JPH0466238B2 - - Google Patents

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JPH0466238B2
JPH0466238B2 JP3617184A JP3617184A JPH0466238B2 JP H0466238 B2 JPH0466238 B2 JP H0466238B2 JP 3617184 A JP3617184 A JP 3617184A JP 3617184 A JP3617184 A JP 3617184A JP H0466238 B2 JPH0466238 B2 JP H0466238B2
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JP
Japan
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ketone
benzofuranyl
bis
carbamoylmethoxy
νch
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JP3617184A
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Michiko Nagahara
Yoshitaka Ooishi
Yoshitaka Takehisa
Motoyuki Yajima
Shigeki Kurokawa
Norio Kajikawa
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Kaken Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kaken Pharmaceutical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規なビスベンゾフラニルケトン誘導
体、さらに詳しくは一般式() 〔式中、R1はH、CH2COOHまたは
CH2CONHC(−M)HCOOH(ただし−NHC(−
M)HCOO−はタンパク質の構成要素であるα
−アミノ酸残基)、R2がCH2COOHまたは
CH2CONHC(−M)HCOOH(ただし−NHC(−
M)HCOO−はタンパク質の構成要素であるα
−アミノ酸残基)、XおよびYはHまたはハロゲ
ン原子を表わし、R1O基、R2O基、X基およびY
基はベンゾフラン環の4、5、6または7位の任
意の位置に置換している〕で示されるビスベンゾ
フラニルケトン誘導体およびその塩ならびにそれ
らの製造法に関する。前記一般式()における
−NHC(−M)HCOO−のタンパク質の構成要
素であるα−アミノ酸残基としては、たとえばチ
ロシン、メチオニン、アスパラギン酸、グリシ
ン、セリン、バリン、イソロイシン、ロイシン、
フエニルアラニン、アラニン、リジンなどのタン
パク質の構成要素であるα−アミノ酸残基が好適
なものとしてあげられる。またX基およびY基の
うちハロゲン原子としては塩素原子、臭素原子、
フツ素原子、ヨウ素原子があげられる。 本発明に含まれるビスベンゾフラニルケトン誘
導体()の具体的な化合物としては、たとえ
ば、ビス(6−カルボキシメトキシ−2−ベンゾ
フラニル)ケトン、ビス(7−カルボキシメトキ
シ−2−ベンゾフラニル)ケトン、7−ヒドロキ
シ−2−ベンゾフラニル−7′−カルボキシメトキ
シ−2′−ベンゾフラニルケトン、7−ヒドロキシ
−2−ベンゾフラニル−7′−〔N−[1−カルボキ
シ−2−(4−ヒドロキシフエニル)エチル]カ
ルバモイルメトキシ〕−2′−ベンゾフラニルケト
ン、ビス{7−〔N−[1−カルボキシ−2−(4
−ヒドロキシフエニル)エチル]カルバモイルメ
トキシ〕−2−ベンゾフラニル}ケトン、ビス
〔7−[N−(1−カルボキシ−3−メチルチオプ
ロプル)カルバモイルメトキシ]−2−ベンゾフ
ラニル〕ケトン、ビス〔7−[N−(1,2−ジカ
ルボキシエチル)カルバモイルメトキシ]−2−
ベンゾフラニル〕ケトン、ビス〔7−〔N−カル
ボキシメチルカルバモイルメトキシ)−2−ベン
ゾフラニル〕ケトン、ビス〔7−[N−(1−カル
ボキシ−2−ヒドロキシエチル)カルバモイルメ
トキシ]−2−ベンゾフラニル〕ケトン、ビス
〔7−[N−(1−カルボキシ−2−フエニルエチ
ル)カルバモイルメトキシ]−2−ベンゾフラニ
ル〕ケトン、ビス{6−〔N−[1−カルボキシ−
2−(4−ヒドロキシフエニル)エチル]カルバ
モイルメトキシ〕−2−ベンゾフラニル}ケトン、
ビス〔7−[N−(1−カルボキシ−5−アミノペ
ンチル)カルバモイルメトキシ]−2−ベンゾフ
ラニル〕ケトン,ビス〔4,5−ジクロロ−7−
[N−(1−カルボキシ−2−フエニルエチル)カ
ルバモイルメトキシ]−2−ベンゾフラニル〕ケ
トンなどのビスベンゾフラニルケトン誘導体およ
びその塩があげられる。本発明のビスベンゾフラ
ニルケトン誘導体()の塩としてはたとえばナ
トリウム塩、カリウム塩などの無機塩類があげら
れ、これらは常法にしたがつて、たとえばビスベ
ンゾフラニルケトン誘導体()に適当な溶媒、
たとえばメタノール、エタノールなどの溶媒中で
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカ
リ水溶液を作用させることによつて容易にえられ
る。 本発明のビスベンゾフラニルケトン誘導体
()は、一般式() 〔式中、R3はH、CH2COOR5(ただしR5はC1〜4
の直鎖または分岐鎖アルキル基またはベンジル
基)またはCH2CONHC(−M)HCOOR5(ただ
し−NHC(−M)HCOO−はタンパク質の構成
要素であるα−アミノ酸残基、R5は前記と同じ
ものを意味する)、R4はCH2COOR5(ただしR5
前記と同じものを意味する)またはCH2CONHC
(−M)HCOOR5(ただし−NHC(−M)HCOO
−およびR5は前記と同じものを意味する)、Xお
よびYはHまたはハロゲン原子を表わし、R3O
基、R4O基、X基およびY基はベンゾフラン環の
4、5、6または7位の任意の位置に置換してい
る〕で示されるビスベンゾフラニルケトン誘導体
を、たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、塩酸または
硫酸などのアルカリもしくは酸触媒を用いて常法
により加水分解することにより容易に製造され
る。 すなわち前記ビスベンゾフラニルケトン誘導体
()を前記のアルカリもしくは酸の水溶液中で
場合により適当な溶媒たとえばC1〜C3の飽和ア
ルコール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミ
ド、アセトンなどを用いてもよく、室温〜還流
下、30分〜4時間反応させることによつて好適に
実施される。 本発明において出発物質として用いられるビス
ベンゾフラニルケトン誘導体()はいずれも新
規な化合物であるが、そのうち一般式() 〔式中、R6は、HまたはCH2COOR5(ただし
R5は前記と同じものを意味する)、XおよびY
は、Hまたはハロゲン原子を表わし、R6O基、
R5OOCCH2O基、X基およびY基はベンゾフラ
ン環の4、5、6または7位の任意の位置に置換
している〕で示されるビスベンゾフラニルケトン
誘導体は、たとえば次のようにして製造される。 (第一工程) 一般式() (式中、R7は低級アルキル基を表わし、Xお
よびYは前記と同じものを意味し、R7O基はベン
ゼン環の3、4、5または6位の任意に位置に置
換している)で示されるサリチルアルデヒド
()と1,3−ジクロロアセトンとを適当な溶
媒、たとえばジオキサン、アセトン、水などの溶
媒中で脱酸剤、たとえば水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸カリウムなどの存在下で反応さ
せることにより、一般式() (式中、R7は前記と同じものを意味し、R7O
基はベンゾフラン環の4、5、6または7位の任
意の位置に置換している)で示されるビスベンゾ
フラニルケトン誘導体()をえる。 (第二工程) 第一工程でえられたビスベンゾフラニルケトン
誘導体()を常法により脱アルキル化反応を行
なうことにより一般式() (式中、XおよびYは前記と同じものを意味
し、HO基、X基およびY基はベンゾフラン環の
4、5、6または7位の任意の位置に置換してい
る)で示されるビスベンゾフラニルケトン誘導体
()をえる。 (第三工程) 第二工程でえられたビスベンゾフラニルケトン
誘導体()をジメチルホルムアミド、アセトン
などの適当な溶媒中で等モルもしくは2モル以上
の無水炭酸カリウム、無水炭酸ナトリウムまたは
水素化ナトリウム存在下に、等モルもしくは2モ
ル以上のブロモ酢酸メチル、ブロモ酢酸エチル、
クロロ酢酸メチル、またはクロロ酢酸エチルなど
と室温〜50℃で1〜2時間もしくは60〜80℃で1
〜5時間反応させることにより、本発明の出発物
質の1つであるビスベンゾフラニルケトン誘導体
()をえる。 また本発明において出発物質として用いられる
ビスベンゾフラニルケトン誘導体()のうち一
般式() 〔式中、R8はHまたはCH2CONHC(−M)
HCOOR5(ただし−NHC(−M)HCOO−および
R5は前記と同じものを意味する)、XおよびYは
Hまたはハロゲン原子を表わし、R8O基、
R5OCOC(−M)HNHCOCH2O基、X基および
Y基はベンゾフラン環の4、5、6または7位の
任意の位置に置換している〕で示されるビスベン
ゾフラニルケトン誘導体()は本発明化合物の
一部である一般式() (式中、R9はHまたは−CH2COOH、Xおよ
びYはHまたはハロゲン原子を表わし、R9O基、
HOOCCH2O基、X基およびY基はベンゾフラン
環の4、5、6または7位の任意の位置に置換し
ている)で示されるビスベンゾフラニルケトン誘
導体()を適当な溶媒たとえばジメチルホルム
アミド、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、
クロロホルムなどに溶解し、N−ヒドロキシコハ
ク酸イミド存在下に、N,N′−ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド又は炭酸エチルと各種アミノ酸
エステル(酸付加塩の場合は等モルのトリエチル
アミンなどを用いて酸性塩をはずして使用する)
たとえばチロシンベンジルエステル、アスパラギ
ン酸ベンジルエステル、グリシンエチルエステ
ル、セリンメチルエステル、メチオニンメチルエ
ステル、フエニルアラニンエチルエステル、リジ
ンベンジルエステルなどと−10℃〜室温で、5〜
20時間反応させると容易にえられる。 また、一般式()のうちR8がCH2CONHC
(−M)HCOOR5(ただし−NHC(−M)HCOO
−およびR5は前記と同じものを意味する)の場
合は別法として、ビスベンゾフラニルケトン誘導
体()をジメチルホルムアミド、アセトンなど
の適当な溶媒中で無水炭酸カリウム、無水炭酸ナ
トリウム、水素化ナトリウムなどの存在下にクロ
ロ酢酸、ブロモ酢酸あるいはブロモアセチルブロ
ミドなどと各種アミノ酸エステルとが反応した化
合物() ZCH2CONHC(−M)HCOOR5 () (式中、Zはハロゲン原子、R5および−NHC
(−M)HCOO−は前記と同じものを意味する)
で示される化合物と室温で、5〜20時間反応させ
ると容易にえられる。 本発明のビスベンゾフラニルケトン誘導体
()およびその塩はすべて新規化合物であつて、
それ自身すぐれた薬理作用を有し、医薬として有
用である。すなわちビスベンゾフラニルケトン誘
導体()およびその塩は強いアルドースレダク
ターゼ阻害活性を有し、たとえばポリオール・パ
スウエイ(Polyol Pathway)での代謝異常によ
りひき起される糖尿病性網膜症、白内障、神経障
害などの合併症に対して有効である。 また、本発明化合物は抗血小板凝集抑制活性を
有し、たとえば血栓症のごとき循環器疾患の予防
や治療などにも有効である。 次に参考例、実施例、試験例をあげて本発明を
説明する。 参考例 1 〔ビス(7−メトキシ−2−ベンゾフラニル)
ケトンの製造〕 3−メトキシサリチルアルデヒド3.4g(0.022
モル)をジオキサン15mlに溶解し、これに室温、
撹拌下に水酸化ナトリウム1g(0.025モル)を
加え、徐々に加温して75℃で20〜30分間反応し、
ついで1,3−ジクロロアセトン1.3g(0.010モ
ル)を少量づつ加えさらに80℃で30分間反応し
た。反応液を冷却したのち水200mlを加え、生じ
た沈殿を濾取、乾燥し、ついでエタノール100ml
から再結晶して融点143〜144℃の黄褐色針状晶の
ビス(7−メトキシ−2−ベンゾフラニル)ケト
ン1.0gをえた。 元素分析値:C19H14O5として 計算値:C70.80 H4.38 実測値:C71.09 H4.09 参考例 2〜5 3−メトキシサリチルアルデヒドに代えて4−
メトキシサリチルアルデヒド、5−メトキシサリ
チルアルデヒド、6−メトキシサリチルアルデヒ
ド、および3−メトキシ−5,6−ジクロロサリ
チルアルデヒドを用いたほかは参考例1と同様に
して、それぞれ、 参考例 2 ビス(6−メトキシ−2−ベンゾフラニル)ケ
トン 黄褐色結晶、融点191〜193℃ 元素分析値:C19H14O5として 計算値:C70.80 H4.38 実測値:C70.89 H4.41 参考例 3 ビス(5−メトキシ−2−ベンゾフラニル)ケ
トン 黄色結晶、融点173〜174℃ 元素分析値:C19H14O5として 計算値:C70.80 H4.38 実測値:C70.97 H4.50 参考例 4 ビス(4−メトキシ−2−ベンゾフラニル)ケ
トン 黄褐色結晶、融点181〜183℃ 元素分析値:C19H14O5として 計算値:C70.80 H4.38 実測値:C70.71 H4.28 参考例 5 ビス(4,5−ジクロロ−7−メトキシ−2−
ベンゾフラニル)ケトン 黄色結晶、融点295℃以上 元素分析値:C19H10O5Cl4として 計算値:C49.60 H2.19 Cl30.82 実測値:C49.33 H2.47 Cl30.62 をえた。 参考例 6 〔ビス(7−ヒドロキシ−2−ベンゾフラニ
ル)ケトンの製造〕 参考例1でえられたビス(7−メトキシ−2−
ベンゾフラニル)ケトン7.5g(0.023モル)とク
ロロベンゼン60mlを混合し、これに室温、撹拌下
に無水塩化アルミニウム9.3g(0.069モル)を少
量づつ加えた。反応液はただちに赤色の粘稠な液
となつた。ついで徐々に加温し100℃で1時間反
応すると赤褐色の沈殿が析出した。反応終了後反
応物を水中に注ぎ析出した沈殿を濾取、乾燥し、
ついでエタノールから再結晶して分解点268〜269
℃の黄色結晶状のビス(7−ヒドロキシ−2−ベ
ンゾフラニル)ケトン5.7gをえた。 元素分析値:C17H10O5・H2Oとして 計算値:C65.39 H3.89 実測値:C65.17 H3.94 元素分析値:C17H10O5として(110℃で7時間乾
燥) 計算値:C69.39 H3.43 実測値:C69.51 H3.21 参考例 7 〔ビス(6−ヒドロキシ−2−ベンゾフラニ
ル)ケトンの製造〕 ビス(7−メトキシ−2−ベンゾフラニル)ケ
トンに代えて参考例2でえたビス(6−メトキシ
−2−ベンゾフラニル)ケトンを用いたほかは参
考例6と同様にして分解点256〜258℃の黄色結晶
状のビス(6−ヒドロキシ−2−ベンゾフラニ
ル)ケトンをえた。 元素分析値:C17H10O5・1/2H2Oとして 計算値:C67.55 H3.33 実測値:C67.36 H3.56 参考例 8 〔ビス(5−ヒドロキシ−2−ベンゾフラニ
ル)ケトンの製造〕 ビス(7−メトキシ−2−ベンゾフラニル)ケ
トンに代えて参考例3でえたビス(5−メトキシ
−2−ベンゾフラニル)ケトンを用いたほかは参
考例6と同様にして分解点277〜278℃の黄色結晶
状のビス(5−ヒドロキシ−2−ベンゾフラニ
ル)ケトンをえた。 元素分析値:C17H10O5・H2Oとして 計算値:C65.39 H3.87 実測値:C65.39 H3.72 参考例 9 〔ビス(4−ヒドロキシ−2−ベンゾフラニ
ル)ケトンの製造〕 ビス(7−メトキシ−2−ベンゾフラニル)ケ
トンに代えて参考例4でえたビス(4−メトキシ
−2−ベンゾフラニル)ケトンを用いたほかは参
考例6と同様にして分解点235〜237℃の黄色結晶
状のビス(4−ヒドロキシ−2−ベンゾフラニ
ル)ケトンをえた。 元素分析値:C17H10O5として 計算値:C69.39 H3.43 実測値:C69.17 H3.52 参考例 10 〔ビス(4,5−ジクロロ−7−ヒドロキシ−
2−ベンゾフラニル)ケトンの製造〕 ビス(7−メトキシ−2−ベンゾフラニル)ケ
トンに代えて参考例5でえたビス(4,5−ジク
ロロ−7−メトキシ−2−ベンゾフラニル)ケト
ンを用いたほかは参考例6と同様にして融点295
℃以上の橙黄色針状晶のビス(4,5−ジクロロ
−7−ヒドロキシ−2−ベンゾフラニル)ケトン
をえた。 元素分析値:C17H6O5Cl4として 計算値:C47.26 H1.40 Cl32.82 実測値:C47.47 H1.43 Cl32.59 参考例 11 〔ビス(4,6−ジブロモ−7−ヒドロキシ−
2−ベンゾフラニル)ケトンの製造〕 参考例6でえられたビス(7−ヒドロキシ−2
−ベンゾフラニル)ケトン2.9g(0.01モル)を
酢酸60mlにけんだくし、冷却下に臭素6.4g
(0.04モル)と酢酸7mlとの混液を少量づつ滴加
する。滴加後室温で30分間撹拌した後、反応液を
水中に注ぎ、析出した沈殿物を濾取し、アセトン
から再結晶して分解点285〜287℃の橙黄色結晶状
のビス(4,6−ジブロモ−7−ヒドロキシ−2
−ベンゾフラニル)ケトン2.5gをえた。 元素分析値:C17H6O5Br4・H2Oとして 計算値:C32.52 H1.28 Br50.91 実測値:C32.61 H1.09 Br50.85 実施例 1 〔ビス(7−カルボキシメトキシ−2−ベンゾ
フラニル)ケトンおよびそのジナトリウム塩の
製造〕 (1) 参考例6でえられたビス(7−ヒドロキシ−
2−ベンゾフラニル)ケトン6g(0.02モル)、
無水炭酸カリウム5.5g(0.04モル)およびジ
メチルホルムアミド20mlを混合し、60〜70℃で
1時間反応した後、これにブロモ酢酸エチル
8.4g(0.05モル)を加え、さらに60〜70℃で
2時間反応する。反応終了後、反応液を水中に
注ぎ、析出した沈殿を濾取し、水洗、乾燥後、
エタノールから再結晶すると融点140.5〜142.5
℃、淡黄色りん片状結晶のビス(7−エトキシ
カルボニルメトキシ−2−ベンゾフラニル)ケ
トン8.1g(収率87.1%)をえた。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3100〜2850(νCH),1780〜1760(νCOO),
1645(νCO),1570,1500(νC=C,aromatic) (2)前記(1)でえられた化合物5.6g(0.012モル)、
水酸化ナトリウム2.8g(0.07モル)、エタノー
ル90mlおよび水90mlを混合し、60〜70℃で1時
間反応し反応液を冷却後塩酸で酸性にし、析出
した沈殿物を濾取し、水洗、乾燥後エタノール
から再結晶して融点201〜203℃、淡黄色結晶状
のビス(7−カルボキシメトキシ−2−ベンゾ
フラニル)ケトン4.5g(収率92%)をえる。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3150〜2850(νCH),1720〜1710(νCOOH),
1630(νCO),1560,1490(arom,C=C また前記(1)でえられた化合物4.6g(0.01モ
ル)を4N−塩酸100mlに懸濁し、約30分還流す
る。反応液を冷却後析出した沈殿を濾取し、水
洗、乾燥後、エタノールから再結晶して融点
201〜203℃、淡黄色結晶状のビス(7−カルボ
キシメトキシ−2−ベンゾフラニル)ケトン
3.8g(収率95%)をえた。 (3) 前記(2)でえられた化合物0.4g(0.01モル)
を0.1N−水酸化ナトリウム20mlにとかし凍結
乾燥して分解点256〜259℃、黄土色粉末状のビ
ス(7−カルボキシメトキシ−2−ベンゾフラ
ニル)ケトン・ジナトリウム塩0.45g(約100
%)をえた。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3100〜2850(νCH),1640〜1630(νCO),
1600,1430(νCOO),1560,1495(arom,C=
C) 実施例 2 〔ビス(6−カルボキシメトキシ−2−ベンゾ
フラニル)ケトンおよびそのジナトリウム塩の
製造〕 ビス(7−ヒドロキシ−2−ベンゾフラニル)
ケトンに代えて参考例7でえられたビス(6−ヒ
ドロキシ−2−ベンゾフラニル)ケトンを用いた
ほかは実施例1と同様にして、それぞれ、 (1) ビス(6−エトキシカルボニルメトキシ−2
−ベンゾフラニル)ケトン 淡黄色結晶、融点125〜126℃(エタノールか
ら再結晶)、収率75% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3100〜2850(νCH),1760〜1730(νCOO),
1630(νCO),1560,1495(arom,C=C (2) ビス(6−カルボキシメトキシ−2−ベンゾ
フラニル)ケトン 黄色結晶、融点271〜273℃(メタノール再結
晶)、収率90% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3200〜2850(νCH),1760〜1740(νCOOH),
1630(νCO),1550,1500(arom,C=C) (3) ビス(6−カルボキシメトキシ−2−ベンゾ
フラニル)ケトン・ジナトリウム塩 黄色粉末、融点280以上、収率約100% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3200〜2900(νCH),1640〜1630(νCO),
1610,1440(νCOO),1560,1500(arom,C
=C) をえた。 実施例 3 〔ビス(5−カルボキシメトキシ−2−ベンゾ
フラニル)ケトンおよびそのナトリウム塩の製
造〕 ビス(7−ヒドロキシ−2−ベンゾフラニル)
ケトンに代えて、参考例8でえられたビス(5−
ヒドロキシ−2−ベンゾフラニル)ケトンを用い
たほかは実施例1と同様にして、それぞれ、 (1) ビス(5−エトキシカルボニルメトキシ−2
−ベンゾフラニル)ケトン 黄色結晶、融点120〜122℃(エタノールから
再結晶)、収率70% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3150〜2900(νCH),1755(νCOO),1630
(νCO),1560,1470(arom,C=C) (2) ビス(5−カルボキシメトキシ−2−ベンゾ
フニル)ケトン 黄土色結晶、分解点238〜240℃(エタノール
から再結晶)、収率81% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3200〜2850(νCH),1740(νCO),1640
(νCO),1560,1470(aromatic) (3) ビス(5−カルボキシメトキシ−2−ベンゾ
フラニル)ケトン・ジナトリウム塩 黄色粉末、融点280℃以上、収率約100% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3100〜2850(νCH),1640(νCO),1600,1400
(νCOO),1560,1480(arom,C=C) をえた。 実施例 4 〔7−ヒドロキシ−2−ベンゾフラニル−7′−
カルボキシメトキシ−2′−ベンゾフラニルケト
ンおよびそのジナトリウム塩の製造〕 (1)参考例6でえられたビス(7−ヒドロキシ−2
−ベンゾフラニル)ケトン3g(0.01モル)、
アセトン15ml、ジメチルホルムアミド10mlおよ
び無水炭酸カリウム1.5g(0.01モル)を混合
し、室温で30分間反応した後、これにブロモ酢
酸エチル1.7g(0.01モル)を加え約45℃で1
時間反応する。反応終了後、反応液を減圧下に
濃縮し、残渣を水中に注ぐと沈殿が析出する。
沈殿物を濾取し、水洗、乾燥後ジリカゲルカラ
ムに付し、クロロホルム:酢酸エチル=9:1
で溶出して、融点162〜164℃、黄色結晶の7−
ヒドロキシ−2−ベンゾフラニル−7′−エトキ
シカルボニルメトキシ−2′−ベンゾフラニルケ
トン1.5g(収率40%)をえる。 質量スペクトル:M+380 m/e307(M+−COOC2H5), 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3500〜3300(νOH),3100〜2850(νCH),
1720(νCOOH),1610(νCO),1560,1490
(arom,C=C) (2) 前記(1)でえられた化合物0.7g(0.0018モル)
および2N−水酸化ナトリウムを混合し、室温
で1時間撹拌する。反応終了後、反応液を10%
塩酸で酸性にし析出した沈殿を濾取し、乾燥後
メタノールから再結晶して融点249〜251℃、黄
色結晶状の7−ヒドロキシ−2−ベンゾフラニ
ル−7′−カルボキシメトキシ−2′−ベンゾフラ
ニルケトン0.6g(収率95.2%)をえる。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3550〜3350(νOH),3100〜2850(νCH),
1720(νCOOH),1620(νCO),1560,1490
(arom,C=C) (3)前記(2)でえられた化合物を実施例1の(3)と同様
に処理すると融点280℃以上、黄色粉末状の7
−ヒドロキシ−2−ベンゾフラニル−7′−カル
ボキシメトキシ−2′−ベンゾフラニルケトン・
ジナトリウム塩(収率約100%)をえた。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3100〜2850(νCH),1620(νCO),1600,1400
(νCOO),1560,1480(arom,C=C) 実施例 5 {7−ヒドロキシ−2−ベンゾフラニル−7′−
〔N−[1−カルボキシ−2−(4−ヒドロキシ
フエニル)エチル]カルバモイルメトキシ〕−
2′−ベンゾフラニルケトンおよびそのトリナト
リウム塩の製造} (1) 実施例4の(2)でえられた7−ヒドロキシ−2
−ベンゾフラニル−7′−カルボキシメトキシ−
2′−ベンゾフラニルケトン0.8g(0.0022モル)、
ジメチルホルムアミド8mlおよびN−ヒドロキ
シコハク酸イミド0.4g(0.0033モル)を混合
し、−10℃〜0℃に冷却した溶液に、N,N′−
ジシクロヘキルカルボジイミド0.5g(0.0024
モル)をジメチルホルムアミド2mlにとかして
加え、さらに約10分後、チロシンベンジルエス
テル・パラトルエンスルホン酸塩1g(0.0022
モル)をジメチルホルムアミド6mlに懸濁し、
トリエチルアミン0.2g(0.0022モル)で中和
した溶液を加え、15分反応後、徐々に室温に戻
して一夜撹拌した後反応液を濾過し、濾液を減
圧下に濃縮し残渣を酢酸エチルにとかし、酢酸
エチル層を10%クエン酸、水、4%炭酸水素ナ
トリウム、ついで水の順で洗浄し、乾燥、濃縮
後、残渣を酢酸エチルまたは酢酸エチルと石油
エーテルの混液から再結晶して、融点112〜114
℃、黄色結晶状の7−ヒドロキシ−2−ベンゾ
フラニル−7′−〔N−[1−ベンジルオキシカル
ボニル−2−(4−ヒドロキシフエニル)エチ
ル]カルバモイルメトキシ〕−2′−ベンゾフラ
ニルケトン0.76g(収率56.7%)をえる。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3400(νOH),3300(νNH),3100〜2850
(νCH),1735(νCOO),1660(νCONH),
1630(νCO),1560,1490(arom,C=C) (2)前記(1)でえられた化合物0.5g(0.0008モル)
および2N−水酸化ナトリウム水溶液10mlとを
混合し、室温で1.5時間反応する。反応終了後
反応液を10%塩酸で酸性し析出した沈殿を濾取
し、水洗、乾燥後、エタノールと石油エーテル
との混液から再結晶して分解241〜243℃、黄色
結晶状の7−ヒドロキシ−2−ベンゾフラニル
−7′−〔N−[1−カルボキシ−2−(4−ヒド
ロキシフエニル)エチル]カルバモイルメトキ
シ〕−2′−ベンゾフラニルケトン0.3g(収率
71.4%)をえる。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3450〜3300(νOHとνNH),3100〜2850(νCH),
1720(νCOOH),1650(νCONH),1620(νCO),
1560,1490(arom,C=C) (3) 前記(2)でえられた化合物を実施例1の(3)と同
様に処理して融点280℃以上、褐色綿状の7−
ヒドロキシ−2−ベンゾフラニル−7′−〔N−
[1−カルボキシ−2−(4−ヒドロキシフエニ
ル)エチル]カルバモイルメトキシ〕−2′−ベ
ンゾフラニルケトン・トリナトリウム塩(収率
約100%)をえた。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3350(νNH)3100〜2850(νCH),1660
(νCCONH),1620(νCO),1600,1410
(νCOO),1560,1490(arom,C=C) 実施例 6 ビス{7−〔N−[1−カルボキシ−2−(4−
ヒドロキシフエニル)エチル]カルバモイルメ
トキシ〕−2−ベンゾフラニル}ケトンおよび
そのテトラナトリウム塩の製造 (1) 実施例1の(2)でえられたビス(7−カルボキ
シメトキシ−2−ベンゾフラニル)ケトン1.2
g(0.003モル)、ジメチルホルムアミド12mlお
よびN−ヒドロキシコハク酸イミド1.2g
(0.0099モル)を混合し、−10〜0℃に冷却した
溶液に撹拌下に、N,N′−ジシクロヘキシル
カルボジイミド1.2g(0.006モル)をジメチル
ホルムアミド4.5mlにとかして加え、さらに約
10分後、チロシンベンジルエステル・パラトル
エンスルホン酸塩2.7g(0.006モル)をジメチ
ルホルムアミド12mlに懸濁し、トリエチルアミ
ン0.6g(0.006モル)で中和した溶液を加え、
15分間反応後、徐々に室温に戻して一夜撹拌し
た後、反応液を濾過し、濾液を減圧下に濃縮
し、残渣を酢酸エチルにとかし、酢酸エチル層
を10%クエン酸、水、4%炭酸水素ナトリウム
ついで水の順で洗浄し、乾燥後濃縮し、残渣を
酢酸エチルと石油エーテルとの混液から再結晶
して分解点83〜85℃、淡黄色結晶のビス{7−
〔N−[1−ベンジルオキシカルボニル−2−
(4−ヒドロキシフエニル)エチル]カルバモ
イルメトキシ〕−2−ベンゾフラニル}ケトン
2.55g(収率94.4%)をえる。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3400(νOH),3300(νNH),3100〜2850
(νCH),1740〜1730(νCOO),1665
(νCONH),1635(νCO),1560,1485
(arom,C=C) (2) 前記(1)でえられた化合物1.7g(0.0019モ
ル)、メタノール20mlおよびアセトニトリル20
mlに混合してとかし2N−水酸化ナトリウムを
加え室温で4時間反応する。反応終了後、反応
液を減圧下で濃縮し、10%塩酸で酸性にし析出
した沈殿を濾取、水洗、乾燥後メタノールと石
油エーテルとの混液から再結晶して融点180〜
182℃、分解点198〜200℃、黄色結晶状のビス
{7−〔N−[1−カルボキシ−2−(4−ヒドロ
キシフエニル)エチル]カルバモイルメトキ
シ〕−2−ベンゾフラニル}ケトン1.0g(収率
71.4%)をえる。 元素分析値:C39H32O13N2・4H2Oとして 計算値:C57.92 H4.99 N3.46 実測値:C57.69 H4.84 N3.25 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3400(νOH),3250(νNH),3100〜2850
(νCH),1720(νCOOH),1670(νCONH),
1620(νCO),1555,1485(arom,C=C) (3) 前記(2)でえられた化合物0.9g(0.0012モ
ル)、2N−水酸化ナトリウム4ml、およびエタ
ノール10mlを混合溶解したのち反応液を冷却
後、減圧下に濃縮し、残渣をメタノールと酢酸
エチルとの混液から再結晶して分解点250〜252
℃、黄色結晶状のビス{7−〔N−[1−カルボ
キシ−2−(4−ヒドロキシフエニル)エチル]
カルバモイルメトキシ〕−2−ベンゾフラニル}
ケトン・テトラナトリウム塩0.8g(収率80%)
をえる。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3350(νNH),3100〜2850(νCH),1660
(νCONH),1630(νCO),1590,1400
(νCOO),1560,1485(arom,C=C) 実施例 7 {ビス〔7−[N−(1−カルボキシ−3−メチ
ルチオプロピル)カルバモイルメトキシ]−2
−ベンゾフラニル〕ケトンおよびそのジナトリ
ウム塩の製造} チロシンベンジルエステル・パラトルエンスル
ホン酸塩に代えて、メチオニンメチルエステル塩
酸塩を用いたはかは実施例6と同様にして、それ
ぞれ、 (1) ビス〔7−[N−(1−メトキシカルボニル−
3−メチルチオプロピル)カルバモイルメトキ
シ]−2−ベンゾフラニル〕ケトン 淡黄白色結晶、融点118〜120℃、(酢酸エチ
ルから再結晶)、収率61% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3300(νNH),3100〜2850(νCH),1750〜
1740(νCOO),1680(νCONH),1640(νCO),
1560,1485(arom,C=C),1325(νS−
CH3) (2) ビス〔7−[N−(1−カルボキシ−3−メチ
ルチオプロピル)カルバモイルメトキシ]−2
−ベンゾフラニル〕ケトン 黄色結晶、分解点91〜93℃(メタノールとエ
ーテルの混液から再結晶)、収率95% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3250(νNH),3100〜2850(νCH),1730〜
1720(νCOOH),1660(νCONH),1630
(νCO),1560,1485(arom,C=C),1325
(νS−CH3) (3) ビス〔7−[N−(1−カルボキシ−3−メチ
ルチオプロピル)カルバモイルメトキシ]−
2−ベンゾフラニル〕ケトン・ジナトリウム
塩 黄色結晶、分解点255〜257℃(メタノール
と酢酸エチルの混液から再結晶)、収率81.1
% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3350(νNH),3100〜2850(νCH),1660
(νCONH),1620(νCO),1590,1405
(νCOO),1560,1485(arom,C=C),
1325(νS−CH3) をえた。 実施例 8 ビス〔7−[N−(1−カルボキシ−2−ヒドロ
キシプロピル)カルバモイルメトキシ]−2−
ベンゾフラニル〕ケトンの製造 チロシンベンジルエステル・パラトルエンスル
ホン酸塩に代えて、スレオニンベンジルエステチ
ル・シユウ酸塩を用いたほかは実施例6と同様に
して、それぞれ、 (1) ビス〔7−[N−(1−ベンジルオキシカルボ
ニル−2−ヒドロキシプロピル)カルバモイル
メトキシ]−2−ベンゾフラニル〕ケトン 黄色結晶、融点121〜124℃(エタノールから
再結晶)、収率50% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3400〜(νOH),3300(νNH),3100〜2900
(νCH),1740(νCOO),1600(νCONH),
1635(νCO),1560,1490(arom,C=C) (2) ビス〔7−[N−(1−カルボキシ−2−ヒド
ロキシプロピル)カルバモイルメトキシ]−2
−ベンゾフラニル〕ケトン 淡黄色結晶、分解点198〜200℃(エタノール
と石油エーテルとの混液から再結晶する)、収
率78.9% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3400(νOH),3300(νNH),3100〜2900
(νCH),1730(νCOOH),1660(νCONH),
1630(νCO),1560,1485(arom,C=C) をえた。 実施例 9 ビス〔7−[N−1,3−ジカルボキシプロピ
ル)カルバモイルメトキシ]−2−ベンゾフラ
ニル〕ケトンの製造 チロシンベンジルエステル・パラトルエンスル
ホン酸塩に代えて、グルタミン酸ジベンジルエス
テル・パラトルエンスルホン酸塩を用いたほかは
実施例6と同様にして、それぞれ、 (1) ビス〔7−[N−(1,3−ジベンジルオキシ
カルボニルプロピル)カルバモイルメトキシ]
−2−ベンゾフラニル〕ケトン 黄色結晶、融点82〜84℃(酢酸エチルと石油
エーテルとの混液から再結晶)、収率80% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3300(νNH),3150〜2850(νCH),1740〜
1720(νCOO),1670(νCONH),1640(νCO),
1560,1490(arom,C=C) (2) ビス〔7−[N−(1,3−ジカルボキシプロ
ピル)カルバモイルメトキシ]−2−ベンゾフ
ラニル〕ケトン 黄色結晶、分解点95〜97℃(エタノールと石
油エーテルとの混液から再結晶)、収率83.3% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3350(νNH),3150〜2850(νCH),1720
(νCOOH),1670(νCONH),1620(νCO),
1560,1485(arom,C=C) をえた。 実施例 10 ビス〔7−[N−(1,2−ジカルボキシエチ
ル)カルバモイルメトキシ]−2−ベンゾフラ
ニル〕ケトンおよびそのテトラナトリウム塩の
製造 チロシンベンジルエステル・パラトルエンスル
ホン酸塩に代えて、アスパラギン酸ジベンジルエ
ステル・パラトルエンスルホン酸塩を用いたほか
は実施例6と同様にして、それぞれ、 (1) ビス〔7−[N−(1,2−ジベンジルオキシ
カルボニルエチル)カルバモイルメトキシ]−
2−ベンゾフラニル〕ケトン 白色結晶、融点140〜142℃(酢酸エチルから
再結晶)、収率60% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3300(νNH),3100〜2850(νCH),1750〜
1730(νCOO),1680(νCONH),1640(νCO),
1565,1490(arom,C=C) (2) ビス〔7−[N−(1,2−ジカルボキシエチ
ル)カルバモイルメトキシ]−2−ベンゾフラ
ニル〕ケトン 黄色結晶、融点108〜110℃(メタノールと酢
酸エチルと石油エーテルとの混液から再結晶)、
収率66.7% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3350(νNH),3100〜2850(νCH),1730〜
1720(νCOOH),1670〜1660(νCONH),
1630(νCO),1560,1490(arom,C=C) (3) ビス〔7−[N−(1,2−ジカルボキシエチ
ル)カルバモイルメトキシ]−2−ベンゾフラ
ニル〕ケトンのテトラナトリウム塩 黄色粉末、分解点235〜237℃(水とエタノー
ルとの混液から再結晶)、収率90.9% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3350(νNH),3100〜2850(νCH),1670〜
1660(νCONH),1620(νCO),1590,1400
(νCOO),1560,1490(arom,C=C) をえた。 実施例 11 ビス〔7−(N−カルボキシメチルカルバモイ
ルメトキシ)−2−ベンゾフラニル〕ケトンお
よびそのジナトリウム塩の製造 チロシンベンジルエステル・パラトルエンスル
ホン酸塩に代えて、グリシンエチルエステル・塩
酸塩を用いたほかは実施例6と同様にして、それ
ぞれ、 (1) ビス〔7−(N−エトキシカルボニルメチル
カルバモイルメトキシ)−2−ベンゾフラニル〕
ケトン 淡黄白色結晶、融点165〜167℃(クロロホル
ムと酢酸エチルとの混液から再結晶)、収率70
% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3350(νNH),3100〜2850(νCH),1750〜
1735(νCOO),1665(νCONH),1640(νCO),
1560,1490(arom,C=C) (2) ビス〔7−N−カルボキシメチルカルバモイ
ルメトキシ)−2−ベンゾフラニル〕ケトン 淡黄色微針晶、分解点220〜222℃(エタノー
ルから再結晶)、収率85.5% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3350(νNH),3100〜2850(νCH),1740〜
1730(νCOOH),1660(νCONH),1630
(νCO),1560,1490(arom,C=C) (3) ビス〔7−(N−カルボキシメチルカルバモ
イルメトキシ)−2−ベンゾフラニル〕ケト
ン・ジナトリウム塩 黄色結晶、分解点258〜260℃(水とエタノー
ルとの混液から再結晶)、収率98% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3350(νNH),3100〜2850(νCH),1670
(νCONH),1630(νCO),1590,1390
(νCOO),1560,1490(arom,C=C) をえた。 実施例 12 ビス〔7−[N−(1−カルボキシ−2−ヒドロ
キシエチル)カルバモイルメトキシ]−2−ベ
ンゾフラニル〕ケトンおよびそのジナトリウム
塩の製造 チロシンベンジルエステル・パラトルエンスル
ホン酸塩に代えて、セリンメチルエステル・塩酸
塩を用いたほかは実施例6と同様にして、それぞ
れ、 (1) ビス〔7−[N−(1−メトキシカルボニル−
2−ヒドロキシエチル)カルバモイルメトキ
シ]−2−ベンゾフラニル〕ケトン 淡黄色結晶、融点131〜133℃(クロロホルム
と酢酸エチルとの混液から再結晶)、収率83% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3500〜3400(νOH),3300(νNH),3100〜
2850(νCH),1760〜1750(νCOO),1660
(νCONH),1630(νCO),1570,1495
(arom,C=C) (2) ビス〔7−[N−(1−カルボキシ−2−ヒド
ロキシエチル)カルバモイルメトキシ]−2−
ベンゾフラニル〕ケトン 黄色結晶、分解点195〜197℃(ジメチルホル
ムアミドと水との混液から再結晶)、収率73% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3350〜3450(νOH),3350(νNH),3100〜
2850(νCH),1740〜1730(νCOO),1660
(νCO),1630(νCO),1570,1495(arom,C
=C) (3) ビス〔7−[N−(1−カルボキシ−2−ヒド
ロキシエチル)カルバモイルメトキシ]−2−
ベンゾフラニル〕ケトン・ジナトリウム塩 黄色結晶、分解点205〜208℃(水とエタノー
ルとの混液から再結晶)、収率95.2% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3550〜3400(νOH),3300(νNH),3100〜
2850(νCH),1670〜1660(νCONH),1630
(νCO),1660,1400(νCOO),1565,1495
(arom,C=C) をえた。 実施例 13 ビス〔7−[N−(1−カルボキシ−2−フエニ
ルエチル)カルバモイルメトキシ]−2−ベン
ゾフラニル〕ケトンおよびそのジナトリウム塩
およびジカリウム塩の製造 チロシンベンジルエステル・パラトルエンスル
ホン酸塩に代えて、フエニルアラニンエチルエス
テル・塩酸塩を用いてほかは実施例6と同様にし
て、 (1) ビス〔7−[N−(1−エトキシカルボニル−
2−フエニルエチル)カルバモイルメトキシ]
−2−ベンゾフラニル〕ケトン 淡茶色微針晶、融点146〜148℃(酢酸エチル
または酢酸エチルと石油エーテルとの混液から
再結晶)収率72.4% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3300(νNH),3100〜2850(νCH),1740〜
1730(νCOO),1660(νCONH),1640(νCO),
1560,1490(arom,C=C) をえる。 (2) ビス〔7−[N−(1−カルボキシ−2−フエ
ニルエチル)カルバモイルメトキシ]−2−ベ
ンゾフラニル〕ケトン 前記(1)でえられた化合物0.45g(0.0006モ
ル)を3N−塩酸10mlに懸濁し、約30分間還流
する。反応終了後、反応液を冷却後、濾取、水
洗、乾燥し、メタノールと石油エーテルとの混
液から再結晶して融点164〜166℃、黄色結晶の
ビス〔7−[N−(1−カルボキシ−2−フエニ
ルエチル)カルバモイルメトキシ]−2−ベン
ゾフラニル〕ケトン0.3g(収率71.4%)をえ
る。 元素分析値:C29H32O11N2・H2Oとして 計算値:C64.82 H4.74 N3.88 実測値:C64.58 H4.58 N3.73 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3400(νNH),3100〜2850(νCH),1660
(νCONH),1620(νCO),1590,1400
(νCOO),1560,1490(arom,C=C) (3) 前記(2)でえられた化合物0.76g(0.001モル)
を0.1N−水酸化ナトリウム20mlに溶解し凍結
乾燥して黄色綿状の分解点215〜217℃のビス
〔7−[N−(1−カルボキシ−2−フエニルエ
チル)カルバモイルメトキシ]−2−ベンゾフ
ラニル〕ケトン・ジナトリウム塩0.75g(約
100%)をえた。 (4) 前記(2)でえられた化合物0.76g(0.001モル)
を0.1N−水酸化カリウム20mlにとかし、凍結
乾燥して橙黄色粉末状、分解点280℃のビス
〔7−[N−(1−カルボキシ−2−フエニルエ
チル)カルバモイルメトキシ]−2−ベンゾフ
ラニル〕ケトン・ジカリウム塩0.78g(約100
%)をえた。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3350(νNH),3100〜2850(νCH),1679〜
1600(νCONH),1630(νCO),1600,1400
(νCOO),1570,1490(arom,C=C) 実施例 14 ビス{6−〔N−[1−カルボキシ−2−(4−
ヒドロキシフエニル)エチル]カルバモイルメ
トキシ〕−2−ベンゾフラニル}ケトンおよび
そのテトラナトリウム塩の製造 ビス(7−カルボキシメトキシ−2−ベンゾフ
ラニル)ケトンに代えて、実施例2の(2)でえられ
た化合物のビス(6−カルボキシメトキシ−2−
ベンゾフラニル)ケトンを用いたほかは実施例6
と同様にして、それぞれ、 (1) ビス{6−〔N−[1−ベンジルオキシカルボ
ニル−2−(4−ヒドロキシフエニル)エチル]
カルバモイルメトキシ〕−2−ベンゾフラニル}
ケトン 黄色微針晶、融点83〜85℃(酢酸エチルと石
油エーテルとの混液から再結晶)、収率65.2% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3450〜3250(νOHと,NH),3100〜2850
(νCH),1740(νCOO),1660(νCONH),
1620(νCO),1550,1490(arom,C=C)
1570,1500(νC=C,aromatic) (2) ビス{6−〔N−[1−カルボキシ−2−(4
−ヒドロキシフエニル)エチル]カルバモイル
メトキシ〕−2−ベンゾフラニル}ケトン 黄色結晶、融点111〜113℃、 分解点125〜127℃(メタノールから再結晶)、
収率82.5% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3450〜3350(νOH),3250(νNH),3100〜
2850(νCH),1720(νCOOH),1670
(νCONH),1620(νCO),1550,1490
(arom,C=C) (3) ビス{6−〔N−[1−カルボキシ−2−(4
−ヒドロキシフエニル)エチル]カルバモイル
メトキシ〕−2−ベンゾフラニル}ケトン・テ
トラナトリウム塩 橙黄色結晶、分解点244〜247℃(水とエタノ
ールとの混液から再結晶)、収率87% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3350(νNH),3100〜2850(νCH),1670〜
1660(νCONH),1620(νCO),1590,1400
(νCOO),1550,1490(arom,C=C) をえた。 実施例 15 ビス{4−〔N−[1−カルボキシ−2−(4−
ヒドロキシフエニル)エチル]カルバモイルメ
トキシ〕−2−ベンゾフラニル}ケトンおよび
そのテトラナトリウム塩の製造 (1) ブロム酢酸5g(0.0362モル)、ジクロロメ
タン40mlおよびN,N′−ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド9.0g(0.043モル)を混合した溶
液に氷水中に冷却しながら、チロシンベンジル
エステル・パラトルエンスルホン酸塩16.0g
(0.043モル)をジメチルホルムアミド30mlに溶
解しトリエチルアミン3.5gを加えて中和した
溶液を滴下する。滴下後次第に室温に戻し一夜
撹拌した後反応液を濾過して沈殿物を除き、濾
液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムに付しク
ロロホルムで溶出して融点56〜58℃、淡黄色結
晶状のN−ブロモアセチルチロシンベンジルエ
ステル12.5g(収率88%)をえる。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3500〜3300(νOH,νNH),3100〜2800
(νCH),1740(νCOO),1660〜1650
(νCONH),740(νC−Cl), (2) 参考例9でえられたビス(4−ヒドロキシ−
2−ベンゾフラニル)ケトン1.0g(0.0034モ
ル)、ジメチルホルムアミド10mlおよび無水炭
酸カリウム0.9g(0.0068モル)を混合し、室
温で30分間反応後、前記(1)でえられた化合物
2.7g(0.0068モル)を加え、さらに室温で一
夜反応する。つづいて50℃で1時間反応後、反
応液を氷水中に注ぎ析出した沈殿を濾取し、水
洗後乾燥し酢酸エチルと石油エーテルとの混液
から再結晶して融点93〜95℃、黄色結晶のビス
{4−〔N−[1−ベンジルオキシカルボニル−
2−(4−ヒドロキシフエニル)エチル]カル
バモイルメトキシ〕−2−ベンゾフラニル}ケ
トン2.3g(収率76.7%)をえる。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3450〜3250(νOH,νNH),3100〜2850
(νCH),1750(νCOO),1680(νCONH),
1620(νCO)1555,1500(arom,C=C) (3) 前記(2)でえられた化合物2.0g(0.002モル)
を2N−水酸化ナトリウム20mlに懸濁し、室温
で1.5時間反応し反応終了後10%塩酸で酸性に
し、析出した沈殿物を濾取、水洗、乾燥後、酢
酸エチルまたは酢酸エチルと石油エーテルとの
混液から再結晶して、分解点131〜133℃、黄色
結晶状のビス{4−〔N−[1−カルボキシ−2
−(4−ヒドロキシフエニル)エチル]カルバ
モイルメトキシ〕−2−ベンゾフラニル}ケト
ン1.0g(収率62.5%)をえる。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3450〜3350(νOH),3300(νNH),3100〜
2850(νCH),1740〜1730(νCOOH),1670
(νCONH),1620(νCO),1550,1500
(arom,C=C) (4) 前記(3)でえられた化合物0.3g(0.0042モル)
を0.1N−水酸化ナトリウム17mlにとかし凍結
乾燥して分解点260〜262℃、褐色綿状のビス
{4−〔N−[1−カルボキシ−2−(4−ヒドロ
キシフエニル)エチル]カルバモイルメトキ
シ〕−2−ベンゾフラニル〕ケトン・テトラナ
トリウム塩0.35g(収率約100%)をえた。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3400(νNH),3100〜2850(νCH),1670〜
1660(νCONH),1610(νCO),1600,1400
(νCOO),1550,1500(arom,C=C) 実施例 16 ビス〔7−[N−(1−カルボキシ−2−メチル
ブチル)カルバモイルメトキシ]−2−ベンゾ
フラニル〕ケトンおよびそのジナトリウム塩の
製造 (1) 実施例1の(2)でえられたビス(7−カルボキ
シメトキシ−2−ベンゾフラニル)ケトン1.2
g(0.003モル)、テトラヒドロフラン6ml、ジ
メチルホルムアミド6mlおよびトリエチルアミ
ン0.6g(0.006モル)を混合し、ついで氷水中
で冷却下に、クロロ炭酸エチル0.64g(0.006
モル)を加え、さらに15分後にイソロイシンベ
ンジルエステル・パラトルエンスルホン酸塩
2.4g(0.006モル)をテトラヒドロフラン6ml
にとかしトリエチルアミン0.6g(0.006モル)
で中和した溶液を加え、1時間後に室温に戻し
一夜反応する。反応終了後反応液を濾過し濾液
を濃縮し、残渣を酢酸エチルにとかし、10%ク
エン酸、水、4%炭酸水素ナトリウム、水の順
で洗浄を行い、乾燥後濃縮して油状物質のビス
〔7−[N−(1−ベンジルオキシカルボニル−
2−メチルブチル)カルバモイルメトキシ]−
2−ベンゾフラニル〕ケトン2.0g(収率83.3
%)をえる。 (2) 前記(1)でえられた化合物2.0g(0.00245モ
ル)、アセトン10mlおよび1N−水酸化ナトリウ
ム水溶液40mlを混合し、50℃で2時間反応後、
反応液に酢酸エチル50mlを加え、水層を分取
し、2N−塩酸で酸性にし、析出した油状物質
を酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を水洗、
乾燥後濃縮し、残渣を酢酸エチルとエーテルと
の混液から再結晶して、融点158〜160℃、淡黄
色結晶のビス〔7−[N−(1−カルボキシ−2
−メチルブチル)カルバモイルメトキシ]−2
−ベンゾフラニル〕ケトン1.2g(収率75%)
をえる。 元素分析値:C33H36O11N2として 計算値:C62.26 H5.70 N4.40 実測値:C62.41 H5.84 N4.20 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3300(νNH),3100〜2850(νCH),1730〜
1720(νCOOH),1670〜1660(νCONH),
1630(νCO),1570,1490(arom,C=C) (3) 前記(2)でえられた化合物0.6g(0.001モル)
を0.1N−水酸化ナトリウム20mlにとかし凍結
乾燥して分解点210℃、黄色粉末状のビス〔7
−[N−(1−カルボキシ−2−メチルブチル)
カルバモイルメトキシ]−2−ベンゾフラニル〕
ケトン・ジナトリウム塩0.68g(収率約100%)
をえた。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3300(νNH),3100〜2900(νCH),1680〜
1670(νCONH),1630〜1620(νCO),1600,
1410(νCOO),1570,1500(arom,C=C) 実施例 17 ビス〔7−[N−(1−カルボキシ−5−アミノ
ペンチル)カルバモイルメトキシ]−2−ベン
ゾフラニル〕ケトンの製造 イソロイシンベンジルエステル・パラトルエン
スルホン酸塩に代えて、ベンジルオキシカルボニ
ルリジンベンジルエステル・パラトルエンスルホ
ン酸塩を用いたほかは実施例16と同様にして、 (1) ビス〔7−[N−(1−ベンジルオキシカルボ
ニル−5−ベンジルオキシカルボニルアミノペ
ンチル)カルバモイルメトキシ]−2−ベンゾ
フラニル〕ケトン 淡黄色結晶、融点90〜92℃(酢酸エチルとエ
ーテルとの混液から再結晶)、収率66.2% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3300(νNH),3100〜2850(νCH),1750
(νCOO),1680〜1660(νCONH),1630
(νCO),1560,1485(arom,C=C) をえた。 (2) ビス〔7−[N−(1−カルボキシ−2−アミ
ノペンチル)カルバモイルメトキシ]−2−ベ
ンゾフラニル〕ケトン 前記(1)でえられた化合物0.5g(0.45ミリモ
ル)を酢酸1mlにとかし25%臭化水素酸酢酸溶
液3mlを加え、室温で2時間反応する。反応終
了後無水エーテルを沈殿物が析出しなくなるま
で加える。析出した淡黄色沈殿物を濾取し、エ
ーテルで洗浄し、乾燥するとビス〔7−[N−
(1−ベンジルオキシカルボニル−5−アミノ
ペンチル)カルバモイルメトキシ]−2−ベン
ゾフラニル〕ケトンの臭化水素酸塩がえられ、
これを水5mlにとかし、1N−水酸化ナトリウ
ム20mlを加えて50℃で1時間反応する。反応終
了後4N−塩酸で中和後、Dowex50W×8
(H+)〔ダウケミカル社製〕のイオン交換樹脂
カラムに付し0.5N−アンモニア水溶液で溶出
し、流出物を凍結乾燥して、分解点180℃、淡
黄褐色粉末状のビス〔7−[N−(1−カルボキ
シ−5−アミノペンチル)カルバモイルメトキ
シ]−2−ベンゾフラニル〕ケトン0.1g(収率
33.3%)をえた。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3450〜3300(νNH),3100〜2850(νCH),
1700(νCOOH),1680〜1660(νCONH),
1640〜1630(νCO),1570,1495(arom,C=
C) 実施例 18 ビス〔4,5−ジクロロ−7−[N−(1−カル
ボキシ−2−フエニルエチル)カルバモイルメ
トキシ]−2−ベンゾフラニル〕ケトンの製造 (1) フエニルアラニンエチルエステル・塩酸塩
2.3g(0.01モル)とジクロロメタン15mlとを
混合しトリエチルアミン1.0g(0.01モル)を
加え、次いでブロモアセチルブロミド2.0g
(0.01モル)を加え室温で1.5時間反応する。反
応液を濾過し、濾液を濃縮し残渣を酢酸エチル
にとかし、酢酸エチル層を水洗、脱水後濃縮し
残渣をシリカゲルカラムに付しクロロホルムで
溶出して、融点65〜67℃、白色結晶状のN−ブ
ロモアセチルフエニルアラニンエチルエステル
2.0g(収率66.7%)をえる。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3350(νNH),3150〜2850(νCH),1745〜
1740(νCOO),1660〜1650(νCONH),650
(νC−Br) (2) 参考例10でえられたビス(4,5−ジクロロ
−7−ヒドロキシ−2−ベンゾフラニル)ケト
ン0.4g(0.00092モル)をジメチルホルムアミ
ド6mlに懸濁し、無水炭酸カリウム0.26g
(0.00184モル)を加え、室温で30分間反応後、
前記(1)でえられた化合物0.6g(0.00184モル)
を加えさらに室温で一夜反応する。反応終了後
反応液を氷水中に注ぎ、析出した沈殿を濾取、
水洗、乾燥後、クロロホルムと酢酸エチルとの
混液から再結晶して、融点170〜172℃、黄土色
結晶のビス〔4,5−ジクロロ−7−[N−(1
−エトキシカルボニル−2−フエニルエチル)
カルバモイルメトキシ]−2−ベンゾフラニル〕
ケトン0.6g(収率75%)をえた。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3300(νNH),3150〜2900(νCH),1750〜
1740(νCOO),1670(νCONH),1660(νCO),
1560,1480(arom,C=C),730(νC−Cl) (3) 前記(2)でえられた化合物0.4g(0.00044モ
ル)をジメチルホルムアミド6mlにとかし、
2N−水酸化カリウム4mlを加えて、60℃〜70
℃で3時間反応し、反応液を濾過して不溶物を
除去し、濾液を2N−塩酸で酸性にし析出した
沈殿を濾取し、水洗、乾燥後酢酸エチルと石油
エーテルとの混液から再結晶して、融点130〜
132℃、淡黄色結晶のビス〔4,5−ジクロロ
−7−[N−(1−カルボキシ−2−フエニルエ
チル)カルバモイルメトキシ]−2−ベンゾフ
ラニル〕ケトン0.2g(収率54.1%)をえた。 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3400(νNH),3150〜2900(νCH),1740
(νCOOH),1680〜1670(νCONH),1660
(νCO),1560,1480(arom,C=C),735
(νC−Cl) 実施例 19 ビス〔4,6−ジブロモ−7−[N−(1−カル
ボキシ−2−フエニルエチル)カルバモイルメ
トキシ]−2−ベンゾフラニル〕ケトンの製造 ビス(4,5−ジクロロ−7−ヒドロキシ−2
−ベンゾフラニル)ケトンに代えて、参考例11で
えたビス(4.6−ジブロモ−7−ヒドロキシ−2
−ベンゾフラニル)ケトンを用いたほかは実施例
18と同様にして、それぞれ、 (1) ビス〔4,6−ジブロモ−7[N−(1−エト
キシカルボニル−2−フエニルエチル)カルバ
モイルメトキシ]−2−ベンゾフラニル〕ケト
ン 茶褐色結晶状、融点131〜133℃(酢酸エチル
と石油エーテルとの混液から再結晶)、収率65
% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3300(νNH),3150〜2900(νCH),1750〜
1740(νCOO),1680〜1670(νCONH),1650
(νCO),1570,1470(arom,C=C),570
(νC−Br) (2) ビス〔4,6−ジブロモ−7[N−(1−カル
ボキシ−2−フエニルエチル)カルバモイルメ
トキシ]−2−ベンゾフラニル〕ケトン 黄色結晶状、分解点243〜245℃(クロロホル
ムと石油エテールとの混液から再結晶)、収率
90% 赤外線吸収スペクトル(KBr錠;cm-1) 3300(νNH),3150〜2900(νCH),1730
(νCOOH),1670(νCONH),1640(νCO),
1570,1470(arom,C=C),570(νC−Br) をえた。 試験例 1 〔アルドースレダクターゼ阻害作用〕 アルドースレダクターゼに対する各化合物の阻
害作用はハイマンらの方法〔S.ハイマン、J.H.キ
ノシタ、ジヤーナル・オブ・バイオロジカルケミ
ストリー(J.Biol.Chem)240巻、877〜882頁
(1965)〕によつて調べた。 アルドースレダクターゼはウイスター系雄性ラ
ツト水晶体より調製した。すなわちラツトの水晶
体(約20個)を1mMメルカプトエタノールおよ
び1mM−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチ
ドリン酸(NADP)を含む0.1Mリン酸緩衝液
(PH6.8)2ml中でホモゲナイズした後、遠心分
離(10000×g、15分)し、その上清液を粗酵素
液とした。阻害作用を調べる際には、別に反応液
として0.104mMNADPH、(還元型NADP)、
10mM−DL−グリセルアルデヒドを含む0.1Mリ
ン酸緩衝液(PH6.2)1.5mlを用意し、この溶液
に本発明化合物の各濃度の被験液15μを加え
た。反応は先に調製した粗酵素液20μを加えて
開始し、200秒間のNADPHの340nmの吸光度の
減少より反応速度を求めた。なお測定はユニオン
技研製自記分光光度計SM−401にて行い、酵素
反応によらない非特異的な吸光度の減少は対照キ
ユベツトより自動的に補正した。各薬物のアルド
ースレダクターゼ阻害作用の強さは、反応速度を
50%抑制するIC50値で比較した。えられた結果を
第1表に示す。
【表】 試験例 2 〔血小板凝集抑制作用〕 家兎(白色在来種)の耳血管より採血し、ベン
ジガー等の方法〔N.L.ベンジガー、P.W.マジエ
ラス:メソツド・エンザイモロジー、(Methods
Enzymol.)31、149〜155(1974)〕にしたがつて
洗浄血小板を調製した。血小板は最終濃度が6×
108細胞/mlになるように15mMトリスー塩酸緩
衝液に懸濁し、この溶液に供試化合物を添加して
37℃で2時間インキユベーシヨンした。ついでト
ロンビン〔最終濃度0.2ユニツト/ml、持田製薬
(株)製〕を加えて刺激し、凝集反応をアグリゴメー
ター(ブリストン社製)で観察して供試化合物の
凝集抑制活性を求めた。
【表】 数値は3例の平均値を示す。 試験例 3 〔毒性試験〕 各化合物をddY系雄性マウス(5週令)に1、
3、5、10g/Kg各用量を経口投与(10%アラビ
アゴム懸濁液として)して1週間にわたつて急性
毒性を調べたところ死亡例はいずれの薬物、用量
共にみられなかつた。また1週間後に動物を屠殺
して、各臓器の肉眼的変化を調べたが特に異常は
観察されなかつた。したがつて各化合物の急性毒
性値(LD50値)は10g/Kg以上であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔式中、R1はH、CH2COOHまたは
    CH2CONHC(−M)HCOOH(ただし、−NHC
    (−M)HCOO−はタンパク質の構成要素である
    α−アミノ酸残基)、R2はCH2COOHまたは
    CH2CONHC(−M)HCOOH(ただし、−NHC
    (−M)HCOO−はタンパク質の構成要素である
    α−アミノ酸残基)、XおよびYはHまたはハロ
    ゲン原子を表わし、R1O基、R2O基、X基および
    Y基はベンゾフラン環の4、5、6または7位の
    任意の位置に置換している。〕で示されるビスベ
    ンゾフラニルケトン誘導体またはその塩。
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