JP2015140493A - マルチフィラメント糸およびそれを用いた繊維構造物 - Google Patents
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Abstract
Description
このような問題を解決する1つの手段として、ナノステープル集合体による、繊維の表面積の増大、複数の単繊維から構成される空隙の利用が提案されており、ナノステープル集合体の単繊維間隙に機能性薬剤を含ませることで、様々な機能性を付与させている。(特許文献1参照)。
しかしながら、このような方法で得られる集合体は、ナノステープル集合体であって、細分化された単繊維空隙は形成されるが、洗濯等の物理衝撃でナノステープル自身が脱落するため、機能性の保持には問題があった。
さらに、このようなナノステープルは繊維同士でバンドルを形成しやすく、機能性薬剤のランダムな担持には問題はないが、機能性薬剤の均一な、連続性のある付与には不向きであり、機能の種類によっては展開に大きな制約があった。
また、ナノフィラメントに消臭性を付与する方法として、光触媒酸化チタンをナノフィラメント糸の表面に付着または、フィラメントを形成するポリマーに練り込むことが提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、疎水性バインダーをナノフィラメント糸の表面に均一に被膜を形成し、そのバインダーによって消臭性微粒子を付着させているため、消臭性微粒子のアンカー効果が無く、洗濯耐久性に乏しいものであった。
このため、ナノファイバーの特性を活用した様々な分野に展開できる、かつ、機能性物質が耐久性よく保持され、その効果が十分に発揮されるようなマルチフィラメント糸への要望は高いが、具体的な提案はなされていなかった。
本発明は、熱可塑性ポリマーからなる、単繊維直径が100nm以上1000nm以下のナノフィラメントを少なくとも含むマルチフィラメント糸を含んでなり、マルチフィラメント糸を構成する単繊維の表面および単繊維と単繊維の間隙に機能性物質が含まれてなることを特徴とするマルチフィラメントである。
本発明の熱可塑性ポリマーは、既知の方法で繊維化できるポリマーであれば特に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレンなどを主成分とするポリオレフィン系繊維、熱可塑性を付与したアセテート等の化学繊維用繊維素、および、ポリエステル、ナイロン等の合成繊維用ポリマーを言うがこれらに限定されるものではない。なかでも、ポリエステルやポリアミドに代表される熱可塑性ポリマーであることが、その成形性の点から重要である。
ポリエステルやポリアミドは融点が高いものが多く、より好ましい。ポリマーの融点は165℃以上であると耐熱性が良好であり好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)は255℃、ナイロン6(N6)は220℃でああり、ポリマーの性質を損なわない範囲で他の成分が共重合されていても良い。
本発明では、繊維構造物を構成する繊維の繊度が均一で細繊度である方が好ましく、溶融紡糸では、複合紡糸が可能な熱可塑性ポリマー、なかでもポリエステルからなる繊維が特に好ましく例示される。
ここで言うポリエステルとは、テレフタル酸を主たる酸成分とし、炭素原子数2〜6のアルキレングリコール、即ち、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコールから、好ましくは、エチレングリコール及びテトラメチレングリコールから選ばれた少なくとも一種のグリコールを、特に好ましくはエチレングリコールを主たるグリコール成分とするポリエステルが例示される。
また、該テレフタル酸成分の一部を他の二官能性カルボン酸成分で置き換えたポリエステルであってもよく、及び/又はグリコール成分の一部を前記グリコール以外のジオール成分で置き換えたポリエステルであってもよい。
ここで使用されるテレフタル酸以外の二官能性カルボン酸としては、例えば、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の如き芳香族、脂肪族、脂環族の二官能性カルボン酸をあげることができる。また、前記グリコール以外のジオール化合物としては、例えば、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール,ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSの如き芳香族、脂肪族、脂環族のジオール化合物をあげることができる。
前記ポリエステルは、任意の方法によって合成したものでよい。例えば、ポリエチレンテレフタレートについて説明すれば、通常、テレフタル酸とエチレングリコールとを、直接、エステル化反応させるか、テレフタル酸ジメチルなどのテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反応させるか、またはテレフタル酸とエチレンオキサイドとを反応させるかして、テレフタル酸のグリコールエステルおよび/またはその低重合体を生成させる第1段階の反応と、該第1段階の反応生成物を減圧下に加熱して所望の重合度となるまで重縮合反応させる第2段階の反応によって製造することができる。
本発明においては、単繊維直径が100nm以上1000nm以下のナノフィラメントを少なくとも含むマルチフィラメント糸を含むことが重要である。マルチフィラメント糸の混率は、性能に影響がない範囲で特に限定されないが、混率は高い方が機能性物質を担持させやすく、実用耐久性を高める観点から好ましい。
例えば、単繊維本数が多いナノファイバーとして、溶解性の異なる2種のポリマーからなる海島型複合繊維糸を用意し、海島型複合繊維の一性分を溶媒で除去し、極細繊維化する。島成分の各々の太さや分布は固定されないが、島成分の構成本数を増やすことでナノファイバーからなるマルチフィラメントが形成できる。
島成分の構成本数としては、単繊維繊度また単繊維への撚糸の有無などとの関係もあるが5本以上、好ましくは24本以上、さらに好ましくは50本以上であることが好ましい。
単繊維の本数が多いほど複数の単繊維から構成される空隙、すなわち導電性樹脂が担持される部位が再分化されることで機能性物質の繊維構造物への担持性が高くなる。また、繊維径が細くなることで再分化されても機能性物質の連続性が保持されるようになる。
さらに、本発明においては、異なる繊度を有する単繊維を混合することも好ましい。また多成分系繊維全体の断面形態も、丸孔に限らず、トライローバル型、テトラローバル型、T型、中空型等あらゆる公知の繊維の断面のものも含まれる。
繊維構造物の一例としては、海島型複合繊維を用いて織製した織物を、化学的剥離、物理的剥離、溶解除去などの方法で処理し構成繊維を極細繊維化した織編物を作製できる。
また、マルチフィラメント糸は、既知の方法で、撚糸、合糸、捲縮加工を行うことも可能である。
単繊維直径が小さくなることで繊維の表面積が著しく増大するために、機能性物質を多量に固着することができる。機能性物質の繊維構造物への担持ならびに耐久性の観点から、従来の海島複合紡糸による超極細糸に比べ1/100〜1/100000という細さであるとともに、フィラメント数は細さの逆数的に非常に多くなるため、機能性を飛躍的に向上させることができとともに、単繊維間の微小な空隙にも機能性物質を固着することが可能となり好ましい。
ナノフィラメントを含むマルチフィラメント糸は、既知のエレクトロスピニング方式などにより作製されるモノフィラメント糸の集合体、複合紡糸方式などにより作製できる。
一例としては、特開2013−185283に例示された複合口金を用いた複合繊維を脱海した、繊維径のバラツキであるCV%(A)が小さいナノファイバーマルチフィラメント糸が有効に利用でき、好ましくはCV%(A)が10以下、さらにこのましくは5以下である。
ナノフィラメントの断面形状については、丸断面、三角断面、その他、異形度が高い異形断面の形状でも特に限定されるものではない。
本発明のマルチフィラメント糸を用いた繊維構造物としては、メッシュ、抄紙、織物、編物、不織布、リボン、紐などの形態を有するものが挙げられる、使用目的に応じた種々の形態を有するものに用いられる。
これら繊維構造物は、既知の方法、手段により、染色、機能加工など、電極としての性能を損なわない限り、実施を制限するものではない。電極の表面形態の起毛、カレンダー、エンボス、ウォータージェットパンチ加工など表面物理加工においても同様に限定されるものではない。
本発明の機能性物質の例としては、発色、消臭、制菌(抗菌防臭)、抗ウィルス、吸湿(発熱・吸熱)、撥水、美容・ヘルスケア、制電、導電などが挙げられるがこれらの機能に限定されるものではない。
以下、各種の機能を有する機能性物質についていくつかの例を挙げる。また、単独での付与、複数での機能複合付与いずれも可能であり、発現する機能の組み合わせは限定されない。
消臭機能を有する機能性物質としては、クエン酸およびその誘導体、過酸化水素、亜硫酸ナトリウム、硫酸銅、硫酸亜鉛、硫酸鉄、フラボノイド、キンモクセイやミントなどの植物から抽出した物質、グリオキザール、メタクリル酸エステル、亜鉛や銅をカルボキシル基末端に配位したポリアクリル酸やポリメタクリル酸などのビニル系ポリマー、ジエチレントリアミン、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド等のヒドラジン誘導体、多価カルボン酸系化合物、多価フェノール系化合物、木酢液、パラジクロロベンゼン、テレピン油、ユーカリ油、加水分解酵素、酵母などが挙げられる。
なかでも、ポリエステル系繊維の表層を改質でき、ナノフィラメントの特性のひとつである比表面積の大きさを活用できるクエン酸およびその誘導体が好適に利用できる。
本発明における制菌機能、抗ウィルス機能を有する機能性物質としては、銀や亜鉛を主成分とした化合物および無機金属系超微粒子、金属酸化物配位アミノケイ素系ポリマーや亜鉛配位アクリル酸ポリマーなどのポリマー配位金属系化合物、ピリチオン亜鉛、ピリチオン銅、セチルトリメチルアンモニウムクロライドやオクタデシルトリメチルアンモニウムクロリドなどの4級アンモニウムハライド化合物、シリコーン第4級アンモニウム、アルキルアミン誘導体、トリクロカルバンなどのハロジアリル尿素系化合物、グルコン酸クロロヘキシジンやポリヘキサメチレンビグアニジン塩酸塩などのグアニジン系化合物、アルキレンビスフェノールナトリウムやパラクロロメタキシレノールなどのフェノール酸系化合物、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステルやグリセリン脂肪酸エステルなどの脂肪酸エステル系化合物、キトサン、シルクプロテイン、などの天然物系化合物が挙げられる。さらに、酸化チタンや白金など、金属酸化物や金属などの微粒子、ナノコロイド粒子を坦持させることもできる。なかでも、ポリエステル系繊維ナノフィラメント単繊維内部を改質でき、ナノフィラメントの特性のひとつでもある比表面積の大きさを活用できるピリチオン亜鉛、ピリチオン銅などの有機金属錯体のピリジン誘導体が好適に利用できる。
また、ナノフィラメントによる形成される間隙を有効に活用するには、白金などの金属ナノコロイドが好適に利用できる。
吸湿(発熱・吸熱)機能を有する機能性物質としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、ブテントリカルボン酸などのモノマーからなるビニルカルボン酸重合体や共重合体の金属置換化合物、アリルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、スチレンスルホン酸などのビニルスルホン酸重合体や共重合体、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなどの重合体や共重合体、高級アルコール、水性ウレタン樹脂、ポリエーテルエポキシ、シリコーン系化合物やそのエマルジョン、親水性ポリエステル系樹脂、ポリエチレングリコールやポリエチレンオキサイドのポリエーテル類、さらにはその誘導体、グリセリン等の多価アルコール類などが挙げられる。なかでも、ナノフィラメント単繊維間隙でモノマーを重合させ最終化合物を生成できるビニルモノマー系物質からなる吸湿性ポリマーが好ましく、ポリエチレングリコールジメタクリレート、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸などを、過硫酸アンモニウムを開始剤として重合したポリマーなどが好適に利用できる。
撥水機能を有する機能性物質としては、フッ素系化合物が挙げられ、フルオロアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルの重合単位を有するフッ素系撥水剤が必須とする共重合体であることが好ましく、フルオロアルキル基が(メタ)アクリル酸エステルのアルコール残基部分に存在する化合物がさらに好適に利用できる。
美容・ヘルスケア機能を有する機能性物質としては、ビタミンCやビタミンEなどのビタミン類の誘導体(プロビタミン)、キシリトール、カプサイシン、ラズベリーケトン、ヨモギ、天草、アロエエキス、ヒオウギエキス、ヒノキチオールなどの草花や樹木、あるいは果物や野菜などから抽出した物質、カテキン等のポリフェノール類、アルギニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、セリン、プロリン、システインなどのアミノ酸類、コンドロイチン硫酸Na、セラミド、トレハロース、ヒアルロン酸、γ−リノレン酸、スクワラン、シルクフィブロイン、セリシン、コラーゲン、ラノリン、ケラチン、尿素、多糖類、タンパク質、プロホルモン、コウジ酸、γ−オリザノールなどの健康・美容促進のための薬剤などが挙げられる。また、硝酸ミコナゾールや硝酸エコナゾールなどの皮膚疾患の薬や消毒剤、抗炎症剤、鎮痛剤等の薬効成分なども挙げることができる。
制電機能を有する機能性物質としては、前述の吸湿(発熱・吸熱)機能を有する機能性物質に加え、アニオンおよびカチオン、さらには非イオン性の界面活性剤、ベタイン系化合物、リン酸エステル系化合物、アルキルスルホン酸やアルキルホスフェートの金属塩、アルキルアミドアミン誘導体、ポリアミン系化合物、ポリアクリル酸エステル/ジアミン/ジグリシジルエーテル、イミダゾリニウム化合物、4級アンモニウム塩を含有する制電剤、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドなどの縮合生成物、ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルエステルアミドなどが挙げられる。
本発明における機能性物質として、好ましい態様のひとつとして機能性物質が導電性樹脂であることが好ましい。ナノファイバーから構成されるマルチフィラメントにおける単繊維間隙の細分化、連続性の観点から、特に好適に高い機能を発現できるようになる。
導電性樹脂は、導電性を有する樹脂であれば特に限定はしない。低導電性高分子にカーボンブラック、CNT、金属微粒子などが含まれた導電性樹脂ペースト、樹脂そのものが導電性を有する導電性高分子が好ましく用いられる。
導電性高分子は、導電性を示す高分子であれば特に制限されることはないが、例えば、アセチレン系、複素5員環系(モンマーとして、ピロールの他、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−ドデシルピロールなどの3−アルキルピロール;3,4−ジメチルピロール、3−メチル−4−ドデシルピロールなどの3,4−ジアルキルピロール;N−メチルピロール、N−ドデシルピロールなどのN−アルキルピロール;N−メチル−3−メチルピロール、N−エチル−3−ドデシルピロールなどのN−アルキル−3−アルキルピロール;3−カルボキシピロールなどを重合して得られたピロール系高分子、チオフェン系高分子、イソチアナフテン系高分子など)、フェニレン系、アニリン系の各導電性高分子やこれらの共重合体、イオン液体などが挙げられる。
さらに導電性高分子において、その導電性にドーパントが効果をもたらすが、ここで用いられるドーパントとしては、塩化物イオン、臭化物イオンなどのハロゲン化物イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロ硼酸イオン、六フッ化ヒ酸イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、チオシアン酸イオン、六フッ化ケイ酸イオン、燐酸イオン、フェニル燐酸イオン、六フッ化燐酸イオンなどの燐酸系イオン、トリフルオロ酢酸イオン、トシレートイオン、エチルベンゼンスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオンなどのアルキルベンゼンスルホン酸イオン、メチルスルホン酸イオン、エチルスルホン酸イオンなどのアルキルスルホン酸イオン、ポリアクリル酸イオン、ポリビニルスルホン酸イオン、ポリスチレンスルホン酸イオン、ポリ(2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸)イオンなどの高分子イオンのうち、少なくとも一種のイオンが使用される、ドーパントの添加量は、導電性に効果を与える量であれば特に制限はされるものではない。
導電性高分子としては、ポリピロール、PEDOT(ポリ3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ4−スチレンサルフォネート(PSS)、ポリアニリン、およびポリパラフェニレンビニレン(PPV)などが樹脂化させやすく、導電性樹脂として好ましく用いられる。
特に、チオフェン系導電性高分子のPEDOTにポリ4−スチレンサルフォネートPSSをドープしたPEDOT/PSS(信越ポリマー社、SEP LYGIDA(登録商標))が安全性、加工性の観点から特に好適である。
導電性の向上、安定化の観点から、導電性樹脂を含んだ繊維構造物に、さらにグリセロール、生理食塩水などを付与したものも好適に利用できるがこれらに限定されるものではない。
これら例示した導電性樹脂の前駆体、導電性樹脂の溶液、乳化物、分散物などを繊維構造物に、浸漬法、コーティング法、スプレー法など既知の方法を用いることで加工することができる。加工方法としては、特に限定されるものではないが、機能性物質をナノファイバーの表面および単繊維と単繊維の間に担持させるためには、機能性物質溶液への浸漬または、スプレー回数を1回よりも、複数回繰り返し行うことが望ましい。ナノファイバーは、繰り返し塗布するここにより、単繊維と単繊維の間に機能性物質を充填することができる。
また、要求特性に応じ、アクリル系、ウレタン系、シリコーン系、ポリエステル系などの導電性樹脂以外の樹脂との併用、イソシアネート系、カルボジイミド系、エポキシ系、メラミン系架橋剤などとの併用もできるがこれらに限るものではない。
特に、生体電極として利用する場合、肌面への密着性・追随性の観点からフレキシブルでソフト風合い、肌面の汗によるムレ、カブレの抑制の観点から高い通気性など、以上の観点から織物、編物、不織布の形状が好ましい。
生体電極への適応を考えると、人体肌面と樹脂層の間に本発明の電極部材が位置する構成となるが、電極部材部分の湿度をコントロールすることで安定した導電性の発現が可能となる。また、電極部材の片面を樹脂層で覆われることで電極の耐久性、特に洗濯による導電性樹脂の脱落での導電性低下を大幅に抑制できるようになるため、構成するポリマー、形状は、湿度コントロールが可能であれば限定しないが、要求特性上、絶縁性を有する防水透湿層を積層してもかまわない。
防水透湿層としては、気体汗の排出PTFE多孔膜、親水性のポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂など親水性エラストマーからなる無孔膜、ポリウレタン樹脂微多孔膜など、既知の膜、フィルム、積層物、樹脂などをコーティング、ラミネート方式で積層した形態が挙げられるがこれらに限るものではない。
基材である繊維構造物への追随性の観点から、伸縮性を有するポリウレタン樹脂微多孔膜をラミネートにより積層接着したものが好ましい。
使用態様の例としては、マルチフィラメント糸の特性活かした、機能性素材、また、従来素材では機能発現が困難であった導電樹脂と貼付剤との組み合わせによる貼り付け型電極、本発明の電極部材を少なくとも電極の一部として用いてなることを装置などが挙げられる。
装置の一例としては、種々のセンシング機器が挙げられ、設置型、携帯型、ウェアラブル型などが例示される。
また、センシング用途としては、生体の電気信号から得られるセンシング用途である、心拍数、心電波形、呼吸数、血圧、脳電位、筋電位などの測定に適用でき、日常の健康管理、レジャー、運動時の健康管理、心臓疾患、高血圧、睡眠中無呼吸症候群などの遠隔管理などが例示されるがこれらに限定されるものではない。
また、本発明においては、機能性物質が、マルチフィラメント糸を構成する単繊維と単繊維の間隙に含まれてなり、機能性物質が実質的に繊維軸方向に連続していることが好ましい態様である。
機能性物質が実質的に繊維軸方向に連続しているとは、ナノフィラメントを含むマルチフィラメント糸において、主にナノフィラメントにより形成される単繊維間隙の機能性物質が担持されており、機能性物質がナノフィラメントの長さ方向に連続層を形成していることをいう。
連続性を形成することにより、耐久性の向上はもちろんであるが、繊度が太い単繊維から構成されるマルチフィラメントに機能性物質を担持させ機能発現が困難であった制電、導電などの発現に特に好適となる。
また、本発明では、JISL0217(1995) 103法にて、20回繰り返し法による洗濯後の機能性物質により発現される性能保持率が、初期性能の30%以上であることが好ましい。本発明のマルチフィラメント糸は、単繊維の本数が多いほど複数の単繊維から構成される空隙、すなわち機能性物質が担持される部位が再分化されることで機能性物質の繊維構造物への担持性が高くなり、高度な洗濯耐久性が付与できると推定する。
(1)繊維径
マルチフィラメントをエポキシ樹脂で包埋し、Reichert社製FC・4E型クライオセクショニングシステムで凍結し、ダイヤモンドナイフを具備したReichert−Nissei ultracut N(ウルトラミクロトーム)で切削した後、その切削面を(株)キーエンス製 VE−7800型走査型電子顕微鏡(SEM)にて倍率5000倍で撮影した。得られた写真から無作為に選定した150本の極細繊維を抽出し、写真について画像処理ソフト(WINROOF)を用いて全ての外接円径(繊維径)を測定した。
(2)マルチフィラメントの繊維径および繊維径バラツキ(CV%(A))
前述した繊維径の平均繊維径および繊維径標準偏差を求め、下記式を基づき繊維径CV%(変動係数:Coefficient of Variation)を算出した。以上の値は全て3ヶ所の各写真について測定を行い、3ヶ所の平均値とし、nm単位で小数点1桁目まで測定し、小数点以下を四捨五入するものである。
(3)異形度および異形度バラツキ(CV%(B))
前述した繊維径と同様の方法で、マルチフィラメントの断面を撮影し、その画像から、切断面に外接する真円の径を外接円径(繊維径)とし、さらに、内接する真円の径を内接円径として、異形度=外接円径÷内接円径から、小数点3桁目までを求め、小数点3桁目以下を四捨五入したものを異形度として求めた。この異形度を同一画像内で無作為に抽出した150本の極細繊維について測定し、その平均値および標準偏差から、下記式に基づき異形度バラツキ(CV%(変動係数:Coefficient of Variation))を算出した。この異形度バラツキについては、小数点2桁目以下は四捨五入する。
異形度バラツキ(CV%(B))=(異形度の標準偏差/異形度の平均値)×100(%)
(4)機能性物質付与量
標準状態(20℃×65%RH)での加工前後の試験布の重量変化により機能性物質樹の付与量をowf%として算出した。
塩化セシウム水溶液を用い、純水中に1ppmの非放射性セシウム溶液を作成し、非放射性セシウム溶液重量10に、本発明のマルチフィラメント糸重量1を浸漬し、24時間後の非放射性セシウム溶液中の非放射性セシウムの減少率を算出する。
(6)消臭性
5Lのテドラーバッグに10cm×10cmの試料を入れ、窒素ガスを用いて、アンモニアについては100ppmの濃度に調整した測定対象ガスを3L注入する。そして、2時間後のガス濃度を検知管により測定し、減少率(消臭性)を下記式により算出する。
減少率(%)={(A−B)/A}×100
A:空試験の測定値 B:試料の測定値
(7)殺菌活性値
繊維製品新機能評価協議会の定める統一試験法(JIS L1902−1998)に則り、黄色ブドウ球菌の菌転写法による生息菌数を、下記式(1)を用いて評価し、平均値による制菌性能の評価を行った。
10回測定し、平均値で評価した。
殺菌活性値(−)=logA/B・・・・・(1)
但し、Aは未加工マルチフィラメント糸上における植え付け直後の生息菌数(個/cm2)、Bは本実施例マルチフィラメント糸上における18時間培養後の生息菌数(個/cm2)
(8)吸湿性
相対湿度の異なる雰囲気下での吸湿率差を求め、吸湿性を下記式により算出する。
ΔMR(%)=MR2−MR1
MR1;20℃×65%RH雰囲気下に24時間放置した時の吸湿率(%)
MR2;30℃×90%RH雰囲気下に24時間放置した時の吸湿率(%)
(9)撥水性
JIS L 1092「繊維製品の防水性試験方法。制定1977.3.1」に規定される方法でスプレー法により評価を行い、級判定を行った。
5級:表面に湿潤や水滴の付着がないもの
4級:表面に湿潤しないが、小さな水滴の付着をしめすもの
3級:表面に小さな個々の水滴状の湿潤を示すもの
2級:表面の半分に湿潤を示し、小さな個々の湿潤が布を浸透する状態を示すもの
1級:表面全体に湿潤を示すもの、または表面および裏面が全体に湿潤をしめすもの (10)導電性
10cm×10cmの試験片を高質発泡スチロールの上に乗せ、表面抵抗値(Ω)を、抵抗計(三菱アナリテック四探針抵抗計Loresta-AX MCP-T370)を用いて20℃、40%RH環境下で測定し、対数換算した数値を導電性とした。
(11)機能性物質連続性
マルチフィラメントをエポキシ樹脂で包埋し、Reichert社製FC・4E型クライオセクショニングシステムで凍結し、ダイヤモンドナイフを具備したReichert−Nissei ultracut N(ウルトラミクロトーム)で切削した後、その切削面を(株)キーエンス製 VE−7800型走査型電子顕微鏡(SEM)にて倍率5000倍で撮影した。得られた断面写真から無作為に選定した5箇所の単繊維間隙に存在する機能性物質の重なりを観察し、重なりが存在すれば連続性ありと判断した。
なお、機能性が導電性の場合については、導電性があれば連続性ありと判断した。
(11)洗濯耐久性
10cm×10cmの試験片をJIS L0217 (1995)103法に準拠した方法で、洗濯前の機能性に対する、20回繰り返し法による洗濯後の機能性保持率を算出した。なお、洗濯機は、全自動洗濯機(National NA-F50Z8)を使用した。
導電性能の洗濯後の性能保持率は、表面抵抗値(Ω)を対数logにとり、逆数に置き換え下記の式で算出する。
導電性性能保持率(%)=1/log(洗濯後の抵抗値)÷1/log(洗濯前の抵抗値)×100
[実施例1]
75T−112F(海島比率30%:70% 島数127島/F、海成分:ポリエステルの酸成分としてテレフタル酸と5−ナトリウムスルホイソフタル酸の共重合体からなるアルカリ熱水可溶型ポリエステル、島成分:ポリエチレンテレフタレート)のナノフィラメントと33T−6Fの高収縮糸を混繊した100T−136Fのポリエステルナノフィラメントとの混繊糸を用いて、丸編物を製編した。
次いで、水酸化ナトリウム3重量%水溶液中で80℃、 浴比1:100で浸漬処理し、海成分を99%以上溶解除去、乾燥することで高収縮糸混繊糸使いのナノフィラメントを含む編物を得た。
得られた編物を以下のA液に浸漬し、絞り率約80重量%となるよう薬液を付与したのち、B液に浸漬させ、単繊維間隙でプリルシアンブルーを合成させ本発明のマルチフィラメント糸を得た。評価結果を、表1に示す。
A液は4gの硫酸鉄に8mlの蒸留水を加え、硫酸鉄水溶液を調整した。
B液は2gのヘキサシアノ鉄酸カリウムに6mlの蒸留水を加え、ヘキサシアノ鉄酸カリウム水溶液を調整した。
[実施例2]
実施例1で用いた編物を、クエン酸30g/lに浸漬し、絞り率約80重量%となるようマングルで絞り、130℃の温度の乾燥機内で2分間予備乾燥し、さらに170℃の温度に設定したテンターで60秒間熱処理して、クエン酸で改質した本発明の消臭性マルチフィラメント糸を得た。評価結果を、表1に示す。
[実施例3]
アーチケミカルズ社製のビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛(商品名:ジンクオマダイン(登録商標))を用い、これを予め水、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(ノニオン系分散剤)と共にボールミルに仕込み湿式粉砕処理して有効成分濃度20重量%のコロイド溶液としておいた。
実施例1で用いた編物を、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛20重量%コロイド溶液の10重量%加工液に浸漬し、絞り率約80重量%のマングルで均一に絞った後、120℃の温度の乾燥機内で2分間予備乾燥し、さらに180℃の温度に設定したテンターで30秒間熱処理して、制菌成分の含有量が1.0重量%の本発明の制菌性マルチフィラメント糸を得た。評価結果を、表1に示す。
[実施例4]
実施例1で用いた編物を、プラチナナノコロイド溶液に浸漬し、絞り率約80重量%のマングルで均一に絞った後、120℃の温度の乾燥機内で2分間予備乾燥し、さらに180℃の温度に設定したテンターで30秒間熱処理して、制菌成分の含有量が0.5重量%の本発明の制菌性マルチフィラメント糸を得た。評価結果を、表1に示す。
[実施例5]
実施例1で用いた編物を、エチレングリコールの平均重合数n=23のポリエチレングリコールジメタクリレート160g、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン40g、0.7gを1000mlに溶解した加工液に浸漬し、絞り率が約80重量%となるようマングルで均一に絞ることを繰り返し3回行った後、100℃の飽和水蒸気中で10分間処理を行った後、炭酸ナトリウム5g/Lのアルカリ水溶液で、編物と炭酸ナトリウムのアルカリ水溶液の重量比を1:20に調整して、60℃で30分間処理し、ナトリウム塩化処理を行った。その後、60℃の温水で湯洗い、水洗し、脱水し、130℃で乾燥することで、本発明の吸湿性マルチフィラメント糸を得た。評価結果を、表1に示す。
[実施例6]
実施例1で用いた編物に、撥水剤F−470 ((株)京絹化成 製、フッ素系撥水剤、有効成分20%)50g/L、ベッカミンM−3(DIC北日本ポリマ(株)製、固形分80%)3g/L、ベッカミンアクセレレータACX(DIC北日本ポリマ(株)製、固形分35%)0.5g/Lを1000mlに溶解した加工液に浸漬し、絞り率が約80重量%となるようマングルで均一に絞ることを繰り返し3回行った後、130℃で乾燥し、170℃で2分、熱処理を行い、本発明の撥水性マルチフィラメント糸を得た。評価結果を、表1に示す。
[実施例7]
実施例1で用いた編物に、導電性高分子PEDOT・PSS(信越ポリマー社、SEPLYGIDA OC−AE(登録商標))をグラビアコーティング法で薬剤塗布量が15g/m2になるように塗布後、130℃で5分、熱処理を行い、本発明の導電性マルチフィラメント糸を得た。評価結果を、表1に示す。
[実施例8]
実施例1で用いた編物にポリウレタン微多孔膜を湿気硬化型ポリウレタン系接着剤を介し、ラミネートした以外は、実施例7と同様に本発明の導電性マルチフィラメント糸を得た。評価結果を、表1に示す。
[実施例9]
実施例1で用いた編物を織物とする以外は、実施例7と同様に本発明の導電性マルチフィラメント糸を得た。評価結果を、表1に示す。
[実施例10]
実施例7において75T−112Fの繊維のみを用い、高収縮糸を用いない以外は、実施例7と同様に本発明の導電性マルチフィラメント糸を得た。評価結果を、表1に示す。
[実施例11]
繊維径300nmのナノフィラメント(100T−30F(海島比率30%:70% 島数2048島/F、海成分、島成分は実施例1と同じ)とする以外は、実施例7と同様に本発明の導電性マルチフィラメント糸を得た。評価結果を、表1に示す。
[実施例12]
繊維径200nmのナノフィラメント(120T−60F(海島比率30%:70% 島数2048島/F、海成分、島成分は実施例1と同じ)とする以外は、実施例7と同様に本発明の導電性マルチフィラメント糸を得た。評価結果を、表1に示す。
[実施例13]
実施例7のナノフィラメントのポリマーをナイロンにする以外は、実施例7と同様に本発明の導電性マルチフィラメント糸を得た。評価結果を、表1に示す。
[実施例13]
導電性高分子PEDOT・PSSの薬剤塗布量が15g/m2になるようにグラビアコーティングを繰り返し5回実施した以外は、実施例7と同様に本発明の導電性ポリエステルフィラメント集合体を得た。評価結果を、表1に示す。
[実施例14]
導電性高分子PEDOT・PSSの薬剤塗布量が15g/m2になるようにグラビアコーティング、130℃で5分の熱処理を繰り返し5回実施した以外は、実施例7と同様に本発明の導電性ポリエステルフィラメント集合体を得た。評価結果を、表1に示す。
[比較例1]
繊維径15000nmのポリエステルフィラメントのみからなる織物とする以外は、実施例7と同様に導電性ポリエステルフィラメント集合体を得た。評価結果を、表1に示す。
[比較例2]
繊維径2700nmマイクロフィラメントのみからなる織物とする以外は、実施例7と同様に導電性マイクロフィラメント集合体を得た。評価結果を、表1に示す。
[比較例3]
ナイロン6のマルチフィラメント糸を含む56T−16Fのポリマーアロイ繊維を用いて織物を製織した。次いで、水酸化ナトリウム3重量%水溶液中で80℃、 浴比1:100で浸漬処理し、海成分を99%以上溶解除去、乾燥することで繊維径53nmのナイロン6ナノステープル集合体を得た以外は、実施例5と同様に吸湿性ナノステープル集合体を得た。評価結果を、表1に示す。
[比較例4]
ナイロン6のナノ繊維集合体を含む56T−16Fのポリマーアロイ繊維を用いて織物を製織した。次いで、水酸化ナトリウム3重量%水溶液中で80℃、 浴比1:100で浸漬処理し、海成分を99%以上溶解除去、乾燥することで繊維径53nmのナイロン6のナノステープル集合体を得た以外は、実施例7と同様に本発明の導電性ナノステープル集合体を得た。評価結果を、表1に示す。
Claims (4)
- 単繊維直径が100nm以上1000nm以下の熱可塑性ポリマーからなるナノフィラメントを含むマルチフィラメント糸であり、マルチフィラメント糸を構成する単繊維の表面および単繊維と単繊維の間隙に機能性物質が含まれるマルチフィラメント糸。
- 該機能性物質が、マルチフィラメント糸を構成する単繊維と単繊維の間隙において、実質的に繊維軸方向に連続して存在していることを特徴とする請求項1に記載のマルチフィラメント糸。
- JISL0217(1995)103法の20回繰り返し法により測定した、洗濯後の機能性物質により発現される性能保持率が、初期性能の30%以上であることを特徴とする請求項1または請求項に記載のマルチフィラメント糸。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のマルチフィラメント糸を用いた繊維構造物。
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