JPH0465577A - 導電性繊維の製造方法 - Google Patents

導電性繊維の製造方法

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JPH0465577A
JPH0465577A JP17000090A JP17000090A JPH0465577A JP H0465577 A JPH0465577 A JP H0465577A JP 17000090 A JP17000090 A JP 17000090A JP 17000090 A JP17000090 A JP 17000090A JP H0465577 A JPH0465577 A JP H0465577A
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fibers
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ultra fine
conductive
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Ikuo Mizoguchi
郁夫 溝口
Mamoru Ito
守 伊藤
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Achilles Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、極細の導電性繊維の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、積層型、海島型などの複合繊維が提案されており
、この構成成分を分割、あるいはその構成成分の一部を
溶出することによって、極細繊維となして種々の用途に
利用する技術が提案されている。
これらの複合繊維は、極細繊維化される前に、複合繊維
の状態で紡糸、延伸、撚糸などが行われて、織布、編布
、不織布などの布帛化後に、その構成成分を分割、ある
いはその一部を溶出させることによって、極細化するこ
とが行われている。
すなわち、極細繊維の束である極細繊維束は、静電気が
極めて発生し易いために、例えばワインダーなどの巻取
装置に巻着して取り扱おうとした場合、繊維のバラケな
どが生じて取り扱い難いためである。
そこで、例えば極細繊維の極細化される前のフィラメン
トである複合繊維の表面に導電処理を施し、そののち表
面が導電化された複合繊維を例えば製織後にビーティン
グなどの分割手段で極細化して極細繊維を製造すること
も考えられるが、この場合、極細化された極細繊維の分
割面は導電処理が施されていない未処理面となるため、
結果として極細繊維の表面の一部だけしか導電化されず
、従って帯電防止性に優れた繊維とすることはできない
、このため、充分に静電気の発生防止ができずにワイン
ダーなどでの取り扱いに依然として支障がある。
一方、導電性繊維は、電気を通すために除電効果も有し
ており、一般にこの除電効果は、導電体である導電性繊
維の断面積が小さいほど放電し易く、従って良好な除電
効果が得られることが知られているが、導電繊維の極細
繊維は、前述のような導電化処理しか知られていなかっ
たため、このようにして得られる導電性を用いても、除
電効果が未だに充分ではない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記のような技術的課題を背景になされたも
ので、良好な帯電防止性が得られ、またワインダーなど
の巻着装置での取り扱いが容易にでき、さらに良好な除
電効果も得られる導電性繊維の製造方法を提供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、アルカリ下加水分解性合成樹脂およびアルカ
リ下非加水分解性合成樹脂よりなる複合繊維を、アルカ
リ下非加水分解性多孔性ボビンに巻着し、そののちこの
アルカリ下非加水分解性多孔性ボビンに巻着された複合
繊維の繊維間空隙にアルカリ溶液を循環させて、アルカ
リ下加水分解性合成樹脂の一部または全部を加水分解し
て除去することで複合繊維を極細繊維となし、次にまた
この極細繊維の繊維間空隙に、電子共役系ポリマーを形
成しうるモノマーおよび酸化剤を含む水性溶液を循環さ
せて導電性繊維を得ることを特徴とする導電性繊維の製
造方法を提供するものである。
また、本発明は、この複合繊維が積層型、分割型、楔型
、芯鞘分割、海島型および中空サイドバイサイド型の群
から選ばれた少な(とも1種である導電性繊維の製造方
法を提供するものである。
本発明に使用されるアルカリ下加水分解性合成樹脂とし
ては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレートなどのポリエステル類が挙げられる。
また、本発明に使用されるアルカリ下非加水分解性合成
樹脂としては、例えばナイロン6、ナイロン6.6、ナ
イロン12、ポリーP−フェニレンテレフタラミド、ポ
リ−m−フェニレンイソフタラミドなどのポリアミド類
、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン
類、ポリアクリロニトリルなどのポリアクリル類などが
挙げられる。
本発明に使用される複合繊維とは、アルカリ下加水分解
性合成樹脂と、アルカリ下非加水分解性合成樹脂とが複
合状態に混在し、分割または脱海処理により極細繊維に
なり得る繊維で、この複合繊維の種類としては、例えば
積層型、分割型、楔型、芯鞘分割型、海島型および中空
サイドバイサイド型などを挙げることができる。
また、この複合繊維の太さは、通常、単糸デニールが0
.8〜10デニール、好ましくは1〜3デニ一ル程度で
ある。
本発明に使用されるアルカリ下非加水分解性多孔性ボビ
ンとは、アルカリ下非加水分解性を有し、かつ周壁に多
数の液通過孔が形成された繊維巻取用のボビンで、素材
としては前記アルカリ下非加水分解性合成樹脂と同し合
成樹脂などが使用できる。
本発明に使用されるアルカリ溶液とは、前述したように
アルカリ下加水分解性合成樹脂の一部または全部を加水
分解して除去することで複合繊維を極細繊維となすもの
で、このアルカリ溶液に使用されるアルカリ性化合物と
しては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなど
が挙げられ、特に水酸化ナトリウムが好ましい。
加水分解に使用される水性溶媒としては、通常、水であ
るが、このほか水と混和性を有する有機溶媒、例えばア
ルコール、ケトン、アミド化合物などとの混合溶媒が挙
げられ、これらは一般に浸透性を良好にするために併用
される。
このアルカリ溶液中のアルカリ性化合物の濃度は、通常
、0.1〜5重量%、好ましくは0. 2〜3重量%程
度である。
また、アルカリ加水分解時には、助剤として、R,NX
 (式中、Rは炭素数CI ””’ CIllのアルキ
ル基、ベンジル基、フェニルL Xはアニオンを示す)
で表されるカチオン型活性剤を併用することができる。
このカチオン型活性剤の使用量は、0.1〜0.5重量
%程度である。
アルカリ溶液による加水分解の処理温度は、通常、80
〜130°C1好ましくは105〜110℃であり、ま
た処理時間は、通常、20〜180分、好ましくは 3
0〜60分間である。
アルカリ加水分解の処理方法としては、アルカリ下非加
水分解性多孔性ボビンを装着したチーズ染色機を使用し
たものが繊維の構造を保持し易いので最も好ましく、特
にこのボビンに巻着された複合繊維をアルカリ下非加水
分解性を有するネット状物で被覆して処理すると、水洗
時などにおける繊維束のハラヶの抑制効果が向上する。
なお、チーズ染色機の水位をできるだけ低くすることも
、極細繊維の繊維束のバラケを抑制する上で効果的であ
る。
また、カセ染色機も、アルカリ加水分解処理に使用可能
ではあるが、噴射される液流で繊維束がバラケてしまい
好ましいものとはいえない。
加水分解によりできた極細繊維の太さは、単糸デニール
で、通常、0.01〜0.5デニール、好ましくは0.
1〜0.3デニ一ル程度である。
加水分解によりできた極細繊維は、−船釣に加水分解の
直後に酸洗してアルカリ性を中和し、そののち水洗され
る。
この酸洗に使用される酸としては、例えば酢酸、シュウ
酸などの有機酸が使用でき、酸洗液の水温は20〜60
°Cが好ましく、また濃度は1.5×10−z〜5X1
0−”モル%が好ましい。さらに、酸洗時間は、5〜6
0分が好ましい。
また、水洗に使用される水の温度は20〜60℃が好ま
しく、水洗時間は10〜60分が好ましい。また、水洗
は、排水、水洗の繰り返しが好ましい。また、酸洗に用
いる酸は、導電化処理によるドーパントと共通なアニオ
ンを有するものが特に好ましい。
次にまた、本発明では、加水分解したのちに導電化処理
が施される。
この導電化処理は、極細繊維の繊維間隙にモノマーと酸
化剤とを含有する水性溶液を通過させて繊維表面に酸化
重合反応にて生成した電子共役系ポリマーを形成しうる
モノマーを被覆形成せしめるか、またはモノマーと酸化
剤を別個の水性溶液として、まずモノマーを極細繊維の
繊維間隙に通過させてから酸化剤を通過させるか、また
は酸化剤を通過させた後にモノマーを通過させて繊維表
面に電子共役系ポリマーを被覆形成させる。
この電子共役系ポリマーを形成しうるモノマーとしては
、アニリンおよび0−クロルアニリン、m−クロルアニ
リン、P−クロルアニリン、0メトキシアニリン、m−
メトキシアニリン、P−メトキシアニリン、0−エトキ
シアニリン、m−エトキシアニリン、p−エトキシアニ
リン、0−メチルアニリン、m−メチルアニリン、p−
メチルアニリンなどのアニリン誘導体、チオフェンおよ
び3−メチルチオフェン、3−メトキシチオフェンなど
のチオフェン誘導体、ピロールおよびNメチルピロール
、3−メチルピロール、3.5ジメチルピロールなどの
ピロール誘導体などが使用できる。
酸化剤としては、重合性モノマーの重合を促進するいか
なるものでも使用でき、例えば過マンガン酸あるいは過
マンガン酸カリウムなどの過マンガン酸塩類、三酸化ク
ロム酸などのクロム酸類、硝酸銀などの硝酸塩類、塩素
、臭素、ヨウ素などのハロゲン類、過酸化水素、過酸化
ベンゾイルなどの過酸化物類、ベルオクソニ硫酸、ベル
オクソ二硫酸カリウムなどのベルオクソ酸類やペルオク
ソ酸塩類、次亜塩素酸、次亜塩素酸カリウムなどの酸素
酸類や酸素塩類、過塩素酸第二鉄、塩化第二鉄、硫酸第
二鉄、硝酸第二鉄、クエン酸第二鉄などの三価の鉄化合
物類、塩化銅などの遷移金属塩化物、金属酸化物が挙げ
られ、導電性、透明性の点から三価の鉄化合物類が好ま
しい。
モノマーおよび/または酸化剤は、水溶液中で扱われ、
酸化重合反応は、繊維表面およびモノマーと酸化剤とを
含有する水溶液中で行われるが、繊維表面に有効に電子
共役系ポリマーを垂直結晶析出(エピタキシャル成長)
させるには、これらの導電化処理液を極細繊維の繊維間
隙に通過させる必要がある。
この通過させる手段としては、例えば極細繊維上に処理
液を連続的にむらな(散水するごとくして処理液の自重
により繊維間隙を通過流動させる方法や、処理液をフィ
ルターに通すごとく加圧、減圧して極細繊維の繊維間隙
に通過させる方法などで極細繊維に対して処理液を流動
させる方法であれば如何なる方法でも良(、均一な導電
化処理を行うのに効果的な方法は極細繊維に対して処理
液を3〜30H1/g  ・sin程度の範囲で流動さ
せることが好ましい。
酸化重合反応は、通常の重合反応とは異なり、低温であ
っても極めて迅速に重合反応が進行するので、処理液を
冷媒循環などにてできるだけ低温に維持することが好ま
しく、その温度範囲としては、5〜30℃、好ましくは
8〜25℃の範囲に維持することが実用上好ましい。約
30°Cを超えた場合には、重合速度が著しく速くなり
、水相中での酸化重合反応が繊維表面における垂直方向
結晶析出速度より速くなって望ましくない。
低温であれば重合速度が遅くなるゆえに、より安定した
高い導電性が得られるが、例えば0°C以下では水溶液
の凍結等の問題があり、5°C以下の場合には実用上好
ましくない。
また、空気によっても酸化重合が進行するので、できる
だけ酸素の影響を絶つようにチッ素ガスなどの不活性ガ
ス雰囲気下で行うか、溶存酸素を除去した状態で酸化重
合反応を行うのがよい。
処理液は、繊維間隙を通過する間に酸化重合反応するが
、その反応は極めて迅速に進行するので、均一な導電性
を得るためには水への溶解度の低い重合生成物、モノマ
ー酸化剤を均一に繊維表面に吸着するようにこれら処理
液を低濃度で繰り返し繊維間隙に循環させて行うのが良
い。
その濃度としては、水100重量部当たりモノマー0.
001〜3重量部、酸化剤0.001〜30重量部が好
ましい。
七ツマ−を酸化剤により酸化重合するためには、必ず一
定の反応時間を必要とし、均一な導電化処理を行うため
には七ツマ−が消失するまで液を流動させておく必要が
あり、酸化剤を含む水溶液をまず繊維間隙に通過させる
場合には、その酸化剤の酸化能力が消失するまでモノマ
ー水溶液を流動させる必要があるが、処理液の極細繊維
に対する流動、繊維間隙における流速は濃度、液温、得
ようとする導電性などにより適宜選定される。
極細繊維の染料染色と同様に、浴比すなわち極細繊維重
量に対する水性溶液の比が大きくなればなるほど、導電
化速度すなわち酸化重合速度は遅くなり、水性溶液の歩
留まりは若干悪くなるものの、極めて良好に均一な導電
性が得られる。
ここで、吸着とは、繊維表面での重合反応および繊維内
部での重合反応に伴う繊維と電子共役系ポリマーを形成
しうるモノマーの複合化を総称するものであり、実際に
は両現象が同時に進行すると考えられ、明確には区別す
ることができない。
また、導電化処理後の繊維表面を走査型電子顕微鏡で分
析すると、極めて微細なヒビ割れが見られることがあり
、酸化剤による繊維ポリマーの酸化と七ツマ−の酸化重
合反応とがほぼ同時に進行するものと考えられ、このヒ
ビ割れが吸着、導電性に大きく影響する場合があると考
えられる。
モノマーと酸化剤とを個別の水溶液として別工程にて極
細繊維の繊維間隙に通過させる場合には、まず七ツマー
水溶液を繊維間隙に通過させたのちに酸化剤水溶液を通
過させるか、まず酸化剤を通過させてから七ツマ−を通
過させるかは、導電化処理する繊維の素材などにより選
定されるが、処理液をモノマーと酸化剤とを含む水溶液
として扱うよりも水相中に懸濁する電子共役系ポリマー
の析出量が少なくなり効果的なことが多い。素材の吸着
力にもよるが、得ようとする導電性などによリモノマー
および酸化剤を交互に複数回繰り返しても良い。このと
き、モノマーおよび酸化剤の通過回数を同一にする必要
はない。
また、導電性をさらに向上させるために、塩素、臭素、
ヨウ素などのハロゲン類、丘部化リンなどのルイス酸、
塩酸、硝酸、p−)ルエンスルホン酸、1,5−ナフタ
レンスルホン酸、サリチル酸、酢酸、安息香酸などのプ
ロトン酸などの酸およびそれらの可溶性塩をドーパント
として添加することができ、また電子共役系ポリマーの
耐久性を向上させるために、抗酸化剤、紫外線吸収剤を
併用してもよい。
また、繊維の風合いおよび導電性を損なわない範囲で、
導電化処理後、スプレー法、浸漬法、コーティング法、
転写法などにより1〜2μm程度のポリマー層を極細繊
維表面に形成してもよい。
以下、本発明の導電性繊維の製造方法を図面に基づいて
さらに詳細に説明する。
まず、第1図に示すポリエチレンテレフタレート(アル
カリ下加水分解性合成樹脂)Eおよびポリアミド(アル
カリ下非加水分解性合成樹脂)Aからなる中空環状サイ
ドバイサイド型の複合繊維10を、第2図に示す周壁に
多数の液通過孔20aが形成されたアクリル製のボビン
(アルカリ下非加水分解性多孔性ボビン)20に巻着す
る。
そののち、この複合繊維10が巻着されたボビン20を
、水酸化ナトリウム溶液(アルカリ溶液)Nの処理槽3
0内に浸漬する。
次にまた、ボビン20に巻着された複合繊維IOの繊維
間空隙に水酸化ナトリウム溶液Nをフィルターに通すよ
うに加圧、減圧することで循環させて、ポリエチレンテ
レフタレートEの全部を加水分解して除去し、これによ
り複合繊維IOを第1図に示すポリアミドAのみからな
る第2図に示す極細繊維40となす。
次にまた、ボビン20に巻着された極細繊維40を水酸
化ナトリウム溶液Nに代えて酢酸溶液Sを4入れた処理
槽30内に浸漬して前記水酸化ナトリウム溶液Nの場合
と同様に酢酸溶液Sをフィルターに通すように加圧、減
圧することで循環させて酸洗し、そののち水洗する。
次にまた、水洗後の極細繊維40を酢酸溶液Sに代えて
ビロール(電子共役系ポリマーを形成しうるモノマー)
および過マンガン酸(酸化剤)を含む水性溶液50を入
れた処理槽30内に浸漬して前記水酸化ナトリウムNお
よび酢酸溶液Sの場合と同様に極細繊維40の繊維間空
隙に、水性溶液50を循環させて導電性繊維を得る。
このようにして得られた導電性繊維は、良好な帯電防止
性を有し、従って極細繊維の繊維束のバラケを抑制でき
てワインダーなどの巻着装置での取り扱いが容易にでき
、さらに従来にない小さな断面積を有する導電性繊維で
あるため、良好な除電効果も得られる。
なお、この複合繊維10は、第1図に示す中空環状サイ
ドパイサト型のほかにも、例えばいずれも中空環状サイ
ドバイサイド型の場合と同じポリエチレンテレフタレー
トEおよびポリアミドAからなる第3図に示す積層型、
第4図に示す分割型、第5図に示す楔型、第6図に示す
芯鞘分割型、第7図に示す海島型のものなども使用でき
る。
〔作用] 本発明の導電性繊維の製造方法は、まずアルカリ下加水
分解性合成樹脂およびアルカリ下非加水分解性合成樹脂
よりなる複合繊維を、アルカリ下非加水分解性多孔性ボ
ビンに巻着する。
そののち、このアルカリ下非加水分解性多孔性ボビンに
巻着された複合繊維の繊維間空隙にアルカリ溶液を循環
させて、アルカリ下加水分解性合成樹脂またはアルカリ
下非加水分解性合成樹脂のいずれか一方の成分の一部ま
たは全部を加水分解して除去することで複合繊維を極細
繊維となす。
次にまた、この極細繊維の繊維間空隙に、ビロールまた
はビロール誘導体および酸化剤を含む水性溶液を循環さ
せることで導電性繊維を得る。
このようにすることで、良好な帯電防止性が得られ、従
って静電気の発生を防止して極細繊維の繊維束のバラケ
が抑制でき、これによりワインダ−などの巻着装置での
取り扱いが容易にでき、さらに従来にない小さな断面積
を有する導電性繊維であるため、良好な除電効果も得ら
れる。
また、この複合繊維として積層型、分割型、楔型、芯鞘
分割型、海島型および中空サイドバイサイド型のうちの
何れか一つを使用するこもできる。
〔実施例〕
以下、本発明の詳細な説明するが、本発明はこの実施例
に限定されるものではない。
実施例1 第1図〜第2図に示す導電性繊維の製造装置を用いて以
下の製造試験を行った。
すなわち、単糸デニールが3デニールの中空環状サイド
バイサイド型の複合繊維10〔ポリエチレンテレフタレ
ート(アルカリ下加水分解性合成樹脂)Eおよびポリア
ミド(アルカリ下非加水分解性合成樹脂)Aからなる中
空環状サイドバイサイド型の複合繊維〕800gを、周
壁に直径5m多数の液通過孔20aが5awaピッチで
形成された内径65e+、外径10mで、かつ一端が開
口され他端が閉止されたアクリル製筒状体のボビン20
に、液通過孔20aを覆うように長さ163mに巻着し
た。
そののち、第2図に示すようにこの複合繊維10が巻着
されたボビン20を、水温110°Cで1.5%の水酸
化ナトリウム溶液(アルカリ溶液)Nの処理槽30内に
浸漬するとともに、ボビン20に巻着された複合繊維1
0の繊維間空隙に水酸化ナトリウム溶液Nをフィルター
に通すようにボビン20の開口された一端を介して図示
しなポンプなどを用いて吸引し、処理槽30内で複合繊
維10が露出しないように一定量の水酸化ナトリウム溶
液Nを補充しながら、該水酸化ナトリウム溶液Nを繊維
間隙と液通過孔20aとを通過させて、加水分解槽30
の外へ排出した。
次いで、逆に一端より水酸化ナトリウム溶液Nを圧入し
、繊維間隙を通過させた。この操作を1サイクルとして
、1サイクル当たり5〜20分で2時間繰り返すことで
水酸化ナトリウム溶液Nの循環を行い、ポリエチレンテ
レフタレートEの全部を加水分解して除去し、これによ
り複合繊維10を単糸デニールが約0. 2デニールの
第1図に示すポリアミドAのみからなる第2図に示す極
細繊維40となした。
次にまた、同じく第2図に示すように極細繊維40を水
温40°Cで1.5%の水酸化ナトリウム溶液Nに代え
て酢酸溶液Sを入れた処理槽30内に浸漬して前記水酸
化ナトリウム溶液Nの場合と同様に酢酸溶液Sを図示し
ないポンプを介して1サイクル当たり5〜20分で0.
5時間繰り返すことで酸洗を行い、そののち酸洗された
極細繊維40を水温20°Cで20分間水洗した。
次にまた、水洗後の極細繊維40を酢酸溶液Sに代えて
0.09%ビロールおよび0.47%塩化第2鉄を含む
水性溶液50を入れた処理槽30内に浸漬して前記水酸
化ナトリウムNおよび酢酸溶液Sの場合と同様に極細繊
維40の繊維間空隙に水性溶液50を図示しないポンプ
を介して1サイクル当たり5〜20分で6時間繰り返す
ことで導電性繊維を得た。
このようにして得られた導電性繊維を乾燥させ、表面抵
抗値を測定したところ、300Ωの良好な帯電防止性を
有してお一す、従って静電気の発生を抑制できて極細繊
維の繊維束のバラケを抑制できてワインダーなどの巻着
装置での取り扱いが容易にでき、さらに従来にない小さ
な断面積を有する導電性繊維であるため、良好な除電効
果も得られた。
比較例1 第1図に示す水酸化ナトリウム溶液Nによるポリエチレ
ンテレフタレートEの加水分解を行わない以外は、実施
例1と同様にして導電性繊維を製造した。
得られた導電性繊維を分割処理して極細繊維化したのち
の表面抵抗値は5X10’Ωで帯電防止性が悪くなり、
このため静電気が発生して極細繊維40の繊維束のバラ
ケを抑制できずにワインダーなどの巻着装置での取り扱
いが難しくなった。
〔発明の効果〕 本発明は、このようなものであるため良好な帯電防止性
が得られ、従って静電気の発生を防止して極細繊維の繊
維束のパラケが抑制でき、これによりワインダーなどの
巻着装置での取り扱いが容易にでき、さらに従来にない
小さな断面積を有する導電性繊維であるため、良好な除
電効果も得られるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一態様の導電性繊維の製造方法に使用
される複合繊維の拡大断面図、第2図は本発明の実施例
の導電性繊維の製造方法における加水分解工程を示す拡
大断面図、第3図〜7図はそのほかの態様の複合繊維の
拡大断面図である。 A;ポリアミド(アルカリ下非加水分解性合成樹脂) E;ポリエチレンテレフタレート(アルカリ下加水分解
性合成樹脂) N;水酸化ナトリウム溶液(アルカリ溶液)10;複合
繊維 20;ボビン(アルカリ下非加水分解性多孔性ボビン) 40;極細繊維 50;水性溶液 特許出願人    アキレス株式会社 代理人 弁理士  白 井  重 隆 第 図 第 図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)アルカリ下加水分解性合成樹脂およびアルカリ下
    非加水分解性合成樹脂よりなる複合繊維を、アルカリ下
    非加水分解性多孔性ボビンに巻着し、そののちこのアル
    カリ下非加水分解性多孔性ボビンに巻着された複合繊維
    の繊維間空隙にアルカリ溶液を循環させて、アルカリ下
    加水分解性合成樹脂の一部または全部を加水分解して除
    去することで複合繊維を極細繊維となし、次にまたこの
    極細繊維の繊維間空隙に、電子共役系ポリマーを形成し
    うるモノマーおよび酸化剤を含む水性溶液を循環させて
    導電性繊維を得ることを特徴とする導電性繊維の製造方
    法。
  2. (2)この複合繊維が積層型、分割型、楔型、芯鞘分割
    型、海島型および中空サイドバイサイド型の群から選ば
    れた少なくとも1種である請求項1に記載の導電性繊維
    の製造方法。
JP17000090A 1990-06-29 1990-06-29 導電性繊維の製造方法 Pending JPH0465577A (ja)

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JP (1) JPH0465577A (ja)

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