JPH08338025A - 植生用マット - Google Patents

植生用マット

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JPH08338025A
JPH08338025A JP16837995A JP16837995A JPH08338025A JP H08338025 A JPH08338025 A JP H08338025A JP 16837995 A JP16837995 A JP 16837995A JP 16837995 A JP16837995 A JP 16837995A JP H08338025 A JPH08338025 A JP H08338025A
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jute fiber
mat
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Michihei Sakate
三千兵 坂手
Nobumitsu Mitsunaga
演允 光永
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Nisshoku Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬質土壌や岩盤地等の法面にもなじみやす
く、かつ種子が根を張りやすい植生用マットを提供す
る。 【構成】 植物種子、土壌改良材、有機質肥料、保水材
等を混合して形成された植生基材4の下面に、相互に所
定間隔をおいて形成された穿孔またはスリット等の貫通
部2,…を有する肥料入りのジュート繊維フェルト1を
設けると共に、これらの上下両面を腐食性の布または紙
3,5で被覆縫合して一体的に形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硬質土壌や岩盤地等の法
面に敷設される植生用マットに関する。
【0002】
【従来の技術】硬質土壌や岩盤地等の比較的荒れた硬い
法面を緑化するために用いられる植生用マットは、例え
ば実開平3−20348号公報に記載されている。
【0003】この植生用マットは、図5に示すように、
土壌改良剤、有機質肥料、堆肥化資材を混合して形成し
た育成基板bの下面に、肥料入りのジュート繊維フェル
トaを設けると共にジュート繊維の編織布と綿体との間
に種子を介在させた種子付布cで包被し、幅方向の所定
間隔毎に畝dが形成されるように三者を一体的に縫着し
てなるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような植生用マ
ットは、厚手に形成されるため地山へのなじみ性が良好
でなく、充分に密着しない難点があり、そのために、乾
燥しやすく、種子の発芽・生育不良をおこし、不完全な
緑化になることがしばしばあった。
【0005】また、雨期等において種子が発芽・生育し
てもジュート繊維フェルトaによって根がマット内に止
まり、地山に根を張りにくいため、乾燥期には生育不良
や枯死が発生し、早期緑化を達成できないことが多かっ
た。
【0006】本発明はこのような実情に鑑みてなされ、
硬質土壌や岩盤地等の法面にもなじみやすく、かつ種子
が根を張りやすい植生用マットを提供することを目的と
している。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するための手段を以下のように構成している。すなわ
ち、請求項1に記載の発明では、植物種子、土壌改良
材、有機質肥料、保水材等を混合して形成された植生基
材の下面に、相互に所定間隔をおいて形成された穿孔ま
たはスリット等の貫通部を有する肥料入りのジュート繊
維フェルトを設けると共に、これらの上下両面を腐食性
の布または紙で被覆縫合して一体的に形成してなること
を特徴としている。
【0008】請求項2に記載の発明では、植物種子、土
壌改良材、有機質材、保水材、肥料等を混合して形成さ
れた植生基材の下面に、相互に所定間隔をおいて形成さ
れた穿孔またはスリット等の貫通部を有するジュート繊
維フェルトを設けると共に、これらの上下両面を腐食性
の布または紙で被覆縫合して一体的に形成してなること
を特徴としている。
【0009】
【作用】請求項1および請求項2に記載の発明では、相
互に所定間隔をおいて形成された穿孔やスリット等の貫
通部を有するジュート繊維フェルトは、比較的に柔軟性
があるため、凹凸のある地山に対してもなじみ性がよく
充分に密着することができる。そして、その貫通部から
種子の根が土壌中に張り出しやすく、乾燥期においても
枯死することなく、早期緑化が可能となる。
【0010】また、請求項1に記載の発明では、肥料を
種子層と区別することにより、種子の肥料による発芽障
害を防止することができ、特に、木本の種子等は肥料障
害に弱いため、このような構成により確実に発芽・生育
させることができる。
【0011】
【実施例】以下に本発明の植生用マットの実施例を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は植生用マットの部分
破断斜視図、図2はその断面図で、符号1は肥料を含浸
もしくは付着させたマット状のジュート繊維フェルト
1、2はそのジュート繊維フェルト1に所定間隔おきに
形成された穿孔(貫通部)、3,5は腐食性の布または
紙、4は、植物種子、土壌改良材、有機質肥料(遅効
性)、保水材等が混合されてなる植生基材、6はジュー
ト織布もしくはネット(目合い0.5〜2cm)等より
なる腐食性ネット、7は、ジュート繊維フェルト1、布
または紙3,5、植生基材4およびジュート織布6等を
縫合する縫糸である。なお、植生基材4を被う腐食性の
布または紙3,5は脱落防止用のものであり、下方の紙
または布3はジュート繊維フェルト1の下面に設けても
よい。
【0012】上述のジュート繊維フェルト1は、適度の
柔軟性を有し、保水性、保肥性に富んだものが好まし
く、また、穿孔2,…は0.5〜5.0cmφ程度でそ
の占率は5〜30%程度が適当である。また、植生基材
4は、岩盤緑化に必要な養分を供給できる程度の量を必
要とするため、その植生用マットは数cm程度の比較的
厚手に形成される。
【0013】しかし、そのジュート繊維フェルト1に形
成されている穿孔2,…によって、かなり柔軟性に富ん
だものとなっており、岩盤地等の凹凸のはげしい法面上
に敷設された場合にもなじみ性が良好であり、降雨や融
雪、風蝕、凍上等による土壌のエロージョンを効果的に
防ぐことができる。
【0014】また、このようにジュート繊維フェルト1
に肥料(速効性)を含ませることにより、木本種等にお
ける肥料障害を防ぐことができ、かつ、腐食性の布また
は紙3,5が消失した後は、各穿孔2,…から、植物種
子の根が土壌に張り出しやすく、乾燥期においても枯死
することなく、種子の定着が確実になされ、健全な早期
緑化が可能となる。なお、ジュート繊維フェルト1には
肥料(速効性)を含ませることなく、植生基材4の中に
肥料を混入してもよい。
【0015】図3および図4は穿孔2,…に代えてスリ
ット21,…をジュート繊維フェルト1に形成したもの
であり、このような貫通部を設けた場合にも、前実施例
と同様の作用効果を得ることができる。そのスリット2
1,…の形成に当り、単なる鋭利な刃物のある装置で形
成したり、円錐または角錐の先端を持つ装置を用いて多
数の凹部を、片面もしくは両面から型押し等することに
より形成することもある。なお、この場合においても、
ジュート繊維フェルト1に充分な柔軟性を与え、かつ種
子の根を万遍なく張り出させることができる程度にその
スリット21,…を適当な大きさと占率で設けるのが好
ましいのはいうまでもない。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
植生用マットによれば、肥料を含まない植生基材の下面
に、相互に所定の間隔をおいて形成された穿孔またはス
リット等の貫通部を有する肥料入りのジュート繊維フェ
ルトを設けると共に、これらの上下両面を腐食性の布片
また紙で被覆縫合して一体的に形成したので、その植生
用マットは比較的に柔軟性に富んだものとなり、凹凸の
ある地山に対してもなじみ性がよく充分に密着すること
ができる。
【0017】また、肥料を種子層と区別したので、木本
種等における肥料障害を防ぐことができ、かつその貫通
部から種子の根が土壌中に張り出しやすく、乾燥期にお
いても枯死することなく、早期緑化が可能となる。
【0018】請求項2に記載の発明では、植生基材中に
肥料を含めることにより、養分を多く必要とする種子の
発芽・生育をより効果的に促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の植生用マットの一実施例を示す部分破
断斜視図である。
【図2】同縦断面図である。
【図3】同異なる実施例を示す部分破断斜視図である。
【図4】同縦断面図である。
【図5】従来の植生用マットの一例を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1…ジュート繊維フェルト、2…貫通部、3,5…布ま
たは紙、4…植生基材。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物種子、土壌改良材、有機質肥料、保
    水材等を混合して形成された植生基材の下面に、相互に
    所定間隔をおいて形成された穿孔またはスリット等の貫
    通部を有する肥料入りのジュート繊維フェルトを設ける
    と共に、これらの上下両面を腐食性の布または紙で被覆
    縫合して一体的に形成してなることを特徴とする植生用
    マット。
  2. 【請求項2】 植物種子、土壌改良材、有機質材、保水
    材、肥料等を混合して形成された植生基材の下面に、相
    互に所定間隔をおいて形成された穿孔またはスリット等
    の貫通部を有するジュート繊維フェルトを設けると共
    に、これらの上下両面を腐食性の布または紙で被覆縫合
    して一体的に形成してなることを特徴とする植生用マッ
    ト。
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