JPH0228817Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は口紅、リツプクリーム、スチツクアイ
シヤドウ、スチツクフアンデーシヨン等の棒状製
品を収納する口紅等の収納容器に関する。

「従来の技術」 従来の実開昭58−152212号公報に示す口紅等の
収納容器は、第５図に示すように筒状のハカマ部
材Ａと、このハカマ部材Ａに回動可能に取付けら
れた外筒部材Ｂと、この外筒部材Ｂ内に該外筒部
材Ｂの先端部より所定量突出可能で上・下移動可
能な内筒部材Ｃと、この内筒部材Ｃ内に前記ハカ
マ部材Ａの回転によつて前記内筒部材Ｃを上・下
移動させることのできる筒状の移動部材Ｄと、一
端に前記移動部材Ｄの内壁に形成したねじ孔と螺
合するねじ部Ｅを有し他端に前記内筒部材Ｃ内を
上・下移動可能な口紅Ｆ等を支持する皿Ｇを有す
る皿部材Ｈとから構成され、ハカマ部材Ａと外筒
部材Ｂとを持つて回動させると、まず内筒部材Ｃ
が外筒部材Ｂの先端部より突出した後、口紅Ｆ等
を突出でき、反対方向に回転させることによつて
内筒部材Ｃが外筒部材Ｂ内に収納した後、口紅Ｆ
等が内筒部材Ｃ内へ収納できるようにしたもので
ある。

したがつて、この口紅等の収納容器は、使用時
には外筒部材Ｂの先端部より、内筒部材Ｃの先端
部が突出した状態となり、見苦しくなるととも
に、外筒部材Ｂの外径寸法に対し、口紅Ｆ等の外
径寸法が内筒部材Ｃの肉厚寸法分だけ小さくな
り、過大包装状態となる欠点があつた。

また、実公昭56−25613号公報に示す棒状化粧
品収納容器は第６図に示すように、一方向の螺旋
溝Ｊを有する螺棒Ｋを起立したベースＬと、上記
螺棒Ｋの外側へ螺合し、外周面に上記螺旋溝Ｊと
逆方向の螺旋溝Ｍを形成した螺筒Ｎと、上記螺筒
Ｎの外側へ螺合した中皿Ｏと、上記中皿Ｏの外側
に位置して中皿Ｏとの間に中皿上下動案内手段を
講じ、下端から垂設した脚Ｐを以て上記ベースＬ
へ連結固定した内筒Ｑと、上記内筒Ｑの外側に嵌
合し、下端部に上記脚Ｐが貫通する内向きフラン
ジＲを設けて、該内向きフランジＲで上記螺筒Ｎ
を下端において回転自在に支持した外筒Ｓとから
構成されている。

したがつて、この棒状化粧品収納容器は、使用
時も不使用時も高さ寸法が同じで、不使用時には
高さ寸法を収納しやすい小さな寸法にし、使用時
には使用しやすい高さ寸法にすることができない
という欠点があつた。

「本考案の目的」 本考案は以上のような従来の欠点に鑑み、使用
時には使用しやすい高さ寸法（ハカマ部材の底部
から外筒部材の上端部までの寸法）に使用操作に
よつて自動的になるとともに、不使用時には収納
しやすい小さな寸法に収納操作によつて自動的に
でき、かつ外筒部材の外径寸法に対し口紅等の外
径寸法が著しく小さくなつて過大包装となつてし
まうことのない口紅等の収納容器を得るにある。

「本考案の目的を達成するための手段」 本考案はハカマ部材と、このハカマ部材の内壁
面に形成した螺旋溝と、前記ハカマ部材の内壁面
に形成した軸心方向の切欠き部と、前記ハカマ部
材内に下端部が上下移動可能に取付けられた外筒
部材と、この外筒部材の下端部に外方に突出する
ように形成された前記螺旋溝と係合する係合ピン
と、前記外筒部材の下端部に内方に突出するよう
に形成された係合部と、前記外筒部材の内壁面に
形成された軸心方向の凹溝と、前記ハカマ部材内
に上下移動可能に備えられた第１の作動杆と、こ
の第１の作動杆の下部外周部に形成した前記ハカ
マ部材の切欠き部と係合する係合片と、前記第１
の作動杆の下部寄りの外周部に形成された前記外
筒部材の係合部と回動可能でかつ軸心方向に移動
不能に係合する係合部と、前記外筒部材内に上下
移動可能に取付けられた口紅等を支持する皿部材
と、この皿部材に形成された支持部材の外方に突
出するように形成された前記外筒部材の凹溝と係
合する係合ピンと、前記皿部材に形成された支持
部材の内方に突出するように形成された係合ピン
と、前記第１の作動杆の下部を除く外周部に形成
した螺旋溝あるいは上端部に形成した係合ピン
と、下端内壁面に前記第１の作動杆の螺旋溝と係
合する係合ピンが形成され外周部に前記皿部材の
支持部材に形成された係合ピンと係合する螺旋溝
を有するあるいは内壁面に前記第１の作動杆の係
合ピンと係合する螺旋溝が形成され外周部に前記
皿部材の支持部材に形成された係合ピンと係合す
る螺旋溝が形成された第２の作動杆とからなるこ
とを特徴としている。

「本考案の実施例」 以下、図面の示す実施例により、本考案を詳細
に説明する。

第１図ないし第３図の実施例において、１１は
上部開口の円筒状のハカマ部材で、このハカマ部
材１１の内壁面には螺旋溝１２と、軸心方向の切
欠き部１２ａとが形成されている。

１３は前記ハカマ部材１１の開口部に取付けら
れた上部外周にキヤツプ嵌合部１４が形成された
嵌合部材である。

１５は前記ハカマ部材１１内に下端部が挿入さ
れた外筒部材で、この外筒部材１５は円筒状の外
筒部材本体１６と、この外筒部材本体１６の内壁
面に形成された軸心方向の凹溝１７と、前記外筒
部材本体１６の下部外方に突出するように形成さ
れた前記ハカマ部材１１の螺旋溝１２と係合する
係合ピン１８と、前記外筒部材本体１６の下部に
内方へ突出するように形成された係合部１９とか
ら構成されている。

２０は前記ハカマ部材１１内に上・下移動可能
に収納された第１の作動杆で、この第１の作動杆
２０は外周部に螺旋溝２１が形成された第１の作
動杆本体２２と、この第１の作動杆本体２２の下
部寄りの外周に形成された前記外筒部材１５の係
合部１９と係合する係合部２３と、前記第１の作
動杆本体２２の下端部に形成された前記ハカマ部
材１１の切欠き部１２ａと係合する係合片２２ａ
とから構成されている。

２４は上・下移動可能な第２の作動杆で、この
第２の作動杆２４は前記第１の作動杆２０の外周
部を覆うことのできる円筒状の第２の作動杆本体
２５と、この第２の作動杆本体２５の下部内壁面
に内方に突出するように形成された、前記第１の
作動杆２０の螺旋溝２１と係合する係合ピン２６
と、前記第２の作動杆本体２５の外周部に形成さ
れた螺旋溝２７とから構成されている。

２８は前記外筒部材１５内に上・下移動可能に
備えられた皿部材で、この皿部材２８は口紅２９
が支持される皿部材本体３０と、この皿部材本体
３０の下部に一体成形された円筒状の支持部材３
１と、この支持部材３１の下部内壁面に形成した
前記第２の作動杆２４の螺旋溝２７と係合する係
合ピン３２と、前記支持部材３１の下部外周部に
形成された前記外筒部材１５の凹溝１７と係合す
る係合ピン３３とから構成されている。

なお、前記支持部材３１は前記第２の作動杆２
４の螺旋溝２７と係合する係合ピン３２を有する
脚部材であつても良い。

３４は前記外筒部材１５を覆い、前記嵌合部材
１３のキヤツプ嵌合部１４と嵌合するキヤツプで
ある。

「本考案の実施例の作用」 上記構成の口紅収納容器にあつては、使用時に
は一方の手でハカマ部材１１を持ち、他方の手で
キヤツプ３４を持つて該キヤツプ３４を上方へ引
張り、キヤツプ３４を外した後、キヤツプ３４を
持つていた手で外筒部材１５を持つて回動させ
る。

この回動によつて、外筒部材１５はハカマ部材
１１の内壁面に形成した螺旋溝１２に沿つて上方
へ移動し、ハカマ部材１１の下端部から外筒部材
１５の上端部までの高さ寸法がＩからＬとなる。

この時、第１の作動杆２０の係合片２２ａはハ
カマ部材１１の切欠き部１２ａと係合していると
ともに、外筒部材１５の係合部１９と第１の作動
杆２０の係合部２３とが係合しているため、第１
の作動杆２０は上方へ移動する。

また、この時には第１の作動杆２０と外筒部材
１５との間は外筒部材１５の回動によつて回動さ
れる。

すなわち、第１の作動杆２０の螺旋溝２１に沿
つて第２の作動杆２４が上昇したり、第２の作動
杆２４の螺旋溝２７に沿つて皿部材２８が上昇し
て口紅２９を第２図に示すように、外筒部材１５
の上部開口部より突出し、使用できる状態にでき
る。

また、不使用時には外筒部材１５を前述と逆方
向に回動させることにより、第１図に示すように
外筒部材１５の下部がハカマ部材１１内に収納さ
れるとともに、第1.第２の作動杆２０，２４およ
び皿部材２８も外筒部材１５の下部寄りの位置に
収納することができる。

すなわち、外筒部材１５の回動により、ハカマ
部材１１の上端部より外筒部材１５を出没させる
ことができるとともに、第１の作動杆２０、第２
の作動杆２４および皿部材２８によつて、第１の
作動杆２０と皿部材２８との間が伸縮し、外筒部
材１５の伸縮に応じて口紅２９を伸縮させること
ができる。

「考案の異なる実施例」 次に第４図に示す本考案の異なる実施例につき
説明する。なお、この実施例の説明に当つて、前
記本考案の実施例と同一構成部分には同一符号を
付して重複する説明を省略する。

第４図の実施例において、前記本考案の実施例
と主に異なる点は、第２の作動杆２４Ａの内・外
壁面に螺旋溝３５，３６を形成し、第１の作動杆
２０Ａの上部に前記螺旋溝３５と係合する係合ピ
ン３７を形成した点で、このように構成すること
により、第１の作動杆２０Ａの構造を簡単にする
ことができる。

なお、前記実施例では口紅収納容器について説
明したが、本考案はこれに限らず、リツプクリー
ム、スチツクアイシヤドウ、スチツクフアンデー
シヨン等の棒状化粧品を収納する容器にも用いる
ことができる。

「本考案の効果」 以上の説明から明らかなように、本考案にあつ
ては次に列挙する効果がある。

(1) ハカマ部材と、このハカマ部材の内壁面に形
成した螺旋溝と、前記ハカマ部材の内壁面に形
成した軸心方向の切欠き部と、前記ハカマ部材
内に下端部が上下移動可能に挿入された外筒部
材と、この外筒部材の下端部に外方に突出する
ように形成された前記螺旋溝と係合する係合ピ
ンと、前記外筒部材の下端部に内方に突出する
ように形成された係合部と、前記外筒部材の内
壁面に形成された軸心方向の凹溝と、前記ハカ
マ部材内に上下移動可能に備えられた第１の作
動杆と、この第１の作動杆の下部外周部に形成
した前記ハカマ部材の切欠き部と係合する係合
片と、前記第１の作動杆の下部寄りの外周部に
形成された前記外筒部材の係合部と回動可能で
かつ軸心方向に移動不能に係合する係合部と、
前記外筒部材内に上下移動可能に取付けられた
口紅等を支持する皿部材と、この皿部材に形成
された支持部材の外方に突出するように形成さ
れた前記外筒部材の凹溝と係合する係合ピン
と、前記皿部材に形成された支持部材の内方に
突出するように形成された係合ピンと、前記第
１の作動杆の下部を除く外周部に形成した螺旋
溝あるいは上端部に形成した係合ピンと、下端
内壁面に前記第１の作動杆の螺旋溝と係合する
係合ピンが形成され外周部に前記皿部材の支持
部材に形成された係合ピンと係合する螺旋溝を
有するあるいは内壁面に前記第１の作動杆の係
合ピンと係合する螺旋溝が形成され外周部に前
記皿部材の支持部材に形成された係合ピンと係
合する螺旋溝が形成された第２の作動杆とで構
成されているので、使用時にはハカマ部材の上
端部より外筒部材が突出して使用しやすい長さ
となり、不使用時にはハカマ部材内に外筒部材
の下部が入り込み、小さい状態となる。したが
つて、使用時には長く、不使用時には小さくな
るため、使用時には最適状態で使用できるとと
もに、使用時には持ち運びしやすい状態にでき
る。

(2) 前記(1)によつて、外筒部材の伸縮によつて第
１の作動杆も伸縮するとともに、第１の作動杆
と皿部材との間を第２の作動杆の移動によつて
伸縮させることができる。すなわち、外筒部材
の伸縮によつて自動的に皿部材に支持された口
紅等を同方向に伸縮させることができる。した
がつて、口紅等の伸縮操作を効率良く行なうこ
とができる。

(3) 前記(1)によつて、外筒部材の先端部より口紅
等だけが出没するので、美観の向上を図ること
ができる。

(4) 前記(1)によつて、外筒部材内に直接口紅等を
収納することができるので、外筒部材の直径寸
法に対し、口紅等の外径寸法が著しく小さくな
るのを防止することができる。したがつて、過
大包装を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図は使用状態にした本考案の一実施例を示す断面
図、第３図は第２図の３−３線に沿う断面図、第
４図は本考案の異なる実施例を示す断面図、第５
図および第６図はそれぞれ従来の実施例を示す説
明図である。 １１……ハカマ部材、１２……螺旋溝、１２ａ
……切欠き部、１３……嵌合部材、１４……キヤ
ツプ嵌合部、１５……外筒部材、１６……外筒部
材本体、１７……凹溝、１８……係合ピン、１９
……係合部、２０，２０Ａ……第１の作動杆、２
１……螺旋溝、２２……第１の作動杆本体、２２
ａ……係合片、２３……係合部、２４，２４Ａ…
…第２の作動杆、２５……第２の作動杆本体、２
６……係合ピン、２７……螺旋溝、２８……皿部
材、２９……口紅、３０……皿部材本体、３１…
…支持部材、３２……係合ピン、３３……係合ピ
ン、３４……キヤツプ、３５……螺旋溝、３６…
…螺旋溝、３７……係合ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハカマ部材と、このハカマ部材の内壁面に形成
   した螺旋溝と、前記ハカマ部材の内壁面に形成し
   た軸心方向の切欠き部と、前記ハカマ部材内に下
   端部が上下移動可能に挿入された外筒部材と、こ
   の外筒部材の下端部に外方に突出するように形成
   された前記螺旋溝と係合する係合ピンと、前記外
   筒部材の下端部に内方に突出するように形成され
   た係合部と、前記外筒部材の内壁面に形成された
   軸心方向の凹溝と、前記ハカマ部材内に上下移動
   可能に備えられた第１の作動杆と、この第１の作
   動杆の下部外周部に形成した前記ハカマ部材の切
   欠き部と係合する係合片と、前記第１の作動杆の
   下部寄りの外周部に形成された前記外筒部材の係
   合部と回動可能でかつ軸心方向に移動不能に係合
   する係合部と、前記外筒部材内に上下移動可能に
   取付けられた口紅等を支持する皿部材と、この皿
   部材に形成された支持部材の外方に突出するよう
   に形成された前記外筒部材の凹溝と係合する係合
   ピンと、前記皿部材に形成された支持部材の内方
   に突出するように形成された係合ピンと、前記第
   １の作動杆の下部を除く外周部に形成した螺旋溝
   あるいは上端部に形成した係合ピンと、下端内壁
   面に前記第１の作動杆の螺旋溝と係合する係合ピ
   ンが形成され外周部に前記皿部材の支持部材に形
   成された係合ピンと係合する螺旋溝を有するある
   いは内壁面に前記第１の作動杆の係合ピンと係合
   する螺旋溝が形成され外周部に前記皿部材の支持
   部材に形成された係合ピンと係合する螺旋溝が形
   成された第２の作動杆とからなることを特徴とす
   る口紅等の収納容器。