JPH0465281B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はボイラーを複数台設置した多缶設置シ
ステムにおいて、負荷変動に応じてボイラーの必
要燃焼台数を決定し、自動的に負荷に追随させよ
うとするボイラー自動台数制御装置に関するもの
であつて、スチームヘツダー内部の温度が水の沸
点以上である状況（スチームヘツダー内部の水が
飽和蒸気になつている状況）下において、該ヘツ
ダー内部の温度を検出し、その変化に圧力変化即
ち負荷変動として捕え、それに応じてボイラーの
必要燃焼台数を決定し、自動的に負荷に追随させ
ることを要旨としている。

従来の多缶設置システムは、図１に示すように
各ボイラーに共通のスチームヘツダーを設け、こ
のスチームヘツダーに負荷状態を表示する圧力計
と、蒸気圧力を設定圧に維持し負荷を圧力信号と
して出力する機械式の圧力調節器を設け、前記圧
力調節器からの圧力信号に応じ、起動順序に従つ
て必要台数を順次燃焼に移行させ、負荷変動によ
る圧力信号の変動があればその信号変動にあわせ
てボイラーを燃焼・停止させる制御器を設けるこ
とにより負荷に応じた燃焼台数で負荷に追随させ
るようになつている。

しかし、そのような機械式圧力調節をスチーム
ヘツダーに設ける方式においては、スチームヘツ
ダー内の蒸気流の脈動による震動やスチームヘツ
ダー自体の振動のため蒸気圧が一定にもかかわら
ず、圧力信号が変動し、制御がハンチングすると
いつた問題を回避できない。しかも、圧力表示の
圧力計・圧力設定のための圧力調節器は機械式の
ためスチームヘツダーに設ける必要があり、制御
装置で圧力表示・圧力調節ができないため多缶設
置システムのレイアウト上スチームヘツダー設置
場所が制限されるという不都合がある。

本発明は上記欠点を解消することを目的とした
ものであつて、ボイラーを複数台設置し、前記ボ
イラーに共通のスチームヘツダーを設け、前記ス
チームヘツダーに温度検出手段を装着し、スチー
ムヘツダーの蒸気温度幅を設定する温度設定器
と、前記蒸気温度幅内で温度信号量に応じてボイ
ラー稼動台数を決定する稼動台数設定器と、ボイ
ラーの起動順序を決定する起動順序選択器とから
なる制御装置を設けることにより、前記スチーム
ヘツダー内部の温度が水の沸点温度以上である状
況下において、前記温度検出手段を介し、負荷に
応じて変化する温度信号を出力し、これを制御信
号として、必要台数のボイラーを起動順序に従つ
て順次燃焼に移行させ、負荷変動による温度信号
にあわせてボイラーを燃焼・停止せしめるように
したボイラーの自動台数制御装置であり、他の好
ましい一態様は、ボイラーを複数台設置し、前記
ボイラーに共通のスチームヘツダーを設け、前記
スチームヘツダーに温度検出手段を装着し、スチ
ームヘツダーの蒸気温度幅を設定する温度設定器
と、前記蒸気温度幅内で温度信号量に応じてボイ
ラー稼動台数を決定する稼動台数設定器と、ボイ
ラーの起動順序を決定する起動順序選択器及び前
記温度検出手段からの温度信号にて、その温度に
相応する飽和圧力を表示する圧力表示器を備えて
なる制御装置を設けることにより、前記スチーム
ヘツダー内部の温度が水の沸点温度以上である状
況下において温度検出手段を介し、負荷に応じて
変化する温度信号を出力し、これを制御信号とし
て必要台数のボイラーを起動順序に従つて順次燃
焼に移行させ、負荷変動による温度信号の変動に
あわせてボイラーを燃焼・停止せしめるようにし
たボイラーの自動台数制御装置である。

以下、本発明を図面に従つて説明する。

図２は本発明における一実施例を示すフローシ
ート、図３は燃焼停止・低燃焼量（Ｌ）・高燃焼
量（Ｈ）の３制御を行なうボイラーの４台設置の
場合のスチームヘツダーでの蒸気温度とボイラー
燃焼台数との関係を示した説明図である。図中の
Ｈは１台の高燃焼量・Ｌは１台の低燃焼量・Ｏは
停止の場合を示している。

ボイラー１は、図２のように４台併設して設け
られ、各ボイラー１は蒸気管において各ボイラー
に共通のスチームヘツダー２に連結されている。
スチームヘツダー２には蒸気温度検出手段３、た
とえばサーミスター、熱電対等を設ける。前記ボ
イラー１とスチームヘツダー２間に制御装置４を
設け、それぞれを信号線にて連結する。前記制御
装置４はスチームヘツダー２の蒸気幅を設定する
温度設定器６と、前記蒸気温度幅内で温度信号量
に応じてボイラー稼動台数を決定する稼動台数設
定器７と各ボイラーの稼動時間の偏りを防ぐため
ボイラーの起動順序を選択する起動順序選択器８
とからなる。この制御装置４には温度検出手段３
からの温度信号を利用して、その温度に対応する
飽和蒸気圧力を表示する圧力表示器５を設けるこ
とができる。なお、温度検出手段としては、好ま
しくは耐温度・価格の面からサーミスターを利用
する。

次に、その作用について説明する。まず、温度
設定器にて、スチームヘツダー部での蒸気温度の
制御幅を設定し、起動順序選択器にて従前の各ボ
イラーの稼動時間を考慮し、ボイラーの稼動時間
の偏りが生じないようにボイラーの稼動順序を設
定する。次にボイラーを稼動状態にセツトする
と、温度検出手段はスチームヘツダーの蒸気温度
を電気信号に変換し、制御装置に送る。稼動台数
設定器はその信号が図３の蒸気温度制御幅のいず
れかにあるかを検出する。つまり、蒸気温度の制
御幅の下限付近の蒸気温度ならば負荷量が大とみ
て４台とも高燃焼（図３のHHHH）の信号を発
し、起動順序選択器の設定順序に従つて各ボイラ
ーを稼動せしめる。

ボイラー稼動によりスチームヘツダーの蒸気温
度が上昇するに伴い、ボイラーの燃焼台数を設定
順序に従つて半分ずつ減じていく。スチームヘツ
ダーの蒸気温度が制御幅の上限付近の蒸気温度
（Ｏ）になればボイラーは全台数停止する。逆に
蒸気温度が低下すれば、負荷量増加つまり燃焼台
数不足とみて半台分ずつ増加し、蒸気温度と必要
燃焼台数とが設定通りの適正なものとし、不要な
ボイラーの燃焼を防ぎロスを少なくする。又、圧
力表示器は、温度検出手段からの温度信号をうけ
てその温度に対応する飽和蒸気を表示する。

本発明は以上のように構成されており、負荷変
動を温度信号として出力する構成であるので、蒸
気の脈動あるいはスチームヘツダー自体の震動と
いつた機械的要因によつてボイラーの制御及び圧
力表示がハンチングするといつた問題はなくな
る。又圧力表示器・温度設定器は制御装置に装備
することが可能であるので、多缶設置システムの
レイアウト上スチームヘツダー設置場所が制限さ
れるといつた問題もなくなる。

【図面の簡単な説明】

図１は従来の多缶設置システムにおけるフロー
シート。図２は本発明における一実施例の説明
図。図３は３位置制御を行うボイラーを４台設置
した場合のスチームヘツダーでの蒸気温度とボイ
ラー燃焼台数との関係を示した説明図である。 １……ボイラー、２……スチームヘツダー、３
……温度検出手段、４……制御装置、５……圧力
表示器、６……温度設定器、７……稼動台数設定
器、８……起動順序選択器、９……圧力調節器、
１０……圧力計。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ボイラー１を複数台設置し、前記ボイラー１
   に共通のスチームヘツダー２を設け、前記スチー
   ムヘツダー２に温度検出手段３を装着し、スチー
   ムヘツダーの蒸気温度幅を設定する温度設定器６
   と、前記蒸気温度幅内で温度信号量に応じてボイ
   ラー稼動台数を決定する稼動台数設定器７と、ボ
   イラーの起動順序を決定する起動順序選択器８と
   からなる制御装置４を設けることにより、前記ス
   チームヘツダー内部の温度が水の沸点温度以上で
   ある状況下において、前記温度検出手段３を介
   し、負荷に応じて変化する温度信号を出力し、こ
   れを制御信号として、必要台数のボイラーを起動
   順序に従つて順次燃焼に移行させ、負荷変動によ
   る温度信号にあわせてボイラーを燃焼・停止せし
   めるようにしたことを特徴とするボイラーの自動
   台数制御装置。 ２ ボイラー１を複数台設置し、前記ボイラー１
   に共通のスチームヘツダー２を設け、前記スチー
   ムヘツダー２に温度検出手段３を装着し、スチー
   ムヘツダーの蒸気温度幅を設定する温度設定器６
   と、前記蒸気温度幅内で温度信号量に応じてボイ
   ラー稼動台数を決定する稼動台数設定器７と、ボ
   イラーの起動順序を決定する起動順序選択器８及
   び前記温度検出手段３からの温度信号にて、その
   温度に相応する飽和圧力を表示する圧力表示器５
   を備えてなる制御装置４を設けることにより、前
   記スチームヘツダー内部の温度が水の沸点温度以
   上である状況下において温度検出手段３の温度信
   号を介し、負荷に応じて変化する温度信号を出力
   し、これを制御信号として必要台数のボイラーを
   起動順序に従つて順次燃焼に移行させ、負荷変動
   による温度信号の変動にあわせてボイラーを燃
   焼・停止せしめるようにしたことを特徴とするボ
   イラーの自動台数制御装置。 ３ 前記温度検出手段３をサーミスターとしたこ
   とを特徴そする特許請求の範囲第１項又は第２項
   記載のボイラーの自動台制御装置。