JPH0465877B2 - - Google Patents

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JPH0465877B2
JPH0465877B2 JP19690184A JP19690184A JPH0465877B2 JP H0465877 B2 JPH0465877 B2 JP H0465877B2 JP 19690184 A JP19690184 A JP 19690184A JP 19690184 A JP19690184 A JP 19690184A JP H0465877 B2 JPH0465877 B2 JP H0465877B2
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JP
Japan
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radically polymerizable
group
meth
amount
parts
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JP19690184A
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JPS6176578A (ja
Inventor
Hiroshi Aoki
Masazumi Izawa
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Cemedine Co Ltd
Original Assignee
Cemedine Co Ltd
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Publication date
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  • Paints Or Removers (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、二液を別々に貯蔵すれば長期間安定
であり、二液を混合するか或いは接触させれば室
温等の低温で速やかに容易に重合硬化する速硬性
の二液タイプのラジカル重合硬化性組成物に関す
る。 (産業上の利用分野) 本発明の二液タイプのラジカル重合硬化性組成
物は、接着剤、コーテイング剤、間〓充填剤、鋳
型剤等として種々の分野において広く使用するこ
とができる。 (従来技術) 従来、二液タイプの硬化性組成物はエポキシ系
のもの及びウレタン系のものが代表的であつた
が、これらの組成物は充分な性能を発揮せしめる
には秤量及び混合を厳密に行なう必要があり、作
業効率上に問題があつた。 また、ラジカル重合性モノマーを主剤とし、一
方の液には重合開始剤として有機過酸化物を含有
せしめ、他方の液には重合促進剤として、たとえ
ば金属キレート化合物、有機アミン、カルボン酸
(カルボン酸無水物を含む)、ポリアミド、三価の
有機リン化合物、チオアミド化合物及び金属塩類
等を含有せしめた二液タイプのラジカル重合性組
成物も既に知られており、かかる二液タイプのラ
ジカル重合性組成物は、厳密な秤量及び混合を行
なわないでも或る程度の優れた性能を発揮でき、
上記のエポキシ系のものやウレタン系のものに較
べて作業効率に優れていることからして、自動車
の各部位の接着、スピーカーの各部位の接着、電
気機器の組立接着、及び保護コーテイング等の分
野において使用すれば、生産効率を向上できるも
のである。 特に、かかる二液タイプのラジカル重合性組成
物において重合促進剤に金属キレート化合物や金
属塩類等の金属化合物、殊にバナジウム化合物を
使用すれば、硬化速度が速く、かつ空気と接触し
た部分の硬化阻害を起さない(すなわち表面硬化
性が良好である)等の優れた性能を発揮せしめる
ことができる(たとえば特開昭59−25855号公
報)。 (発明が解決せんとする問題点) このように、二液タイプのラジカル重合性組成
物において、重合促進剤として金属化合物、殊に
バナジウム化合物を使用すれば速効性等の優れた
性能を発揮させることができるが、バナジウム化
合物を促進剤とする組成物にはなお次のような欠
点があつた。すなわち、バナジウム化合物は自体
不安定であつて、貯蔵中にその重合促進作用が経
時的に次第に低下するし、またバナジウム化合物
をラジカル重合性モノマーを含む液に添加した場
合には、その液が不安定であり、貯蔵中にゲル化
を起す等の欠点があつた。すなわち、重合促進剤
にバナジウム化合物を用いた二液タイプのラジカ
ル重合硬化性組成物は、初期性能が著しく優れて
いるが、その優れた初期性能を貯蔵期間中維持さ
せるのが困難であるという欠点があつた。本発明
はこの問題点を解決せんとするものである。 (問題点の解決手段) 本発明者等は、二液タイプのラジカル重合性組
成物における上記の問題点を解決するために種々
研究を重ねた結果、バナジウム化合物に特定の含
イオウニツケル化合物を併用して重合促進剤に使
用し、かつそのラジカル重合性モノマーの少なく
とも一部に特定の官能基を有するモノマーを使用
すれば、その目的を達成できることを見出し、本
発明に到達したのである。 すなわち、本発明の二液タイプのラジカル重合
性硬化性組成物は、一方の液には有機過酸化物を
他方の液には重合促進剤を含有せしめるラジカル
重合性モノマーを主成分とする二液タイプの硬化
性組成物において、前記の重合促進剤にはバナジ
ウム化合物に一般式 (式中、Rは水素、アルキル基、フエニル基又
はシクロヘキシル基を示す。) で表わされる含イオウニツケル化合物を併用し、
かつ前記のラジカル重合性モノマーには必須成分
としてカルボキシル基、式
【式】(式 中、nは1又は2の数を示す。)で表わされるリ
ン含有基、水酸基、エーテル基、アミノ基及びア
ミド基よりなる群ら選ばれた官能基を少なくとも
1個有する官能性のラジカル重合性(メタ)アク
リル系モノマーの少なくとも1種を使用し、前記
の有機過酸化物の使用量を全ラジカル重合性モノ
マー100重量部に対して0.1〜30重量部とし、前記
のバナジウム化合物の使用量を全ラジカル重合性
モノマー100重量部に対して0.01〜10重量部とし、
前記の含イオウニツケル化合物の使用量をバナジ
ウム化合物量の0.05〜10倍量とし、かつ前記の官
能性のラジカル重合性(メタ)アクリル系モノマ
ーの使用量を全ラジカル重合性モノマー量に対し
て20重量%以上としたことを特徴とするものであ
る。 詳述すれば、本発明の二液タイプのラジカル重
合硬化性組成物は、有機過酸化物を含有せしめた
A液と、バナジウム化合物及び上記一般式()
で表わされる含イオウニツケル化合物〔以下、こ
れを「含イオウニツケル化合物()」というこ
とがある。〕を含有せしめたB液とよりなり、A
液及びB液の少なくとも一方(両方でもよい)に
は、ラジカル重合性モノマーを含有せしめ、かつ
そのラジカル重合性モノマーには必須成分として
カルボキシル基、式
【式】(式中、n は1又は2の数を示す。)で表わされるリン含有
基、水酸基、エーテル基、アミノ基及びアミド基
よりなる群から選ばれた官能基を少なくとも1個
有する官能性のラジカル重合性(メタ)アクリル
系モノマーの少なくとも1種類を使用するもので
ある。その官能性のラジカル重合性モノマーは上
記の官能基を1個有するものであつてもよいし、
2個以上有するものであつても差支えがない。 そして、本発明におけるラジカル重合性モノマ
ーとしては、上記の官能性のラジカル重合性(メ
タ)アクリル系モノマーのみ〔なお、官能性のラ
ジカル重合性(メタ)アクリル系モノマーは2種
以上の併用を妨げない〕を使用してもよいし、上
記の官能性のラジカル重合性(メタ)アクリル系
モノマーに他のラジカル重合性モノマーを併用し
てもよいが、併用する場合の上記の官能性の(メ
タ)アクリル系モノマーの使用量は、全ラジカル
重合性モノマー量に対して20重量%以上である。
また、ラジカル重合性モノマーはA液又はB液の
みに添加してもよいし、その両方に添加してもよ
い。さらに、A液とB液に添加するラジカル重合
性モノマーの種類や組合わせが互いに異なつてい
ても差支えがない。 本明細書に記載の「(メタ)アクリル系モノマ
ー」とは、アクリル系モノマーとメタクリル系モ
ノマーの総称であり、これには、(メタ)アクロ
イルオキシ基や(メタ)アクロキシ基等を含有す
るモノマーまで含まれる。同様に、「(メタ)アク
リル酸」とは、アクリル酸とメタクリル酸の総称
である(その他、これらに準じる)。 本発明における前記した官能性のラジカル重合
性(メタ)アクリル系モノマーとしては、たとえ
ば(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクロイル
オキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクロイル
オキシエチルマレイン酸、2−(メタ)アクロイ
ルオキシエチルフタル酸等のカルボキシル基含有
モノマー;2−(メタ)アクロキシエチルフエニ
ルアシツドホスフエート、(メタ)アクロキシエ
チルホスフエート等のリン含有基を含有するモノ
マー;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシナフチルプロピル(メタ)アクリ
レート等の水酸基含有モノマー;エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパン(メタ)アクリレート、1,3−
ブタンジオール(メタ)アクリレート等のエーテ
ル基含有モノマー;ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート等のアミノ基含有モノマー;
(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)ア
クリルアミド、N−ヒドロキシ(メタ)アクリル
アミド等のアミド基含有モノマーがあげられる。 これらの官能性のラジカル重合性(メタ)アク
リル系モノマー(以下、これを単に「官能性のラ
ジカル重合性モノマー」と略称することがある。
は1種類を使用してもよいし、2種以上を併用し
ても差支えがない。特に、アクリルアミド等の常
温で固形のモノマーを使用する場合には、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート等の液状のモノマ
ーを併用するのが望ましい。 本発明におけるラジカル重合性モノマーには、
必須成分として上記した官能性のラジカル重合性
モノマーを選定して使用するが、その理由はかか
る官能性モノマーを使用すれば低温における速硬
性が著しく改善されるからである。 本発明においては、組成物の粘度や硬化物性の
制御等の目的で、上記した官能性のラジカル重合
性モノマーに他のラジカル重合性モノマーを併用
することができる。その併用する他のラジカル重
合性モノマーとしては、たとえばメチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブ
チル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレ
ート、ラウリル(メタ)アクリレート;その他ス
チレン及び酢酸ビニル等のラジカル重合性モノマ
ーがあげられる。これらの他のラジカル重合性モ
ノマーも2種以上の併用を妨げない。 本発明における有機過酸化物はラジカル重合開
始剤として作用させるものであり、種々の有機過
酸化物が有効に使用できる。たとえば、クメンヒ
ドロパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキ
サイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジ
−t−ブチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオ
キサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、ラ
ウロイルパーオキサイド及びt−ブチルパーアセ
テート等があげられる。有機過酸化物も2種以上
の併用を妨げない。 有機過酸化物の使用量は、全ラジカル重合性モ
ノマー100重量部に対して、通常0.1〜30重量部、
好ましくは0.5〜10重量部である。有機過酸化物
の使用割合が少なすぎると硬化速度がおそくな
る。また、ラジカル重合性モノマー含有液に有機
過酸化物を添加する場合には、その液のラジカル
重合性モノマー100重量部に対して有機過酸化物
が30重量部以上にならないようにするのが望まし
い。ラジカル重合性モノマー含有液にあまり多量
の有機過酸化物を含有せしめると、その液の安定
性が損なわれる。 本発明において重合促進剤成分として用いられ
るバナジウム化合物としては、たとえばバナジル
アセチルアセテート、バナジルエチレート、バナ
ジルブチレート、バナジル(イソ)プロピレー
ト、バナジウムナフテネート及び三塩化バナジウ
ム等があげられる。これらのバナジウム化合物は
1種類を使用してもよいし、2種以上の併用を妨
げない。 バナジウム化合物の使用量は、全ラジカル重合
性モノマー100重量部に対して0.01〜10重量部、
好ましくは0.05〜5重量部である。バナジウム化
合物の使用量が少なすぎると硬化速度がおそくな
る。また、ラジカル重合性モノマー含有液にバナ
ジウム化合物を添加する場合には、その液のラジ
カル重合性モノマー100重量部に対してバナジウ
ム化合物が10重量部以上にならないようにする。
ラジカル重合性モノマー含有液にあまり多量のバ
ナジウム化合物を添加すると、液の安定性が損な
われる。 ラジカル重合性モノマーを含有しない液にバナ
ジウム化合物を含有せしめるには、バナジウム化
合物を適当な可塑剤や溶剤、たとえばトリクレジ
ルホスフエート、ジブチルフタレート、ミネラル
スピリツト、アセチルアセトン、アセトール等に
分散ないし溶解させる。 本発明においてバナジウム化合物に併用する含
イオウニツケル化合物()としては、たとえば
ニツケルメチルザンテート、ニツケルエチルザン
テート、ニツケル(イソ)プロピルザンテート、
ニツケル(イソ)ブチルザンテート、ニツケルフ
エニルザンテート、及びニツケルシクロヘキシル
ザンテート等があげられる。 これらの含イオウニツケル化合物()はバナ
ジウム化合物の重合促進性能を貯蔵中の長期間に
わたつて安定に維持する作用をすると同時に、バ
ナジウム化合物がラジカル重合性モノマー含有液
に添加された場合には、バナジウム化合物の添加
にかかわらず、ラジカル重合性モノマー含有液の
ゲル化を防止して、その貯蔵安定性を向上させる
働きをする。含イオウニツケル化合物()の使
用量は、バナジウム化合物量の通常1/20倍〜20倍
量、好ましくは1/10倍〜10倍量の範囲である。 本発明のラジカル重合性組成物には、組成物の
粘度や硬化物性の制御等の目的で高分子化合物を
含有せしめることができる。高分子化合物は有機
過酸化物を含有するA液に含有せしめてもよい
し、促進剤を含有するB液に含有せしめてもよい
し、その両方に含有せしめてもよい。その高分子
化合物としては、たとえばアクリロニトリル・ブ
タジエン共重合体、カルボキシル基変性アクリロ
ニトリル・ブタジエン共重合体、スチレン・ブタ
ジエン共重合体、メチルメタクリレート・ブタジ
エン共重合体、アクリロニトリル・ブタンジエ
ン・スチレン共重合体、メチルメタクリレート・
ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・ブタ
ジエン・スチレンブロツク共重合体等のブタジエ
ン共重合体類;クロロプレン(共)重合体類;ポ
リメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレ
ート等の(メタ)アクリル酸エステル(共)重合
体類;その他塩化ビニル(共)重合体、ポリビニ
ルブチラール、ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸
ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体
ケン化物、エチレン・アクリレート共重合体、ポ
リエステル、ポリウレタン等があげられる。これ
らの高分子化合物は1種類を含有せしめてもよい
し、2種以上を含有せしめてもよい。 本発明において、上記した官能性のラジカル重
合性モノマー、或いはこれに他のラジカル重合性
モノマー及び/又は高分子化合物を添加したもの
をA液及び/又はB液用のベース剤に使用するに
当つては、室温でそれらを配合したものをそのま
まベースとして使用してもよいし、或いは場合に
よつては室温で配合したものを、たとえば50〜90
℃の温度で30分〜8時間加熱して予備的に部分重
合させてからベースとして使用することも可能で
ある。 本発明の組成物のA液及び/又はB液には、必
要に応じて組成物の安定性、速硬性及び硬化物性
等を損なわない範囲内において種々の添加物を配
合することができる。たとえばエポキシ(メタ)
アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、
末端(メタ)アクリレート液状NBR、末端(メ
タ)アクリレート液状ポリブタジエン等;ハイド
ロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、
ベンゾキノン等の重合禁止剤類;硫酸カルシウ
ム、タルク、微粉末シリカ等の充填剤類;水素添
加ヒマシ油等の粘度調製剤類;顔料、染料等の着
色剤類;ろう、ワツクス等の表面硬化性向上剤
類;エポキシシラン、アミノシラン等の接着性付
与剤類;ヒドラジン、ヒドラジン誘導体、ピラゾ
ール系化合物、ピラゾロン系化合物等の反応速度
調製剤類;銅、マンガン、ニツケル、コバルト等
の金属のアセチルアセトネート類や塩類等;チオ
尿素、エチレンチオ尿素、N,N′−チオ尿素、
ジメチルパラトルイジン等の重合促進剤類等を配
合することができる。 本発明の二液タイプのラジカル重合硬化性組成
物は、そのA液とB液の両方にラジカル重合性モ
ノマーを含むものとすることができるし、或いは
A液又はB液のうちの一方にのみラジカル重合性
モノマーを含み、他方の液にはラジカル重合性モ
ノマーを含まないものとすることもできる。ま
た、本発明の二液タイプのラジカル重合硬化性組
成物は、そのA液とB液とを混合し、その混合物
をその可使用時間内に所定の個所に施用する態様
において使用することができるし、或いはA液と
B液とをそれぞれ別々に、所定の個所で両液が互
いに混合されるよう所定の個所に施用する態様で
使用することができるし、さらにA液とB液とを
それぞれ別に施用し、その施用面どうしを接触さ
せる態様において使用することができる。 (発明の効果) 本発明の二液タイプのラジカル重合硬化性組成
物は、ラジカル重合性モノマーに特定の官能基を
有する官能性のラジカル重合性モノマーを必須成
分として使用し、かつ重合促進剤としてバナジウ
ム化合物を使用するから、室温程度の低温におけ
る速硬性に著しく優れている。しかも、重合促進
剤のバナジウム化合物には含イオウニツケル化合
物()が併用されるから、二液を別々に貯蔵す
れば長期間貯蔵しても、バナジウム化合物の重合
促進作用が低下するおそれがなく、かつ、たとえ
ラジカル重合性モノマー含有液にバナジウム化合
物が添加された場合でも、その液が貯蔵中にゲル
化することなく貯蔵安定性に著しく優れ、長期間
貯蔵後でも低温速硬性がそのまま保持されてい
る。 したがつて、本発明の二液タイプのラジカル重
合硬化性組成物は、接着剤、コーテイング剤、間
〓充填剤、鋳型剤等の種々の用途に広く有利に使
用することができる。 (実施例等) 次に実施例及び比較例をあげてさらに詳述す
る。これらの例に記載の部は重量部を意味する。 実施例 1〜24 比較例 1〜5 第1表に示すように、種々の官能性のラジカル
重合性モノマー、他のラジカル重合性モノマー高
分子化合物及びクメンハイドロパーオキサイドを
種々に組合わせてA液を調製した。また別に、第
2表に示すように、種々の官能性のラジカル重合
性モノマー、他のラジカル重合性モノマー、高分
子化合物、バナジウム化合物及び含イオウニツケ
ル化合物()を種々に組合わせてB液を調製し
た。
【表】
【表】
【表】 第2表の注:*1、*2、*3…いずれも第1表に同
じ。
まず、各B液を80℃で6時間加熱処理した場合
の、B液が増粘ないしはゲル化するか否かを調
べ、その安定性を試験した。その結果は第3表に
示すとおりであつた。
【表】 第3表の結果から明らかなように、ラジカル重
合性モノマーにバナジウム化合物と含イオウニツ
ケル化合物()を併用して添加した場合には、
80℃で6時間加熱しても増粘もせず、ゲル化もせ
ず安定であつた。このことは、かかるB液は長期
間貯蔵してもゲル化を起すことなく、貯蔵安定性
に優れていることを示す。 次に、A液1gとB液1gとを室温(20℃、以
下同様)で種々に組合わせて混合し、そのセツト
タイム(以下、このセツトタイムを「熱処理前の
セツトタイム」という。)を測定した。その結果
は第4表に示すとおりであつた。また、前記のB
液を80℃で6時間加熱処理したものの室温に冷却
したもの1gに室温でA液1gを混合し、そのセ
ツトタイム(このセツトタイムを「熱処理後のセ
ツトタイム」という。)を測定した。その結果は
第4表に示すとおりであつた。
【表】
【表】 第4表の結果から明らかなように、各実施例に
おけるA液とB液の組合わせにおいては、B液の
熱処理前のセツトタイム及び熱処理後のセツトタ
イムはともに短かく、貯蔵前においても、長期間
貯蔵後においても速硬性であることがわかる。こ
れに対し、官能性のラジカル重合性モノマーを全
く使用しない比較例1及び2の組合わせにおいて
は、熱処理前のセツトタイム及び熱処理後のセツ
トタイムとも、60分以内に反応しないことからし
て、ともに速硬性に劣ることがわかる。 また、バナジウム化合物又はニツケル化合物の
いずれかを含まないB液は加熱処理時にゲル化す
るために、かかるB液を用いた比較例3及び4で
は加熱処理後のセツトタイムは測定できず、かか
る組成物は貯蔵安定性の劣ることがわかる。さら
に、バナジウム化合物を含むが、含イオウニツケ
ル化合物()を含まず、その代りに安定剤とし
てヒドロキノンを加えたB液(B17)を使用した
比較例5の組成物は、加熱処理前にはセツトタイ
ムが短くて速硬性であることがわかるが、加熱処
理後のセツトタイムが長く、貯蔵後には速硬性に
劣ることがわかる。 次に、代表例としてA7又はA9と、B7又はB9
(いずれも前記の加熱処理前のもの及び加熱処理
後のもの)とをそれぞれ組合わせて、その接着性
能の試験をした。その結果は第5表に示すとおり
であつた。
【表】
【表】 実施例 25 比較例 6 第6表に示すように、ラジカル重合性モノマー
を含有しないB液を作成した。B液約0.05c.c.をプ
ライマーとして軟鋼板に塗布して2分後に、その
上にA液の代表としてA10約0.05gを塗布し、軟
鋼板同志をはり合わせて第5表で示したと同じ方
法によつてセツトタイムを測定した。 さらにB液(B18,B19)を80℃6時間加熱し
た後室温に冷却したものでも同様にセツトタイム
を測定した。 それらの結果は第7表に示すとおりであつた。
【表】
【表】 比較例6ではB液の加熱処理によるセツトタイ
ムの遅延が認められ、経時的に性能が低下するこ
とが明らかである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一方の液には有機過酸化物を他方の液には重
    合促進剤を含有せしめるラジカル重合性モノマー
    を主成分とする二液タイプの硬化性組成物におい
    て、前記の重合促進剤にはバナジウム化合物に一
    般式 (式中、Rは水素、アルキル基、フエニル基又
    はシクロヘキシル基を示す。) で表わされる含イオウニツケル化合物を併用し、
    かつ前記のラジカル重合性モノマーには必須成分
    としてカルボキシル基、【式】(OH)n(式 中、nは1又は2の数を示す。)で表わされるリ
    ン含有基、水酸基、エーテル基、アミノ基及びア
    ミド基とよりなる群から選ばれた官能基を少なく
    とも1個有する官能性のラジカル重合性(メタ)
    アクリル系モノマーの少なくとも1種を使用し、
    前記の有機過酸化物の使用量を全ラジカル重合性
    モノマー100重量部に対して0.1〜30重量部とし、
    前記のバナジウム化合物の使用量を全ラジカル重
    合性モノマー100重量部に対して0.01〜10重量部
    とし、前記の含イオウニツケル化合物の使用量を
    バナジウム化合物量の0.05〜10倍量とし、かつ前
    記の官能性のラジカル重合性(メタ)アクリル系
    モノマーの使用量を全ラジカル重合性モノマー量
    に対して20重量%以上としたことを特徴とする二
    液タイプのラジカル重合硬化性組成物。 2 二液の少なくとも一方に高分子化合物を含有
    せしめた特許請求の範囲第1項記載のラジカル重
    合硬化性組成物。
JP19690184A 1984-09-21 1984-09-21 二液タイプのラジカル重合硬化性組成物 Granted JPS6176578A (ja)

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JP19690184A JPS6176578A (ja) 1984-09-21 1984-09-21 二液タイプのラジカル重合硬化性組成物

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