JPH0469609B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0469609B2
JPH0469609B2 JP59263545A JP26354584A JPH0469609B2 JP H0469609 B2 JPH0469609 B2 JP H0469609B2 JP 59263545 A JP59263545 A JP 59263545A JP 26354584 A JP26354584 A JP 26354584A JP H0469609 B2 JPH0469609 B2 JP H0469609B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fraction
stress
garlic
extraction
dialysis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59263545A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61140525A (ja
Inventor
Koji Yokoyama
Tooru Fuwa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wakunaga Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Wakunaga Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Wakunaga Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Wakunaga Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP59263545A priority Critical patent/JPS61140525A/ja
Publication of JPS61140525A publication Critical patent/JPS61140525A/ja
Publication of JPH0469609B2 publication Critical patent/JPH0469609B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 技術分野 本発明は、ニンニク抽出画分を有効成分とする
抗ストレス剤に関する。
ニンニクは、中国、朝鮮、日本その他各国で栽
培されている多年生草体で、一般に強精強壮薬と
して知られており、古くから健胃、発刊、利尿、
去痰、整腸、殺菌および駆虫薬としても用いられ
ている。
一方、ストレスという言葉は現代病を代表して
いるといつても過言ではない。ストレスはある一
個人にとつて特別な機能的緊張を迫られるような
負荷と言える。その負荷を大きく分類すれば、(1)
身体的要因(過労、睡眠不足、外傷、中毒、飢餓
など)、(2)外部要因(自然環境、社会、文化状況、
家庭の、学校の、あるいは職場の人間関係など)、
(3)内部要因(幼小時期の葛藤や精神障害、性格、
現実での心理的葛藤など)が挙げられる。してみ
ると、現代社会はストレスを受けないほうが無理
な状況である。また、これらのストレスは単独で
起こるばかりでなく、相加的ないし相乗的に発生
して、ストレス症状をさらに複雑化している。
しかしながら、これらのストレスによつて引き
おこされる様々な障害(神経疾患、消化器、循環
器、呼吸器疾患、内分泌、代謝系疾患、小児科疾
患、婦人科疾患、皮膚科疾患等々)に対する有用
な医薬品は開発されていないのである。従つて、
有効な抗ストレス剤が望まれているのが現状であ
る。
本発明者は、ニンニク成分について研究を重ね
た結果、ニンニク抽出画分に抗ストレス作用があ
ることを発見して本発明を完成するに至つた。
発明の概要 概 要 本発明は、新規な抗ストレス剤の提供を目的と
し、ニンニク抽出画分がこの作用を有するという
当業者にとつても思わぬ発見に基づくものであ
る。
したがつて、本発明による抗ストレス剤は、下
記の工程により得られる画分を有効成分とするこ
と、を特徴とするものである。
(イ) ニンニクを、水または炭素数1〜3の含水低
級アルコールによる抽出に付すこと。
(ロ) 得られる抽出物を透析、ゲル過および限外
過から選ばれる少くとも一つの手段に付し
て、低分子化合物を分離除去すること。
(ハ) 上記手段により処理されたものを、陰イオン
交換クロマトグラフイーに付して吸着画分を得
ること 効 果 ニンニクのこの特定の抽出画分にこのような特
定の生理活性があつたということは思いがけなか
つたことというべく、そして、本発明による抗ス
トレス剤の提供は言うまでもなく現代病対策に有
意義な貢献をなすものである。
発明の具体的説明 ニンニク 本発明でいうニンニクとは、ゆり科
(Liliaceae)、アリウム(Allium)属に属するア
リウム・サテイバム・リンネ(Allium sativum
L.)を指し、例えばオオニンニク(Allium
sativum L.forma pekinese Makino)がこれに
あたる。
目的画分を取得すべく材料となる部分は、とり
わけ鱗茎部(内部に分裂してできた通常5〜20個
の割球形の小鱗茎が入つている)が好ましく、こ
れを乾燥するか、またはそのままの状態で抽出に
供することができる。
また、これらの植物を常法によつて組織培養に
付して、その培養物を用いることもできる。
目 的 ニンニクの抽出および目的画分の取得は、基本
的には植物生薬の抽出に慣用される任意の手段に
よつて行うことができる。
先ず、抽出対象はニンニク植物体の任意の部分
でありうるが、その鱗茎部が最も好ましい。
そして、本発明による取得方法は、下記、単位
工程からなる。
(イ) 抽出 水、または含水の低級アルコール、により抽
出を行う。
抽剤として使用すべき低級アルコールは、炭
素数1〜3のもの(通常は1価アルコール)で
あり、特に好ましいのはエタノールである。
抽出は加温下でも常温下でも行うことができ
るが、常温下では抽出時間で長く、数時間から
数日程度が必要であることが普通である。好ま
しくは、40℃以下で10時間から〜20時間抽出に
付すのがよい。
また、抽出効率を上げるため、対象植物体は
破砕したものであることが好ましいのは言うま
でもない。
(ロ) 低分子物質の分離除去 上記抽出液は、抽剤アルコールを留去した
後、透析、ゲル過、限外過あるいは逆浸透
圧法など任意の高分子精製手段に付して上記抽
出物中に混在する低分子物質やイオン等の不純
物を分離除去することができる。好ましくは透
析、ゲル過および限外過から選ばれる少く
とも一つの手段に付すのがよい。
なお、本発明でいう低分子化合物とは、分子
量1万以下の有機および無機物質をいう。
(1) 透析 透析は半透膜の分子ふるい効果を利用した
高分子成分の分離法の一つであり、半透膜と
しては一般に動物生体膜、セロフアン膜、コ
ロジオン膜、ゼラチン膜等が繁用されてい
る。
本発明における透析も任意の公知手段を用
いて行うことができる。
(2) ゲル過 ゲル過は、ほぼ均一な孔径の三次元の網
目構造を有している高分子のゲル過剤を用
いて分子量の異なる水溶性高分子物質を分離
する方法をいう。ゲル過剤としては、デキ
ストランゲル(例えばSephadex(登録商標)、
(Pharmacia Fine Chemicals))、ポリアク
リルアミドゲル(例えばBio−Gel(登録商
標)(Bio−Rad Laboratories))あるいは
アガロースゲル等任意のものを使用すること
ができる。
(3) 限外過 限外過は、一定の大きさの孔をもつた膜
の両面に加圧または吸引により圧力差を加え
ることによつて高分子成分を分散媒からわけ
る操作をいう。限外過膜としては、透析の
場合と同様にコロジオン膜、ゼラチン膜、セ
ロフアン膜等を用いることができる。
(ハ) 陰イオン交換クロマトグラフイーによる精製 上記処理液は、低温下で減圧濃縮するか、ま
たは凍結乾燥した後、陰イオン交換クロマトグ
ラフイーに付して目的画分を吸着画分として得
ることができる。
本発明でいう陰イオン交換クロマトグラフイ
ーは、液相中の陰イオンを取り入れて自己のも
つている陰イオンを放出する性質のある樹脂、
例えばポリスチレンジビニルベンゼン共重合
体、ポリアミン、水和酸化ジルコニウム、水和
酸化チタンまたはセルローズ等の任意の陰イオ
ン交換体を用いて、溶液中の陽イオン画分と陰
イオン画分とを分離する方法をいい、通常の公
知手段を用いて行うことができる。
また、上記クロマトグラフイーに付して得ら
れる吸着画分は、無機の強酸−強塩基の塩、例
えばNaCl、KCl、Na2SO4、K2SO4等で処理し
てイオン強度を変化させることで容易に溶出さ
せて回収することができる。
上記溶出液は、低温で減圧濃縮するか、または
凍結乾燥に付して目的とする抽出画分を得ること
ができる。
抗ストレス作用 抗ストレス作用は、たとえば免疫学的側面から
これを知ることができ、具体的にはたとえば抗体
産生能を指標として、これを評価することができ
る。本発明抗ストレス剤を投与すれば、ストレス
負荷による抗体産生細胞の減少が抑制される。
抗ストレス剤 本発明の抗ストレス剤は、ニンニク抽出画分そ
れ自体または適宜製剤用の賦形剤、結合剤、希釈
剤と混合して成るものであり、粉末、顆粒、錠
剤、カプセル剤、シロツプ剤、注射剤などの形態
で経口的または非経口的に投与することができ
る。また、必要に応じて他の薬剤を調合させても
よい。投与量は、年齢、体重、症状により適宜増
減するが、経口的には通常成人、1日、抽出画分
として100mg〜10g程度であり、さらに好ましく
は500mg〜5g程度である。本発明の好ましい具
体例は、ニンニク抽出画分と製剤上の補助成分と
からなるものである。また、本発明の他の好まし
い具体例は、上記1日当たりの投与量を1回ない
し数回に分けて服用させるための単位投与形態の
ものである。
なお本発明におけるニンニク抽出画分の毒性
は、例えば、ニンニクの希エタノール抽出液(エ
キス分14.5%、アルコール数1.18)のLD50値が、
経口、腹腔および皮下のいずれの投与経路におい
ても、30ml/Kg以上であること(The Journal
of Toxicological Sciences..、57(1984))、お
よびニンニクは食品として常用されていること、
等により一般に低毒性である。
実験例 ニンニク抽出画分の取得 適当な大きさに破砕したオオニンニクの鱗茎部
200gに20%エタノール400mlを加えて、4℃で15
時間抽出を行つた。
このニンニク抽出液を40℃以下で、約80mlまで
減圧濃縮した後、MWcut off1000の透析チユー
ブ(SPECTRUM社製)に移し、水10リツトル
に対して4℃/15時間の透析を行つた。透析内液
は更に水10リツトルで同様に8回透析した後、凍
結乾燥を行つた(終了5.47g)。
得られた凍結乾燥物のうち4gを0.05Mのトリ
ス−塩酸緩衝液PH8)で平衡化したDEAE−
TOYOPEARL 650M(東洋曹達社製)2.5φ×20
cm)に付して該緩衝液て素通り画分を分離除去し
た。吸着画分は、2MのNaClを添加した0.05Mト
リス−塩酸緩衝液500mlを用いて溶出させ、これ
を凍結乾燥して目的とする画分(以下画分Aと記
す)を得た(吸着270mg)。
該画分は、白色粉末で、におい及び味はなく、
水に溶けやすく、有機溶媒にほとんど不溶であつ
た。
抗ストレス作用 本発明におけるニンニク抽出画分の抗ストレス
効果をみるべく、免疫学的側面から実験を行つ
た。この結果を試験方法とともに示せば、下記の
通りである。
(1) 抗体産生能を指標とした抗ストレス効果 (1) 動物実験 BALB/c系雄性マウスを一定期間飼育
後、健康と思われる5週齢のものを1群8匹
として本実験に使用した。
(2) 実験方法 上記マウスに下記の濃度の被検液を1日毎
に経口投与(実験週終了時まで、計11日間継
続して行う)し、初回投与から4日後にスト
レスケージに入れて4日間、拘束ストレス
(12時間/1日)を負荷した。その後、2.5×
108/mlのヒツジ赤血球(SRBC)0.2mlを尾
静脈投与し、SRBC投与後4日目にマウスを
脱血死させ、脾臓を摘出し、JerneらのPFC
(Plaque Forming Cell)アツセイ法
(Science、140、405(1963))により抗体産生
細胞数を測定した。
(被検液の投与量) (イ) 生理食塩水(対照) 10ml/Kg (ロ) 画分A20mg/Kg→2mg/mg→10ml/Kg (ハ) 画分A50mg/Kg→5mg/ml→10ml/Kg なお、結果の統計的処理は、ステユーデン
ト(Student′s)t−検定にて行つた。
(3)実験結果 画分Aの投与による抗体産生細胞数の増加
は、図に示す通りであつた。
ストレス負荷による抗体産生細胞の減少
は、画分Aの投与により、制御されることが
明らかとなつた。
なお、画分Aの取得工程において、陰イオ
ン交換クロマトグラフイーに吸着されなかつ
た画分(素通り画分)についても、同様な薬
理実験を行つたが、抗ストレス効果は全く認
められなかつた。
製剤比 実施例 1 画分1050gと乳糖1400gおよびデンプン450g
とを均一に混合し、ヒドロキシプロピルセルロー
ス(100g含有)水溶液で、常法にしたがつて湿
式製粒を行つた。乾燥後、整粒し、1包2gの分
包剤とした。
実施例 2 画分1050gと乳糖1200g、結晶セルロース570
gおよびステアリン酸マゲネシウム15gとを均一
に混合し、スラツグ打錠機でスラツグとした。こ
れを整粒し、これにデンプン150g、ステアリン
酸マグネイシウム15gを混合し、1錠あたり500
mgで打錠した。
実施例 3 2000mlのビーカーに精製水約500mlをとり、画
分A238gを溶解した。これに単シロツプ1000ml
を加え、混和した後、ブチルパラベン0.24gを溶
解したエタノール溶液17mlを加え、更に混和し
た。これに精製水を加え、全量を1700mlにした
後、メンブランフイルターで過した。この過
を常法に従つて1ビン当り30ml充填した後、加熱
減菌を行つて、シロツプ剤とした。
実施例 4 2000mlのビーカーに精製水約1000mlをとり、画
分A105gを溶解混和した後、単シロツプ200mlを
加えた。これにブチルパラベン0.21gを溶解した
後、精製水を加えて全量を1500mlとした。これを
メンブランフイルターで過した後、常法に従つ
て、1ビン当り30ml充填し、加熱減菌を行つて、
いわゆるドリンク剤とした。
【図面の簡単な説明】
図面は、画分Aによる抗体産生細胞数の増加作
用を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の工程により得られる画分を有効成分と
    することを特徴とする抗ストレス剤。 (イ) ニンニクを、水または炭素数1〜3の含水低
    級アルコールによる抽出に付すこと。 (ロ) 得られる抽出物を透析、ゲル過および限外
    過から選ばれる少くとも一つの手段に付し
    て、低分子化合物を分離除去すること。 (ハ) 上記手段により処理されたものを、陰イオン
    交換クロマトグラフイーに付して吸着画分を得
    ること。
JP59263545A 1984-12-13 1984-12-13 抗ストレス剤 Granted JPS61140525A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59263545A JPS61140525A (ja) 1984-12-13 1984-12-13 抗ストレス剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP59263545A JPS61140525A (ja) 1984-12-13 1984-12-13 抗ストレス剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61140525A JPS61140525A (ja) 1986-06-27
JPH0469609B2 true JPH0469609B2 (ja) 1992-11-06

Family

ID=17391024

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59263545A Granted JPS61140525A (ja) 1984-12-13 1984-12-13 抗ストレス剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS61140525A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4838418B2 (ja) * 2000-12-21 2011-12-14 小川香料株式会社 アリウム属植物エキスの製造方法
AU2002217463A1 (en) * 2000-12-21 2002-07-01 Ogawa And Co., Ltd. Process for producing allumium extracts

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61140525A (ja) 1986-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4708949A (en) Therapeutic composition from plant extracts
JPS5936621A (ja) 脂肪分解促進作用阻害剤
JPS5936619A (ja) 制癌補助剤
CN101480437B (zh) 一种麻杏石甘汤制剂的制备方法
JPH045652B2 (ja)
EP2040726A1 (en) Trachelospermi caulis extract composition for the treatment and prevention of inflammatory diseases
JPS6312846B2 (ja)
JP2539669B2 (ja) 糖尿病性神経障害治療剤
JP2002538214A (ja) 心血管疾病治療用薬剤組成物及びその製造方法
RU2126261C1 (ru) Препарат из crataegus и фармацевтический состав для предотвращения внезапной смерти в результате остановки сердца и вызванных реперфузией сердечно-сосудистых поражений
CN110664860B (zh) 一种增强免疫力的组合物及其制备方法
WO2023186181A1 (zh) 桑提取物在制备治疗溃疡性结肠炎的药物中的应用
CA2255668C (en) Purified extract of harpagophytum procumbens and/or harpagophytum zeyheri dence, process for its production and its use
JPH0469609B2 (ja)
CN1698717B (zh) 一种中药复方脂肪乳注射液及其制备方法
CN102697777A (zh) 附子灵的制备方法及其新用途
JPS5936620A (ja) 制癌補助剤
JPH0358330B2 (ja)
JP2714663B2 (ja) 腸内有益菌増殖促進剤
JPH0469611B2 (ja)
CN113398186B (zh) 一种紫花地丁提取物及其制备方法和应用
JP3382623B2 (ja) 血管弛緩剤の組成物
CN102716231A (zh) 一种治疗脑损伤和脑水肿的中药组合物及其应用
CN112057476B (zh) 一种组合物及其在醒酒解宿醉护胃上的应用
JPS60197627A (ja) クミスクチン健康茶