JPH046628B2 - - Google Patents
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- JPH046628B2 JPH046628B2 JP11715883A JP11715883A JPH046628B2 JP H046628 B2 JPH046628 B2 JP H046628B2 JP 11715883 A JP11715883 A JP 11715883A JP 11715883 A JP11715883 A JP 11715883A JP H046628 B2 JPH046628 B2 JP H046628B2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B65—CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
- B65H—HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
- B65H5/00—Feeding articles separated from piles; Feeding articles to machines
- B65H5/22—Feeding articles separated from piles; Feeding articles to machines by air-blast or suction device
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
- Feeding Of Articles By Means Other Than Belts Or Rollers (AREA)
- Structure Of Belt Conveyors (AREA)
- Belt Conveyors (AREA)
Description
本発明はシート体搬送装置に関するものであ
る。 シート体を次段の処理工程に付する場合に当該
シート体を搬送せしめることが行なわれる。この
シート体の搬送においては、一般に静電気が発生
し易いために、この静電気によりシート体に傷が
発生したり、或いはシート体を堆積して集める場
合には静電気によりシート体が不揃いになつたり
密着して離れにくくなつたりする等の静電気障害
が発生する。特にシート体が感光材料である場合
にはスタチツク・マークが発生する。このような
静電気障害の発生を防止するために従来種々の搬
送装置が提案されている。例えばハロゲン化銀感
光フイルムなどのシート体を包装加工するために
搬送する場合においては、金属若しくはゴムなど
より成るロールの表面に布を巻き付けて設け、こ
れにシート体を接触せしめてロールの回転によつ
て搬送する装置が知られているが、この装置によ
れば、静電気障害の発生は防止し得るものの、シ
ート体が比較的長さの小さいものである場合には
ロールを密に並べる必要があつて装置の製造がめ
んどうとなるうえ、シート体の姿勢を適宜の状態
に制御したい場合にはこれを達成することが相当
に困難である。 これに対して帯電防止剤を含有せしめた合成繊
維若しくは樹脂より成る搬送ベルトを用いてこの
搬送ベルト間にシート体を挟持して搬送する装置
が知られている。しかしながらこの装置によれ
ば、帯電防止能力が必ずしも十分とはいえず例え
ば高速で搬送せしめる場合には静電気障害が相当
に発生する。そして除電器を設けて、帯電したシ
ート体の電荷を除去する場合においても、搬送ベ
ルトに挾まれている部分はイオン化された空気と
の接触がないので除電されず、また除電器の周囲
に金属等のアース物体がある場合には除電器の機
能が阻害されて良好な除電を達成することができ
ない。しかも帯電防止剤の中にはハロゲン化銀感
光フイルムに写真性能上の悪影響を与えるものが
多く、この場合にはハロゲン化銀感光フイルムの
搬送に使用することができない。 本発明は以上の如き事情に基いてなされたもの
であつて、本発明の目的は、静電気障害の発生を
十分に防止することができて高速で長期間安定し
て良好にシート体を搬送することができるシート
体搬送装置を提供することにあり、特にハロゲン
化銀感光フイルムより成るシート体を好適に搬送
することができるシート体搬送装置を提供するこ
とにある。 本発明シート体搬送装置の特徴とするところ
は、下記条件及びを満足する搬送ベルトを有
して成り、シート体はその少なくとも一面の全部
または一部が前記搬送ベルトに接触して搬送され
る点にある。 条件:搬送ベルトのシート体と接触する表層が
セルロース繊維を含有する布より成ること 条件:搬送ベルトが導電性の芯材を有すること 以下図面を参照しながら本発明を詳細に説明す
る。 第1図は本発明に用いることができる搬送ベル
ト10の一例の縦断面図であり、12はシート体
3と接触することとなる表層であつてこの表層1
2は例えばセルロース繊維とナイロン繊維との混
紡織布より成る、この混紡織布におけるセルロー
ス繊維の含有割合は好ましくは5重量%以上とさ
れる。11は例えばナイロン樹脂中にカーボンを
分散含有せしめて導電性を付与した芯材である。
前記表層12の表面の抵抗率は例えば1012Ω未満
とするのが好ましく、さらに好ましくは108〜
1011Ωである。搬送ベルト10の厚さ方向の抵抗
は好ましくは1012Ω・cm2以下とされ、さらに好ま
しくは108〜1011Ω・cm2とされる。これらの値の測
定は例えば「超絶縁計VE−30」(川口電機製作所
製)を用いて行なうことができる。 第2図は、上述の搬送ベルト10を用いて構成
された搬送装置の一例を示し、13,14は一対
の金属製入口側ロールであり、15,16は一対
の金属製出口側ロールである。上部の入口側ロー
ル13と上部の出口側ロール15とにはそれぞれ
金属製ロール軸に沿つて離間して互に対応する位
置に幅の細い肉厚部18が設けられ、これら互に
対応する一対の肉厚部18,18間の各々に上述
の搬送ベルト10がその表層12が外面となるよ
う懸架されている。下部の入口側ロール14と下
部の出口側ロール16においても上部側と同様に
して搬送ベルト10が懸架されており、上部の搬
送ベルト10の各々に下部の搬送ベルト10が接
触若しくはわずかに離間して一対一に対向するよ
う、上部の入口側ロール13と下部の入口側ロー
ル14及び上部の出口側ロール15と下部の出口
側ロール16とがそれぞれ組合せられて保持され
ている。19はシート体3が裁断される前の供給
ウエブであり、20,21は補助ロール、22は
ウエブを搬送方向に沿つて分割裁断するためのス
リツター、23,24は裁断されたウエブを走行
せしめるためのニツプロール、25はウエブを幅
方向に沿つて裁断して小片のシート体3とするた
めのカツターである。尚図示はしないが、入口側
ロール13,14及び出口側ロール15,16の
少なくとも一方にはロール軸を回転させる回転機
構が設けられている。 この例においては、長尺なウエブはスリツター
22により先ず縦に3つに分割され、次いでカツ
ター25により横に裁断されて、横に一列に並ん
だ3つのシート体3が順次形成され、これら3つ
のシート体3の各々の2組の互に対向する上部の
搬送ベルト10及び下部の搬送ベルト10間に挟
持された状態で、摩擦力により搬送ベルト10の
移動に伴なつて搬送され、出口側ロール15,1
6から排出されて次の処理工程に付される。 而して本発明においては、搬送ベルト10とし
て特定の条件を満足するもの、即ち 条件:搬送ベルトのシート体と接触する表層が
セルロース繊維を含有する布より成ること 条件:搬送ベルトが導電性の芯材を有すること を満足するものを用いるため、搬送中において搬
送ベルト10によつてはシート体3に静電気が発
生することがなく、しかもシート体3が搬送ベル
ト10に搬入される以前に当該シート体3に仮り
に静電気が存在していたとしてもこの静電気はシ
ート体3が搬送ベルト10に接触して搬送される
間に除去され、この結果シート体3における静電
気による傷、搬送不良、集積不良、塵埃の付着な
どの静電気障害の発生を十分に防止することがで
きる。このように静電気障害の発生を十分に防止
することができることに加えて、搬送ベルト10
が芯材11を有しているため機械的強度が大きく
優れた耐久性を得ることができ、このためシート
体3を高速で搬送せしめる場合においても長期間
に亘り安定して良好な状態でシート体3を搬送せ
しめることができる。シート体3が特にハロゲン
化銀感光フイルムである場合には上述の効果が顕
著に現われ実用上の価値が極めて大きい。そして
搬送ベルト10には従来用いられているような帯
電防止剤が含有される必要がないのでシート体3
が感光フイルムである場合において当該感光フイ
ルムに悪影響を与えることが回避される。 本発明においてこのような効果が得られる理由
は必ずしも明らかではないが、搬送ベルト10の
シート体3と接触する表層12がセルロース繊維
を含んでいるものであるため、当該セルロース繊
維が有する親水性基と微細な繊維構造とがシート
体3の帯電防止に有効に寄与しているものと推察
され、しかも搬送ベルト10の芯材11が導電性
であるため、シート体3に仮に静電気が生じてい
たとしても当該静電気は芯材11を介して入口側
ロール13,14または出口側ロール15,16
より逃散して消失するようになるからであると考
えられる。 以上において、搬送ベルトのシート体と接触す
る表層は、セルロース繊維単独より成る布で構成
してもよいし、或いはセルロール繊維と他の繊維
の混紡布により構成してもよい。混紡布とする場
合にはセルロース繊維の含有割合は5重量%以上
とするのが好ましい。また搬送ベルトのシート体
と接触する表層の表面の抵抗率は1012Ω未満であ
ること、並びに搬送ベルトの厚さ方向の抵抗は
1010Ω・cm2以下であることが好ましい。 本発明において、搬送ベルトの具体的な構成は
種々変更が可能であつて、第3図に示すように、
例えばナイロン樹脂中にカーボンを分散含有せし
めて導電性を付与した芯材31の両面にそれぞれ
例えばセルロース繊維単独若しくはセルロース繊
維とナイロン繊維との混紡布より成る表層32を
積層せしめた構成とすることもできる。 搬送すべきシート体としては、紙、プラスチツ
クシート、ハロゲン化銀感光フイルムその他があ
り、感光フイルムを搬送する場合には当該感光フ
イルムを挾み紙で被覆した状態で搬送するように
してもよい。 またシート体の下面のみに搬送ベルトを接触さ
せ、シート体の上面には金属などより成る補助ロ
ールが接触するよう搬送方向に当該補助ロールを
多数並設するようにしてもよい。 また第4図に示すようにサクシヨンボツクス4
1を設け、搬送ベルト10に多数の吸引孔42を
設けてこの搬送ベルト10をサクシヨンボツクス
41上を摺動させ、この搬送ベルト10上にシー
ト体3を載置しこのシート体3を吸引孔42を介
してサクシヨンボツクス41により吸引して搬送
ベルト10に密着させながら搬送する構成とする
こともできる。 次に種々の構成の搬送ベルトを用いて行なつた
搬送実験について説明する。 実験例 1 第5図に示すように、ナイロン樹脂中にカーボ
ンを分散含有せしめて電導性を付与して成る厚さ
0.5mmの芯材51の片面に、木綿(セルロース繊
維)の含有割合が50重量%である木綿とナイロン
と混紡織布より成る厚さ0.5mmの表層52を積層
して搬送ベルト50を構成し、この搬送ベルト5
0の2本の各々を、第6図に示すように、互に平
行に離間した位置において入口側ロール61及び
出口側ロール62との間に懸架し、これら搬送ベ
ルト50の直上には搬送ベルト50の移動方向に
直角に伸びる従動の金属ロール63を設けて搬送
機構を構成し、シート体3としては直接撮影用エ
ツクス線フイルムを挾み紙で被覆したものを用
い、このシート体3を入口側ロール61から搬入
して出口側ロール62から搬出する搬送実験を行
なつた。尚搬送距離は2m、搬送速度は80m/
分、実験中の温度は25℃、相対湿度は45%であつ
た。 シート体3の搬入前及び搬出後における表面の
電位を「振動容量式表面電位計AA−2404」(安
藤電気社製)により測定したところ後述の第1表
に示す結果が得られた。 実験例 2 第7図に示すように、ナイロン樹脂中にカーボ
ンを分散含有せしめて導電性を付与して成る厚さ
0.5mmの芯材71の両面にそれぞれ木綿(セルロ
ース繊維)のみの織布より成る厚さ0.5mmの表層
72を積層して構成した搬送ベルト70を用いた
以外は実験例1と同様にしてシート体3の表面の
電位を測定した。結果は第1表に併せて示す。 比較実験例 1 第8図に示すように、ナイロン樹脂中にカーボ
ンを分散含有せしめて導電性を付与して成る厚さ
0.5mmの芯材81の両面にそれぞれナイロンのみ
の織布より成る厚さ0.3mmの表層82を積層して
構成した搬送ベルト80を用いた以外は実験例1
と同様にしてシート体3の表面の電位を測定し
た。結果は第1表に併せて示す。 比較実験例 2 第9図に示すように、ポリウレタンより成る厚
さ0.4mmの芯材91の片面に、ポリエステル繊維
と金属繊維との混紡織布より成る厚さ0.3mmの表
層92を積層して構成した搬送ベルト90を用い
た以外は実験例1と同様にしてシート体3の表面
の電位を測定した。結果は第1表に併せて示す。
る。 シート体を次段の処理工程に付する場合に当該
シート体を搬送せしめることが行なわれる。この
シート体の搬送においては、一般に静電気が発生
し易いために、この静電気によりシート体に傷が
発生したり、或いはシート体を堆積して集める場
合には静電気によりシート体が不揃いになつたり
密着して離れにくくなつたりする等の静電気障害
が発生する。特にシート体が感光材料である場合
にはスタチツク・マークが発生する。このような
静電気障害の発生を防止するために従来種々の搬
送装置が提案されている。例えばハロゲン化銀感
光フイルムなどのシート体を包装加工するために
搬送する場合においては、金属若しくはゴムなど
より成るロールの表面に布を巻き付けて設け、こ
れにシート体を接触せしめてロールの回転によつ
て搬送する装置が知られているが、この装置によ
れば、静電気障害の発生は防止し得るものの、シ
ート体が比較的長さの小さいものである場合には
ロールを密に並べる必要があつて装置の製造がめ
んどうとなるうえ、シート体の姿勢を適宜の状態
に制御したい場合にはこれを達成することが相当
に困難である。 これに対して帯電防止剤を含有せしめた合成繊
維若しくは樹脂より成る搬送ベルトを用いてこの
搬送ベルト間にシート体を挟持して搬送する装置
が知られている。しかしながらこの装置によれ
ば、帯電防止能力が必ずしも十分とはいえず例え
ば高速で搬送せしめる場合には静電気障害が相当
に発生する。そして除電器を設けて、帯電したシ
ート体の電荷を除去する場合においても、搬送ベ
ルトに挾まれている部分はイオン化された空気と
の接触がないので除電されず、また除電器の周囲
に金属等のアース物体がある場合には除電器の機
能が阻害されて良好な除電を達成することができ
ない。しかも帯電防止剤の中にはハロゲン化銀感
光フイルムに写真性能上の悪影響を与えるものが
多く、この場合にはハロゲン化銀感光フイルムの
搬送に使用することができない。 本発明は以上の如き事情に基いてなされたもの
であつて、本発明の目的は、静電気障害の発生を
十分に防止することができて高速で長期間安定し
て良好にシート体を搬送することができるシート
体搬送装置を提供することにあり、特にハロゲン
化銀感光フイルムより成るシート体を好適に搬送
することができるシート体搬送装置を提供するこ
とにある。 本発明シート体搬送装置の特徴とするところ
は、下記条件及びを満足する搬送ベルトを有
して成り、シート体はその少なくとも一面の全部
または一部が前記搬送ベルトに接触して搬送され
る点にある。 条件:搬送ベルトのシート体と接触する表層が
セルロース繊維を含有する布より成ること 条件:搬送ベルトが導電性の芯材を有すること 以下図面を参照しながら本発明を詳細に説明す
る。 第1図は本発明に用いることができる搬送ベル
ト10の一例の縦断面図であり、12はシート体
3と接触することとなる表層であつてこの表層1
2は例えばセルロース繊維とナイロン繊維との混
紡織布より成る、この混紡織布におけるセルロー
ス繊維の含有割合は好ましくは5重量%以上とさ
れる。11は例えばナイロン樹脂中にカーボンを
分散含有せしめて導電性を付与した芯材である。
前記表層12の表面の抵抗率は例えば1012Ω未満
とするのが好ましく、さらに好ましくは108〜
1011Ωである。搬送ベルト10の厚さ方向の抵抗
は好ましくは1012Ω・cm2以下とされ、さらに好ま
しくは108〜1011Ω・cm2とされる。これらの値の測
定は例えば「超絶縁計VE−30」(川口電機製作所
製)を用いて行なうことができる。 第2図は、上述の搬送ベルト10を用いて構成
された搬送装置の一例を示し、13,14は一対
の金属製入口側ロールであり、15,16は一対
の金属製出口側ロールである。上部の入口側ロー
ル13と上部の出口側ロール15とにはそれぞれ
金属製ロール軸に沿つて離間して互に対応する位
置に幅の細い肉厚部18が設けられ、これら互に
対応する一対の肉厚部18,18間の各々に上述
の搬送ベルト10がその表層12が外面となるよ
う懸架されている。下部の入口側ロール14と下
部の出口側ロール16においても上部側と同様に
して搬送ベルト10が懸架されており、上部の搬
送ベルト10の各々に下部の搬送ベルト10が接
触若しくはわずかに離間して一対一に対向するよ
う、上部の入口側ロール13と下部の入口側ロー
ル14及び上部の出口側ロール15と下部の出口
側ロール16とがそれぞれ組合せられて保持され
ている。19はシート体3が裁断される前の供給
ウエブであり、20,21は補助ロール、22は
ウエブを搬送方向に沿つて分割裁断するためのス
リツター、23,24は裁断されたウエブを走行
せしめるためのニツプロール、25はウエブを幅
方向に沿つて裁断して小片のシート体3とするた
めのカツターである。尚図示はしないが、入口側
ロール13,14及び出口側ロール15,16の
少なくとも一方にはロール軸を回転させる回転機
構が設けられている。 この例においては、長尺なウエブはスリツター
22により先ず縦に3つに分割され、次いでカツ
ター25により横に裁断されて、横に一列に並ん
だ3つのシート体3が順次形成され、これら3つ
のシート体3の各々の2組の互に対向する上部の
搬送ベルト10及び下部の搬送ベルト10間に挟
持された状態で、摩擦力により搬送ベルト10の
移動に伴なつて搬送され、出口側ロール15,1
6から排出されて次の処理工程に付される。 而して本発明においては、搬送ベルト10とし
て特定の条件を満足するもの、即ち 条件:搬送ベルトのシート体と接触する表層が
セルロース繊維を含有する布より成ること 条件:搬送ベルトが導電性の芯材を有すること を満足するものを用いるため、搬送中において搬
送ベルト10によつてはシート体3に静電気が発
生することがなく、しかもシート体3が搬送ベル
ト10に搬入される以前に当該シート体3に仮り
に静電気が存在していたとしてもこの静電気はシ
ート体3が搬送ベルト10に接触して搬送される
間に除去され、この結果シート体3における静電
気による傷、搬送不良、集積不良、塵埃の付着な
どの静電気障害の発生を十分に防止することがで
きる。このように静電気障害の発生を十分に防止
することができることに加えて、搬送ベルト10
が芯材11を有しているため機械的強度が大きく
優れた耐久性を得ることができ、このためシート
体3を高速で搬送せしめる場合においても長期間
に亘り安定して良好な状態でシート体3を搬送せ
しめることができる。シート体3が特にハロゲン
化銀感光フイルムである場合には上述の効果が顕
著に現われ実用上の価値が極めて大きい。そして
搬送ベルト10には従来用いられているような帯
電防止剤が含有される必要がないのでシート体3
が感光フイルムである場合において当該感光フイ
ルムに悪影響を与えることが回避される。 本発明においてこのような効果が得られる理由
は必ずしも明らかではないが、搬送ベルト10の
シート体3と接触する表層12がセルロース繊維
を含んでいるものであるため、当該セルロース繊
維が有する親水性基と微細な繊維構造とがシート
体3の帯電防止に有効に寄与しているものと推察
され、しかも搬送ベルト10の芯材11が導電性
であるため、シート体3に仮に静電気が生じてい
たとしても当該静電気は芯材11を介して入口側
ロール13,14または出口側ロール15,16
より逃散して消失するようになるからであると考
えられる。 以上において、搬送ベルトのシート体と接触す
る表層は、セルロース繊維単独より成る布で構成
してもよいし、或いはセルロール繊維と他の繊維
の混紡布により構成してもよい。混紡布とする場
合にはセルロース繊維の含有割合は5重量%以上
とするのが好ましい。また搬送ベルトのシート体
と接触する表層の表面の抵抗率は1012Ω未満であ
ること、並びに搬送ベルトの厚さ方向の抵抗は
1010Ω・cm2以下であることが好ましい。 本発明において、搬送ベルトの具体的な構成は
種々変更が可能であつて、第3図に示すように、
例えばナイロン樹脂中にカーボンを分散含有せし
めて導電性を付与した芯材31の両面にそれぞれ
例えばセルロース繊維単独若しくはセルロース繊
維とナイロン繊維との混紡布より成る表層32を
積層せしめた構成とすることもできる。 搬送すべきシート体としては、紙、プラスチツ
クシート、ハロゲン化銀感光フイルムその他があ
り、感光フイルムを搬送する場合には当該感光フ
イルムを挾み紙で被覆した状態で搬送するように
してもよい。 またシート体の下面のみに搬送ベルトを接触さ
せ、シート体の上面には金属などより成る補助ロ
ールが接触するよう搬送方向に当該補助ロールを
多数並設するようにしてもよい。 また第4図に示すようにサクシヨンボツクス4
1を設け、搬送ベルト10に多数の吸引孔42を
設けてこの搬送ベルト10をサクシヨンボツクス
41上を摺動させ、この搬送ベルト10上にシー
ト体3を載置しこのシート体3を吸引孔42を介
してサクシヨンボツクス41により吸引して搬送
ベルト10に密着させながら搬送する構成とする
こともできる。 次に種々の構成の搬送ベルトを用いて行なつた
搬送実験について説明する。 実験例 1 第5図に示すように、ナイロン樹脂中にカーボ
ンを分散含有せしめて電導性を付与して成る厚さ
0.5mmの芯材51の片面に、木綿(セルロース繊
維)の含有割合が50重量%である木綿とナイロン
と混紡織布より成る厚さ0.5mmの表層52を積層
して搬送ベルト50を構成し、この搬送ベルト5
0の2本の各々を、第6図に示すように、互に平
行に離間した位置において入口側ロール61及び
出口側ロール62との間に懸架し、これら搬送ベ
ルト50の直上には搬送ベルト50の移動方向に
直角に伸びる従動の金属ロール63を設けて搬送
機構を構成し、シート体3としては直接撮影用エ
ツクス線フイルムを挾み紙で被覆したものを用
い、このシート体3を入口側ロール61から搬入
して出口側ロール62から搬出する搬送実験を行
なつた。尚搬送距離は2m、搬送速度は80m/
分、実験中の温度は25℃、相対湿度は45%であつ
た。 シート体3の搬入前及び搬出後における表面の
電位を「振動容量式表面電位計AA−2404」(安
藤電気社製)により測定したところ後述の第1表
に示す結果が得られた。 実験例 2 第7図に示すように、ナイロン樹脂中にカーボ
ンを分散含有せしめて導電性を付与して成る厚さ
0.5mmの芯材71の両面にそれぞれ木綿(セルロ
ース繊維)のみの織布より成る厚さ0.5mmの表層
72を積層して構成した搬送ベルト70を用いた
以外は実験例1と同様にしてシート体3の表面の
電位を測定した。結果は第1表に併せて示す。 比較実験例 1 第8図に示すように、ナイロン樹脂中にカーボ
ンを分散含有せしめて導電性を付与して成る厚さ
0.5mmの芯材81の両面にそれぞれナイロンのみ
の織布より成る厚さ0.3mmの表層82を積層して
構成した搬送ベルト80を用いた以外は実験例1
と同様にしてシート体3の表面の電位を測定し
た。結果は第1表に併せて示す。 比較実験例 2 第9図に示すように、ポリウレタンより成る厚
さ0.4mmの芯材91の片面に、ポリエステル繊維
と金属繊維との混紡織布より成る厚さ0.3mmの表
層92を積層して構成した搬送ベルト90を用い
た以外は実験例1と同様にしてシート体3の表面
の電位を測定した。結果は第1表に併せて示す。
【表】
以上の実験例1及び2並びに比較実験例1及び
2で用いた搬送ベルト50及び70並びに搬送ベ
ルト80及び90の各々について、シート体と接
触する表層の表面の抵抗率及び搬送ベルトの厚さ
方向の抵抗を測定したところ第2表に示す結果が
得られた。尚測定においては「超絶縁計VE−30」
(川口電機製作所製)を用いた。
2で用いた搬送ベルト50及び70並びに搬送ベ
ルト80及び90の各々について、シート体と接
触する表層の表面の抵抗率及び搬送ベルトの厚さ
方向の抵抗を測定したところ第2表に示す結果が
得られた。尚測定においては「超絶縁計VE−30」
(川口電機製作所製)を用いた。
【表】
実験例3、4及び比較実験例3、4
既述の搬送ベルト50及び70並びに搬送ベル
ト80及び90をそれぞれ用いて第2図に示した
構成と同様にして搬送装置を構成し、これら4つ
の搬送装置の各々について、エツクス線フイルム
を挾み紙で被覆したシート体を搬送する実験を行
なつた。但し搬送条件は実験例1と同様とした
が、搬入前のシート体の両面に直流コロナ放電式
加電器により予め電荷を付与して表面の電位を−
2000ボルトとしたうえでシート体の搬送を行なつ
た。搬出後のシート体の表面の電位を「振動容量
式表面電位計AA−2404」により測定したところ
第3表に示す結果が得られた。
ト80及び90をそれぞれ用いて第2図に示した
構成と同様にして搬送装置を構成し、これら4つ
の搬送装置の各々について、エツクス線フイルム
を挾み紙で被覆したシート体を搬送する実験を行
なつた。但し搬送条件は実験例1と同様とした
が、搬入前のシート体の両面に直流コロナ放電式
加電器により予め電荷を付与して表面の電位を−
2000ボルトとしたうえでシート体の搬送を行なつ
た。搬出後のシート体の表面の電位を「振動容量
式表面電位計AA−2404」により測定したところ
第3表に示す結果が得られた。
【表】
実験例5、6及び比較実験例5、6
既述の搬送ベルト50及び70並びに搬送ベル
ト80及び90をそれぞれイメージングフイルム
(テレビ画面上に表示された画像の撮影用フイル
ム)と摺擦した後「ロータリースタチツクテスタ
ー」(京大式)を用いて各イメージングフイルム
の表面の電位を測定した。結果は第4表に示す通
りである。
ト80及び90をそれぞれイメージングフイルム
(テレビ画面上に表示された画像の撮影用フイル
ム)と摺擦した後「ロータリースタチツクテスタ
ー」(京大式)を用いて各イメージングフイルム
の表面の電位を測定した。結果は第4表に示す通
りである。
【表】
実験例7、8及び比較実験例7、8
既述の搬送ベルト50及び70並びに搬送ベル
ト80及び90をそれぞれ木製のコテに張付けた
うえ、各コテのベルト面をエツクス線フイルム、
及び挾み紙で被覆したエツクス線フイルムの挾み
紙に接触させてそれぞれ20往復に亘り摺擦を繰り
返し、その後各エツクス線フイルムを現像して、
当該エツクス線フイルムにスタチツク・マーク
(静電気により発生するカブリ)が発生している
か否かを調べた。このような試験を各ベルトに対
して10回行なつた。結果は第5表に示す通りであ
る。
ト80及び90をそれぞれ木製のコテに張付けた
うえ、各コテのベルト面をエツクス線フイルム、
及び挾み紙で被覆したエツクス線フイルムの挾み
紙に接触させてそれぞれ20往復に亘り摺擦を繰り
返し、その後各エツクス線フイルムを現像して、
当該エツクス線フイルムにスタチツク・マーク
(静電気により発生するカブリ)が発生している
か否かを調べた。このような試験を各ベルトに対
して10回行なつた。結果は第5表に示す通りであ
る。
第1図は搬送ベルトの一例を示す説明用断面
図、第2図はシート体搬送装置の一例を示す説明
図、第3図は搬送ベルトの他の例を示す説明用断
面図、第4図はシート体搬送装置の他の例の要部
を示す説明図、第5図、第7図〜第9図はそれぞ
れ実験用搬送ベルトを示す説明用断面図、第6図
は実験用シート体搬送装置を示す説明図である。 10……搬送ベルト、11……芯材、3……シ
ート体、12……表層、13,14……入口側ロ
ール、15,16……出口側ロール、19……供
給ウエブ、22……スリツター、25……カツタ
ー、31……芯材、32……表層、41……サク
シヨンボツクス、42……吸引孔、50,70,
80,90……搬送ベルト、51,71,81,
91……芯材、52,72,82,92……表
層、61……入口側ロール、62……出口側ロー
ル、63……金属ロール。
図、第2図はシート体搬送装置の一例を示す説明
図、第3図は搬送ベルトの他の例を示す説明用断
面図、第4図はシート体搬送装置の他の例の要部
を示す説明図、第5図、第7図〜第9図はそれぞ
れ実験用搬送ベルトを示す説明用断面図、第6図
は実験用シート体搬送装置を示す説明図である。 10……搬送ベルト、11……芯材、3……シ
ート体、12……表層、13,14……入口側ロ
ール、15,16……出口側ロール、19……供
給ウエブ、22……スリツター、25……カツタ
ー、31……芯材、32……表層、41……サク
シヨンボツクス、42……吸引孔、50,70,
80,90……搬送ベルト、51,71,81,
91……芯材、52,72,82,92……表
層、61……入口側ロール、62……出口側ロー
ル、63……金属ロール。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記条件及びを満足する搬送ベルトを有
して成り、シート体はその少なくとも一面の全部
または一部が前記搬送ベルトに接触して搬送され
ることを特徴とするシート体搬送装置。 条件:搬送ベルトのシート体と接触する表層が
セルロース繊維を含有する布より成ること 条件:搬送ベルトが導電性の芯材を有するこ
と。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11715883A JPS6012436A (ja) | 1983-06-30 | 1983-06-30 | シ−ト体搬送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11715883A JPS6012436A (ja) | 1983-06-30 | 1983-06-30 | シ−ト体搬送装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6012436A JPS6012436A (ja) | 1985-01-22 |
JPH046628B2 true JPH046628B2 (ja) | 1992-02-06 |
Family
ID=14704887
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11715883A Granted JPS6012436A (ja) | 1983-06-30 | 1983-06-30 | シ−ト体搬送装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6012436A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6213946U (ja) * | 1985-07-10 | 1987-01-28 | ||
JP2524384Y2 (ja) * | 1988-08-23 | 1997-01-29 | ニッタ 株式会社 | シート状物品搬送用ベルト |
JPH0346438U (ja) * | 1988-09-02 | 1991-04-30 | ||
GB2533312B (en) * | 2014-12-15 | 2017-04-26 | Howarth Ltd | Electrical charge accumulation removal device |
CN110758982B (zh) * | 2019-11-20 | 2022-03-22 | 浙江双箭橡胶股份有限公司 | 一种碳纤维芯橡胶输送带及其制造方法 |
-
1983
- 1983-06-30 JP JP11715883A patent/JPS6012436A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6012436A (ja) | 1985-01-22 |
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