JPH046659Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は口紅、リツプクリーム、スチツクアイ
シヤドウ、スチツクフアンデーシヨン等の棒状製
品を収納する口紅等の化粧品の収納容器に関す
る。

「従来の技術」 従来の口紅収納容器は、上部外周部にキヤツプ
嵌合部が嵌合され、上部が開口した筒状のハカマ
部材と、このハカマ部材内に下端部が挿入固定さ
れた軸心方向の切欠溝が形成された内筒部材と、
この内筒部材の外周部を覆う螺旋溝が形成された
螺旋部材と、前記内筒部材内に上・下移動可能に
備えられた口紅を支持する皿部材と、この皿部材
の外周部に形成した前記切欠溝および螺旋溝と係
合する係合ピンと、前記螺旋部材の外周部を覆う
外筒部材と、この外筒部材の外周部を覆う前記ハ
カマ部材のキヤツプ嵌合部と嵌合するキヤツプと
から構成されていた。

このため、口紅の出入れは一方の手の指でハカ
マ部材を持ち、他方の手の指で外筒部材を持つて
回動させることにより行なつているが、内筒部材
内には１個の口紅しか収納されていないため、２
種類の口紅、例えば色違いや、口紅と艶出し口紅
等を使用する場合、２個の口紅を携帯しなければ
ならないという欠点があつた。

「本考案の目的」 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、内筒
部材内に２個の口紅等の化粧品を出没自在に収納
して使用できるようにして、携帯を容易にすると
ともに、従来の口紅と略同様な操作によつて口紅
等の化粧品を出没させて使用することのできる口
紅等の化粧品の収納容器を得るにある。

「本考案の目的を達成するための手段」 本考案はハカマ部材と、このハカマ部材内に下
端部が挿入固定された内筒部材と、この内筒部材
に形成された該内筒部材内を２個の口紅等の化粧
品をそれぞれ出没可能に摺動させることのできる
内側に突出するガイド用突起あるいは仕切り壁
と、前記内筒部材内を前記ガイド用突起あるいは
仕切り壁に案内されて摺動する口紅等の化粧品を
支持する２個の支持部材と、前記内筒部材に形成
した前記支持部材に形成された係合ピンをそれぞ
れ案内する軸心方向の切欠部と、前記内筒部材の
外周部を回動可能に覆う外筒部材と、この外筒部
材に形成した前記支持部材に形成された係合ピン
と選択的に係合して案内する螺旋溝と、前記ハカ
マ部材に備えた前記外筒部材の螺旋溝と前記２個
の支持部材の係合ピンのいずれかと係合させる係
合機構とを備えたことを特徴としている。

「本考案の実施例」 以下、図面に示す実施例により本考案を詳細に
説明する。

第１図ないし第６図の実施例において、１は上
部外周部にキヤツプ嵌合部２が形成された有底の
円筒状のハカマ部材である。

３は前記ハカマ部材１内に下端部が挿入固定さ
れた内筒部材で、この内筒部材３には内側方向に
突出させた２個のガイド部材としての突起４，４
と、上・下部にリング状に突出形成されたストツ
パー用の突起部５，６と、前記突起４，４間に形
成され、かつ下端部が前記ストツパー用の突起部
６よりも下部に位置する軸心方向の切欠部７，７
Ａとが形成されている。

８，８Ａは前記内筒部材３内をガイド部材とし
ての突起４，４によつて案内され、それぞれ上・
下移動可能な支持部材で、この支持部材８，８Ａ
には前記内筒部材３の切欠部７，７Ａとそれぞれ
係合する係合ピン９，９Ａが形成されるととも
に、色違いの口紅あるいは口紅１０と艶出し口紅
１０Ａ等のように異なる２種類の口紅等がそれぞ
れ支持されている。

１１は前記内筒部材３の外周部を覆う外筒部材
で、この外筒部材１１は前記内筒部材３のストツ
パー用の突起５，６間を覆うように備えられた螺
旋部材１２と、この螺旋部材１２に形成された下
端部が開口された前記支持部材８，８Ａの係合ピ
ン９，９Ａと選択的に係合する螺旋溝１３と、前
記螺旋部材１２の外周部を覆う外筒部材本体１４
とから構成されている。

１５は前記支持部材８，８Ａの係合ピン９，９
Ａを選択的に前記外筒部材１１の螺旋溝１３と係
合させる係合機構で、この係合機構１５は前記ハ
カマ部材１内に備えられた前記支持部材８，８Ａ
をそれぞれ選択的に押し上げるウエートのある押
し上げボール１６と、この押し上げボール１６で
前記支持部材８，８Ａを選択的に押し上げられる
ように前記ハカマ部材１内に備えられた上面の略
中央部が下部に位置する傾斜面１７を有するボー
ル支持台１８とから構成されている。

１９は前記外筒部材１１の外周部を覆う前記ハ
カマ部材１のキヤツプ嵌合部２と嵌合するキヤツ
プである。

上記構成の口紅の収納容器２０にあつては、使
用時にはキヤツプ１９を外し、一方の口紅１０を
使用する場合、口紅１０側が下部側になるよう、
第３図に示すように傾斜させる。この傾斜によつ
て、係合機構１５の押し上げボール１６はボール
支持台１８の傾斜面１７に沿つて回動し、支持部
材８を上方へ押し上げる。

この状態で、従来と同様にハカマ部材１と外筒
部材１１とを持つて回動させることにより、支持
部材８の係合ピン９は、第４図に示すように外筒
部材１１の螺旋溝１３と係合し、支持部材８、す
なわち口紅１０を外筒部材１１の上端部より突出
させ、従来と同様に使用することができる。

また、口紅１０を収納する場合には、従来と同
様な操作によつて内筒部材３内に収納されるが、
この場合、支持部材８が最下部に位置すると、第
５図に示すように係合ピン９Ａと外筒部材１１の
螺旋溝１３との係合が解除された状態となる。

次に他方の艶出し口紅１０Ａを使用する場合、
艶出し口紅１０Ａ側が下部側になるように、第６
図に示すように傾斜させる。この傾斜によつて、
係合機構１５の押し上げボール１６はボール支持
台１８の傾斜面１７に沿つて回動し、支持部材８
Ａを上方へ押し上げる。

この状態で、従来と同様にハカマ部材１と外筒
部材１１とを持つて回動させることにより、支持
部材８Ａの係合ピン９Ａは外筒部材１１の螺旋溝
１３と係合し、支持部材８Ａ、すなわち艶出し口
紅１０Ａを外筒部材１１の上端部より突出させ、
従来と同様に使用することができる。

また、艶出し口紅１０Ａの収納は、口紅１０の
収納と同様に収納することができる。

「本考案の異なる実施例」 次に第７図ないし第２２図示す本考案の異なる
実施例につき説明する。なお、これらの実施例の
説明に当つて、前記本考案の実施例と同一構成部
分には同一符号を付して重複する説明を省略す
る。

第７図および第８図の実施例において、前記本考
案の実施例と主に異なる点は、内筒部材３Ａにガ
イド部材としての仕切り壁２１を形成した点で、
このように口紅の収納容器２０Ａを構成しても同
様な作用効果が得られる。

第９図および第１０図の実施例において、前記
本考案の実施例と主に異なる点は、内筒部材３Ｂ
に内壁面にガイド部材としての突起２２，２２を
形成した点で、このように口紅等の収納容器２０
Ｂを構成しても同様な作用効果が得られる。

第１１図および第１２図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点は、断面円形状
の艶出し口紅１０Ａと断面三日月形状の口紅１０
Ｂとを内筒部材３Ｃ内に収納できるようにガイド
部材２３，２３と支持部材８，８Ａとを形成した
点で、このように口紅の収納容器２０Ｃを構成し
ても同様な作用効果が得られる。

第１３図および第１４図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点は係合機構１５
Ａで、この係合機構１５Ａは筒状のハカマ部材１
Ａの下端部に回動可能に取付けられた操作板２４
と、この操作板２４の回動によつて支持部材８，
８Ａを選択的に押し上げることのできる支持筒２
５に摺動自在に備えられた押し上げ片２６と、こ
の押し上げ片２６を常時上方へ付勢する付勢スプ
リング２７とから構成されている。このように構
成された係合機構１５Ａは、操作板２４の回動に
より押し上げ片２６および付勢スプリング２７に
よつて支持部材８，８Ａを選択的に上方へ押し上
げることができる。このように口紅の収納容器２
０Ｄを構成しても良い。

第１５図および第１６図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点は係合機構１５
Ｂで、この係合機構１５Ｂはハカマ部材１に摺動
可能に備えられた２個の支持部材８，８Ａを上方
へそれぞれ移動させる操作釦２８，２８と、操作
釦２８，２８にそれぞれ取付けられた支持筒２
５，２５に摺動自在に備えられたスプリング２
７，２７で常時上方へ付勢される押し上げ片２
６，２６とで構成した点で、このように口紅の収
納容器２０Ｅを構成しても良い。

第１７図および第１８図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点は係合機構１５
Ｃで、この係合機構１５Ｃはハカマ部材１の側面
より出没させることのできる押し上げ片２６，２
６を備える操作片２９，２９によつて、下部が傾
斜面３０，３０に形成された支持部材８，８Ａを
それぞれ上方へ押し上げられるように構成したも
ので、このように構成した係合機構１５Ｃを用い
た口紅の収納容器２０Ｆにしても良い。

第１９図および第２０図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点は係合機構１５
Ｄで、この係合機構１５Ｄはハカマ部材１の側面
より出没させることのできる、略中央部に押し上
げ片３１を備える操作片３２によつて下部が傾斜
面３３，３３に形成された支持部材８，８Ａをそ
れぞれ上方へ押し上げられるように構成したもの
で、このように構成した係合機構１５Ｄを用いた
口紅の収納容器２０Ｇにしても良い。

第２１図および第２２図の実施例において、前
記本考案の実施例と主に異なる点は支持部材８，
８Ａにスチツクアイシヤドウ１０Ｄとブラシ１０
Ｅを支持させた点で、このように化粧品の収納容
器２０Ｈを構成しても良い。

なお、前記本考案の実施例では口紅の収納容器
２０Ａ，２０Ｂ，２０Ｃ，２０Ｄ，２０Ｅ，２０
Ｆ，２０Ｇおよび化粧品の収納容器２０Ｈについ
て説明したが、本考案はこれに限らず、リツプク
リーム、スチツクアイシヤドウ、スチツクフアン
デーシヨン等の棒状化粧品やブラシ、刷毛や筆等
の化粧品を収納する容器に用いても良い。

また、外筒部材１１を２部品で構成したものに
ついて説明したが、これに限らず、内壁面に螺旋
溝を形成した外筒部材にしても良い。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように、本考案にあつ
ては次に列挙する効果がある。

(1) ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が
挿入固定された内筒部材と、この内筒部材に形
成された該内筒部材内を２個の口紅等の化粧品
をそれぞれ出没可能に摺動させることのできる
内側に突出するガイド用突起あるいは仕切り壁
と、前記内筒部材内を前記ガイド用突起あるい
は仕切り壁に案内されて摺動する口紅等の化粧
品を支持する２個の支持部材と、前記内筒部材
に形成した前記支持部材に形成された係合ピン
をそれぞれ案内する軸心方向の切欠部と、前記
内筒部材の外周部を回動可能に覆う外筒部材
と、この外筒部材に形成した前記支持部材に形
成された係合ピンと選択的に係合して案内する
螺旋溝と、前記ハカマ部材に備えた前記外筒部
材の螺旋溝と前記２個の支持部材の係合ピンの
いずれかと係合させる係合機構とで構成したの
で、２個の口紅等の化粧品を収納して、出没さ
せて使用することができる。したがつて、携帯
が容易にできる。

(2) 前記(1)によつて、口紅と艶出し口紅、昼用の
口紅と夜用の口紅、色違いの口紅、筆と頬紅等
のように２種類の化粧品を収納しておくによ
り、使い分けが容易にできるとともに、分離し
ないので、従来のように使用時に他の化粧品を
捜したりすることがなく、楽に使用できる。

(3) 前記(1)によつて、従来の口紅の収納容器と略
同様な操作で口紅等の化粧品を出没させること
ができるので、使用時操作が容易にできる。

(4) 構造が比較的簡単であるので、安価に製造す
ることができる。

(5) 前記(1)により、２個の口紅等の化粧品は内筒
部材内に内側に突出するように形成されたガイ
ド用突起あるいは仕切り壁によつて、それぞれ
上下移動可能に取付けられているので、２個の
口紅等の化粧品間の隙間が小さくてもよく内筒
部材の内径を２個の口紅等の化粧品を収納でき
る寸法でよい。

したがつて、内筒部材の径が必要以上に大き
くならず、細身で使用しやすい径の容器に形成
することができる。

(6) 前記(1)により、内筒部材内には２個の口紅等
の化粧品を上下移動させる外周部に螺旋が形成
された繰上棒等の機構を設置していないので、
内筒部材の径に対し、著しく小径の口紅が収納
されるのを（過大包装）防止することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２
図は本考案の分解斜視図、第３図ないし第６図は
本考案の使用状態を示す説明図、第７図および第
８図、第９図および第１０図、第１１図および第
１２図、第１３図および第１４図、第１５図およ
び第１６図、第１７図および第１８図、第１９図
および第２０図、第２１図および第２２図はそれ
ぞれ本考案の異なる実施例を示す説明図である。 １，１Ａ……ハカマ部材、２……キヤツプ嵌合
部、３，３Ａ〜３Ｃ……内筒部材、４……ガイド
部材としての突起、５……上ストツパー用の突起
部、６……下ストツパー用の突起部、７，７Ａ…
…切欠部、８，８Ａ……支持部材、９，９Ａ……
係合ピン、１０……口紅、１０Ａ……艶出し口
紅、１１……外筒部材、１２……螺旋部材、１３
……螺旋溝、１４……外筒部材本体、１５，１５
Ａ〜１５Ｄ……係合機構、１６……押し上げボー
ル、１７……傾斜面、１８……ボール支持台、１
９……キヤツプ、２０，２０Ａ〜２０Ｇ……口紅
の収納容器、２１……ガイド部材としての仕切り
壁、２２……ガイド部材としての突起、２３……
ガイド部材、２４……操作板、２５……支持筒、
２６……押し上げ片、２７……付勢スプリング、
２８……操作釦、２９……操作片、３０……傾斜
面、３１……押し上げ片、３２……操作片、３３
……傾斜面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ ハカマ部材と、このハカマ部材内に下端部が
   挿入固定された内筒部材と、この内筒部材に形
   成された該内筒部材内を２個の口紅等の化粧品
   をそれぞれ出没可能に摺動させることのできる
   内側に突出するガイド用突起あるいは仕切り壁
   と、前記内筒部材内を前記ガイド用突起あるい
   は仕切り壁に案内されて摺動する口紅等の化粧
   品を支持する２個の支持部材と、前記内筒部材
   に形成した前記支持部材に形成された係合ピン
   をそれぞれ案内する軸心方向の切欠部と、前記
   内筒部材の外周部を回動可能に覆う外筒部材
   と、この外筒部材に形成した前記支持部材に形
   成された係合ピンと選択的に係合して案内する
   螺旋溝と、前記ハカマ部材に備えた前記外筒部
   材の螺旋溝と前記２個の支持部材の係合ピンの
   いずれかと係合させる係合機構とを備えたこと
   を特徴とする口紅等の収納容器。 ２ 外筒部材は内壁面に螺旋溝が形成されている
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の口紅等の化粧品の収納容器。 ３ 外筒部材は螺旋溝が形成された螺旋部材と、
   この螺旋部材の外周部を覆う外筒部材本体とで
   構成されていることを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の口紅等の化粧品の収納
   容器。 ４ 係合機構は両方の支持部材をそれぞれ上昇さ
   せて係合ピンを螺旋溝と係合する位置に位置さ
   せる押し上げ片と、この押し上げ片を押し上げ
   状態、非押し上げ状態に位置させる操作片とで
   構成されていることを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項記載の口紅等の化粧品の収納
   容器。 ５ 係合機構はハカマ部材内に備えられた支持部
   材をそれぞれ押し上げる押し上げボールと、こ
   の押し上げボールで支持部材をそれぞれ選択的
   に押し上げられるようにハカマ部材内に備えら
   れた上面の略中央部が下部に位置する傾斜面を
   有するボール支持台とから構成されていること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の口紅等の化粧品の収納容器。