JPH0471010B2 - - Google Patents

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JPH0471010B2
JPH0471010B2 JP29899886A JP29899886A JPH0471010B2 JP H0471010 B2 JPH0471010 B2 JP H0471010B2 JP 29899886 A JP29899886 A JP 29899886A JP 29899886 A JP29899886 A JP 29899886A JP H0471010 B2 JPH0471010 B2 JP H0471010B2
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JP
Japan
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calcium
carbonate
calcium carbonate
strontium
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JP29899886A
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Hiromi Sasaki
Tadashi Tanaka
Yasushi Muneno
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Central Glass Co Ltd
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Central Glass Co Ltd
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  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 炭酸カルシウムはゴム、プラスチツク、ペイン
ト、顔料、肥料、歯磨粉、医薬、化粧品、食品及
びハロリン酸カルシウムやフツ化カルシウムの原
料として用いられており、特にレンズ用フツ化カ
ルシウムや蛍光体のハロリン酸カルシウムの原料
として高純度品が要求されており、本発明は、か
かる高純度な炭酸カルシウムの製造法に関するも
のである。 〔従来の技術〕 一般に炭酸カルシウムは、石灰石を単に湿式粉
枠した重質炭酸カルシウム、石灰石を焼成して水
と混合、石灰乳とし、これに炭酸ガスを吹込んで
得る軽質炭酸カルシウム、塩化カルシウムや硝酸
カルシウム等のカルシウム塩と炭酸アンモニウム
や炭酸ナトリウム等の炭酸塩の反応により得る沈
降性炭酸カルシウム等があり、これらの方法で不
純物の少ない高純度炭酸カルシウムを得るために
は原料の精製が不可決である。特にカルシウム塩
においては天然品を直接高純度炭酸カルシウムの
製造原料として用いる事には適さない。従つて、
天然品を原料とする場合、塩酸や硝酸等の鉱酸で
一坦溶解、溶液系での精製が一般に行なわれてい
る。また、安価なカルシウム塩として、アンモニ
アソーダ法あるいは塩安ソーダ法の副産物として
得られる塩化カルシウムがある。 塩化カルシウムや硝酸カルシウム等のカルシウ
ム塩の精製方法としては、鉛や銅等の重金属及び
ヒ素は硫化物の沈澱として、また鉄、マグネシウ
ムはpH調整により簡単に除去出来る。しかしカ
ルシウムと同族元素であるストロンチウムの除去
は前記方法ではできない。このストロンチウムは
前記カルシウム塩に数百ppm含まれており、この
カルシウム塩を原料として公知の方法で炭酸カル
シウムを製造した場合、原料に含まれるストロン
チウムの90%以上は炭酸カルシウムに含まれる。 〔問題点を解決するための具体的手段〕 本発明者らは、かかる現状に鑑み、鋭意研究の
結果、ストロンチウム含有量の低い炭酸カルシウ
ムの製造法、さらには、他の微量元素をも低下さ
せる高純度炭酸カルシウムの製造法を見い出した
ものである。 すなわち本発明は、カルシウム塩と、炭酸塩ま
たは炭酸ガスとの反応において、CO2/Caモル
比を0.2〜0.9の範囲で反応をおこなうことにより
ストロンチウム含有量を100ppm以下に低下させ
ることを特徴とする高純度炭酸カルシウムの製造
法である。 カルシウム塩と炭酸塩または炭酸ガスの反応に
おいてCO2/Caモル比が0.2〜0.9、好ましくは0.4
〜0.8の範囲になるようにカルシウム塩と炭酸塩
または炭酸ガスを反応させる事により低温ではバ
テライト型が晶出し、さらに加燃により、カルサ
イト型またはアラゴナイト型が得られる。この炭
酸カルシウムに含まれるストロンチウムは、反応
条件により異なるが、原料に含まれるストロンチ
ウムの40%以下とすることができる。例えばスト
ロンチウム含有量200ppmの天然炭酸カルシウム
を塩酸又は硝酸で溶解し、塩化カルシウムまたは
硝酸カルシウム溶液を得て、硫化物の添加及びPH
調整により、重金属、ヒ素、マグネシウム、鉄等
の大部分は除かれるがストロンチウムは全量溶液
中に含まれ、これを原料にして公知の方法で炭酸
カルシウムを製造すると、結晶型に関係なくスト
ロンチウムは190〜200ppmとなる。一方、本発明
方法では、得られる炭酸カルシウムの結晶型によ
りストロンチウム含有量は異なり、バテライト型
及びアラゴナイト型では数ppm〜40ppm、カルサ
イト型では30〜70ppm幅はあるが、いずれもスト
ロンチウムの量は著しくさせることができる。
CO2/Caモル比の範囲は0.9を越えると原料中に
含まれるストロンチウムの殆どが炭酸カルシウム
に含愛れることとなり低Srの炭酸カルシウムを
得ることができない。また、0.2より小さいと生
産効率が悪く工業的には好ましくない。 ここで、ストロンチウムの低下する理由として
は、かならずしも明確ではないが反応速度の違い
が考えられる。すなわちカルシウム過剰により、
炭酸イオンは先にカルシウムイオンと反応して炭
酸カルシウムとなるため、ストロンチウムイオン
は反応する炭酸イオンがなく、溶液中にそのまま
溶け込んでいると思われる。一方、結晶型による
ストロンチウム含有量の違いについては凝集状態
の違いによるかみ込みが考えられる。すなわち、
結晶の凝集度は、バテライト<アラゴナイト<カ
ルサイトであり、ストロンチウム量もこの関係と
なる。 原料の炭酸塩又は炭酸ガスについては、一般的
な原料として、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ア
ンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水溶
液、石灰石を焼成して得られる炭酸ガス等があ
る。 一方、カルシウム塩については、炭酸ナトリウ
ム製造時の副産物である塩化カルシウム又は石灰
石を鉱酸に溶解して得る硝酸カルシウム、塩化カ
ルシウム等がある。 本発明においては、CO2/Caモル比を0.2〜0.9
の範囲にて反応をおこなうことにより、ストロン
チウムの少ない炭酸カルシウムを得ることができ
るが、カルシウム源としてアンモニアソーダ法、
あるいは塩安ソーダ法の副産物として大量にしか
も安価に得られる塩化カルシウムを用いる場合、
このものには塩化ナトリウムが1%程度含まれて
いる。このため、この種の塩化カルシウムを原料
として炭酸カルシウムを製造するとナトリウムが
50〜数百ppm含まれることとなり好ましくない。
従つてこの場合には反応をバテライト型炭酸カル
シウム生成の条件下で炭酸カルシウムを製造し、
固液分離、場合によつては洗浄した後、得られた
バテライト型炭酸カルシウムを、不純物を含まな
い水又は溶液中でアラゴナイト型又はカルサイト
型炭酸カルシウムに転位させることにより炭酸カ
ルシウム中のナトリウムは10ppm以下となる。
又、この時バリウム、アンモニア、塩素等の他の
不純物についても低下出来るため、非常に高純度
の炭酸カルシウムが得られるものである。炭酸カ
ルシウムの結晶型には前記した様に三方又は六方
晶のカルサイト型、斜方晶のアラゴナイト型及び
六方晶のバテライト型と呼ばれる三種の同質異像
があり、バテライト型炭酸カルシウムにかみ込ん
だ不純物はアラゴナイト型又はカルサイト型炭酸
カルシウムに転位する時に、溶液側に移行するも
のと思われる。 バテライト型炭酸カルシウムの晶出条件の第1
は反応温度であり、より低温での反応が好まし
く、35℃以下が好ましい。 また、原料の添加時間も大きな因子であり、で
きるだけ短時間で添加することが好ましい。この
反応温度、添加時間と結晶形態との関係を次に示
す。
【表】 また反応PHは6以上好ましくは7以上が良い。
スラリー濃度は15%以下、好ましくは10%以下が
よく反応効率を考慮して適宜選択すればよい。 これらの反応は回分式でも連続式でも良い。
又、母液の利用についてはストロンチウムが濃縮
されており、好ましくなく、このカルシウムを含
んだ母液は高純度を必要としない炭酸カルシウム
の製造等に使用する。 以下実施例により本発明をより詳細に説明す
る。 実施例 1 25%HCl溶液に工業用CaCO3(Sr含量235ppm)
を溶解した後、石灰乳を加えてPH10以上として
Mgを除いた。この濾液をHClで中性付近に調整
してFeを除いた。重金属、Asは硫化アンモニウ
ムにより除去し、28%の精製CaCl2溶液を得た。
この精製CaCl2溶液を30℃の温度に保ち、攪拌し
ながら、所定のCO2/Caモル比になるよに33%
(NH42CO3溶液を加えた後、30分間攪拌、固液
分離、洗浄してバテライト晶を得た。同様の反応
を反応温度50℃においておこないカルサイト晶、
75℃においてアラゴナイト晶を得た。得られた
CaCO3を150℃で乾燥してSr含量を測定した。結
果を第1図に示した。この図から明らかなよう
に、いずれの形晶形態においても、CO2/Caモ
ル比0.9以下ではSrの量は著しく減少しており、
3形態の中では、バテライト型が最も低Srとな
つた。また工業用CaCO3を溶解させるのに硝酸
を用いてCa(NO32として用いた場合もほぼ同一
の結果となつた。 実施例2、比較例1 10%(NH42CO3溶液にアンモニアソーダ法よ
り得た30%CaCl2溶液をCO2/Caモル比が0.6にな
るように反応温度30℃で加えた。30分攪拌後、得
られたバテライト型CaCO3を固液分離、水洗し
て60℃及び80℃の純水中でカルサイト型及びアラ
ゴナイト型CaCO3を得た。又、比較例として
CO2/Caモル比が1.0となる様に30%CaCl2溶液を
添加し、同様な操作を行なつた。結果を第1表に
示した。
【表】 実施例3、比較例2 実施例2と同様の30%CaCl2溶液を使用し、5
%NaHCO2溶液及びアンモニア水とCO2/Caモ
ル比0.7で反応させた。その後の処理は実施例2
と同操作を行なつた。又、比較例としてCO2
Caモル比1.1で反応させた。結果を第2表に示し
た。
【表】 実施例 4 Ca(NO32の10%溶液に反応温度28℃で所定の
CO2/Caモル比になるようにCO2ガスを吹込ん
だ。この時、PHが8.5になるようにNH3ガスで調
整した。得られたバテライト晶を固液分離、洗浄
した後純水でスラリー化し、60℃に加温してカル
サイト型CaCO3を得た。このCaCO3を150℃で乾
燥して分析した。結果を第3表に示した。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図はCO2/Caモル比と生成CaCO3中のSr
量との関係を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 カルシウム塩と炭酸塩または炭酸ガスとの反
    応において、CO2/Caモル比を0.2〜0.9の範囲で
    反応をおこなうことによりストロンチウム含有量
    を100ppm以下に低下させることを特徴とする高
    純度炭酸カルシウムの製造法。
JP29899886A 1986-12-17 1986-12-17 高純度炭酸カルシウムの製造法 Granted JPS63156012A (ja)

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JP5330982B2 (ja) * 2009-12-17 2013-10-30 太平洋セメント株式会社 バテライト型炭酸カルシウムの製造方法
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JP6278380B2 (ja) * 2013-06-19 2018-02-14 丸尾カルシウム株式会社 表面処理炭酸カルシウム、その製造方法及び該炭酸カルシウムを配合してなるセラミック組成物
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