JP3061760B2 - 植生シート - Google Patents

植生シート

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切土法面や盛土法
面などの人工的に造成された地盤を緑化するために使用
する植生シートに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】道路そ
の他の土木工事において造成される法面の緑化工法とし
て、図1に示すように、不織布、紙、又は薄綿等のシー
ト状基材10に種子12、肥料14、土壌改良材16、
また必要に応じて吸水樹脂等を挟持又は接着等により保
持させた植生シートや、この植生シートの上面を網状
体、ワラコモ等の被覆材18で覆った植生体を法面に敷
設するものが知られている。
【0003】このような植生シートに用いられる種子と
しては、土壌の早期安定化を図るために、数種類のイネ
科の牧草を主体とした種子が配合されてきたが、近年周
辺の環境との調和を促進するためにヨモギ、ススキ等の
在来草やヤマハギ、イタチハギ、ヤシヤブシ等の木本類
の種子を一部配合したもの、あるいは住宅地に近い法面
用としてコスモス、ヒナゲシその他の一年草や、キキョ
ウ、セキチク、フランスギク等の宿根草といった草花の
種子を配合することが行われている。
【0004】一方、植生シート等が敷設される法面は、
切土面又は盛土面である。切土面は心土が剥き出しであ
り、盛土面は自然の土壌層を一度壊し、再度積み上げた
土壌である。そのため、切土面や盛土面の土壌中には植
物に必要な栄養分はほとんど存在せず、在来草、木本
類、草花を導入する際には、従来のイネ科の牧草とは異
なった配合が要求される。
【0005】ところで、従来の植生シートには、三大栄
養素といわれるチッ素、リン、カリウムを主成分とする
化成肥料や、これらの含有量が多い高度化成肥料のうち
速効性のもの、緩効性のもの、又は遅効性のものを適宜
割合で混合配合し、さらに酸性土壌の分布が広く降雨の
多い為に不足するマグネシウムを補うために苦土(Mg
O)が一部に使用されている。
【0006】しかしながら、イネ科のような単子葉植物
と、マメ科および大部分の草花が含まれる双子葉植物と
では発芽・生育状況が異なり、要求される栄養素の量も
異なるので、従来の肥料配合のままで種子配合だけを変
更すると、種々の問題が発生する。
【0007】その問題の一つは、単子葉植物特にイネ科
の牧草に比べて、木本類および草花等の双子葉植物の発
芽・生育が遅いことである。具体的に、イネ科牧草の場
合は置床後4〜6日で半数以上の種子が発芽するのに対
して、木本類を含む双子葉植物はイネ科牧草よりも発
芽、成長の遅いものが多い。そのため、イネ科牧草の種
子と木本類を含む双子葉植物の種子を植生シートに含め
て同一の条件下で発芽させた場合には、双子葉植物がこ
れよりも発芽、成長の早いイネ科植物によって被圧さ
れ、成長しないケースが生ずる。
【0008】別の問題としては、マメ科植物が根瘤菌に
感染されにくいことである。すなわち、切土面や盛土面
は前述のように栄養分は殆どないし有機物もないので、
マメ科植物に適応する根瘤菌も生息していないのが普通
である。そのため、マメ科植物が発芽発根してもすぐに
根瘤菌に感染することがないので、必要なチッ素分が供
給されず、マメ科植物の生育が遅れることがあげられ
る。
【0009】他に、土壌の問題もある。周知の通り、日
本の土壌は酸性土壌が多い。酸性土壌では、施肥された
肥料中のリンは土壌中の鉄、アルミニウム、マンガン等
と結合し、リン酸鉄(FePO4)、リン酸アルミニウ
ム(AlPO4)、リン酸マンガン(MnPO4)等の難
溶性のものに変化し易く、このように変化した物質は植
物にとって吸収の困難なものである。
【0010】また、マグネシウムは各種鉱物中に含まれ
ているが降雨によって溶脱し易い。ところが、マメ科植
物はイネ科植物の数倍の量のマグネシウムを根瘤菌のチ
ッ素固定に必要とし、マグネシウムが不足した土壌では
植物を根瘤菌に感染せても根瘤の生育が悪く、充分な量
のチッ素を植物に供給できない。
【0011】その他に、種子の形態に基づく植生シート
製造上の問題がある。一般に、草花の種子はイネ科の牧
草種子に比べて形状の大小の差が大きい。具体的に、オ
シロイバナのように1ml当たり10粒以下の大きさの
ものから、ハエトリナデシコのように1ml当たり5,
000粒以上の大きさのものまで種々あり、イネ科牧草
における種子ではライグラスの200〜300粒/ml
からバミューダグラスの6,000〜7,000粒/m
lまで分布するのに比べると、形状の大小差が大きい。
同様に、マメ科の種子でもホワイトクローバのような小
型のものからニセアカシアのような大形の種子まであ
る。このような大小の種子を混在して植生シートに接着
すると、小さな種子は十分な接着圧力がかからず、また
接着面積も小さいために脱落し易い。
【0012】イネ科種子を植生シートに含ませる場合に
も問題の生ずることがある。例えばススキのように種子
に毛のあるものは、植生シートに毛の一部が接着するの
みであるから、植生シート中に保持させるのが比較的困
難である。また、牧草種子でもトールフェフク類、ライ
グラス類(イタリアン、ペレニアル)等は種子が大型の
割に一粒当たりの重量が小さいので、植生シートから落
下後に一時的に大量の降雨のあった場合には法面から流
出し易く、均一な植生が得難い。
【0013】
【課題を解決するための手段およびその効果】本発明は
これら法面保護用植生シートに牧草種子以外の在来草、
木本類、草花等を導入する際に植生シートに生ずる問題
を解決するもので、単子葉植物の種子と、双子葉植物の
種子と、肥料と、土壌改良材とを植生用シートに保持さ
せてなる植生シートにおいて、該種子中の双子葉植物種
子は発芽促進剤が付与されており、さらにリン酸系肥料
を含む鉱物質材料で被覆されているものである。
【0014】この発明によれば、単子葉植物と双子葉植
物とを植生シートに含めた場合でも、単子葉植物に比べ
て発芽・生育の遅い双子葉植物であっても発芽促進剤に
よって早期の発芽・生育が促進され、単子葉植物と共に
成長する。また、種子から成長した根は、種子を被覆し
て成長初期に要求されるリン酸系肥料に触れてこれを吸
収するので、植物の成長がさらに促進される。
【0015】本願発明の別の形態は、単子葉植物の種子
と、双子葉植物の種子と、肥料と、土壌改良材とを植生
用シートに保持させてなる植生シートにおいて、上記マ
メ科植物の種子は根瘤菌が接種されており、さらにマグ
ネシウムを含む肥料を備えた鉱物質材料で被覆されてい
るものである。なお、マメ科種子には発芽促進剤を付与
してもよい。
【0016】この発明によれば、種子から成長したマメ
科植物種子の根は、該種子に接種されている根瘤菌に感
染し、根瘤の形成が促進される。また、成長根は鉱物質
材料に含まれる根瘤菌のチッ素固定に必要なマグネシウ
ムを速やかに吸収することができるので、酸性土壌が多
い土壌や、降雨の多い気候下にあっても、植物の成長が
促進される。
【0017】本願発明の他の形態は、複数種類の種子
と、肥料と、土壌改良材とをシート状基材に保持させて
なる植生シートにおいて、軽量ないしは種毛を有する種
子が鉱物質材料で被覆されているものである。
【0018】この発明によれば、そのままでは植生シー
トに接着しにくい毛に覆われた種子も容易に植生シート
に接着しその脱落を防止できる。また、軽量な種子もこ
れを被覆する鉱物質材料によって比重が増加されるの
で、流水によって植生土壌から流出することなくそこに
留まる。
【0019】本願発明のさらに別の形態は、複数種類の
種子と、肥料と、土壌改良材とをシート状基材に保持さ
せてなる植生シートにおいて、少なくとも2種類以上の
種子がそれぞれ鉱物質材料で被覆されておりかつそれぞ
れの被覆された鉱物質材料が種子の種類毎に異なる色を
有するものである。
【0020】この発明によれば、鉱物質材料によって被
覆された状態でもそれぞれの種子を鉱物質材料の色によ
って区別できるので、生産者及び需要者において所望の
種子が植生シートに含まれているか否かを容易に判断で
きる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の植生シートは、図1に示
す従来の植生シートと同様の外観を呈するが、該植生シ
ートには複数の種類の植物種子と、肥料と、土壌改良材
が含まれている。そして、本願発明は、植生シートに含
まれた種子に特徴を有し、その具体的実施の形態を以下
に説明する。
【0022】一般に、イネ科牧草のような単子葉植物
と、木本、マメ科および大部分の草花が含まれる双子葉
植物とでは、イネ科植物の方が発芽・生育が早いので、
イネ科植物よりも発芽・生育の遅い双子葉植物が被圧さ
れて衰退するケースがある。これら多種類の種子を混合
したものでは、全部の種子が短期間に一斉に発芽するこ
とが望ましい。また、植生シートに含まれる種子を早期
に発芽して植物を生育させることにより土壌の安定化を
図る必要から、早期に発芽する植物の種子を無理に遅ら
せて発芽させることは望ましくない。そこで、本願では
植生シートに含まれた双子葉植物の発芽を促進する工夫
がなされている。
【0023】具体的に、本願発明の植生シートには、複
数種類の種子、すなわち単子葉植物の種子の他に木本類
を含む双子葉植物の種子が含まれており、図2(a)に
示すように、双子葉植物の種子20には発芽促進剤22
が付与され、さらに該発芽促進剤がリン酸系肥料を混入
した鉱物質材料24で被覆されている。
【0024】発芽促進剤としては、ジベレリン、ベンジ
ルアデニン、コージライト、カイネチン、亜硝酸カリウ
ム等の硝酸化合物、次亜塩素酸ソーダ等が単独であるい
は協力剤、増進剤と共に用いられる。なお、該発芽促進
剤と共に、オーキシン、インドール酢酸といった生長促
進剤を併用してもよい。
【0025】これらの薬剤の脱落を防ぎ、植生シートが
施工された後に種子に十分な水分を供給するために、種
子表面に鉱物質材料の被覆層が設けられる。鉱物質材料
としてはベントナイト、クレー、酸性白土、ケイソウ
土、ゼオライト、カオリン、タルク等を単独ないしはい
くつかを混合して使用してもよい。これらの鉱物質材料
の中でも、保水力、保肥力の高いベントナイト、ゼオラ
イト、ケイソウ土等が特に好ましい。結合剤としては、
デン粉、PVA、CMC、MC、ゼラチン、アルギン酸
塩といったものが用いられる。
【0026】上記鉱物質被覆材料からなる被覆層中に
は、リン酸系肥料を含ませることが好ましい。これは次
の理由による。リン酸は、植物の生長初期に多量吸収さ
れるが土壌中で固定されるものが多く、ほとんど水分に
よって移動することがない。そのため、リン酸は、種子
から生える根の伸長する部位に予め位置させておくのが
最も望ましく、種子の被覆層中にリン酸を含めておくこ
とによって最も効率良く、植物にリン酸を供給すること
ができる。また、鉱物質材料の被覆層により発芽初期の
チッ素過剰の害から植物を保護できる。
【0027】なお、リン酸系肥料としては、過リン酸石
灰、重過リン酸石灰、苦土過リン酸石灰、その他のもの
が使用できる。また、鉱物質材料の被覆層にはリン酸系
以外の肥料、例えば植物質肥料を一定割合で配合しても
良い。
【0028】植生シートにマメ科植物の種子が含まれて
いる場合、該マメ科植物の種子に根瘤菌が接種されてい
ることが好ましい。これは、植生シートが敷設される切
土面、盛土面は農地と違って土中に植物の栄養分が殆ど
無く且つ有機体も存在しないので、根瘤菌を含む微生物
も生息していないのが通例であり、このような土壌では
人為的に根瘤菌を植物に接種しないと速やかに根瘤菌に
感染せず、根瘤が形成されずチッ素固定も行われないか
らである。根瘤菌には多種類あり種類により感染させる
マメ科植物が異なる。例えばヤマハギを好む根瘤菌、イ
タチハギを好む根瘤菌がそれぞれあり、マメ科植物の種
類によりそれを好む根瘤菌を接種するのが好ましいが小
ロットの生産の場合には数種類の根瘤菌の培養液を用い
ることで生産性を向上できる。
【0029】根瘤菌の接種はできるだけ播種直前が適し
ているが、植生シートの場合、製造から施工まで数カ月
要する場合があり、この間菌体を生存させておく必要が
ある。接種法としては根瘤菌培養液中に種子を浸漬させ
る方法が最も簡単であるが、これは接種後速やかに播種
する場合は良いが、植生シートの製造においては種子に
水分を与えて次いで乾燥することは種子にとって好まし
くなく、特に加熱乾燥する場合は種子表面に接種された
根瘤菌の相当部分を死滅さす恐れがある。
【0030】好ましい方法としては適宜の担体に保持さ
せたものを種子に付与する方法、あるいはこれを低温乾
燥して得られた粉体を付与する方法、根瘤菌培養液を凍
結乾燥して得られる粉体を付与する方法等が考えられ
る。
【0031】なお、根瘤菌の接種と同時に発芽促進剤を
付与し、早期にマメ科植物の根に根瘤菌を感染さすこと
も有効である。この種子の上に鉱物質材料の被覆層を形
成することは、根瘤菌の脱落防止、乾燥防止を図るもの
で、根瘤菌の死滅を減少さすものである。
【0032】マメ科種子における被覆層にはマグネシウ
ムを含めるのが効果的である。すなわちマグネシウムは
土壌中で固定され易くかつ降雨により溶出し易いもの
で、我国の土壌では欠乏していることが多い。マグネシ
ウムは葉緑素の構成分であり、また各種酵素の活性化に
作用しており、特にマメ科植物はイネ科の植物の数倍の
マグネシウムを要求するが、これは根瘤菌のチッ素固定
に必要な為である。
【0033】我国の土壌は一般に酸性土壌が多いのでマ
グネシウムとして苦土石灰と硫酸マグネシウムを併用す
るのが好ましいと考えられる。これは苦土石灰の溶解性
が低いこと、および石灰分が鉄、アルミニウムの溶解性
を低減する作用をなすことによる。
【0034】一方、アルカリ土壌の場合は、硫酸マグネ
シウムを用いると効果的である。また、保水性の高い鉱
物質材料の被覆層は少量の降雨でもマメ科種子に充分な
水分の供給を保証し、鉱物質材料の被覆層は比較的容易
に崩壊するので発芽を阻害することはない。この被覆層
に用いられる鉱物質材料としては上述のものが利用され
る。このような鉱物質材料の被覆は草花やマメ科だけで
なく、イネ科を含む他の植物の種子にも適用できる。
【0035】イネ科植物の処理としては例えば水稲の種
籾に被覆層を設けたものは、特開昭60−62908号
その他で公知であるが、これは湛水直播水稲栽培に適用
するもので、過酸化カルシウム等を用いて種籾に酸素を
供給することにより発芽を促進し併せて水田初期害虫等
から保護することを目的としている。
【0036】これに対して本願発明の対象は植生シート
であるために稲作、畑作と異なり種々の種子が混在する
もので、これらの中にはススキのように種子表面に籾
毛、冠毛、種毛といった毛を有し、植生シートに接着し
難いもの、あるいは軽量な為に流水によって流され易い
種類のものがある。
【0037】このような場合でも、鉱物質材料被覆層
設けることで毛を種子に密着させて植生シートとの接
着性を改善し、あるいは被覆層を設けることで比重を上
げて水による浮上を防止し流れ難くすることができる。
【0038】このように牧草主体の種子だけでなく草花
や、木本類、チッ素供給源としてのマメ科種子を混在す
る植生シートにとって種々の効果が得られる。すなわ
ち、発芽促進剤を付与することで、一般に発芽の遅い草
花、マメ科その他双子葉植物の発芽が促進され、牧草等
による被圧を防ぐことが可能となる。また、マメ科種子
に根瘤菌を接種することで早期に好適な根瘤菌に感染さ
せることができる。さらに、鉱物質材料で被覆層を設け
ることで発芽促進剤や根瘤菌の脱落が防止でき、かつ根
瘤菌を乾燥、高温より保護して死滅を減少させ、毛のあ
る種子でも植生シートに接着させ易く、軽量な種子を流
出しないようにできる。さらにまた、鉱物質材料の被覆
層は吸水性が良いので種子に充分な水分が供給できると
共に、リン系肥料が混入されているので幼植物時代の多
量のリン要求に対応でき、一方マメ科植物にはマグネシ
ウム系肥料が混入されているので根瘤菌のチッ素固定が
効果的に行われ、引いては他の植物にもチッ素分が供給
できる。
【0039】なお、図2(b)に示すように、小粒子の
種子20は複数個を一つの被覆材料(被覆層)24で被
覆することにより適当な大きさの団子状に形成すること
で、植生シートに確実に接着させることができる。
【0040】このように植生シート中の種子に被覆層を
設けることは、単一の種類の種子を播種する稲作、畑作
といった農業では得られない種々の効果が得られるもの
である。また、被覆層に着色することも農業にはない新
規の効果が発揮される。すなわち、一般に農業分野にお
いては種子を着色したり被覆層に着色することによっ
て、鳥やネズミ等の喰害から種子を保護し、あるいは農
薬等を装着した種子を明確にし、取り扱い上の安全を期
するために用いられる。一方、植生シートには一般に多
種類の種子が含まれ、最近のように牧草以外の草花、マ
メ科植物、木本類となると種類はますます増加する傾向
にある。そして、被覆処理を施していない種子は粒の大
小、色、形状等で植物の区別が可能であるが、被覆層を
設けることでこれらの判別は不能となる。しかし、本願
発明のように、被覆層を種子の種類に応じて着色する
と、種子の配合を誤ることがないという生産上の効果が
得られる。特に、被覆後の大きさが近似している場合に
有効である。また、植生シートに接着時均一に種子が混
合されているか否かを目視で容易に判別できるので、均
一な製品が容易に生産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 植生体の斜視図である。
【図2】 (a)は、一つの種子の周囲に発芽促進剤を
付与し、さらにその周囲を鉱物質材料で被覆した図で、
(b)は、複数の小さな種子を鉱物材料で被覆して団子
状にしたものを表した図である。
【符号の説明】
10…シート状基材、12…種子、14…肥料、16…
土壌改良剤、20…双子葉植物種子、22…発芽促進
剤、24…鉱物材料(被覆層)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−7004(JP,A) 特開 平8−56475(JP,A) 特開 平8−256590(JP,A) 実開 昭63−27562(JP,U) 特公 昭35−8063(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 17/20 102

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単子葉植物の種子と、双子葉植物の種子
    と、肥料と、土壌改良材とをシート状基材に保持させて
    なる植生シートにおいて、上記双子葉植物種子は発芽促
    進剤が付与されており、さらにリン酸系肥料を含む鉱物
    材料で被覆されていることを特徴とする植生シート。
  2. 【請求項2】 単子葉植物の種子と、マメ科植物の種子
    と、肥料と、土壌改良材とをシート状基材に保持させて
    なる植生シートにおいて、上記マメ科植物の種子は根粒
    菌が接種されており、さらにマグネシウムを含む肥料を
    有する鉱物質材料で被覆されていることを特徴とする植
    生シート。
  3. 【請求項3】 単子葉植物の種子と、マメ科植物の種子
    と、肥料と、土壌改良材とをシート状基材に保持させて
    なる植生シートにおいて、上記マメ科植物の種子は発芽
    促進剤が付与されていることを特徴とする植生シート。
  4. 【請求項4】 複数種類の種子と、肥料と、土壌改良材
    とをシート状基材に保持させてなる植生シートにおい
    て、軽量ないし種毛を有する種子が鉱物質材料で被覆さ
    れていることを特徴とする植生シート。
  5. 【請求項5】 複数種類の種子と、肥料と、土壌改良材
    とをシート状基材に保持させてなる植生シートにおい
    て、少なくとも2種類以上の種子が鉱物質材料でそれぞ
    れ被覆されておりかつそれぞれの被覆された鉱物質材料
    が種子の種類毎に異なる色を有することを特徴とする植
    生シート。
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