JPH0469234A - バリア容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、バリア容器、特に、ラミネートされた金属薄
膜を用いることなくガスバリア性に優れるバリア容器に
関する。

〔従来の技術〕

従来、プラスチックや紙又はこれらの複合材料の容器で
あって、ガスバリア性が要求されるものについては、容
器を構成する包装材料を積層体構造とし、その積層体の
中にアルミ箔の層を一層ラミネートして介在させること
が一般に行われている。このような容器は通常、−回使
用の使い捨て容器である。

ところが、近年の廃棄物の処理が大きな社会問題として
クローズアップされ、プラスチック容器や紙容器も回収
してリサイクルして用いたり、あるいは廃棄されるアル
ミの量を極力少なくして資源の有効利用を図ることが提
案されてきており、これに対応できる容器の形態が盛ん
に検討されつつある。

すなわち、容器の紙の部分はそのままリサイクルし、プ
ラスチックと紙が接着されているものについてはこれら
を分離しそれぞれをリサイクルしたり、アルミの量を極
力少なくすることが検討されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記ラミネートされたアルミ箔の層を有
するバリア容器については、プラスチックや紙の間に積
層されたアルミ箔等の金属箔が容易に分離できず、その
結果アルミ箔等の金属箔が積層された容器は分離分別回
収を現実に行うことが困難になっている。また、使用さ
れるアルミ量も多いといえる。

このような実情に鑑み、本発明はラミネートされたアル
ミ箔等の金属箔を用いることなくガスバリア性に優れ、
容器強度にも優れた容器を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題を解決するため本発明のバリア容器は、オレフ
ィン系樹脂層を容器の最内面側に設け、該オレフィン系
樹脂層の外方に第１のウレタン系接着剤層を介してバリ
ア層を設け、該バリア層の外方に第２のウレタン系接着
剤層を介して包装材用基材を積層して設けるように構成
した。

〔作用〕

本発明の容器は、オレフィン系樹脂層を容器の最内面側
に設け、該オレフィン系樹脂層の外方に第１のウレタン
系接着剤層を介してバリア層を設け、該バリア層の外方
に第２のウレタン系接着剤層を介して包装材用基材を積
層して設けているので、従来のごとくラミネートされた
アルミ箔等の金属箔を用いないでも、実用に耐え得るガ
スバリア性を有し、容器強度にも極めて優れた特性を有
する。

〔実施例〕

本発明の容器の構成を第１図および第２図に基づいて説
明する。

第１図はバリア容器の一態様としてゲーベルトップタイ
プの容器の斜視図を示しており、第２図は容器を構成す
る包装材料の断面図を示している。

第２図に示されるように、本発明の容器は、容器に収納
される内容物が直接接触し得る最内面側にオレフィン系
樹脂層２を有し、該樹脂層２の外方に第１のウレタン系
接着剤層３１を介して、エチレン−ビニルアルコール系
共重合体樹脂を含有するバリア層４を有する。このバリ
ア層４の容器外面側には、第２のウレタン系接着剤層３
５を介して包装材用基材５が設けられる。

オレフィン系樹脂層２としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
メタアクリル酸共重合体、エチレン−αオレフィン共重
合体等が挙げられ、中でも特にポリエチレンが好ましい
。このような樹脂層２の厚さは、５〜６０μｍ程度とさ
れる。

オレフィン系創脂層２は、主として容器を密封するため
に、加熱融着させるという機能を有する。

このようなオレフィン系樹脂層２の容器外方側には、第
１のウレタン系接着剤層３１が設層される。この第１の
ウレタン系接着剤層３１は、ポリウレタン系の接着剤か
ら形成される。ポリウレタン系接着剤は熱硬化性樹脂接
着剤の一種であり、ポリイソシアナートをポリエーテル
、ポリエステルなどのポリオールと配合して硬化させる
方式、プリポリマーを用いる方式、あるいはポリイソシ
アナートをゴム、ビニル系、アクリル系などの接着剤に
配合する方式などがある。

このような第１のウレタン系接着剤層３１の厚さは、１
〜１０μｍ程度とされる。

このような第１のウレタン系接着剤層３１を介してバリ
ア層４が設層される。

バリア層４には、ポリエステル系樹脂、エチレン−ビニ
ルアルコール系共重合体樹脂、塩化ビニリデン系樹脂ま
たは金属蒸着薄膜が含有される。

ポリエステル系樹脂としては、蒸着ポリエチレンテレフ
タレート（蒸着ＰＥＴ）、Ｋポリエチレンテレフタレー
ト（ＫＰＥＴ）が好ましい。エチレンーヒニルアルコー
ル系共重合体樹脂としては、延伸エチレン−ビニルアル
コール共重合体樹脂（延伸ＥＶＯＨ）が好ましい。

バリア層４として延伸ＥＶＯＨを用いた場合、エチレン
含有量が３０〜６０モル％のエチレン−ビニルアルコー
ル系共重合体樹脂を利用することが好ましい。６０モル
％を越えるとガスバリアー性が低くなってしまう。

また、エチレン−ビニルアルコール系共重合体樹脂が含
有される場合のバリア層４の厚さは、５〜３０μｍの範
囲が好ましい。この値が５μｍ未満になると、均一なフ
ィルムが得られに＜＜、貼り合せする時にしわが入りや
すい。また十分なガスバリアー性が得られないという不
都合も生じる。

この値が３０μｍを越えると、フィルムの腰が強くなり
、容器にする時の成形性が悪くなるという不都合が生じ
る。

このようなバリア層４は、第２のウレタン系接着剤層３
５を介して包装材用基材５と接合される。

第２のウレタン系接着剤層３５の組成および厚さは、前
記第１のウレタン系接着剤層３１のそれと同様とされる
。

このような第２のウレタン系接着剤層３５を介して前記
バリア層４と積層される包装材用基材５は、第２図に示
されるような支持体５０の両面にオレフィン系の樹脂層
５３．５５を積層した３層積層体として形成される。支
持体５０としては、一般に、紙、二軸延伸ポリエステル
フィルム、二軸延伸ポリプロピレン等が使用される。支
持体５０は一層に限らず積層体であってもよい。厚さは
１０〜５００μｍ程度とされる。支持体５０の両面に形
成されるオレフィン系の樹脂層５３゜５５は、特にポリ
エチレン（Ｐ　Ｅ）の樹脂層とすることが好ましい。厚
さは、それぞれ、５〜６０μｍ程度とされる。

以下、本発明の具体的実験例を示して本発明をさらに詳
細に説明する。

包装材料１（本発明） 支持体として坪量４００ｇ１０ｆの耐酸紙を用い、この
紙の表、裏画面に、それぞれ、オレフィン系の樹脂層と
して低密度ポリエチレン樹脂「ミララン１６ｓｐ：三井
石油化学工業（株）」を押し出しコート法にて厚さ２０
μｍに設層した。これにより３層積層体の包装用基材（
基材ａという）を得た。

次いで、上記基材ａの片面上に第２のウレタン系接着剤
層（タケラックＡ３１５：底円薬品工業（株）製）を塗
設した後、この接着剤層の上にエチレン−ビニルアルコ
ール系共重合体樹脂「エチレン成分４８モル％、エバー
ルＥＰ−Ｇ：（株）クラレ」によるバリア層を積層した
。

さらに、このバリア層の上に第１のウレタン系接着剤層
を介してポリエチレン樹脂層を積層した。

包装材料２（比較） 上記包装材料１の第１および第２のウレタン系接着剤層
を設けなかった。それ以外は包装材料１の場合と同様な
構成とした。

包装材料３（比較） 上記包装材料−１を構成するエチレン−ビニルアルコー
ル系共重合体樹脂を低密度ポリエチレン樹脂に変えた。

それ以外は包装材料１の場合と同様な構成とした。

このような種々のシート状の包装材料を所定の大きさに
打ち抜いた後、所定の製函工程によって、有底容器サン
プルを作製した。

これらのサンプルを用いて、ガスバリア性および容器強
度のテストをおこなった。

その結果、包装材料１を用いたサンプルは、従来のアル
ミ箔を用いたものに匹敵する程度のバリア性を有し、保
香性および容器強度も極めて優れていた。

これに対し、包装材料２を用いたサンプルは、バリア性
および保香性に優れるものの、容器強度は小さく、容器
を落下させた際、シール部が破れ、内容物がもれるとい
う不都合が生じた。

また、包装材料３を用いたサンプルは、バリア性および
容器強度のいずれも実用に耐えるものではなかった。

なお、ガスバリアー性については上記有底容器サンプル
に１００％オレンジ果汁を１．０１充填し、５°０３週
間保存後、その果汁中の残存ビタミンＣ量により評価し
た。包装材料１及び２は初期ビタミンＣ量に対して６０
％の残存量だったが、包装材料３は２０％しか残存して
ぃなかった。

容器強度に一ついては前記有底容器サンプルを５０ａｎ
の高さから落下させ、液もれの状態を観察するという方
法によって評価した。

〔発明の効果〕

上記の結果より本発明の効果は明らかである。

すなわち、本発明の容器は、オレフィン系樹脂層を容器
の最内面側に設け、該オレフィン系樹脂層の外方に第１
のウレタン系接着剤層を介してバリア層を設け、該バリ
ア層の外方に第２のウレタン系接着剤層を介して包装材
用基材を積層して設けているので、従来のごとくアルミ
箔等の金属箔を用いないでも、実用に耐え得るガスバリ
ア性を有し、かつ容器強度にも極めて優れた特性を有す
る。従って、リサイクル使用も可能である。

よび第２のウレタン系接着剤層、４・・・バリア層、５
・・・包装材用基材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、オレフィン系樹脂層を容器の最内面側に設け、該オ
   レフィン系樹脂層の外方に第１のウレタン系接着剤層を
   介してバリア層を設け、該バリア層の外方に第２のウレ
   タン系接着剤層を介して包装材用基材を積層して設ける
   ことを特徴とするバリア容器。 ２、前記バリア層は、ポリエステル系樹脂、エチレン−
   ビニルアルコール系共重合体樹脂、塩化ビニリデン系樹
   脂または金属蒸着膜を含有することを特徴とする請求項
   １記載のバリア容器。 ３、前記包装材用基材は、支持体の両面にオレフィン系
   の樹脂層を積層して形成されていることを特徴とする請
   求項１または２記載のバリア容器。