JP2557055Y2 - 口紅等の収納容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は口紅、リップクリ―ム、
スチックアイシャドウ、スチックファンデ―ション等の
棒状化粧品を収納する口紅等の収納容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の口紅収納容器はハカマ部材と、こ
のハカマ部材内に下端部が挿入された軸心方向の切欠溝
を有する筒部材と、この筒部材と前記ハカマ部材との間
で該ハカマ部材に回転不能に取付けられた螺旋部材と、
前記筒部材内に上下移動可能に取付けられた口紅を支持
する皿部材と、この皿部材に形成された前記筒部材の切
欠溝および前記螺旋部材の螺旋溝と係合する係合ピンと
を備える構造になっていた。

【０００３】

【本考案が解決しようとする課題】この種の口紅収納容
器はハカマ部材と筒部材とを持って回動させることによ
り口紅を筒部材の上端部より出没させるため、口紅の出
没操作が面倒であるとともに、面白味に欠けるという欠
点があった。

【０００４】本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、
簡単な操作で所定位置まで口紅等を自動的に突出させた
り、あるいは外部に突出している口紅等を自動的に収納
状態にすることができる、操作が容易で楽しく使用する
ことができる口紅等の収納容器を提供することを目的と
している。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案はハカマ部材と、このハカマ部材のほぼ中央
内底部に固定された先端部が逆円錐台形状のストッパ―
部を有する軸部材と、この軸部材に回転可能で前記スト
ッパ―部と面接触する接触部を有するストッパ―片と、
このストッパ―片が下端部に固定された前記ハカマ部材
の上端部より上方に上端部が突出する軸心方向の切欠溝
を有する筒部材と、この筒部材と前記ハカマ部材との間
に回動不能で上下移動可能に取付けられた前記ストッパ
―片を押し下げることができる螺旋部材と、この螺旋部
材と一体あるいは別体に形成された該螺旋部材を押し下
げることができる前記ハカマ部材の上端部より上方に突
出する操作片と、前記筒部材内に上下移動可能に取付け
られた口紅等を支持する皿部材と、この皿部材に形成さ
れた前記筒部材の切欠溝および前記螺旋部材の螺旋溝と
係合する係合ピンと、前記ストッパ―片を常時押し上げ
るとともに接触部のストッパ―部との接触を解除すると
該ストッパ―片を回転させるコイルスプリングとで口紅
等の収納容器を構成している。

【０００６】

【作用】上記構成の口紅等の収納容器は操作片を押し付
け、螺旋部材を下方へ移動させることにより軸のストッ
パ―部とストッパ―片の接触部との接触が解除される。
この接触の解除により、コイルスプリングの付勢力によ
りストッパ―片および筒部材が自動的に回転し、該筒部
材内の口紅等が自動的に突出したり、あるいは自動的に
収納する。操作片の押し込みを解除すると軸のストッパ
―部にスッパ―片の接触部が接触し、筒部材の自動回転
が停止する。

【０００７】

【本考案の実施例】以下、図面に示す実施例により、本
考案を詳細に説明する。

【０００８】図１ないし図４の本考案の第１の実施例に
おいて、１はハカマ部材で、このハカマ部材１は下端部
が閉塞された筒状のハカマ部材本体２と、このハカマ部
材本体２の上端部に嵌合固定された該ハカマ部材本体２
の上端部より外方に突出する部位の外周部にキャップ嵌
合部３が形成されたキャップ嵌合部材４と、このキャッ
プ嵌合部材４の前記ハカマ部材本体２と嵌合する部位に
内側へ突出するように形成された係合片５とから構成さ
れている。

【０００９】６は前記ハカマ部材本体１のほぼ中央内底
部に固定された軸部材で、この軸部材６は前記ハカマ部
材１の内底部に嵌合固定される嵌合部７と、この嵌合部
７のほぼ中央部に螺合固定された先端部が逆円錐台形状
のストッパ―部８を有する軸９とから構成されている。

【００１０】１０は前記軸部材６にグリ―ス１１を介し
て回転可能および上下移動可能に取付けられたストッパ
―片で、このストッパ―片１０は上端部に前記軸部材６
のストッパ―部８と面接触する接触部１２が形成された
筒体１３と、この筒体１３の下端部に外周部へ突出する
ように一体成形された筒部材固定部１４と、この筒部材
固定部１４の下部に外周部へ突出する支持片１５と、前
記筒部材固定部１４の下端部に形成されたコイルスプリ
ング収納部１６とから構成されている。

【００１１】１７は前記ストッパ―片１０の筒部材固定
部１４に下端部がロ―ル締め固定された上端部が前記ハ
カマ部材１の上端部より上方に突出する筒部材で、この
筒部材１７の前記ハカマ部材１内に位置する部位には軸
心方向の切欠部１８、１８が形成されている。

【００１２】１９は前記ハカマ部材１と前記筒部材１７
との間に上下移動可能に介装された螺旋溝２０が形成さ
れた螺旋部材で、この螺旋部材１９の外周部には前記キ
ャップ嵌合部材４の係合片５と係合し、該螺旋部材１９
の回動を阻止する係合溝２１が形成されている。

【００１３】２２は前記螺旋部材１９を上下移動させる
操作片で、この操作片２２は下端部が前記螺旋部材１９
の上端部と当接し、上端部が前記キャップ嵌合部材４の
上端部より上方に突出する筒状の操作片本体２３と、こ
の操作片本体２３に形成した前記キャップ嵌合部材４内
の凹部２４内へ入り込んで該操作片本体２３の抜け脱を
防止する係止片２５とから構成されている。

【００１４】２６は前記筒部材１７内に上下移動可能に
取付けられた口紅２７を支持する皿部材で、この皿部材
２６には下方へ突出するように脚部材２８、２８が形成
され、該脚部材２８、２８の下端部には前記筒部材１７
の切欠部１８、１８および前記螺旋部材１９の螺旋溝２
０と係合する係合ピン２９、２９が形成されている。

【００１５】３０は前記ストッパ―片１０のコイルスプ
リング収納部１６に位置し、一端が前記軸部材１６に固
定され、他端が該ストッパ―片１０に固定された該スト
ッパ―片１０を常時上方に付勢し、かつストッパ―片１
０を前記口紅２７を突出する方向に回転させる弾性力が
付与されたコイルスプリングである。

【００１６】３１は前記筒部材１７の上部を覆う前記ハ
カマ部材１のキャップ嵌合部３と着脱可能に嵌合するキ
ャップである。

【００１７】上記構成の口紅収納容器３２は口紅２７が
収納状態ではコイルスプリング３０に回転力が付与され
た状態でストッパ―片１０を押し上げた状態となる。こ
のため、軸部材６のストッパ―部８とストッパ―片１０
の接触部１２とが面接触し、停止された状態となる。

【００１８】次に、口紅２７を突出させて使用する場合
にはハカマ部材１と操作片２２とを持って、操作片２２
を下方へ押し下げると螺旋部材１９が下方へ押し下げ、
ストッパ―片１０も下方へ押し下げる。この状態ではス
トッパ―部８と接触部１２との接触が解除されるため、
コイルスプリング３０の付勢力およびグリ―ス１１によ
ってストッパ―片１０および筒部材１７が自動的にスム
―ズに回転し、口紅２７を筒部材１７の上端部より上方
へ突出させる。操作片２２の下方への押し下げ操作を解
除すると、コイルスプリング３０の付勢力によってスト
ッパ―片１０が上方へ移動し、ストッパ―部８と接触部
１２とが面接触して回転が停止される。

【００１９】次に口紅２７を収納する場合には、従来と
同様にハカマ部材１と筒部材１７とを持って回転させる
ことにより、筒部材１７内に収納する。この時、コイル
スプリング３０に回転力が付与された状態となる。

【００２０】

【本考案の異なる実施例】次に図５ないし図１６に示す
本考案の異なる実施例につき説明する。なお、これらの
本考案の異なる実施例の説明に当って、前記本考案の第
１の実施例と同一構成部分には同一符号を付して重複す
る説明を省略する。

【００２１】図５ないし図７の本考案の第２の実施例に
おいて、前記本考案の第１の実施例と主に異なる点は、
螺旋部材１９と操作片２２とを一体成形した点で、この
ように構成した口紅収納容器３２Ａにしても前記本考案
の第１の実施例と同様な作用効果が得られる。

【００２２】図８ないし図１０の本考案の第３の実施例
において、前記本考案の第１の実施例と主に異なる点
は、キャップ嵌合部材４の上部に操作片本体２３に固定
された操作釦３３を突出させた点で、このように構成し
た口紅収納容器３２Ｂにすることにより、片手でハカマ
部材１の支持と、操作釦３３の操作とを行なうことがで
きる。

【００２３】図１１ないし図１３の本考案の第４の実施
例において、前記本考案の第１の実施例と主に異なる点
は、軸９の先端部に下面にセレ―ション３４が形成され
た円板状のストッパ―部材３５を螺合させた軸部材６Ａ
を用いるとともに、この軸部材６Ａのストッパ―部材３
５のセレ―ション３４と当接するセレ―ション３６が形
成されたストッパ―片１０Ａを用いた点で、このように
形成された軸部材６Ａとストッパ―片１０Ａを用いるこ
とにより、筒部材１７の不必要な回動を確実に防止する
ことができる口紅収納容器３２Ｃにできる。

【００２４】図１４ないし図１６の本考案の第５の実施
例において、前記本考案の第１の実施例と主に異なる点
は、ハカマ部材１と筒部材１７とを持って回動させて口
紅２７を突出させると回転力が付与されるコイルスプリ
ング３０Ａを用いた点で、このように構成した口紅収納
容器３２Ｄにすることにより、筒部材１７の上端部より
上方に突出している口紅２７を操作片２２を押し込み操
作することにより、自動的に口紅２７を筒部材１７内に
収納することができる。

【００２５】なお、前記本考案の各実施例では皿部材に
口紅を支持させるものについて説明したが、本考案はこ
れに限らず、リップクリ―ム、スチックアイシャドウ、
スチックファンデ―ション等の棒状化粧品も同様に皿部
材に支持させて使用することができる。

【００２６】

【本考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考
案にあっては次に列挙する効果が得られる。

【００２７】（１）ハカマ部材と、このハカマ部材のほ
ぼ中央内底部に固定された先端部が逆円錐台形状のスト
ッパ―部を有する軸部材と、この軸部材に回転可能で前
記ストッパ―部と面接触する接触部を有するストッパ―
片と、このストッパ―片が下端部に固定された前記ハカ
マ部材の上端部より上方に上端部が突出する軸心方向の
切欠溝を有する筒部材と、この筒部材と前記ハカマ部材
との間に回動不能で上下移動可能に取付けられた前記ス
トッパ―片を押し下げることができる螺旋部材と、この
螺旋部材と一体あるいは別体に形成された該螺旋部材を
押し下げることができる前記ハカマ部材の上端部より上
方に突出する操作片と、前記筒部材内に上下移動可能に
取付けられた口紅等を支持する皿部材と、この皿部材に
形成された前記筒部材の切欠溝および前記螺旋部材の螺
旋溝と係合する係合ピンと、前記ストッパ―片を常時押
し上げるとともに接触部のストッパ―部との接触を解除
すると該ストッパ―片を回転させるコイルスプリングと
で構成されているので、操作片を押し込み操作すること
により、コイルスプリングの付勢力によって筒部材を自
動的に回転させることができる。したがって、口紅等を
筒部材の上端部より上方へ自動的に突出させたり、突出
している口紅等を筒部材内に自動的に収納させることが
できる。

【００２８】（２）前記（１）によって、口紅等の突出
あるいは収納のいずれか一方を操作片の操作によって自
動的に行なえるので、楽に行なうことができるととも
に、楽しく使用することができる。

【００２９】（３）前記（１）によって、操作片の押し
込み操作を停止することにより筒部材の回転を停止させ
ることができるので、任意の位置で口紅等の突出を停止
させることができる。したがって、使用しやすい部位ま
で口紅等を突出させて使用することができる。

【００３０】（４）請求項２も前記（１）〜（３）と同
様な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例を示す断面図。

【図２】本考案の第１の実施例の要部拡大断面図。

【図３】図１の３−３線に沿う拡大断面図。

【図４】本考案の第１の実施例の動作状態の説明図。

【図５ないし図７】本考案の第２の実施例の説明図。

【図８ないし図１０】本考案の第３の実施例の説明図。

【図１１ないし図１３】本考案の第４の実施例の説明
図。

【図１４ないし図１６】本考案の第５の実施例の説明
図。

【符号の説明】

１：ハカマ部材、 ２：ハカマ部材本
体、３：キャップ嵌合部、 ４：キャップ
嵌合部材、５：係合片、 ６、６
Ａ：軸部材、７：嵌合部、 ８：
ストッパ―部、９：軸、 １
０、１０Ａ：ストッパ―片、１１：グリ―ス、
１２：接触部、１３：筒体、
１４：筒部材固定部、１５：支持片、
１６：コイルスプリング収納部、１７：筒
部材、 １８：切欠部、１９：螺旋
部材、 ２０：螺旋溝、２１：係合
溝、 ２２：操作片、２３：操作片
本体、 ２４：凹部、２５：係止片、
２６：皿部材、２７：口紅、
２８：脚部材、２９：係合ピン、
３０、３０Ａ：コイルスプリング、３
１：キャップ、 ３２、３２Ａ〜３２
Ｄ：口紅収納容器、３３：操作釦、
３４：セレ―ション、３５：ストッパ―部材、
３６：セレ―ション。

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハカマ部材と、このハカマ部材のほぼ中
   央内底部に固定された先端部が逆円錐台形状のストッパ
   ―部を有する軸部材と、この軸部材に回転可能で前記ス
   トッパ―部と面接触する接触部を有するストッパ―片
   と、このストッパ―片が下端部に固定された前記ハカマ
   部材の上端部より上方に上端部が突出する軸心方向の切
   欠溝を有する筒部材と、この筒部材と前記ハカマ部材と
   の間に回動不能で上下移動可能に取付けられた前記スト
   ッパ―片を押し下げることができる螺旋部材と、この螺
   旋部材と一体あるいは別体に形成された該螺旋部材を押
   し下げることができる前記ハカマ部材の上端部より上方
   に突出する操作片と、前記筒部材内に上下移動可能に取
   付けられた口紅等を支持する皿部材と、この皿部材に形
   成された前記筒部材の切欠溝および前記螺旋部材の螺旋
   溝と係合する係合ピンと、前記ストッパ―片を常時押し
   上げるとともに接触部のストッパ―部との接触を解除す
   ると該ストッパ―片を回転させるコイルスプリングとか
   らなることを特徴とする口紅等の収納容器。
2. 【請求項２】 ハカマ部材と、このハカマ部材のほぼ中
   央内底部に固定された先端部にストッパ―部を有する軸
   部材と、この軸部材に回転可能で前記ストッパ―部と接
   触する接触部を有するストッパ―片と、このストッパ―
   片が下端部に固定された前記ハカマ部材の上端部より上
   方に上端部が突出する軸心方向の切欠溝を有する筒部材
   と、この筒部材と前記ハカマ部材との間に回動不能で上
   下移動可能に取付けられた前記ストッパ―片を押し下げ
   ることができる螺旋部材と、この螺旋部材と一体あるい
   は別体に形成された該螺旋部材を押し下げることができ
   る前記ハカマ部材の上端部より上方に突出する操作片
   と、前記筒部材内に上下移動可能に取付けられた口紅等
   を支持する皿部材と、この皿部材に形成された前記筒部
   材の切欠溝および前記螺旋部材の螺旋溝と係合する係合
   ピンと、前記ストッパ―片を常時押し上げるとともに接
   触部のストッパ―部との接触を解除すると該ストッパ―
   片を回転させるコイルスプリングとからなることを特徴
   とする口紅等の収納容器。