JPH0472120B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は新規なホース口金具に関するものであ
る。更に詳しく述べれば、本発明は一端側にニツ
プル部とソケツト部とがあり、他端側に他部材と
螺合できるアイコネクターが設けられて成るメガ
ネ形ホース口金具の改良に関するものである。

［従来の技術］ 高圧ホースの接続は、高圧媒体の漏洩防止と接
続作業の能率アツプの点から用途に適合したホー
ス口金具を介して行うのが通例である。

自動車用ブレーキホースにおいても種々なホー
ス口金具を介して接続している。第３図は従来の
メガネ形ホース口金具の一例を示したものであ
る。メガネ形ホース口金具はメガネに似ているこ
とからつけられた名称である。

第３図において、１はソケツト、２はニツプ
ル、３はソケツト首部、４はアイコネクター、５
はアイコネクター側孔、６はボルト穴である。ブ
レーキホースの端末はソケツト１とニツプル２と
の間に挿入した後、ソケツト１を加締めして固定
する。アイコネクター４は相手部材例えばホイー
ルキヤリパーとの結合部分であつて、ボルト穴５
を介して結合するようになつている。このアイコ
ネクター４にはアイコネクター１をソケツト首部
３にロウ付けするための側孔６が設けられてい
る。この側孔６はボルト穴に対して直角方向に設
けられている。従つて、ソケツト１もボルト穴５
に対して直角方向になつている。

しかしながら、最近ソケツト１がボルト穴５に
対して直角でないホース口金具が要求されるよう
になつた。これは乗用車のフロントエンジンフロ
ントドライプ化や小型軽量化等に伴い狭いエンジ
ンルームや車輛内に効率よい配管が要求されるよ
うになつてきたためである。

従来ソケツト１がボルト穴５に対して直角でな
いホース口金具４では第４図に示すようにソケツ
ト首部を曲げて使用していた。しかし、ソケツト
１とボルト穴３とが接近している場合、即ち、ソ
ケツト首部３が短い場合には、ソケツト首部３の
曲げ加工が困難であり、、第５図のような特殊形
状とする必要があつた。この第５図のホース口金
具の場合、アイコネクター４はソケツト１を斜め
にロウ付けする必要があり、ロウ付け作業性が悪
く、その上これらの部材の機械加工性が劣るもの
である。

第６図は第５図のホース口金具より更にソケツ
ト１とボルト穴が接近したホース口金具であつ
て、アイコネクター４な特殊な形状となつてい
る。このような特殊形状のアイコネクター４は機
械加工及びロウ付け作業が難しく、その上重量が
大きく、ホース口金具製造上の大きな障害であ
る。更に、この特殊形状のアイコネクター４を有
するホース口金具はソケツト１とボルト穴５との
位置関係に応じて様々のアイコネクター４を設定
しておく必要があり、ブレーキホースへのホース
口金具取付け作業上も大きな障害となつていた。

［発明が解決しようとする問題点］ 本発明はかかる点に立つて為されたものであつ
て、その目的とするところは前述した従来技術の
欠点を解消し、機械加工及びロウ付け作業が容易
でしかも軽量であり、その上汎用性に富むホース
口金具を提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ 本発明の要旨とするところは、一端にホース端
末を挿入するニツプルと該ニツプルに挿入した前
記ホース端末を加締め固定できるソケツトがあ
り、他端に他部材と螺合できるアイコネクターが
設けられて成るホース口金具において、前記ソケ
ツトの先端に球状または多角形部が設けてあり、
該ソケツトの球状または多角形部にパイプ材の一
端がロウ付けしてあり、該パイプ材の他端にアイ
コネクターが設けられて成ることを特徴とするホ
ース口金具にある。

即ち、本発明のホース口金具は分類上外筒絞り
形ホース口金具の、俗にメガネ形ホースと呼ばれ
ているホース口金具の改良に関するもである。

本発明におて、ニツプルは従来品と同等品でよ
いが、ソケツトはパイプ材を介してアイコネクタ
ーを任意の角度で取付けられるように先端側が球
状または多角形であることが必要である。多角形
の形状は特に限定されるものではないが、望まし
くは５角形以上のものが適切である。これらの球
状または多角形の部分はこれらの混合構成でもよ
い。本発明において、ソケツト先端の球状または
多角形の部分には、パイプ材のロウ付け穴の加工
を容易にするためパイプ材の軸線に対し直角な平
面部を設けておくことも出来る。

本発明において、パイプ材は特に限定されない
が、望ましくはロウ付け性の良い金属パイプが適
切である。

本発明において、アイコネクターは特に限定さ
れるものではいが、望ましくは機械加工性、ロウ
付け性、低コスト性の点から円筒形アイコネクタ
ーが適切である。

［作用］ 本発明のホース口金具の作用は、ソケツトの先
端に球状部または多角形を設け、該ソケツトの球
状部または多角形部にパイプ材の一端をロウ付け
し、該パイプ材の他端にアイコネクターを設ける
ことにより、アイコネクターのボルト穴とソケツ
トとの様々な位置関係に適応できるホース口金具
を得られるようにしたことにある。そして、アイ
コネクターは従来のような複雑な形状を要しな
く、機械加工性、ロウ付け性及び低コスト性が優
れた円筒形アイコネクターを使用できるようにし
たものである。

［実施例］ 次に本発明のホース口金具の実施例を図面によ
り説明する。

第１図は本発明のホース口金具の一実施例、第
２図は他の一実施例を示したものである。第１図
及び第２図においてソケツト１の先端は球状部２
１となつており、この球状部２１の近傍にパイプ
材２２をロウ付けし、更にこのロウ付けしたパイ
プ材２２の他端に円筒形アイコネクター２０をロ
ウ付け一体化して成るものである。

第１図において、パイプ材２２はソケツト１に
対して斜めの位置でロウ付けされている。

第２図において、ソケツト１の先端にある球状
部２１には平面部２３が設けられており、ロウ付
け用穴の加工性が改善された形状となつている。

第７図〜第１１図は本発明のホース口金具の構
成部品の例を示したものである。即ち、第７図は
円筒形アイコネクター、第８図はパイプ材、第９
図及び第１０図はソケツト、第１１図はニツプル
である。第９図及び第１０図に示すようにソケツ
ト１の先端球状部はソケツト外径と同じでも、あ
るいは大きくしても差し支えない。また、図示し
ていないが、球状部２１はパイプ材２２をロウ付
けできるなる球状でなくともよく、例えば６面
体、８面体等の多角形でも差し支えない。

［発明の効果］ 本発明のホース口金具は構成部材の加工性、ロ
ウ付け性がよく、しかもホース端末への取付け作
業性がよく、その上ホースへ取付けた後の狭いス
ペースにおける配管作業性も良好であり、工業上
有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のホース口金具の一実施例を示
した説明図、第２図は同じく他の一実施例を示し
た説明図、第３図は従来のホース口金具を示した
説明図、第４図はソケツト首部が曲げてある従来
のホース口金具の説明図、第５図及び第６図は特
殊形状のアイコネクターを有する従来のホース口
金具の説明図、第７図〜第１１図は本発明のホー
ス口金具に用いられる構成部品例を示した説明図
である。 １……ソケツト、２……ニツプル、３……ソケ
ツト首部、４……アイコネクター、５……ボルト
穴、６……アイコネクター側孔、２０……円筒形
アイコネクター、２１……球状部、２２……パイ
プ材、２３……平面部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 一端にホース端末を挿入するニツプルと該ニ
   ツプルに挿入した前記ホース端末を加締め固定で
   きるソケツトがあり、他端に他部材と螺合できる
   アイコネクターが設けられて成るホース口金具に
   おいて、前記ソケツトの先端に球状部または多角
   形部が設けてあり、該ソケツトの球状部または多
   角形部にパイプ材の一端がロウ付けしてあり、該
   パイプ材の他端にアイコネクターが設けられて成
   ることを特徴とするホース口金具。 ２ アイコネクターが円筒形アイコネクターであ
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   ホース口金具。 ３ ソケツト先端に設けた球状部または多角形部
   のパイプ材ロウ付け周辺を該パイプ材の軸線に対
   し直角な平面部としたことを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載のホース口金具。