JPH0621033B2 - 高純度炭酸ソーダの製造法 - Google Patents

高純度炭酸ソーダの製造法

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JPH0621033B2 JP14913989A JP14913989A JPH0621033B2 JP H0621033 B2 JPH0621033 B2 JP H0621033B2 JP 14913989 A JP14913989 A JP 14913989A JP 14913989 A JP14913989 A JP 14913989A JP H0621033 B2 JPH0621033 B2 JP H0621033B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高純度炭酸ソーダの製造法、特にカルシウム濃
度の低い高純度炭酸ソーダを経済的に製造する方法に関
する。
(従来技術) 炭酸ソーダは工業的に重要な無機薬品として通常は塩化
アンモニウムと重炭酸ナトリウム(以下重曹という)を
交互に析出せしめる所謂塩安ソーダ法、あるいは重曹の
みを析出せしめ、塩化アンモニウムは蒸留してアンモニ
アは回収し、これを循環使用する所謂アンモニアソーダ
法等により製造されている。
これらの方法により製造された炭酸ソーダは、通常CaO
が70〜150ppm程度含まれており高純度の品質確保の上で
は障害となっている。
そのため減量の精製、更には工程内における循環母液に
石灰乳、消石灰等を添加し溶存するCa、Mg等の不純物を
共沈除去する方法(特公昭46-10058)、更には塩安分離
母液の温度を5〜40℃の範囲内において浮遊するMgCO3
・(NH4)2CO3・4H2OあるいはCaCO3・Na2CO3・5H2Oの複塩
を除去分離する方法(特公昭61-8017)。更には塩安分
離母液の部分的炭酸化により生成する重曹に、不純物を
吸着共沈させたのち上澄液を再度炭酸化する分割炭酸化
法による精製法(特願昭63-8091)などがある。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、かかる方法においては添加された石灰
乳、消石灰の大部分は、不純物の除去に寄与しながら炭
酸カルシウムの沈澱を生成、これは沈降分離されるが、
なお溶存するカルシウム等は炭酸化工程でその大部分は
析出する重曹側へ移行する。
また、冷却により析出するカルシウム等含有複塩はその
冷却手段等エネルギー的にまた操作上煩雑であり、分割
炭酸化は炭酸化装置の区分化など設備が複雑となり投資
額も大きくなる。
なお、CaOを低減した高純度炭酸ソーダを得るには、電
解苛性ソーダの炭酸化により数ppm〜20ppmの炭酸ソー
ダ、更には苛性ソーダの製造原料である精製塩水を用い
てアンモニアソーダ法でCaOの極めて少ない高純度炭酸
ソーダを製造する方法も考えられるが、いずれも設備費
および原料代等が高く、ひいては得られる炭酸ソーダ製
造コスト高につながる。
(問題点を解決するための手段) 本発明は上記諸点を解消するため、炭酸ソーダ溶液にCO
2ガスを吹込み炭酸化して重曹が晶出する際に、カルシ
ウムイオンが吸着することに着目しこれを利用するもの
である。
第1図は炭酸化ラボテストにおける重曹晶出量と重曹を
沈降させたのち、上澄液中CaO濃度との関係を示したも
のである。諸図からも判るように重曹晶出量の増加に伴
い上澄液のカルシウム濃度は急激に減少し、この傾向は
炭酸化工程に供給する炭酸ソーダ溶液中のCaO濃度に比
例する。
通常、炭酸ソーダ溶液中のカルシウムは炭酸カルシウム
として沈澱除去してある程度の除去は可能であるが、カ
ルシウムは温度による溶解度差がマグネシウム等他の不
純物に比べて殆どないため数ppm以下にすることは濾過
及び再結晶法等の手法では不可能である。
したがって、本発明ではこれら微量の含有カルシウムを
除去するために炭酸化による重曹の晶出初期段階の晶出
重曹あるいはセスキ炭酸ソーダ自身にカルシウムの吸着
を行わせるものである。
3Na2CO3+CO2+5H2O →2(Na2CO3・NaHCO3・2H2O) Na2CO3+CO2+H2O→2NaHCO3 即ち、炭酸化工程において重曹あるいはセスキ炭酸ソー
ダ晶出量の一部を晶出させこれにカルシウム等の不純物
を吸着共沈せしめて生成する重曹と共に系外に取出し、
不純物除去後の精製母液に苛性ソーダ溶液を添加し残存
する重曹を分解して完全な炭酸ソーダ溶液としてからこ
れを濃縮して炭酸ソーダ1水塩を析出、仮焼して高純度
の炭酸ソーダを得ることができる。
NaHCO3+NaOH→Na2CO3・H2O ここで炭酸化工程での重曹晶出量を調節することにより
所望するCaO濃度の炭酸ソーダを容易に得ることができ
るが、一般的には炭酸ソーダ溶液中の全Na2CO3の5〜50
重量%が適当、好ましくは20〜35重量%である。5%以
下では脱カルシウム効果が乏しく、50%以上ではそれ相
応の効果は得られない。また、炭酸化の反応温度が35℃
以上の場合には、カルシウムは重曹結晶に吸着されにく
くなるので反応温度は35℃以下にする必要がある。
なお、炭酸化に供する炭酸ソーダ溶液の濃度は晶出させ
る重曹、セスキ炭酸ソーダによって異なるが重曹の場合
は大略21%以下であることが望ましく、それ以上の濃度
のものを炭酸化するとセスキ炭酸ソーダが重曹と共に晶
出し重曹の純度低下を招く。またNa2CO3濃度が低いと製
造コストが対応して高くなるため10〜21%の範囲が望ま
しい。
一方、セスキ炭酸ソーダを晶出させる場合は、炭酸ソー
ダの溶解度が33%で35℃であることから、飽和溶液はそ
れ以下の温度ではNa2CO3・10H2Oが晶出するため取扱い
が煩雑であり、Na2CO3濃度が低いとセスキ炭酸ソーダの
晶出量が少なくなり脱カルシウムの効果が劣るためその
濃度は21〜33%程度が望ましい。
炭酸化の反応温度は、供給する炭酸ソーダ溶液の温度に
左右され、また炭酸化反応は発熱反応であるため、効率
的な炭酸化のためには冷却が必要であるが、反応温度を
あまり下げると重曹あるいはセスキ炭酸ソーダの晶出速
度が速くなり脱カルシウム効果が薄れ、エネルギー的に
も不利である。
従って、経済的(冷却エネルギー)な反応温度は40〜20
℃の範囲、より好適には35〜25℃である。このようにし
て生成する重曹またはセスキ炭酸ソーダあるいはこれら
の混合物にはカルシウム等の不純物を効率よく吸着共沈
させることができる。結晶は分離し、母液にはNaHCO3
溶存しているため、NaOHを添加して分解を行いNa2CO3・H
2Oとなしこれを濃縮して炭酸ソーダ1水塩を析出させる
ものである。NaOHの添加量はNaHCO3当量分が必要である
が、これより多いとNaOHがNa2CO3・H2O中に移行し、少な
いと未分解となりいずれも炭酸ソーダ製品の純度低下を
招く。これら当量添加の目標として通常はpH制御、例え
ば30℃におけるpH12.5を目途に当量添加を行えばよい。
なお、添加するNaOH濃度はNaCO3・H2O晶出工程での濃縮
負荷を考慮すると、高純度ほど望ましいが実用上は35〜
48%程度の使用が推奨される。
なお、苛性ソーダ溶液の使用量は、アンモニアソーダ法
あるいは塩安ソーダ法により得られる粗重曹と苛性ソー
ダ溶液との反応で炭酸ソーダ1水塩を得る方法(特開昭
61-291412)に比べ、本システムでは重曹晶出30%のと
き炭酸化率はたかだか55%で、重曹分離後の精製母液中
の重曹濃度は約8重量%であり、炭酸ソーダ1トンを得
るのに使用する苛性ソーダ溶液の量は少なくてすむ。ま
た、セスキ炭酸ソーダを晶出する場合はさらに苛性ソー
ダ溶液の使用量を低減できるのでより経済的である。
なお、本発明は炭酸化工程に供給する炭酸ソーダの濃度
を変更することにより重曹とセスキ炭酸ソーダを任意に
得ることができ、生成した重曹及びセスキ炭酸ソーダは
高純度を要求されない一般向製品として扱うため全く無
駄は生じない。
以上の如く本発明は、苛性ソーダまたは精製塩水から高
純度炭酸ソーダを得る方法に比べ、経済面、設備面とも
に非常に有効な方法と云える。
以下、本発明を実施例によって説明するがこれらによっ
て本発明が限定されるものではない。
実施例1 塩安ソーダ法で製造した軽灰を用い、20重量%NaCO3
液2l(CaO 14.6ppm)をつくりこれに炭酸ガスを吹き込
み35℃、4時間で全Na2CO3の約29%の重曹を晶出させ
た。重曹を沈降分離後の上澄液のCaOは1.6ppmであっ
た。この上澄液に、48%NaOH(471kg/t・ソーダ灰)を添
加したのち、源圧下(-550mg/Hg、温度68℃)で濃縮して
炭酸ソーダ1水塩を析出、水洗分離後、仮焼して無水炭
酸ソーダを製造した。得られたNa2CO3中のCaO濃度は10p
pmであった。一方、炭酸ソーダ分離母液はソーダ灰1水
塩濃縮工程に循環使用した。
実施例2 実施例1と同一濃度のNa2CO3溶液で、但し、CaO13.4ppm
のものをもちいてこれに炭酸ガスを吹き込み28℃、5時
間で全Na2CO3の約12%の重曹を析出させ、重曹を沈降分
離後の上澄液のCaOは4.0ppmであった。この上澄液に48
%NaOH(375kg/t・ソーダ灰)を添加し以下実施例1と同
様に無水炭酸ソーダを製造した。Na2CO3中のCaO濃度は2
0ppmであった。
実施例3 実施例1と同一濃度のNa2CO3溶液で、但し、CaO17.5ppm
のものをもちいてこれに炭酸ガスを吹き込み28℃、2時
間で全Na2CO3の約15%の重曹を析出させ、重曹を沈降分
離後の上澄後のCaOは8.2ppmであった。実施例1同様に
無水炭酸ソーダを製造した。Na2CO3中のCaO濃度は38ppm
であった。
比較例 実施例1と同一濃度(CaO 14.6ppm)の炭酸ソーダ溶液に
炭酸ガスを吹き込み、炭酸化を完結して重曹を析出、仮
焼して得たNa2CO3中のCaOは50ppmであった。
(発明の効果) 本発明によって製造された炭酸ソーダは、不純物特にカ
ルシウムの低減ができるため、カルシウムの存在を嫌う
例えば過炭酸ソーダの製造原料として極めて有用であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は炭酸化工程における重曹晶出量と、上澄液CaO
との関係を示したグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭酸ソーダ溶液を炭酸化し、炭酸ソーダの
    一部を重炭酸ソーダあるいはセスキ炭酸ソーダとして晶
    出させ、これにカルシウム等の不純物を吸着共沈せしめ
    て系外に取出し、不純物除去後の精製母液に苛性ソーダ
    溶液を加えたのち、濃縮して炭酸ソーダ1水塩を析出、
    母液と分離し、該母液は炭酸ソーダ溶液として循環使用
    し、炭酸ソーダ1水塩を仮焼することを特徴とする高純
    度炭酸ソーダの製造法。
  2. 【請求項2】重炭酸ソーダまたはセスキ炭酸ソーダの一
    部晶出量が炭酸ソーダ溶液中の全Na2CO3の5〜50重量%
    である請求項1記載の高純度炭酸ソーダの製造法。
  3. 【請求項3】炭酸化の反応温度が0〜35℃の間で行う請
    求項1記載の高純度炭酸ソーダの製造法。
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