JPH08143029A - 液体紙容器 - Google Patents

液体紙容器

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JPH08143029A
JPH08143029A JP6283079A JP28307994A JPH08143029A JP H08143029 A JPH08143029 A JP H08143029A JP 6283079 A JP6283079 A JP 6283079A JP 28307994 A JP28307994 A JP 28307994A JP H08143029 A JPH08143029 A JP H08143029A
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density polyethylene
paper container
polyethylene layer
layer
liquid
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Arata Tanaka
新 田中
Mikiyuki Ikedo
幹志 池戸
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 紙容器に収納した液体内容物を凍結させた
後、外部から落下等の実用範囲の衝撃が加えられても、
紙容器のクリース線(折り目線)に沿って亀裂が入るこ
とがない耐衝撃性を持たせる。 【構成】 紙基材2の表裏両面に低密度ポリエチレン層
8を形成してなる液体紙容器1の紙基材2の表面又は裏
面の少なくとも一方の面の上記低密度ポリエチレン層8
の上に一軸又は二軸で延伸した高密度ポリエチレン層3
を形成し、該高密度ポリエチレン層3の上に低密度ポリ
エチレン層8を積層して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、牛乳、ジュース等の液
体を収納する液体紙容器に係り、特に凍結させる液体内
容物を充填するに適した液体紙容器に関する。
【0002】
【従来の技術】使用後の後処理が比較的容易なことから
牛乳、ジュース等の液体を収納するのに液体紙容器が盛
んに使用されている。この液体紙容器は、板状に形成さ
れる紙基材を何の加工もせずにそのまま容器状に成形し
て牛乳、ジュース等種々の液体を収納すると、収納した
液体が液体紙容器を形成している紙基材に染み込み、紙
基材を通して外部に漏れ出てしまう。そこで、液体紙容
器を形成している紙基材の少なくとも内容物が接触する
接液面側にヒートシール可能な熱可塑性樹脂層(低密度
ポリエチレン層)を形成して液体紙容器内に収納した牛
乳、ジュース等の液体が液体紙容器を形成している紙基
材を通して外部に漏れ出てるのを防止している。一般に
は、製造上から紙を基材とする液体紙容器の場合、表側
(印刷面側)及び裏側(接液面側)にヒートシール可能
な熱可塑性樹脂層を形成し、紙容器の表側、裏側の両面
から液体紙容器外に内容物が漏洩するのを防止してい
る。また、液体紙容器内に収納する内容物によっては、
バリアー性、遮光性等が要求されることがあり、基材で
ある紙の裏側(接液面側)にアルミ箔やポリエステルフ
ィルム等が積層されている場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような基材である
紙の裏側(接液面側)にヒートシール可能な熱可塑性樹
脂層を形成した液体紙容器は、収納するジュース、液状
乳製品、液卵等の保存に当り、鮮度を落さないよう内容
物を収納した状態で凍結させる場合にも使用される。し
かしながら、この凍結させる液体内容物を従来の液体紙
容器に収納して凍結させた後、この液体紙容器を落下さ
せたような場合には、落下時の衝撃に耐えられず、図5
に示す如く液体紙容器20のクリース線(折り目線)2
1に沿って亀裂22が入ることがある。この亀裂22が
入った場合には凍結した内容物23が元の液体の状態に
戻った際に、この亀裂22から内容物23が漏れ出ると
いう問題点を有している。また、基材である紙の裏側
(接液面側)にアルミ箔層又はポリエステルフィルム
層、あるいはアルミ箔層とポリエステルフィルム層の双
方を積層して構成した液体紙容器であっても、収納した
液体内容物が凍結した状態で液体紙容器を落下させたよ
うな場合には、落下時の衝撃に耐えられず、紙容器のク
リース線(折り目線)に沿って亀裂が入り易く、亀裂が
入った場合には凍結した液体が液状に戻った際に、この
亀裂から内容物が漏れ出るという問題点を有している。
【0004】本発明の目的は、液体紙容器に収納した液
体内容物を凍結させた後、外部から落下等の実用範囲の
衝撃が加えられても、液体紙容器のクリース線(折り目
線)に沿って亀裂が入ることがない耐衝撃性を持たせる
ことにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、板状に形成さ
れる紙基材の上に亀裂が入るのを防止可能な強度を有す
るプラスチックフィルム層として一軸又は二軸で延伸し
た高密度ポリエチレン層を積層するようにしたものであ
る。亀裂発生防止可能な強度というのは、実用範囲(通
常の取扱いの範囲)で誤って落下させたような場合にお
いて液体紙容器のクリース線に沿って亀裂が入るのを防
止できる耐衝撃性という意味である。そして、具体的に
は、液体紙容器に収納した液体内容物を凍結させた後、
該紙容器をコンクリートの床面50cmの高さ位置から繰
り返し落下させて亀裂発生の有無を調べる落下試験にお
いて、液体紙容器のクリース線に沿って亀裂が入るまで
連続して落下を繰り返し、その落下を5回以上繰り返し
ても落下衝撃に耐えられたものである。この亀裂発生防
止可能な強度を得るためには、MD方向(延伸方向)引
張強度で7〜8kg/15mm巾程度では不十分であり、テス
ト結果から少なくとも10kg/15mm巾以上の引張強度を
有していることが必要である。したがって、本発明にお
いては、10kg/15mm巾以上の引張強度を有し、できる
限り安価なプラスチックフィルム層として26μm以上
の厚さを持つ高密度ポリエチレンフィルム(好ましくは
50μm厚)を基材に積層することによって、液体紙容
器に収納した液体内容物を凍結させた後、実用範囲の落
下があっても液体紙容器のクリース線(折り目線)に沿
って亀裂が入ることのない耐衝撃性を持たせようとする
ものである。
【0006】請求項1に記載の発明に係る液体紙容器
は、紙基材の少なくとも容器内面を構成する面に一軸又
は二軸で延伸した高密度ポリエチレン層を形成して構成
したものである。請求項2に記載の発明に係る液体紙容
器は、紙基材の表裏両面に一軸又は二軸で延伸した高密
度ポリエチレン層を形成して構成したものである。請求
項3に記載の発明に係る液体紙容器は、紙基材の表裏両
面に低密度ポリエチレン層を形成してなる液体紙容器に
おいて、上記紙基材の表面又は裏面の少なくとも一方の
面の上記低密度ポリエチレン層の上に一軸又は二軸で延
伸した高密度ポリエチレン層を形成し、該高密度ポリエ
チレン層の上に低密度ポリエチレン層を積層して構成し
たものである。
【0007】請求項4に記載の発明に係る液体紙容器
は、紙基材の表裏両面に低密度ポリエチレン層を形成し
てなる液体紙容器において、上記低密度ポリエチレン層
の上に一軸又は二軸で延伸した高密度ポリエチレン層を
形成し、該高密度ポリエチレン層の上に低密度ポリエチ
レン層を積層して構成したものである。請求項5に記載
の発明に係る液体紙容器は、高密度ポリエチレン層を一
軸延伸し、その延伸方向を液体紙容器の垂直壁面に対し
て水平方向に位置するように構成したものである。請求
項6に記載の発明に係る液体紙容器は、液体紙容器を、
収容した内容物を容器毎冷凍させて長期保存するための
冷凍容器としたものである。請求項7に記載の発明に係
る液体紙容器は、上記延伸した高密度ポリエチレン層
は、JISZ1707−1975での引張応力が延伸方
向で10kg/15mm巾以上有し、層厚さを26μm以上に
形成したものである。
【0008】
【作用】請求項1に記載の発明によると、紙基材の少な
くとも容器内面を構成する面に一軸又は二軸で延伸した
高密度ポリエチレン層を形成して液体紙容器を構成して
あるため、液体紙容器に収納した液体内容物を凍結させ
た後、外部から落下等の実用範囲の衝撃が加えられて
も、液体紙容器のクリース線(折り目線)に沿って亀裂
が入らないような耐衝撃性を持たせられる。請求項2に
記載の発明によると、紙基材の表裏両面に一軸又は二軸
で延伸した高密度ポリエチレン層を形成して紙容器を構
成してあるため、液体紙容器に収納した液体内容物を凍
結させた後、外部から落下等の実用範囲の衝撃が加えら
れても、液体紙容器のクリース線(折り目線)に沿って
亀裂が入らないような耐衝撃性を持たせられる。請求項
3に記載の発明によると、紙基材の表裏両面に低密度ポ
リエチレン層を形成してなる液体紙容器を構成する紙基
材の表面又は裏面の少なくとも一方の面の上記低密度ポ
リエチレン層の上に一軸又は二軸で延伸した高密度ポリ
エチレン層を形成し、該高密度ポリエチレン層の上に低
密度ポリエチレン層を積層して構成してあるため、液体
紙容器に収納した液体内容物を凍結させた後、外部から
落下等の実用範囲の衝撃が加えられても、液体紙容器の
クリース線(折り目線)に沿って亀裂が入らないような
耐衝撃性を持たせられる。
【0009】請求項4に記載の発明によると、紙基材の
表裏両面に低密度ポリエチレン層を形成してなる液体紙
容器の低密度ポリエチレン層の上に一軸又は二軸で延伸
した高密度ポリエチレン層を形成し、該高密度ポリエチ
レン層の上に低密度ポリエチレン層を積層して構成して
あるため、液体紙容器に収納した液体内容物を凍結させ
た後、外部から落下等の実用範囲の衝撃が加えられて
も、液体紙容器のクリース線(折り目線)に沿って亀裂
が入らないような耐衝撃性を持たせられる。請求項5に
記載の発明によると、一軸延伸の高密度ポリエチレン層
の場合、延伸した方向と直交する方向での引張りに弱く
延伸方向と同一方向の裂け目が入り易いが、延伸した方
向での引張りには強い性質を有していることから、その
延伸方向を液体紙容器の垂直壁面に対して水平方向に位
置するようにしてあるため、クリース線の方向と延伸の
方向とを直交させることができ、液体紙容器に液体内容
物を収納し凍結させた後に、落下等の衝撃が加えられた
場合、液体紙容器は垂直壁面相互間のクリース線(折り
目線)に沿って亀裂が入るのを防止することができる。
【0010】請求項6に記載の発明によると、液体紙容
器を、収容した内容物を容器毎冷凍させて長期保存する
ために使用しても、液体紙容器に収納した液体内容物を
凍結させた後に外部から落下等の実用範囲の衝撃が加え
られても、液体紙容器のクリース線(折り目線)に沿っ
て亀裂が入ることがない。請求項7に記載の発明による
と、上記延伸した高密度ポリエチレン層は、JISZ1
707−1975での引張応力が延伸方向で10kg/15
mm巾以上で、層厚さが26μm以上に形成してあるた
め、液体紙容器に収納した液体内容物を凍結させた後、
外部から落下等の実用範囲の衝撃が加えられても、液体
紙容器のクリース線(折り目線)に沿って亀裂が入らな
いような耐衝撃性を持たせられる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1には、本願請求項1、本願請求項6及び本願請求項7
に記載する発明に係る液体紙容器の一実施例が示されて
いる。
【0012】図において、1は液体紙容器で、2は液体
紙容器1を形成する板状に形成される紙基材である。3
は紙基材2の容器内面を構成する面に被覆される高密度
ポリエチレン層で、一軸又は二軸で延伸されて構成され
ている。この高密度ポリエチレン層3は、30μm以上
(好ましくは50μm)のフィルム状に構成される高密
度ポリエチレン(具体的には、三井東圧株式会社製 ハ
イブロンSMK)を紙基材2の容器内面を構成する面に
接着剤4を介して積層することによって構成されてい
る。この延伸した高密度ポリエチレン層3は、JISZ
1707−1975での引張応力が延伸方向で10kg/
15mm巾以上有することが必要で、層厚さを30μm以上
(好ましくは50μm)に形成するのがよい。そして、
この高密度ポリエチレン層3は、例えば15μm以上
(好ましくは25μm)の高密度ポリエチレンフィルム
を2枚重ね合わせて二重にして構成することもでき、こ
の場合には、二重にした高密度ポリエチレンフィルム全
体で引張応力が縦延伸方向で10kg/15mm巾以上有し、
層厚さを30μm以上(好ましくは50μm)に構成で
きればよい。また、高密度ポリエチレン層3を、例えば
10μm以上(好ましくは17μm)の高密度ポリエチ
レンフィルムを3枚重ね合わせて三重にして構成するこ
ともでき、この場合には、三重にした高密度ポリエチレ
ンフィルム全体で引張応力が縦延伸方向で10kg/15mm
巾以上有し、層厚さを30μm以上(好ましくは50μ
m)に構成できればよい。なお、本実施例の場合、二軸
に延伸された高密度ポリエチレンフィルムを用いるより
も一軸延伸の高密度ポリエチレンフィルムを用いる方が
安価に構成することができる。
【0013】接着剤4としては、低密度ポリエチレンの
他に、EAA(エチレン−アクリル酸共重合樹脂)、E
MAA(エチレン−メタアクリル酸共重合樹脂)、アイ
オノマー、EMA(エチレン−メチルアクリレート共重
合樹脂)、EMMA(エチレン−メチルメタアクリレー
ト共重合樹脂)、ポリエチレンに無水マレイン酸をグラ
フト重合したタイプ(具体的には、三井石油化学工業株
式会社製 アドマー)などがある。5は液体内容物であ
る。したがって、高密度ポリエチレン層3と紙基材2と
の接着において、コロナ処理等一般的な接着補助手段以
外の方法、例えば、接着剤(ドライラミ等で使用され
る)や接着補助剤(アンカーコートとして使用される)
や接着性樹脂(三井石油化学工業(株)製のアドマーに
代表される)等を使用することなく積層することができ
る。
【0014】図2には、本願請求項2、本願請求項6及
び本願請求項7に記載する発明に係る液体紙容器の一実
施例が示されている。図において、本実施例が図1に図
示の実施例と異なる点は、図1に図示の実施例が紙基材
2の容器内面を構成する面に高密度ポリエチレン層3を
形成しているのに対し、本実施例が紙基材2の表裏両面
に高密度ポリエチレン層を形成している点であり、他は
図1に図示の実施例と同一である。すなわち、6は高密
度ポリエチレン層(具体的には、三井東圧株式会社製
ハイブロンSMK)で、高密度ポリエチレン層3同様一
軸又は二軸で延伸されて構成されている。また、この高
密度ポリエチレン層6は、JISZ1707−1975
での引張応力が延伸方向で10kg/15mm巾以上、層厚さ
が30μm以上(好ましくは50μm)のフィルムを接
着剤7を介して紙基材2の容器外面を構成する面に被覆
することによって構成されており、この高密度ポリエチ
レン層6は、例えば15μm以上(好ましくは25μ
m)の高密度ポリエチレンフィルムを2枚重ね合わせて
二重にして構成することもでき、この場合には、二重に
した高密度ポリエチレンフィルム全体で引張応力が縦延
伸方向で10kg/15mm巾以上有し、層厚さを30μm以
上に構成できればよい。さらに、高密度ポリエチレン層
6を、例えば10μm以上(好ましくは17μm)の高
密度ポリエチレンフィルムを3枚重ね合わせて三重にし
て構成することもできることは、高密度ポリエチレン層
3の場合同様である。
【0015】接着剤7としては、接着剤4同様に、低密
度ポリエチレンの他に、EAA(エチレン−アクリル酸
共重合樹脂)、EMAA(エチレン−メタアクリル酸共
重合樹脂)、アイオノマー、EMA(エチレン−メチル
アクリレート共重合樹脂)、EMMA(エチレン−メチ
ルメタアクリレート共重合樹脂)、ポリエチレンに無水
マレイン酸をグラフト重合したタイプ(具体的には、三
井石油化学工業株式会社製 アドマー)などがある。し
たがって、高密度ポリエチレン層3、6と紙基材2との
接着において、コロナ処理等一般的な接着補助手段以外
の方法、例えば、接着剤(ドライラミ等で使用される)
や接着補助剤(アンカーコートとして使用される)や接
着性樹脂(三井石油化学工業(株)製のアドマーに代表
される)等を使用することなく積層することができる。
【0016】図3には、本願請求項3、本願請求項4、
本願請求項6及び本願請求項7に記載する発明に係る液
体紙容器の一実施例が示されている。本実施例が図1に
図示の実施例と異なる点は、図1に図示の実施例が紙基
材2の容器内面を構成する面に接着剤4を介して高密度
ポリエチレン層3を形成しているのに対し、本実施例が
板状に形成される紙基材の容器内外面に接着剤を介さな
いで熱可塑性樹脂層として低密度ポリエチレン層を形成
してなる液体紙容器の容器内面を構成する面(裏側面)
の低密度ポリエチレン層の上に高密度ポリエチレン層を
形成し、さらに、その上に熱可塑性樹脂層として低密度
ポリエチレン層を形成して構成している点である。
【0017】すなわち、図において、1は液体紙容器
で、2は液体紙容器1を形成する板状に形成される紙基
材である。この紙基材2の表裏両面には、熱可塑性樹脂
層として低密度ポリエチレン層(具体的には、三井石油
化学工業株式会社製 ミラソンP−206)8、9が積
層されている。この低密度ポリエチレン層8、9は、2
0μm前後の厚さに形成されている。この低密度ポリエ
チレン層10の熱可塑性樹脂層は、一般的には、低密度
ポリエチレンが用いられるが液体紙容器として成形可能
な樹脂であればよく、他にヒートシール性のポリエステ
ル樹脂又はエチレン酢酸ビニル共重合体(EVOH)等
がある。3は紙基材2の容器内面を構成する面に被覆さ
れる低密度ポリエチレン層9の上に積層される高密度ポ
リエチレン層で、一軸又は二軸で延伸されて構成されて
いる。この高密度ポリエチレン層3は、30μm以上
(好ましくは50μm)のフィルム状に構成される高密
度ポリエチレン(具体的には、三井東圧株式会社製ハイ
ブロンSMK)を紙基材2の容器内面を構成する面に熱
圧着によって積層されている。この延伸した高密度ポリ
エチレン層3は、JISZ1707−1975での引張
応力が縦延伸方向で10kg/15mm巾以上有することが必
要で、層厚さを30μm以上(好ましくは50μm)に
形成するのがよい。そして、この高密度ポリエチレン層
3は、例えば15μm以上(好ましくは25μm)の高
密度ポリエチレンフィルムを2枚重ね合わせて二重にし
て構成することもでき、この場合には、二重にした高密
度ポリエチレンフィルム全体で引張応力が縦延伸方向で
10kg/15mm巾以上有し、層厚さを30μm以上(好ま
しくは50μm)に構成できればよい。また、高密度ポ
リエチレン層3を、例えば10μm以上(好ましくは1
7μm)の高密度ポリエチレンフィルムを3枚重ね合わ
せて三重にして構成することもでき、この場合には、三
重にした高密度ポリエチレンフィルム全体で引張応力が
縦延伸方向で10kg/15mm巾以上有し、層厚さを30μ
m以上(好ましくは50μm)に構成できればよい。な
お、本実施例の場合、二軸に延伸された高密度ポリエチ
レンフィルムを用いるよりも一軸延伸の高密度ポリエチ
レンフィルムを用いる方が安価に構成することができ
る。
【0018】一軸延伸の高密度ポリエチレンフィルムを
用いる場合には、延伸した方向へ引張る張強度と、延伸
した方向と直交する方向へ引張る引張強度とでは、延伸
した方向へ引張る張強度の方が強く、延伸した方向と直
交する方向へ引張ると延伸した方向に裂け目が入り易
い。このため、一軸延伸の高密度ポリエチレン層3を用
いた場合、一軸延伸の延伸方向が図5に図示の液体紙容
器20の垂直壁面24に対して水平方向に位置するよう
に、すなわち、クリース線の方向と延伸の方向とが直交
するように用いる。このように高密度ポリエチレン層3
の一軸延伸の方向を液体紙容器20の垂直壁面24に対
して水平方向に位置することによって、クリース線の方
向と延伸の方向とを直交させることができ、液体紙容器
1に液体内容物を収納し凍結させた後に、落下等の衝撃
を加えても、液体紙容器の垂直壁面相互間のクリース線
(折り目線)21に沿って亀裂が入るのを防止すること
ができる。
【0019】5は液体内容物である。また、10は低密
度ポリエチレン層(具体的には、三井石油化学工業株式
会社製 ミラソンP−206)で、高密度ポリエチレン
層3の上に形成される熱可塑性樹脂層であり、20μm
前後の厚さに形成されている。この低密度ポリエチレン
層10の熱可塑性樹脂層は、一般的には、低密度ポリエ
チレンが用いられるが液体紙容器として成形可能な樹脂
であればよく、他にヒートシール性のポリエステル樹脂
又はエチレン酢酸ビニル共重合体(EVOH)等があ
る。本実施例の製造は、紙基材2の表裏両面に熱可塑性
樹脂層として低密度ポリエチレン(具体的には、三井石
油化学工業株式会社製 ミラソンP−206)を20μ
m押出し被覆して低密度ポリエチレン層9と低密度ポリ
エチレン層8を形成する。しかる後、縦延伸方向の引張
応力10kg/15mm巾以上を有する一軸延伸高密度ポリエ
チレン層3(具体的には高密度ポリエチレンフィルム)
26μm以上(好ましくは50μm)を低密度ポリエチ
レン層9の上に低密度ポリエチレンを用いて貼付し、こ
の一軸延伸高密度ポリエチレン層3の上に熱可塑性樹脂
層として低密度ポリエチレン(具体的には、三井石油化
学工業株式会社製 ミラソンP−206)を20μmコ
ーティングして低密度ポリエチレン層10を形成して構
成してある。したがって、高密度ポリエチレン層3とヒ
ートシール層として使用されている低密度ポリエチレン
層9、10との接着において、コロナ処理等一般的な接
着補助手段以外の方法、例えば、接着剤(ドライラミ等
で使用される)や接着補助剤(アンカーコートとして使
用される)や接着性樹脂(三井石油化学工業株式会社製
のアドマーに代表される)等を使用することなく積層す
ることができ、かつ液体紙容器として成形、充填、シー
ルに耐え得ることができる。
【0020】図4には、本願請求項4、本願請求項5、
本願請求項6及び本願請求項7に記載する発明に係る液
体紙容器の一実施例が示されている。図において、本実
施例が図3に図示の実施例と異なる点は、図3に図示の
実施例が板状に形成される紙基材2の表裏両面に低密度
ポリエチレン層8、9を形成し、低密度ポリエチレン層
9の上に高密度ポリエチレン層3を形成した上に熱可塑
性樹脂層として低密度ポリエチレン層10を形成して構
成しているのに対し、本実施例が低密度ポリエチレン層
8の上に高密度ポリエチレン層を形成し、その上に熱可
塑性樹脂層として低密度ポリエチレン層を形成して構成
している点であり、他は図4に図示の実施例と同一であ
る。すなわち、11は高密度ポリエチレン層(具体的に
は、三井東圧株式会社製 ハイブロンSMK)で、高密
度ポリエチレン層3同様一軸又は二軸で延伸されて構成
されており、熱可塑性樹脂層である低密度ポリエチレン
層8の上に形成されている。また、この高密度ポリエチ
レン層11は、JISZ1707−1975での引張応
力が縦延伸方向で10kg/15mm巾以上、層厚さが30μ
m以上(好ましくは50μm)のフィルムを紙基材2の
表側面(印刷面)形成される低密度ポリエチレン層8の
上に熱圧着することによって構成されており、この高密
度ポリエチレン層11は、例えば15μm以上(好まし
くは25μm)の高密度ポリエチレンフィルムを2枚重
ね合わせて二重にして構成することもでき、この場合に
は、二重にした高密度ポリエチレンフィルム全体で引張
応力が縦延伸方向で10kg/15mm巾以上有し、層厚さを
30μm以上(好ましくは50μm)に構成できればよ
い。さらに、高密度ポリエチレン層11を、例えば10
μm以上(好ましくは17μm)の高密度ポリエチレン
フィルムを3枚重ね合わせて三重にして構成することも
できることは、高密度ポリエチレン層3の場合同様であ
る。なお、本実施例の場合、二軸に延伸された高密度ポ
リエチレンフィルムを用いるよりも一軸延伸の高密度ポ
リエチレンフィルムを用いる方が安価に構成することが
できる。
【0021】一軸延伸の高密度ポリエチレンフィルムを
用いる場合には、延伸した方向へ引張る張強度と、延伸
した方向と直交する方向へ引張る引張強度とでは、延伸
した方向へ引張る張強度の方が強く、延伸した方向と直
交する方向へ引張ると延伸した方向に裂け目が入り易
い。このため、一軸延伸の高密度ポリエチレン層11を
用いた場合、一軸延伸の延伸方向が図5に図示の液体紙
容器20の垂直壁面24に対して水平方向に位置するよ
うに、すなわち、クリース線の方向と延伸の方向とが直
交するように用いる。このように高密度ポリエチレン層
11の一軸延伸の方向を液体紙容器20の垂直壁面24
に対して水平方向に位置することによって、クリース線
の方向と延伸の方向とを直交させることができ、液体紙
容器1に液体内容物を収納し凍結させた後に、落下等の
衝撃を加えても、液体紙容器1の垂直壁面24相互間の
クリース線(折り目線)21に沿って亀裂が入るのを防
止することができる。12は低密度ポリエチレン層(具
体的には、三井石油化学工業株式会社製 ミラソンP−
206)で、高密度ポリエチレン層11の上に形成され
る熱可塑性樹脂層であり、20μm前後の厚さに形成さ
れている。この低密度ポリエチレン層12の熱可塑性樹
脂層は、一般的には、低密度ポリエチレンが用いられる
が液体紙容器として成形可能な樹脂であればよく、他に
ヒートシール性のポリエステル樹脂又はエチレン酢酸ビ
ニル共重合体(EVOH)等がある。
【0022】本実施例の製造は、紙基材2の表裏両面に
熱可塑性樹脂層として低密度ポリエチレン(具体的に
は、三井石油化学工業株式会社製 ミラソンP−20
6)を20μm押出し被覆して低密度ポリエチレン層9
と低密度ポリエチレン層8を形成する。しかる後、縦延
伸方向の引張応力10kg/15mm巾以上を有する一軸延伸
高密度ポリエチレン層3(具体的には高密度ポリエチレ
ンフィルム)30μm以上(好ましくは50μm)を紙
基材2の容器内面を構成する面(裏側面)に形成される
低密度ポリエチレン層9に熱圧着し、この一軸延伸高密
度ポリエチレン層3の上に熱可塑性樹脂層として低密度
ポリエチレン層10(具体的には、三井石油化学工業株
式会社製 ミラソンP−206)を20μmの厚さにコ
ーティングする。さらに、延伸方向の引張応力10kg/
15mm巾以上を有する一軸延伸高密度ポリエチレン層11
(具体的には高密度ポリエチレンフィルム)30μm以
上(好ましくは50μm)を紙基材2の表側面(印刷
面)に形成される低密度ポリエチレン層8に熱圧着し、
この一軸延伸高密度ポリエチレン層11の上に熱可塑性
樹脂層として低密度ポリエチレン層12(具体的には、
三井石油化学工業株式会社製ミラソンP−206)を2
0μmの厚さにコーティングして構成する。したがっ
て、高密度ポリエチレン層3とヒートシール層として使
用されている低密度ポリエチレン層10、9との接着、
高密度ポリエチレン層11とヒートシール層として使用
されている低密度ポリエチレン層8、12との接着にお
いて、コロナ処理等一般的な接着補助手段以外の方法、
例えば、接着剤(ドライラミ等で使用される)や接着補
助剤(アンカーコートとして使用される)や接着性樹脂
(三井石油化学工業株式会社製のアドマーに代表され
る)等を使用することなく積層することができ、かつ液
体紙容器として成形、充填、シールに耐え得ることがで
きる。
【0023】次に、図3に図示の実施例に基づいて製造
した紙容器(実施例1)と図4に図示の実施例に基づい
て製造した紙容器(実施例2)について比較例と共に落
下試験結果を行った。
【0024】〔実施例1〕実施例1は、プラスチックフ
ィルム層3として一軸延伸高密度ポリエチレンフィルム
(三井東圧株式会社製ハイブロンSMK#50、50μ
m)を用いて坪量320g/m2 の紙基材2上に、低密
度ポリエチレン(三井石油化学工業株式会社製のミラソ
ンP−206)20μ(低密度ポリエチレン層9)でサ
ンドラミし、その上に裏側熱可塑性樹脂層10として同
じ低密度ポリエチレン(三井石油化学工業株式会社製の
ミラソンP−206)を25μ、更に表側熱可塑性樹脂
層8として同じ低密度ポリエチレン(三井石油化学工業
株式会社製のミラソンP−206)を20μ押出しコー
ティングし、図3に図示の積層体からなる紙容器を作成
したものである。
【0025】〔実施例2〕実施例2は、プラスチックフ
ィルム層3として一軸延伸高密度ポリエチレンフィルム
(三井東圧株式会社製ハイブロンSMK#25、25μ
m)を用いて坪量320g/m2 の紙基材2の裏側に実
施例1と同様に積層し、更に紙基材2の表側にも、プラ
スチックフィルム層11として一軸延伸高密度ポリエチ
レンフィルム(三井東圧株式会社製ハイブロンSMK#
25)25μmを低密度ポリエチレン(三井石油化学工
業株式会社製のミラソンP−206)20μm(低密度
ポリエチレン層8)でサンドラミし、その上に表側熱可
塑性樹脂層12として同じ低密度ポリエチレン(三井石
油化学工業株式会社製のミラソンP−206)をコーテ
ィングして図4に図示の7層構成の積層体からなる紙容
器を作成したものである。
【0026】〔比較例1〕比較例1は、低密度ポリエチ
レン(三井石油化学工業株式会社製のミラソンP−20
6)20μm、紙基材、低密度ポリエチレン(三井石油
化学工業株式会社製のミラソンP−206)20μm、
プラスチックフィルム層として一軸延伸高密度ポリエチ
レンフィルム(三井東圧株式会社製ハイブロンSMK#
25)25μm、低密度ポリエチレン(三井石油化学工
業株式会社製のミラソンP−206)25μmの積層体
からなる紙容器を作成したものである。
【0027】〔比較例2〕比較例2は、低密度ポリエチ
レン(三井石油化学工業株式会社製のミラソンP−20
6)20μm、紙基材、低密度ポリエチレン(三井石油
化学工業株式会社製のミラソンP−206)20μ、ア
ルミ箔9μm、EMAA(三井デュポン株式会社製のニ
ュクレルN−0908C)20μm、低密度ポリエチレ
ン(三井石油化学工業株式会社製のミラソンP−20
6)25μmの積層体からなる紙容器を作成したもので
ある。
【0028】〔比較例3〕比較例3は、低密度ポリエチ
レン(三井石油化学工業株式会社製のミラソンP−20
6)20μm、紙基材、低密度ポリエチレン(三井石油
化学工業株式会社製のミラソンP−206)20μm、
アルミ箔9μm、OPET(ダイヤホイル株式会社製の
H−500)12μm、低密度ポリエチレン(三井石油
化学工業株式会社製のミラソンP−206)60μmの
積層体からなる紙容器を作成したものである。
【0029】〔比較例4〕比較例4は、低密度ポリエチ
レン(三井石油化学工業株式会社製のミラソンP−20
6)20μm、紙基材、ナイロン10μm、接着剤層8
μm、低密度ポリエチレン(三井石油化学工業株式会社
製のミラソンP−206)22μmの積層体からなる紙
容器を作成したものである。
【0030】〔比較例5〕比較例5は、低密度ポリエチ
レン(三井石油化学工業株式会社製のミラソンP−20
6)20μm、紙基材、低密度ポリエチレン(三井石油
化学工業株式会社製のミラソンP−206)30μmの
積層体からなる液体紙容器内に、低密度ポリエチレン
(三井石油化学工業株式会社製のミラソンP−206)
40μm厚のパウチ袋を入れバッグインカートン構成と
したものである。
【0031】これら実施例1〜2、比較例1〜5につい
て、それぞれに1000mlの水を充填し−18℃×4
8hr以上で凍結させたものを50cm高さからコンクリー
ト表面上へ容器の底面側から繰り返し落下試験を行い、
実用上十分な亀裂防止可能な強度の有無を判定した結果
が表1に示してある。
【0032】表 1 表1においては、実施例1〜2、比較例1〜5のそれぞ
れについての繰り返し落下試験において亀裂発生までの
平均落下回数と亀裂が発生したときの亀裂の発生状況が
示されている。
【0033】亀裂発生までの平均落下回数は、実施例1
が5.8回、実施例2が6.8回と共に5回以上と目標
値を上回るが、比較例は、比較例5が4.1回と多少強
度を有するもいずれも目標値を下回っている。また、比
較例1が実施例1に用いているプラスチックフィルム層
として一軸延伸高密度ポリエチレンフィルム(三井東圧
株式会社製ハイブロンSMK)を用いているが、比較例
1のプラスチックフィルム層である高密度ポリエチレン
フィルムの厚さが25μmと実施例1のプラスチックフ
ィルム層である高密度ポリエチレンフィルムの厚さ50
μmよりも薄いため、亀裂発生までの平均落下回数が
1.1回と低くなっている。このことから一定厚さ(一
定強度)以上の一軸延伸高密度ポリエチレンフィルムを
含む構成の紙容器は実用上十分な亀裂防止効果があるこ
とが判る。なお、実用上十分な強度とは、経験上50cm
の高さからコンクリート床面上への落下したときの強度
である。そして、表1における判定は、『○』が5回以
下の落下回数で亀裂が生じていないことを、『△』が4
回〜5回の落下回数で亀裂が生じたことを、『×』が4
回以下の落下回数で亀裂が生じたことをそれぞれ示して
いる。
【0034】比較例5の亀裂発生までの平均落下回数が
4.1回と他の比較例1〜4と比較して大幅に高い値を
示しているのは、比較例5がバッグインカートンタイプ
で構成されているからで、落下時の亀裂発生の原因が剛
牲のある紙基材とプラスチック層が接着しているためで
あることが判る。比較例2、3は共にアルミ箔を用いて
いるが、亀裂発生までの平均落下回数が1.0回、1.
2回と非常に低い値を示している。したがって、アルミ
箔そのものは、剛牲を有しているため落下時の亀裂発生
防止に寄与していないことが判る。また、比較例4は、
10μm程度の同時押出しされるナイロンを用いている
が、亀裂発生までの平均落下回数が1.0回と非常に低
い値を示しており、ナイロンそのものは、落下時の亀裂
発生防止に寄与していないことが判る。
【0035】実施例1と実施例2をみると、実施例1が
プラスチックフィルム層として厚さ50μmの一軸延伸
高密度ポリエチレンフィルム(三井東圧株式会社製ハイ
ブロンSMK#50)を用いており、実施例2が紙基材
2の裏両面に形成される熱可塑性樹脂層としての低密度
ポリエチレン層9の上にプラスチックフィルム層として
厚さ25μmの一軸延伸高密度ポリエチレン層3(三井
東圧株式会社製ハイブロンSMK#25)を、紙基材2
の表裏両面に形成される熱可塑性樹脂層としての低密度
ポリエチレン層7の上にプラスチックフィルム層として
厚さ25μmの一軸延伸高密度ポリエチレン層10(三
井東圧株式会社製ハイブロンSMK#25)を被覆し合
計で50μmの一軸延伸高密度ポリエチレンフィルムを
用いている。このことから50μmの一軸延伸高密度ポ
リエチレンフィルム1枚、又は一軸延伸高密度ポリエチ
レンフィルムを2枚以上合計で50μm程度のプラスチ
ックフィルム層を設けることにより落下時の亀裂発生防
止に寄与することが判る。なお、一軸延伸高密度ポリエ
チレンフィルムは、50μmフィルム1枚でも、25μ
mフィルム2枚(合計で50μm)でも、ほぼ同様であ
る。
【0036】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、紙基材
の少なくとも容器内面を構成する面に一軸又は二軸で延
伸した高密度ポリエチレン層を形成して紙容器を構成し
てあるため、紙容器に収納した液体内容物を凍結させた
後、外部から落下等の実用範囲の衝撃が加えられても、
紙容器のクリース線(折り目線)に沿って亀裂が入らな
いような耐衝撃性を持たせることができる。
【0037】請求項2に記載の発明によれば、紙基材の
表裏両面に一軸又は二軸で延伸した高密度ポリエチレン
層を形成して紙容器を構成してあるため、紙容器に収納
した液体内容物を凍結させた後、外部から落下等の実用
範囲の衝撃が加えられても、紙容器のクリース線(折り
目線)に沿って亀裂が入らないような耐衝撃性を持たせ
ることができる。
【0038】請求項3に記載の発明によれば、紙基材の
表裏両面に低密度ポリエチレン層を形成してなる液体紙
容器を構成する紙基材の表面又は裏面の少なくとも一方
の面の上記低密度ポリエチレン層の上に一軸又は二軸で
延伸した高密度ポリエチレン層を形成し、該高密度ポリ
エチレン層の上に低密度ポリエチレン層を積層して構成
してあるため、液体紙容器に収納した液体内容物を凍結
させた後、外部から落下等の実用範囲の衝撃が加えられ
ても、液体紙容器のクリース線(折り目線)に沿って亀
裂が入らないような耐衝撃性を持たせることができる。
【0039】請求項4に記載の発明によれば、紙基材の
表裏両面に低密度ポリエチレン層を形成してなる液体紙
容器の低密度ポリエチレン層の上に一軸又は二軸で延伸
した高密度ポリエチレン層を形成し、該高密度ポリエチ
レン層の上に低密度ポリエチレン層を積層して構成して
あるため、液体紙容器に収納した液体内容物を凍結させ
た後、外部から落下等の実用範囲の衝撃が加えられて
も、液体紙容器のクリース線(折り目線)に沿って亀裂
が入らないような耐衝撃性を持たせることができる。請
求項5に記載の発明によれば、一軸延伸の高密度ポリエ
チレン層の場合、延伸した方向と直交する方向での引張
りに弱く延伸方向と同一方向の裂け目が入り易いが、延
伸した方向での引張りには強い性質を有していることか
ら、その延伸方向を液体紙容器の垂直壁面に対して水平
方向に位置するようにしてあるため、クリース線の方向
と延伸の方向とを直交させることができ、液体紙容器に
液体内容物を収納し凍結させた後に、落下等の衝撃が加
えられた場合、液体紙容器は垂直壁面相互間のクリース
線(折り目線)に沿って亀裂が入るのを防止することが
できる。
【0040】請求項6に記載の発明によれば、液体紙容
器を、収容した内容物を容器毎冷凍させて長期保存する
ために使用しても、液体紙容器に収納した液体内容物を
凍結させた後に外部から落下等の実用範囲の衝撃が加え
られても、液体紙容器のクリース線(折り目線)に沿っ
て亀裂が入るのを防止することができる。請求項7に記
載の発明によれば、上記延伸した高密度ポリエチレン層
は、JISZ1707−1975での引張応力が延伸方
向で10kg/15mm巾以上で、層厚さが26μm以上に形
成してあるため、液体紙容器に収納した液体内容物を凍
結させた後、外部から落下等の実用範囲の衝撃が加えら
れても、液体紙容器のクリース線(折り目線)に沿って
亀裂が入らないような耐衝撃性を持たせることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願請求項1、5、6記載の発明に係る液体紙
容器の実施例を示す容器を断面した一部を示す図であ
る。
【図2】本願請求項2、5、6記載の発明に係る液体紙
容器の実施例を示す容器を断面した一部を示す図であ
る。
【図3】本願請求項3、5、6記載の発明に係る液体紙
容器の実施例を示す容器を断面した一部を示す図であ
る。
【図4】本願請求項4、5、6記載の発明に係る液体紙
容器の実施例を示す容器を断面した一部を示す図であ
る。
【図5】従来の液体紙容器の内容物を凍結した後に落下
した際に亀裂が生じた状態を示す図である。
【符号の説明】
1………………………………………………………紙容器 2………………………………………………………紙基材 3………………………………………………………高密度
ポリエチレン層 5………………………………………………………液体内
容物 8………………………………………………………低密度
ポリエチレン層 9………………………………………………………低密度
ポリエチレン層 10……………………………………………………低密度
ポリエチレン層 11……………………………………………………高密度
ポリエチレン層 12……………………………………………………低密度
ポリエチレン層 22……………………………………………………亀裂 24……………………………………………………垂直壁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙基材の少なくとも容器内面を構成する
    面に一軸又は二軸で延伸した高密度ポリエチレン層を形
    成してなる液体紙容器。
  2. 【請求項2】 紙基材の表裏両面に一軸又は二軸で延伸
    した高密度ポリエチレン層を形成してなる液体紙容器。
  3. 【請求項3】 紙基材の表裏両面に低密度ポリエチレン
    層を形成してなる液体紙容器において、上記紙基材の表
    面又は裏面の少なくとも一方の面の上記低密度ポリエチ
    レン層の上に一軸又は二軸で延伸した高密度ポリエチレ
    ン層を形成し、該高密度ポリエチレン層の上に低密度ポ
    リエチレン層を積層して構成したことを特徴とする液体
    紙容器。
  4. 【請求項4】 紙基材の表裏両面に低密度ポリエチレン
    層を形成してなる液体紙容器において、上記低密度ポリ
    エチレン層の上に一軸又は二軸で延伸した高密度ポリエ
    チレン層を形成し、該高密度ポリエチレン層の上に低密
    度ポリエチレン層を積層して構成したことを特徴とする
    液体紙容器。
  5. 【請求項5】 前記高密度ポリエチレン層が一軸延伸さ
    れており、その延伸方向が液体紙容器の垂直壁面に対し
    て水平方向に位置することを特徴とする請求項3又は4
    記載の液体紙容器。
  6. 【請求項6】 液体紙容器は、収容した内容物を容器毎
    冷凍させて長期保存するための冷凍容器である請求項
    1、2、3、4又は5記載の液体紙容器。
  7. 【請求項7】 上記延伸した高密度ポリエチレン層は、
    JISZ1707−1975での引張応力が延伸方向で
    10kg/15mm巾以上、層厚さが26μm以上である請求
    項1、2、3、4、5又は6記載の液体紙容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006205593A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Dainippon Printing Co Ltd 紙容器
US7335409B2 (en) 2001-07-13 2008-02-26 Stora Enso Oyj Polymer-coated heat-sealable packaging material, method for manufacturing the same and a closed package made thereof
JP2017165463A (ja) * 2016-03-17 2017-09-21 株式会社フジシールインターナショナル パウチ容器用筒状フィルム、パウチ容器用包材及びパウチ容器

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