JPH0467432B2

JPH0467432B2 -

Info

Publication number: JPH0467432B2
Application number: JP59147714A
Authority: JP
Inventors: Korubaha Rainaa; Utsuchu Berutohoruto; Mooa Adorufu; Tsuinmaaman Kuruto
Original assignee: Robert Bosch GmbH
Current assignee: Robert Bosch GmbH
Priority date: 1983-08-03
Filing date: 1984-07-18
Publication date: 1992-10-28
Also published as: DE8322323U1; GB8417025D0; GB2144587B; IT8422700V0; JPS6039354A; FR2550397B3; FR2550397A3; US4542314A; GB2144587A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は、永久磁石によつて励磁される整流子
電動磁、例えば多極小形電動機に関する。その場
合この電動機は、高い透磁率を有する少くとも１
つの強磁性補極を備え、この補極は、低い透磁率
を有する２つの永久磁石磁極（セグメント）の間
の空隙で固定子ヨークに配設されている。また、
補極はＵ形部材として構成され、かつその脚部が
前記永久磁石の端面に当接されている。

従来技術このような電動機は、米国特許第3083310号明
細書により公知である。この明細書の実施例によ
れば、永久磁石は鋼製のＵ形部材によつて保持さ
れ、Ｕ形部材は管状の固定子ヨークに溶接されて
いる。またドイツ連邦共和国特許出願公開第
2512273号公報から、永久磁石によつて励磁され
る次のような整流子電動機が公知である。この電
動機は、低い透磁率を有する永久磁石の磁極、お
よび強磁性材料から成り高い透磁性を有するＵ形
補極、を有している。Ｕ形補極は磁極空隙の中に
配置され、電機子交さ磁界に対する漂遊磁束ウエ
ブを形成している。それによつて電動機は直巻特
性を有するようになる。つまり、電機子電流の増
大に伴つて、発生される電機子交さ磁界も強くな
り、この磁界によつて、電動機の動作中に漂遊磁
極ウエブを通る付加的な磁束が発生する。そのた
め、電流に依存する励磁磁界が生じ、この励磁磁
界が直巻特性を与えるのである。

さらにヨーロツパ特許第A148966号明細書か
ら、永久磁石によつて励磁される電動機において
直巻特性を得るために、永久磁石セグメントの端
面に強磁性の補極を配置することも公知である。
この補極は、電機子が走入してくる方にある永久
磁石セグメントの端部に、接着剤によつて接着さ
れる。補極の寸法は、磁極全体の20％になるよう
に構成される。補極用の強磁性材料としては、鉄
を使用するのが有利である。鉄は透磁率が高いの
で、電機子電流が上昇した時に、電機子交さ磁界
により生じた漂遊磁束を通しやすい。従つて、負
荷が大きい時、例えば始動時に、電動機のトルク
を高めることができる。

発明の解決すべき問題点しかし公知の電動機では、補極を磁石セグメン
トに接着し、または磁石を保持する部材を別に必
要とするので、製造工程が複雑になり、従つてコ
ストもかさむ。本発明の課題はこの欠点を取除く
ことである。

問題点を解決するための手段本発明によれば、この課題は次のようにして解
決される。すなわち、補極が弾性の非対称Ｕ形部
材として保持ばねを構成し、このＵ形部材が厚さ
の異なる脚部を有し、厚い方の脚部が、磁束分散
ウエブとして、電機子の回転方向に見て前方にあ
る永久磁石縁部に当接されるようにするのであ
る。

本発明による整流子電動機は、公知の装置と比
べて次のような利点を有している。つまり、ただ
１つの簡単な構成部材を用いて、一方では漂遊磁
束ウエブを構成でき、他方で製造時に磁石セグメ
ントを容易に固定子ヨークに取付けることができ
る。Ｕ形部材の脚部は非対称になつている。従つ
て、１つの脚部は漂遊磁束ウエブ脚部を構成する
のに十分な量の強磁性材料を有している。これに
対して、Ｕ形部材のもう１つの脚部（場合によつ
ては底部も）は薄く作られているので、ばねとし
ての特性が得られる。本発明によれば、１つのＵ
形部材が漂遊磁束磁極を構成すると共に、セグメ
ント磁石を保持するので、必要な部材数を減らす
ことができる。さらに、Ｕ形部材は取付けが簡単
なので、電動機の組立てに要する時間を節減でき
る。さらに本発明によれば、異なる磁極に配属さ
れ、かつ互いに隣り合うすべての永久磁石セグメ
ントの間に、非対称に構成されたＵ形部材を配置
すると有利である。この場合、半径方向に磁化さ
れた１つの永久磁石セグメントが、各磁極を形成
する。

実施例次に図面を参照しながら実施例について本発明
を詳しく説明する。

第１図および第２図は、永久磁石によつて励磁
される２極または多極整流子電動機のヨークの一
部を示す図である。電機子および固定子の詳細に
ついては図示しない。それらは任意に構成できる
からである。

第１図で、１０は整流子電動機の固定子ヨーク
である。この電動機は、永久磁石セグメント１
１，１２によつて励磁される。磁石セグメント１
１，１２は半径方向に磁化されている。従つて図
には、磁石セグメントの電機子側の磁性だけが示
されている。図示していない電機子の回転方向に
見て前方に位置する永久磁石の縁部が、１３で示
されている。２つの磁石セグメント１１，１２の
間に磁極空隙１４がある。この空隙の中に、高い
透磁性を有する強磁性材料から成るＵ形部材１５
が配置されている。Ｕ形部材１５は強磁性の補極
を形成している。磁石セグメント１１，１２の透
磁率は、この補極に比べて非常に小さい。

Ｕ形部材１５は、厚い脚部１６と薄い脚部１７
を有している。Ｕ形部材１５の底部は１８で示し
ている。底部１８の強度は薄い脚部１７と同じな
ので、この部分１７，１８によつて十分な弾性が
得られる。従つて、多少の製造誤差があつても、
磁石セグメント１１，１２を支障なく力結合する
ことができる。矢印１９は、図示していない電機
子の回転方向である。

電動機に作用する種々の磁束も矢印で示されて
いる。そのうち、矢印２０は電機子横方向磁界で
あり、矢印２１は磁石セグメントから出る主磁束
である。

第２図でも、電動機の構造は第１図と基本的に
同じなので、同じ部材は同一の参照番号で示して
ある。ただ、Ｕ形部材１５の配置と固定の仕方
が、第１図と第２図では異なつている。つまり第
２図では、Ｕ形部材１５の底部１８が固定子ヨー
ク１０にリベツトで固定されている。ただし、リ
ベツトで止める代わりにＵ形部材１５を溶接して
もよい。第２図の装置では、脚部１６と１７の間
に、ケーシングを固定するための通しボルト２３
が配設されている。電動機の固定子では、このよ
うなねじが直径方向に向かい合つて設けられるの
が普通である。従つて、そこで使用されるＵ形部
材１５は図示のように配置される。しかし、補極
としての作用と、磁石セグメント１１，１２を弾
性的に固定する作用は変わらない。なぜなら、Ｕ
形部材１５の薄い弾性脚部１７によつて、セグメ
ント１１，１２が押圧され、２つのセグメントは
半径方向および接線方向に保持されるからであ
る。

本発明では、Ｕ形部材によつてケーシングの中
で磁石を弾性的に固定できると共に、漂遊磁束ウ
エブとしての効果が得られる。それによつて、永
久磁石に励磁される電動機に、直巻特性が付与さ
れる。本発明による構成を用いなければ、永久磁
石励磁形電動機の回転数−トルク特性曲線は、そ
の一定磁束のために、分巻特性を呈することにな
る。しかし、始動回転数が大きいので、多くの使
用事例で直巻特性を有する電動機の方が有利であ
る。電気的に励磁される電動機では、電機子電流
の流れる励磁巻線によつて、直巻特性を得ること
ができる。従つて電機子電流が増大するにつれて
磁束が大きくなる。永久磁石励磁形電動機では、
脚部１６の形の漂遊磁束ウエブを通る電機子方向
磁界の磁束によつて、似たような作用が生じる。
なぜなら、電機子電流の増大に伴つて電機子交さ
磁界が大きくなるからである。漂遊磁束磁極１６
と隣接する磁石の縁部１３では、主磁束２１に電
機子交さ磁界の磁束２０が加算される。これに対
して磁石セグメント１２では、透磁率が小さいの
で、主磁束２１が反対方向の磁束２０の悪影響を
受けることはほとんどない。

これとは別に、永久磁石励磁形電動機は、磁束
が損失なく発生するので、効率の点から見て有利
である。本発明の装置は、永久磁石励磁形電動機
の利点と直巻特性の利点を組合わせ、さらに補極
に特別の構成を施したものである。非対称に構成
されたＵ形部材１５は、補極としての作用と磁石
セグメントの保持ばねとしての作用の両方を果た
す。電動機の始動時には、Ｕ形部材１５の厚い脚
部１６は飽和して、実質的に非作用状態になる。
従つて、電動機の始動トルクが得られる。ところ
が始動時の後は、Ｕ形部材１５の厚い方の脚部１
６を介して走入縁１３に平行磁束が生じる。この
ため磁束は減少し、回転数が上昇する。このよう
にして、永久磁石の磁束が電機子横方向磁界に依
存して制御される。従つて、整流子電動機の励磁
に永久磁石を使用しても、直巻特性が得られる。
つまり本発明による装置は、可制御の永久磁石励
磁形電動機と同等の機能を有する。この場合、固
定子の各部分の配置や取付けの問題は、極めて簡
単かつ有利に解決される。

発明の効果本発明によれば、永久磁石励磁形電動機におい
て、１つの構成部材（Ｕ形部材）を用いて、補極
を構成すると同時に、磁石セグメントを固定ヨー
クに保持することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は永久磁石セグメントの間に挾持された
Ｕ形部材を有する本発明による永久磁石励磁形整
流子電動機の第１の実施例を示す断面図、第２図
はＵ形部材の底部が固定子ヨークの方を向いてい
る本発明による永久磁石励磁形整流子電動機の第
２の実施例を示す断面図である。１０……固定子ヨーク、１１，１２……永久磁
石セグメント、１４……磁極空隙、１５……Ｕ形
部材、１６，１７……脚部、１８……底部、１９
……電機子の回転方向、２０……電機子交さ磁界
による磁束、２１……主磁束、２２……リベツ
ト、２３……通しボルト。

Claims

【特許請求の範囲】１永久磁石によつて励磁される整流子電動機で
あつて、電動機は固定子を備えており、固定子は固定子ヨーク１０と低い透磁率の永久
磁石１１，１２とＵ形部材１５とを有し、Ｕ形部材１５は補極であり、高透磁率の強磁性
体で、脚部１６，１７の厚さが異なるように非対
称に形成され、かつ弾性を有し、永久磁石１１，１２は固定子ヨーク１０に固着
され、Ｕ形部材１５は永久磁石１１，１２の間に
配置され、厚い方の脚部１６が電機子の回転方向
に見て前方にある方の永久磁石１１の縁部１３に
当接されて固着されている永久磁石によつて励磁される整流子電動機。２Ｕ形部材１５は、固定子ヨーク１０にリベツ
ト止めされているか、または溶接されている特許請求の範囲第１項記載の永久磁石によつて励
磁される整流子電動機。３Ｕ形部材１５は、底部１８が電機子の方を向
いている特許請求の範囲第１項記載の永久磁石によつて励
磁される整流子電動機。４Ｕ形部材１５は、底部１８が固定子ヨーク１
０に当接され、貫通ボルト２３が、Ｕ形部材１５
の脚部１６，１７の間の空〓１４の中を延在して
ケーシングに固定される特許請求の範囲第３項記載の永久磁石によつて励
磁される整流子電動機。５Ｕ形部材１５は、異なる磁極で互いに隣り合
う全部の永久磁石１１，１２の間に配置されてい
る特許請求の範囲第１項記載の永久磁石によつて
励磁される整流子電動機。