、土壌微生物5は
長期にわたつて植物の成育に寄与することができ
る。
さらに、植生基板Aには種子3と肥料4とを保
持させるものとしたが、これに限らず、土壌改良
材をも保持するようにしてもよい。
(考案の効果) 以上の説明で明らかなように、本考案にかかる
植生基板によれば、あらかじめ土壌微生物を介在
した植生基板を土壌に敷設することができるた
め、均一密度で土壌に微生物を供給することがで
きる。
また、土壌微生物は固定剤によつて安定的に繊
維質シートに保持され、外部環境に直接さらされ
ることがないため、死滅することがない。特に、
土壌改良材を有する植生シートに土壌微生物を介
在した場合、土壌微生物は良好な環境のもとで保
護されるため、長期にわたつて植物の成育に寄与
することができる。
さらに、ユーザは直接土壌微生物を取り扱う必
要がないため専門的な技術を要せず、一般商品と
して利用価値が大になる。
【図面の簡単な説明】
第1図から第8図は本考案にかかる植生基板の
一部拡大断面図である。 A……植生基板、1……水分解性シート、2…
…水分解性シート(植生シート)、3……種子、
4……肥料、5……土壌微生物。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 1枚または2枚以上の繊維質の水分解性シー
    トで種子、土壌改良源を保持してなる植生基板
    において、前記水分解性シートの少なくとも1
    つを、植物に栄養源を供給する土壌微生物を均
    一分散した固定剤が転写されているシートとし
    たことを特徴とする植生基板。 (2) 前記水分解性シートが、叩解されてフイブリ
    ル化したピートモス、バークのいずれかの植物
    性有機質土壌改良材とパルプとを抄造してなる
    有機質植生シートであることを特徴とする前記
    実用新案登録請求の範囲第1項記載の植生基
    板。 (3) 前記水分解性シートに複数の孔が形成されて
    いることを特徴とする前記実用新案登録請求の
    範囲第1項,第2項いずれか一つに記載の植生
    基板。 (4) 前記土壌微生物が根粒菌であることを特徴と
    する前記実用新案登録請求の範囲第1項から第
    3項いずれか一つに記載の植生基板。
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