JPH0467724B2 - - Google Patents

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JPH0467724B2
JPH0467724B2 JP60160216A JP16021685A JPH0467724B2 JP H0467724 B2 JPH0467724 B2 JP H0467724B2 JP 60160216 A JP60160216 A JP 60160216A JP 16021685 A JP16021685 A JP 16021685A JP H0467724 B2 JPH0467724 B2 JP H0467724B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/0021Reactive sputtering or evaporation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、イオンプレーテイング法、スパツタ
リング法等の物理蒸着法により所要の部材の表面
に絶縁性薄膜を被着形成するための薄膜製造方法
に関するものである。
(従来の技術) 例えば、金属の表面に薄膜絶縁層の如き薄膜層
を形成することがしばしば要求されるが、このよ
うな薄膜層を製造する従来方法として、金属−ガ
ス化合物膜を反応性のコーテイング手段で金属の
表面に形成する方法が特開昭58−221271号公報に
開示されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、この開示された方法では、母材である
金属と生成薄膜との間の密着性を良好に保持する
ことが難しい。すなわち、熱膨張率の差に起因し
て母材と被着薄膜との間に働く応力又は機械的な
外力により薄膜が剥離しやすいからである。
一般に、イオンプレーテイング法の如き物理蒸
着法によつて薄膜の形成を行なう場合には、薄膜
を形成すべき母材に印加する電圧を高くすること
により被着物のイオンの衝突エネルギーが高めら
れ、薄膜と母材との間の密着力が高くなるとされ
ている。しかし、絶縁性薄膜を被着する場合に
は、その印加電圧を高くすると母材表面での絶縁
破壊により高品質の絶縁膜を形成することができ
ず、したがつて、絶縁性薄膜を良好な密着性をも
つて所要の母材上に形成することが困難であつ
た。
本発明の目的は、母材の表面に耐剥離性に優れ
た絶縁性薄膜を形成することができる薄膜製造方
法を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するための本発明の構成は、所
要の被コーテイング部材の表面上に物理蒸着法に
より絶縁性薄膜を設けるようにした薄膜製造方法
において、被コーテイング部材が置かれている反
応室内で、所定の金属のイオン化蒸気とこの金属
と反応して所定の絶縁性化合物を形成する所定の
反応ガスとを反応させ、上記金属の蒸気の分圧と
上記反応ガスの分圧との比をその反応の間に徐々
に変化させると共に、上記反応室内のイオン化物
質を蒸着法によつて上記被コーテイング部材に被
着するため、上記被コーテイング部材に印加され
ている電圧の大きさを上記絶縁性化合物が形成さ
れるに従つて低下させるようにした点に特徴を有
する。
(作用) 所要の金属蒸気と該金属と反応し所要の絶縁性
化合物を形成するガスとを反応室内に導入する
と、その金属蒸気の少なくとも一部が所定のイオ
ン化手段によつてイオン化される。該金属とし
て、被コーテイング部材と密着性のよい材料が選
ばれ、最初、反応ガスの分圧を零とすることによ
り、被コーテイング部材の表面に先ず金属層が形
成される。この場合には、被コーテイング部材に
印加される電圧は比較的高く設定され、金属イオ
ンが被コーテイング部材表面に高いエネルギーで
衝突し、金属層が高い被着力をもつて被コーテイ
ング部材表面に形成される。この場合、高電圧印
加により、イオン打込み効果も期待することがで
きる。
しかる後、反応ガスの分圧を徐々に上昇させ、
上述の如く下地処理として形成された金属層の上
に、金属蒸気と反応ガスとにより生成された不定
比性化合物を形成し、最終的には、金属と反応ガ
スとの化合により得られる所要の絶縁性化合物が
生成されるのに充分な圧力にまで反応ガスの分圧
が高められる。反応ガスの分圧を上昇させるのと
同時に、被コーテイング部材に印加する電圧のレ
ベルを徐々に低下せしめ、これにより絶縁性化合
物が低い電圧で被コーテイング部材に金属層を介
して被着される。
この結果、下地処理のための金属層は高い電圧
を用いて被コーテイング部材に強固に被着され、
所要の絶縁性化合物はこの金属層に不定比性化合
物層を介して比較的低い電圧の印加により形成さ
れる。したがつて、被コーテイング部材に対する
絶縁性化合物の密着性を保ちつつ絶縁性化合物の
品質を損うことなしに絶縁性薄膜の形成を行なう
ことができる。
(実施例) 第1図には、弁体が対応する弁座に着座したと
きにオンとなるオン−オフスイツチが構成された
燃料噴射弁の弁体絶縁膜を本発明の製造方法によ
り形成した燃料噴射弁の一実施例を示す一部断面
図が示されている。燃料噴射弁1は、ノズルホル
ダ2、プレート部材3及びノズル4を備え、これ
らはすべてスリーブナツト5にねじ込まれてい
る。ノズル4は、ノズルボデイ6と該ノズルボデ
イ6内に形成された案内孔7に滑動自在に受け入
れられて案内支持されている針弁8とから成つて
いる。針弁8の先端には弁体として働く円錐体9
が形成されており、この円錐体9に対応した形状
に形成された弁座10が、ノズルボデイ6に形成
されている。弁座10の上側に形成された油溜り
11は、燃料通路12に連通している。
針弁8はスチールから作られ、燃料噴射弁1が
閉状態にあるとき、針弁8は、導電性のピン13
を介して導電性のばね受け14と電気的に接続さ
れる。
ノズルホルダ2内のばね室15内には加圧コイ
ルばね16が収納されており、このコイルばね1
6は、一方で絶縁スリーブ17に嵌め込まれた電
極18の下端円板部19を介してばね室15の肩
部20に支えられており、他方では、ばね受け1
4に支えられている。
絶縁スリーブ17は、導電性材料から成るノズ
ルホルダ2と電極18との間の電気的絶縁を保つ
ためのものであり、ノズルホルダ2の孔21に圧
入されていてもよいし、孔21内に遊嵌状態に挿
入されていてもよい。符号22,23で示される
のは油密状態を保つためのOリングである。
加圧コイルばね16もまた、スチールの如き適
宜の導電性材料から成つており、従つて、電極1
8と針弁8とは、ピン13、ばね受け14及びコ
イルばね16を介して導電状態にある。尚、符号
24で示されるのは、コイルばね16がノズルホ
ルダ2と電気的接触状態となるのを防止するため
の絶縁スリーブであり、特に小型の燃料噴射弁で
はコイルばね16とばね室15の壁面との間がせ
まいため必要となる。尚、ノズルボデイ6、プレ
ート部材3、スリーブネツト5及びノズルホルダ
2もまた全て導電性材料から作られている。
ノズルボデイ6の案内孔7の内周面と、これに
対向する針弁8の外周面8aとの間の電気的絶縁
性を保つため、針弁8の外周面8aには、本発明
の製造方法により形成される薄膜26が形成され
ている。
本実施例では、薄膜26はZrO2-xで示される
化合物であり、ここで、Xはその表面近くにおけ
る零から針弁8の近くで2にまで変化する。すな
わち、薄膜26は外表面近くでは酸化ジルコニウ
ム(ZrO2)であり、中間領域では酸素量θが内
に向かうにつれて次第に減少するZrの化合物か
ら成り、針弁8の近くでは単にZrとなつている。
このことが第2図に図解してあり、薄膜26は、
針弁8の表面のt=0からt=t1までの領域に
おいては単なる金属(Zr)から成り、t=t2から
その外表面であるt=t0までの領域においては
ZrO2から成つている。
領域、の間はt1<t<t2によつて定められ
る領域である。領域においては、薄膜26は
ZrO2-xによつて示される不定比性化合物から成
つており、ここで、Xは2から0まで変化する。
この結果、薄膜26の電気抵抗は、針弁8からの
距離が増加するに従つて次第に高くなり、案内孔
7に近いところまで増加する。
薄膜26を第2図に示す如き構造とすると、金
属層である領域は金属である弁体8に非常に強
度の密着性をもつて被着し且つ領域は弁体8と
ノズルボデイ6との間の絶縁性を確保し、且つ耐
摩耗性をも確保することができる。そして、遷移
領域により、性質が異なる領域、を強固に
結びつけることができるので、結局、耐剥離性及
び耐摩耗性に富む薄膜26を形成することがで
き、耐久性に優れたスイツチ付燃料噴射弁を構成
することができる。更に遷移領域熱膨張率は、
領域、の中間の値となり、且つその値は厚み
方向に沿つて徐々に変化するもので、加熱時に生
じる熱シヨツクに対する薄膜の耐剥離性も良好と
なる利点を有している。
次に、第2図に示される如き断面構造を有する
薄膜26を弁体8の表面に形成する具体的方法に
ついて、第3図を参照しながら説明する。
真空容器31内に配置された針弁8は可変直流
高圧源32の負極にスイツチSWを介して接続さ
れている。真空容器31内の仕切板33に設けら
れている蒸発源34は直流高圧源32の正極に接
続されている。符号41で示されるのは、プレー
テイング速度を調節するためのイオン化電極であ
り、蒸発源34と被コーテイング材である弁体8
との間に配置されたイオン化電極41は、その正
極がアースされている他の可変直流電源42の負
極に接続されている。したがつて、蒸発源34内
に載置されたZrが電子銃35からの電子により
溶融されて蒸発する際、可変直流電源42の電圧
を調節することにより、イオン化電極41の作用
により、プレーテイング速度の調節を行なうこと
ができる。真空容器31内は真空ポンプ36によ
り真空引きされ、所要の真空度が保たれるように
なつている。
真空容器31内が所要の真空度となると、コツ
ク39を開いてボンベ40からArガスが導入さ
れる。スイツチSWを閉じて弁体8と蒸発源34
との間に直流電圧を印加し、グロー放電を真空容
器31内に生ぜしめ、容器内の清浄化を行なう。
清浄化が終了したのち、Zrを蒸発せしめ、この
とき弁体8に印加される負の高圧によつてイオン
化したZrが弁体8の表面にプレーテイングされ、
これにより、領域の形成が行なわれる。領域
の形成に際しては、金属層である領域をより強
固に針弁8に被着させるため、可変直流高圧源3
2はその出力電圧が大きくなるように調節され、
Zrイオンが高エネルギーにて針弁8の所要の外
周面に衝突し、Zr金属層を針弁8に良好に被着
させることができる。
領域の厚みが所定値にまで達したならば、コ
ツク37を開き、反応ガスである酸素をボンベ3
8から真空容器31内に徐々に流入せしめ、これ
により、酸素の分圧を徐々に増大させる。この結
果、領域の上には、ZrO2-xで示される遷移領
域が形成されはじめる。真空容器31内の反応
ガス(酸素ガス)の分圧が時間の経過に従つて徐
徐に上昇することにより、第2図に示す酸素量勾
配を有する遷移領域の形成が行なわれる。酸素
ガスの分圧比が大きくなるにつれ、生成される化
合物の物理的性質が、導電性から絶縁性に変化す
る。既に述べたように、蒸着すべき物質が絶縁性
の場合には、印加電圧が高いと被コーテイング部
材の表面での絶縁破壊のために、被着された薄膜
の絶縁膜としての品質が低下することになる。こ
れを避けるため、酸素ガスの分圧比が大きくなる
につれて可変直流高圧源32の出力電圧を徐々に
低下せしめ、これにより被コーテイング部材であ
る針弁8の表面で絶縁破壊が発生することがない
ように、各可変直流高圧源32,42の調節を行
なう。
このようにして、最終的にはZrO2が針弁8の
表面での絶縁破壊現象が生じないようにして生成
される状態とし、遷移領域の上にZrO2から成
る絶縁性の領域を所望の厚さだけ形成する。
このように、従来のイオンプレーテイングの方
法を用い、反応ガスの分圧を制御するだけで、第
2図に示した構造の薄膜26を容易に形成するこ
とができる上に、針弁8に印加される高電圧の値
を、反応ガスの分圧制御と共に上述の如く変化さ
せたので、薄膜26の表面の絶縁部の品質を高品
質にすることができ、堅牢で耐摩耗性に優れた絶
縁膜を形成することができる。
上述の製造方法によれば、薄膜26の内側が、
金属との密着性が良好な低酸素量状態又は金属そ
のものであり、薄膜の金属層部分(Zr層部分)
が、金属である被コーテイング部材の表面に強力
に被着されるので、薄膜と被コーテイング部材と
の間の密着性が極めて良好であり、この金属層部
分に高品質の絶縁層部分が遷移層を介して強固に
固着されるので、結局、高品質の絶縁性薄膜を極
めて強力な被着力をもつて針弁8の表面に形成す
ることができる。
尚、上記実施例では、蒸発物質としてZrを用
い、反応ガスとしてはO2を用いたが、この被着
層の材質はこれに限定されるものではなく、他の
無機絶縁物とすることができる。従つて、蒸発物
質として、Al、Cr、Si等を用い、一方、反応ガ
スとしてN2、C2H2等を用いることができる。
しかし、蒸発物質と被コーテイング部材の金属
とともに性質の急変する金属化合物を形成するよ
うな蒸発金属の使用を避ける必要がある。また、
蒸発物質と作用する化合物を生成し、蒸発物質で
ある金属又は形成された化合物のいずれかの物性
を急変させるような金属と反応ガスとの組合せは
避けなければならない。
更に、上記実施例では、金属ガスを、真空容器
31内に配設された蒸発源34から供給する構成
が示されているが、所要の金属ガスは、真空容器
31外から真空容器31内に導入するようにして
もよく、蒸着法としては、イオンプレーテイング
法のほか、スパツタリング法等の他の物理的蒸着
法を用いてもよい。
イオンプレーテイング法により被着層26を形
成すると、処理中の温度が低くて済むので(550
℃以下)、熱処理をすでに施してある弁体8に材
料歪が生じ、或るいは焼戻しが行なわれることが
なく、更に密閉容器内でのドライシステムである
ため公害の心配ものない。
(効果) 本発明の製造方法によれば、上述の如く、反応
ガスの分圧を制御することにより、所望の被コー
テイング部材の表面にその組成が厚み方向に徐々
に変化する薄膜を形成し、これによりその薄膜の
表面を所要の絶縁性化合物とするので、機械的、
熱的なシヨツクに対して極めて高い耐剥離性を有
する絶縁性薄膜を形成することができる上に、こ
の構成の薄膜を物理的蒸着法で形成する際に被コ
ーテイング部材に印加する電圧をガスの分圧制御
に応じて調節し、薄膜の絶縁領域の形成時にはそ
の電圧を低くするようにしたので、薄膜の絶縁特
性を極めて高品質のものとすることができる優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は弁体の絶縁膜を本発明の製造方法によ
り設けた燃料噴射弁の一実施例を示す断面図、第
2図は第1図に示した弁体表面の薄膜の組成構造
を示すグラフ、第3図は第1図に示した薄膜を形
成するためのイオンプレーテイング装置の構成図
である。 8……針弁、26……薄膜、31……真空容
器、32……可変直流高圧源、34……蒸発源、
35……電子銃、36……真空ポンプ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 被コーテイング部材の表面に絶縁性薄膜を形
    成するための薄膜製造方法において、被コーテイ
    ング部材が置かれている反応室内で、所定の金属
    のイオン化蒸気とこの金属と反応して所定の絶縁
    性化合物を形成する所定の反応ガスとを反応さ
    せ、前記金属の蒸発の分圧と前記反応ガスの分圧
    との比をその反応の間に徐々に変化させるととも
    に、前記反応室内のイオン化物質を蒸着法によつ
    て前記被コーテイング部材に被着するため前記被
    コーテイング部材に印加する電圧の大きさを前記
    絶縁性化合物が形成されるに従つて低下させるこ
    とを特徴とする薄膜製造方法。
JP60160216A 1985-07-22 1985-07-22 薄膜製造方法 Granted JPS6222314A (ja)

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