JPH0463865B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0463865B2
JPH0463865B2 JP58251975A JP25197583A JPH0463865B2 JP H0463865 B2 JPH0463865 B2 JP H0463865B2 JP 58251975 A JP58251975 A JP 58251975A JP 25197583 A JP25197583 A JP 25197583A JP H0463865 B2 JPH0463865 B2 JP H0463865B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
strain
actinomyces
production method
periodontitis
antigen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP58251975A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60146834A (ja
Inventor
Takashi Tsurumizu
Makoto Sato
Takashi Hashimoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kitasato Institute
Original Assignee
Kitasato Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17230779&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH0463865(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Kitasato Institute filed Critical Kitasato Institute
Priority to JP58251975A priority Critical patent/JPS60146834A/ja
Priority to EP84309085A priority patent/EP0148025B2/en
Priority to DE8484309085T priority patent/DE3485017D1/de
Priority to AT84309085T priority patent/ATE66819T1/de
Priority to AU37187/84A priority patent/AU3718784A/en
Priority to KR1019840008489A priority patent/KR890004103B1/ko
Publication of JPS60146834A publication Critical patent/JPS60146834A/ja
Publication of JPH0463865B2 publication Critical patent/JPH0463865B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/02Bacterial antigens
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/12Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from bacteria
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/64Proteins; Peptides; Derivatives or degradation products thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0053Mouth and digestive tract, i.e. intraoral and peroral administration
    • A61K9/0056Mouth soluble or dispersible forms; Suckable, eatable, chewable coherent forms; Forms rapidly disintegrating in the mouth; Lozenges; Lollipops; Bite capsules; Baked products; Baits or other oral forms for animals
    • A61K9/0058Chewing gums
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • A61P1/02Stomatological preparations, e.g. drugs for caries, aphtae, periodontitis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q11/00Preparations for care of the teeth, of the oral cavity or of dentures; Dentifrices, e.g. toothpastes; Mouth rinses
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、口腔内細菌の作用によつて誘発され
または悪化された歯周炎を予防し、または少なく
とも抑制するための(以下抑制という)抗体の製
造方法および本抗体を含有する非う蝕性組成物に
関する。 この明細書において歯周炎というのは、ヒトお
よび動物の口腔内の歯肉、セメント質、歯槽骨の
ような歯周部に生じる広範囲の疾患のことであつ
て、一般に、歯槽膿漏のような縁辺性歯周炎と根
尖性歯周炎とに分類されている。歯周炎には各種
の病因が知られているが、たとえば歯面における
プラークの形成や歯周組織におけるポケツトの形
成のような、各種の口腔内微生物による有害な生
物学的作用も歯周炎の病因の一つであるとされて
いる。この種の有害な口腔内微生物の例は、アク
チノミセス・ビスコージス、同ナエスルンデイ、
アクチノバチルス、アクチノミセテムコミタン
ス、バクテロイデス・ジンジバリスなどである。
このうち最も重要な微生物はアクチノミセス・ビ
スコージスであつて、本菌はしよ糖から多量のレ
バン多糖体を産生する。この多糖体は歯面または
口腔粘膜に付着して歯周組織を傷つける。アクチ
ノミセス・ビスコージス以外の前記微生物の歯周
炎誘発能は必ずしもアクチノミセス・ビスコージ
スほどに強くはないが、これらは、アクチノミセ
ス・ビスコージとの共存下において歯周炎をかな
り悪化させることが知られている。また知周炎の
病巣中の口腔内細菌の大部分が、アクチノミセ
ス・ビスコージス等前記の微生物であることも実
際にしばしば観察されている。 歯周炎を効果的に処理するための各種の提案が
従来試みられている。しかし歯周炎を予防し、ま
たは少なくとも抑制するための抗体は従来知られ
ていない。この間、歯周炎誘起能を有するある種
の口腔内微生物が細胞表面に線毛を有し、これを
もつて歯面や口腔粘膜の表面に付着(感染)する
ことが知られていたが、歯周炎の病因という観点
において、この種の線毛の抗原的性質はまだ解明
されなかつた。 本発明は、歯周炎誘発能又は悪化能を有する各
種の口腔内微生物の線毛由来の抗原が歯周炎を効
果的に抑制し得るという知見に基いている。 本発明の目的は、歯周炎誘発能又は悪化能を有
し、かつ細胞表面に線毛を有する口腔内微生物の
作用によつて誘発又は悪化された歯周炎を抑制す
るための抗体の製造法及びこの抗体を含有する歯
周炎予防又は抑制用組成物を提供することにあ
る。 本発明により、歯周炎誘発能または悪化能を有
してかつ菌体表層に線毛を有する口腔内細菌の線
毛から抗原を単離し、単離された抗原を抗体産生
能をもつ動物に投与することによつて、対応する
抗体を動物の体内に産生し、産生された抗体を回
収する工程からなる歯周炎抑制または予防用抗体
の製法が提供される。 前記単離は10℃以下の温度における行なわれ、
単離工程は、塩化ナトリウムを含む高張緩衝液に
前記微生物を分散させ、分散液から所望の抗原を
抽出する工程を含んでいる。 本発明による抗体を簡単にしかも効果的に投与
するために、本発明によつて提供されら歯周炎予
防又は抑制用組成物は、本発明によつて得られる
抗体を有効成分とし、薬学的に許容し得る担体又
は賦形剤と共存させてなつている。 本発明による抗体をヒト又は動物に投与するこ
とによつて、少なくとも同種に属する有害な口腔
微生物が歯面又は口腔粘膜に付着すなわち感染す
るのを直接に抑制することができる。しかし、本
抗体の作用によつて、有害な微生物自体の増殖
や、例えばレバン多糖体の形成を抑制することは
ない。抑制された口腔微生物は、歯面や口腔粘膜
表面に付着する代りに、塊状になつて唾液中に凝
集されるので、例えば歯磨剤、うがい剤のような
常法によつて口腔から容易に除去することができ
る。ヒト及びハムスターを用いた各種試験の結
果、本発明による抗体を、特に歯周炎予防又は抑
制用組成物の形状で投与することにより、例えば
数週間の連続投与後に有害微生物が駆除されるこ
とがわかつた。 この明細書において、線毛成分抗原というの
は、歯周炎誘発能または悪化能を有しかつ細胞表
面に線毛を有する口腔微生物の線毛から単離した
抗原のことである。 本発明による線毛抗原製造原料として、歯周炎
誘発または悪化能を有しかつ細胞表面に線毛を有
するすべての口腔内微生物、たとえばアクチノミ
セス・ビスコージス、同ナエスルンデイ、バクテ
ロイデス・ジンジバリス、アクチノバチルス・ア
クチノミセテムコミタンス等を用いることがで
き、また歯周炎誘発または悪化能を有しかつ細胞
表面に線毛を有する限り、これらの微生物の変異
株も用いることができる。最も重要な微生物は、
アクチノミセス・ビスコージスであるが、前述の
理由によつて、一つ以上の他の微生物起源の抗体
とアクチノミセス・ビスコージス起源の抗体とを
併用することもできる。 本発明の目的にとつて、歯面または口腔粘膜表
面への付着能の高い口腔微生物を、線毛抗原製造
原料とするのが有利である。所望の菌株を選定す
るために、たとえば試験管壁への高い付着能やハ
ムスターの口腔内での高いう蝕誘発能を基準とす
ることができる。 下記の実施例および試験例において、アクチノ
ミセス・ビスコージス変異株K−TL+株
(Actinomyces viscosus Mutant Strain K−
TL+)(微工研条寄第411号)およびバクテロイ
デス・ジンジバリス株K−Bg−m1
(Bacteroides gingivalis Strain K−Bg−m1
(微工研条寄第410号)が用いられている。前者
は、本発明者によつて、対応する野外株から常法
によつて誘導された人工的変異株である。本変異
株を、たとえばTYC寒天平板培地等で培養する
と、しよ糖から多量のレバン多糖体を産生する。
また液体培地で培養すると、増殖した多量の菌体
が管壁に付着する。本変異株を長期間継代培養す
るか、または、ニトロソグアニジン、ナイトロジ
エンマスタード、紫外線照射のような各種の公知
変異手段で処理しても、親株への逆変異や他の変
異株の出現は認められず、本変異株は遺伝学的に
安定であることがわかつた。本変異株をハムスタ
ーに投与すると、口腔内で歯面や粘膜表面によく
付着し、動物をう蝕誘発飼料で飼育すると、歯槽
骨吸収の調査から、強い歯周炎誘発能の存在が認
められた。 バクテロイデス・ジンジバリス株K−Bg−m1
株は、強い赤血球凝集能および高い細胞付着能の
観点から、ヒトの歯周炎から分離された多数の野
外株を選別して得られた菌株である。これを同種
の多くの野外株とくらべると、本菌株は口腔粘膜
上皮細胞への強い付着能と強い赤血球凝集能とを
特徴としている。本菌株をハムスターに経口投与
した場合、その付着能は必ずしも甚しく高いわけ
ではないが、たとえば、前記の変異株K−TL+
株をハムスターに感染させ、次に歯周炎の病状が
始まる直前または直後に、本ジンジバリス株を経
口投与すると、本菌株はよく付着する。この種の
混合感染によつて生じる歯周炎は、上記変異株K
−TL+株単独感染の場合よりも著しく強力であ
ることがわかつた。 これら菌株の菌学的性状は下記の通りである。 (A) アクチノミセス・ビスコージス変異株K−
TL+株(微工研条寄第411号) 形態 グラム陽性桿菌、1×3−4μ 生育特性 嫌気性 各種培地での生育 (1) TYC寒天平板培地〔PH約7.2;ストツペ
ラー他、Arch Oral Biol.、12、1199−
1201(1967)〕 コロニーは粗く、盛り上がり、粒状で、
固く、白色で、多量のレバン多糖体で覆わ
れ、縁辺は不規則である。 (2) ブレイン・ハート・インフユージヨン寒
天平板培地(PH約7.4;9cmシヤーレ;米
国、BBL社製) コロニーは円形、無色、厚く透明で、表
面は均一で平滑。縁辺は規則的。 (3) トリプトケース・ソーイ・ブロス(PH約
7.8;BBL) 培地の下層から増殖する。 (4) トツド・ヒユーイツト・ブロス(PH約
7.8;米国、BBL社製) 培地の下層から増殖する。 生理学的性状 (1) レバン多糖体産生能 +++ (2) 管壁付着能 +++ (3) 色素産生能 − (4) 生育範囲 PH6−8.5、温度22−39℃ (5) 糖分解 アドニツト、アラビノース、デキストリ
ン…陰性;フラクトース、ガラクトース、
グルコース…陽性;キシロース、イヌリン
およびラクトース…陰性;マルトース、マ
ンノース、メルビオース、ラフイノース、
シユクロース…陰性 その他 (1) カタラーゼ + (2) インドール − (3) 硝酸塩還元性 + (4) 硫化水素産生 + (5) ゼラチンの液化 − (6) エスクリン加水分解 + (7) 口腔粘膜上皮細胞への付着能 ++ 動物への感染能 歯周炎誘発(歯槽骨吸収により判定)
+++ (B) バクテロイデス・ジンジバリス株K−Bg−
m1株(微工研条第410号) 形態 グラム陰性桿菌、0.5×0.8μ 生育特性 偏性、嫌気性 各種培地での生育 (1) 10%血液寒天平板培地(PH約7.3;米国、
BBL社製) コロニーは円形、大きく、偏平、やや光
沢があり、黒色で表面と縁辺は平滑。溶血
性なし。 (2) バクテロイデス寒天平板培地(PH約
7.2;9cmシヤーレ;日水製薬製) コロニーは円形、やや小さく、偏平、均
一、透明。表面および縁辺は平滑である。 (3) トリプトケース・ソーイ・ブロス(PH約
7.8;米国、BBL社製) 培地が下層から生育する。 生理学的性状 (1) 色素産生能 陰性 (2) 生育範囲 PH5.0−8.5、温度22−39℃ (3) 糖分解 アドナイト、アラビノース、デキストリ
ン、フルクトース、ガラクトース、グルコ
ース、イヌリン、ラクトース、マニトー
ル、マンノース、メリビオース、ラフイノ
ース、シユクロース…陰性 その他 (1) 運動性 陰性 (2) インドール産性 + (3) 硝酸塩還元性 陰性 (4) 硫化水素産性 + (5) ゼラチンの液化 + (6) エスクリンの加水分解 陰性 (7) 口腔粘膜上皮細胞への付着性 +++ (8) 赤血球凝集能 +++ 動物への感染性 歯周炎誘発能(歯槽骨吸収により判定)± 本発明に用いられるアクチノバチルス・アクチ
ノミセテムコミタンスおよびアクチノミセス・ナ
エスルンデイは、米国、アメリカン・タイプ・カ
ルチヤー・コレクシヨン・カタログ、第14版、26
および27頁、(1980年)に記載されている公知菌
である。 本発明の目的に用いられる微生物は、対応する
種の各種微生物の培養に用いられる常法により培
養することができる。従つて、天然培地でも合成
培地でも培養できるが、大量生産には液体培地が
適している。たとえば温度22−39℃(とくに約37
℃)、PH5.0−8.0(とくに約7.4)で嫌気的に、たと
えば24−72時間培養するとよい。適当な培地の例
は次の通りである。 培地 A トリプトケース・ペプトン(1.7%、BBL)、フ
アイトン・ペプトン(0.3%、BBL)、イースト・
エキス(0.5%、米国、デイフコ社製)、二リン酸
カリウム(0.25%)、塩化ナトリウム(0.5%)、
グルコース(0.25%)、PH=約7.4。 培地 B 培地Aにヘミン(0.007%)を加える。 培地 C 培地Aにヘミン(0.005%)ビタミンK(0.0001
%)を加える。 培地Aはアクチノミセス属、培地B、Cはアク
チノバチルス属およびバクテロイデス属微生物に
適している。 免疫用抗原液の調製方法を次に例示する。微生
物を35−37℃、PH6.5−7.5、24−48時間培養する
と種培地が得られる。これを同じ組成の本培地に
移し、同じ条件で48−72時間培養する。培養終了
後の培養物中の生菌数は通常約108個/ml以上で
ある。たとえば遠心処理(8000r.p.m)/20分)
によつて培養物から菌体を分離し、周知の適当な
緩衝液、たとえば0.1−1M酢酸1酢酸ナトリウム
緩衝液(PH6.8−8.0)、0.01−0.75Mリン酸塩緩衝
1M食塩水(PH6.5−8.0)などに浮遊させる。浮
遊液にトリトンX−100(0.001−0.01%、米国、
ローム・アンド・ハース社製)のような非イオン
系界面活性剤を加えてもよい。 細胞浮遊液を超音波処理(例、10−20kHz/5
−10分)することによつて、所望の線毛抗原を抽
出する。所望の抗原を含む抽出液をたとえばカラ
ム分画法、等電点沈降法、冷溶媒(例、エタノー
ル)を用いる分別沈殿法、膜濃縮法、硫酸アンモ
ニウムを用いる塩析法などの単独または組合わせ
使用によつて、分画精製することができる。高調
液の作用によつて線毛成分抗原のみを抽出するこ
とができる。 所望により、得られた抗原液を、たとえばホル
マリン(0.2−0.02%)のような適当な不活化剤
で処理し、次に同様の緩衝液を用いて透析するこ
とにより、抗原を不活化することもできる。 抗原液を適当な緩衝液、たとえば0.1−1Mリン
酸塩緩衝0.9%食塩水(PH6.2−7.0)で希釈し、タ
ンパクNの量を5−50μg/mlに調整する。希釈
液に水酸化アルミニウムをアジユバンドとして加
え、抗原を吸着する。アルミニウムの最終濃度を
約100−500μg/mlとすればよい。水酸化アルミ
ニウムの代わりに、等量のフロイント完全アジユ
バンドを用いてもよい。この液にチメロサール
(0.005−0.1%w/v)のような適当な防腐剤を
加えてもよい。以上によつて免疫用抗原液が得ら
れる。 超音波処理に代えて、細胞浮遊液に硫酸アンモ
ニウム約20−70%(例、30%)を加え、液をかく
拌して硫酸アンモニウムを溶解させ、溶液を低
温、たとえば4℃で24−48時間、所望の抗原が沈
殿するまで放置する。上清を回収し、沈殿部を集
め、0.05−0.5Mリン酸塩緩衝1M食塩水(PH約7.0
−8.0)のような適当な緩衝液に濃厚に浮遊させ、
同様の緩衝液を用いて低温(例、4℃)で透析す
る。透析内液を遠心処理(例、8000r.p.m/20分)
し、得られた抽出液を上記と同様の方法で分別精
製することもできる。 こうして得られた抗原液を低温(例、10℃以
下)で長時間保存することができる。 本発明の目的に用いられる線毛成分抗原の変質
を未然に防止するために、抗原の回収、単離およ
び精製は、実用的には低温、たとえば10℃以下で
行われる。 たとえばアクチノミセス・ビスコージス由来の
抗原液をバクテロイデス・ジンジバリス由来の抗
原液と混合し、混合液で抗体産生能をもつ動物を
免疫してもよい。又は2つの抗原液を別々に用い
て同じ動物を免疫してもよい。 アクチノミセス・ビスコージス変異株K−TL
+株から単離した本抗原について、D−グルコー
スを基準としたフエノール硫酸法による炭水化物
の定量、牛血清アルブミンを基準としたHartee
法による蛋白質の定量、およびフオスフオリラー
ゼb、子牛血清アルブミン、鶏卵アルブミンおよ
びキモトリプシノーゲンAを参考としてセフアデ
ツクスG−100(スエーデン国、フアルマシア・フ
アイン・ケミカルス社製)による分子量の測定を
行なつた結果、本抗原は炭水化物約15−25%
(例、約20%)と蛋白質約75−85%(例、約80%)
とを含む酸性の糖蛋白質の1種であつて、分子量
は約5−8×104(例、約55000)と推定された。 次に、ポリアクリルアミドゲル・デイスク電気
泳動法では陰極側に特徴的な太いバンドが認めら
れた。PH3.5−10.0のキヤリヤー・アムフオライ
ト(スエーデン国、エルケービー・プロダクター
社製)による等電点分画試験ではpI値は3.5以下
であつた。 しよ糖密度勾配超遠心法では、線毛成分抗原
は、しよ糖密度約11−22%およびしよ糖比重約
1.4〜1.6付近の分画から回収される。粗抗原液の
ゲル過では、2つのピークが現われるが、ヒト
またはウサギ血清との反応が陽性である最初のピ
ークから回収される。 アクチノミセス・ナエスルンデイ、バクテロイ
デス・ジンジバリス、アクチノバチルス・アクチ
ノミセテムコミタンス由来の抗原の性状も上記の
ものと実質的に著差がなかつた。 抗体産生能をもつ動物の免疫は常法による。通
常、例えばアクチノミセス・ビスコージス由来の
抗原で1つの動物を免疫するが、所望により、異
なつた菌株由来の2つ以上の抗原で1つの動物を
免疫することもできる。 免疫される哺乳動物として、たとえばマウス、
ラツト、ウサギ、モルモツト、山羊、馬、牛等を
用いることができる。抗原の用量は動物の種類や
抗原の種類等によつて異なるが、通常、小動物に
は10−500μg、大動物には100−2000μg(タン
パクN換算、1日1回)を用いることができる。
実用的には、たとえば2−5回、2−5週おきに
注射によつて免疫することができる。所望によ
り、たとえば5−20倍量の抗原を連続的に3−12
日間経口投与することもできる。たとえばウサギ
をアクチノミセス・ビスコージス由来の抗原液で
免疫する場合、タンパクN換算100−300μgの抗
原を2−5回、2−5週間おきに注射することが
できる。所望により、たとえば、バクテロイデ
ス・ジンジバリス、アクチノミセス・ナエスルン
デイやアクチノバチルス・アクチノミセテムコミ
タンス由来の抗原を加えてもよい。最終免疫から
約2週間後に、常法により動物から採血し、抗原
を含有するプラスマを得る。所望により、プラス
マを精製して抗血清とすることもできる。哺乳動
物の体内に投与された線毛抗原によつて免疫グロ
ブリンが産生されることがわかつた。得られたプ
ラスマまたは抗血清を凍結乾燥して低温で長期間
保存することができる。 こうして得られた抗体をヒトおよび動物に直接
投与することもできるが、簡単に効果的に投与す
るために、本抗体を生理学的に許容し得る担体ま
たは賦形剤と共存させてなる非う蝕性組成物が提
供される。 本発明による非う蝕性組成物は固体、半固体ま
たは液状であつてよく、たとえば粉末、シロツ
プ、カプセル、粒、錠剤、懸濁液、ドロツプ、バ
ツカル、トローチ等でもよい。適当な賦形剤の例
は、ラクトース、ポテトまたは可溶性でん粉、ス
テアリン酸マグネシウム等で、適当な担体の例
は、食塩水、アーモンド油、乳酸菌料(ヨーグル
ト)、フルーツジユース等である。所望により、
組成物は結合剤、安定剤、乳化剤、懸濁剤、潤滑
剤、防腐剤等周知の添加物を含んでもよい。また
歯みがき剤、うがい剤、キヤンデー、アイスクリ
ーム、チユーインガム等の形状であつてもよい。 本発明による抗体の定量を投与するために、組
成物を、たとえば錠剤、アンプル、バツカル、ト
ローチ等の投与単位として形成することができ
る。この種の投与単位は、各抗体をヒトに対する
日量2−4単位(後記)で投与できるように形成
することもできる。たとえば日量2−4単位の各
抗体を連続的に数週間経口投与すると、少なくと
も同種の有害微生物がヒトの口腔から消滅するこ
とが認められた。1種以上の多量の抗体がハムス
ターの口腔に長期間(6−12ケ月以上)連続投与
されたが、病理学的試験の結果特記すべき異常は
認られなかつた。 本発明を説明するための下記の実施例および試
験例において、特記しない限り、培養は37℃で嫌
気的に行なわれ、市販品培地はは指定PHで用いら
れ、試験動物としてはゴーデンハムスター(1群
10匹)が用いられた。 本明細書において抗体の力価は、ゲル内沈降反
応による2ゲル内沈降価によつて示した
〔Goldman、J.C.et、al、Isolation and
Characterization of Glial Filaments from
Human Brain、J.Cell Biol.、78:426(1978)〕。 実施例 1 アクチノミセス・ビスコージス変異株K−TL
+株(微工研条寄第411号)の作出。 ヒトの菌槽膿漏病巣から採取し、菌学的および
血清学的性状からアクチノミセス・ビスコージス
の野外株であることを同定した菌株を、トリプト
ケース・ソイブロス培地(PH7.3:40ml;米国
BBL社製)で37℃、24時間培養した。培養液を
遠心処理(8000r.p.m;20分間)して菌体を分離
した。菌体を0.75Mリン酸塩緩衝食塩水(PH
7.0:各200ml)で3回遠心処理(各8000r.p.m;
20分間)で洗浄後、0.2%ナイトロジエンマスタ
ードを含む0.75Mリン酸塩緩衝食塩水(PH7.0:
10ml)に浮遊し、37℃で菌体数の90%異常が死滅
するまで常温槽中に保持した(約60−90分間)。
この菌体浮遊液を上記方法に準じて、0.75Mリン
酸塩緩衝食塩水(PH7.0;各200ml)で3回遠心分
離して洗浄した。残りの菌体をTYC寒天平板培
地(PH7.4;9cmシヤーレ;5ml)上に塗り、37
℃、48時間培養後、室温に24時間静置し、できた
集落を観察し、質的に硬い、辺縁不規則な、塊状
の多量のレバン多糖体を形成する集落を選んだ。
所望により、前記と同様の変異誘導、洗浄、選別
をくり返して、レバン多糖体産生能の高い菌株を
分離して純粋培養して、所望の変異株を作出し
た。 実施例 2 バクテロイデス・ジンジバリス株K−Bg−m1
株(微工研条寄第410号)の作出。 ヒトの出血性歯周炎の病巣から分離し、菌学的
および血清学的性状からバクテロイデス・ジンジ
バリス野外株と同定した多数の菌株を、次の方法
で処理して、赤血球凝集能および細胞付着能が著
しく強い菌株を選んだ。 分離菌株を10%血液寒天平板培地〔血液寒天基
礎培地(米国、BBL社製);PH7.3;9cmシヤー
レ;18ml〕上で37℃、72時間培養をくり返し、集
落を選別し、それぞれトリプトケース・ソイブロ
ス(前記)20mlに37℃、72−96時間培養した。各
培養液をマイクロタイタープレート法により生理
食塩水(PH7.0)で培数希釈し、各希釈液(0.025
ml)に0.5%緬羊赤血球浮遊液(0.025ml)を加え
て充分混和して室温に60−120分間静置した。ホ
ール底に赤血球が一面にひろがつているものを凝
集陽性とし、最高希釈倍数の凝集力価を示した。 実施例 3 抗体の製造 (1) アクチノミセス・ビスコージス変異株K−
TL+株(微工研条寄第411号)を培地A100ml
で37℃、24時間培養した種培養を同じ組成の培
地A15000mlに接種し、37℃、24時間培養した。
培養物に結晶硫酸アンモニウムを33%飽和にな
るように加え、4℃で一夜放置し、次に遠心処
理(8000r.p.m/20分間)によつて菌体を分離
した。これを0.1Mリン酸塩緩衝1M食塩水(PH
7.0−8.0;150ml)に浮遊し、4℃で毎分1−
5回転で約72時間かく拌した。この浮遊液を遠
心処理(8000r.p.m/30分間)して菌体を除去
し、上清に60%飽和になるように硫酸アンモニ
ウムを加え、かく拌溶解させた後、4℃に48時
間静置することによつて線毛成分を沈降させ
た。上清を除き、沈降部分を遠心処理(5000r.
p.m/10分間)して回収した沈降分画を、同様
のリン酸塩緩衝1M食塩水100mlに浮遊させた。
浮遊液を透析用セロフアンチユーブに入れ、4
℃、48時間、同様のリン酸塩緩衝1M食塩水
5000ml以上を用いて、硫酸アンモニウムが除去
されるまで透析した。透析内液を遠心処理
(8000r.p.m/30分間)して沈降物を除去して上
清を回収した。 上清(約240ml)をプロテインN含量100μ
g/mlになるように、同様のリン酸塩緩衝1M
食塩水で希釈し、希釈液200mlをしよ糖密度勾
配超遠心分離装置〔日立65P型超遠心機;ゾー
ナルローターRP235T使用;しよ糖濃度5−30
%;3500r.p.m/18時間〕で処理したところ、
しよ糖濃度11−22%付近の分画に所望の抗原が
見出された。そのタンパクN量は約40μg/ml
であつた。こうして得られた抽出液をセロフア
ンチユーブに入れ、ポリビニールピロリドンを
用いて約1/10量になるまで濃縮した。濃縮液を
0.75Mリン酸塩緩衝食塩水(PH6.2−6.5)でプ
ロテインN50−100μg/mlになるように希釈
し、希釈液に等量のフロインド完全アジユバン
トを加え免疫用抗原液とした。 (2) 得られた抗原液を体重約3Kgの家兎の背部皮
下10ケ所に常法により0.1ml注射し、4週間後
に同じ方法で同量追加免疫し、さらに4週間後
に常法により全採血した。分離した血清に硫酸
アンモニウムを33%飽和になるように加え、か
く拌溶解させ、4℃に48時間静置し、沈降した
部分を遠心処理(8000r.p.m/20分間)によつ
て回収し、セロフアンチユーブに入れ、4℃精
製水中で硫酸アンモニウムがなくなるまで透析
したのち凍結乾燥して所望の抗体を製造した。 実施例 4 バクテロイデス・ジンジバリス株K−Bg−m1
株(微工研条寄第410号)を実施例3記載の方法
に準じて、培地Cで37℃24時間培養した培養液を
遠心処理(8000r.p.m/20分間)した菌体を0.1M
リン酸塩緩衝1M食塩水(PH8.0)150mlに浮遊し、
4℃で毎分1−5回転に温和にかく拌しながら抽
出を行なう。これを遠心処理(8000r.p.mt/20分
間)して菌体を除去すると抽出液120mlが得られ
た。 培養液遠心上清に10%塩化亜鉛溶液をかく拌し
ながら小量ずつ添加し、最終濃度1%になるよう
にした。これを10%炭酸ナトリウム溶液でPH6.0
に補正し、4℃で24時間静置して沈降させた。上
清をサイフオンで除去し、沈降部分を遠心処理
(5000r.p.m/5分間)して集めた。この沈殿に結
晶リン酸二ナトリウム・12水塩150gを加えてよ
く練りまぜる。これをガラスフイルターで吸引
過し、さらに10%リン酸二ナトリウム溶液約30ml
を流して洗浄吸引して生成したリン酸亜鉛を除去
すると約95mlの抽出液が得られた。 両抽出液約215mlを混合し、飽和硫酸アンモニ
ウム溶液を60%飽和になるように加え、4℃、24
時間静置して沈降させた。上清を除去し、沈降部
分を遠心処理(5000r.p.m/5分間)によつて分
離した。この沈殿を10mlの0.1Mリン酸塩緩衝1M
食塩水(PH8.0)に溶解し、2000mlの同処方緩衝
液中でセロフアンチユーブによつて4℃、24時間
以上透析した。 透析内液を遠心処理(8000r.p.m/30分間)し
て沈殿を除去すると約45mlの上清が得られた。こ
の溶液はタンパクN約22mg/mlであつた。 精製濃縮は実施例3の方法に準じて行なつた。
しよ糖密度勾配遠心法でしよ糖濃度16−22%分画
に線毛成分分画が回収された。この分画の緬羊赤
血球凝集能は1:14800倍以上であつた。 この抽出液を0.75Mリン酸塩緩衝食塩水(PH
6.2−6.5)でプロテインN100−200μg/mlになる
ように希釈し、実施例3記載の方法に準じ、フロ
インド完全アジユバント抗原を調製し、同様に家
兎に免疫して、所望の抗体を製造した。 実施例 5 ヒトの歯周炎病巣から採取したアクチノバチル
ス・アクチノミセテムコミタンスを実施例3記載
の方法に準じて倍地C(1500ml)で37℃、24時間
培養した培養液に結晶硫酸アンモニウムを33%飽
和になるように加え、4℃、一夜放置し、遠心処
理(8000r.p.m/20分間)によつて菌体を分離し
た。これを150mlの0.1Mリン酸塩緩衝1M食塩水
(PH8.0)で線毛成分を抽出し、硫酸アンモニウム
60%飽和で沈降分画を遠心処理(5000r.p.m/10
分間)して集め、同様のリン酸塩緩衝1M食塩水
5000ml以上を用いてセロフアンチユーブで透析し
たのち遠心処理(8000r.p.m/30分間)して180ml
の上清を回収した。これをプロテインN含量
200μg/mlになるように同様のリン酸塩緩衝1M
食塩水で希釈し、希釈液200mlをしよ糖密度勾配
超遠心分離装置で処理した。しよ糖濃度1−15%
付近の分画に所望の線毛成分抗原が回収された。
そのタンパク質N量は約14mg/mlであつた。 これを実施例3記載と同様に0.75Mリン酸塩緩
衝食塩水(PH6.2−6.5)でプロテインN100μg/
mlになるように希釈し、等量のフロインド完全ア
ジユバントを加えて免疫用抗原を作成し、家兎に
免疫し、常法により全採血し、分離した血清を33
%硫酸アンモニウム分画で精製し、所望の抗体を
製造した。 実施例6以下記載の組成物に含有される抗体と
して、実施例3、実施例4および実施例5記載の
抗体の1種以上を用いることができるが、便宜上
1種の抗体量を示す。各抗体の力価はゲル内沈降
反応による、2−4ゲル内沈降価程度に調整し
た。 実施例 6 ブドー糖1g、抗体0.05ml、可溶性でん粉0.05
gを用いて常法によりバツカルを作つた。 実施例 7 CMCナトリウム0.2g、20%果糖液20ml、エチ
ルパラフイン0.04g、抗体0.1mlを用いて、常法
によりシロツプを作つた。 実施例 8 歯みがき剤を次の方法で作つた。 リン酸水素カルシウム微粉末60%、グリセリン
30%、CMCナトリウム10%およびパラベン(防
腐剤)0.25%を混合し、抗体を加え、抗体の力価
が前記測定法で4ゲル内沈降価/50gになるよう
に調整した。 実施例 9 下記の成分のチユーインガムを製造した。 ガムベース 20g フルクトース 55g レシチン 0.2g コーンシロツプ 25g クエン酸 0.1g 抗 体 0.05ml ガムベースを溶解(95℃)し、これにコーンシ
ロツプ、レシチンを加え、5分間80℃で混合し
て、フルクトースとクエン酸を加え充分に練り、
60℃に冷却した後、抗体を混合した。これから公
知の技術を用いてチユーインガムを形成した。 抗体として、実施例3記載のアクチノミセス・
ビスコージス由来の抗体を用いたほか、所望によ
り、実施例4記載のバクテロイデス・ジンジバリ
ス由来の抗体、実施例5記載のアクチノバチル
ス・アクチノミセテムコミタンス由来の抗体およ
び実施例3記載の方法に準じて、ヒトの口腔から
採取されたアクチノミセス・ナエスルンデイの
PLS抗原を用いて得られた抗体を用いた。 試験例 下記の試験において、2種以上の抗体を併用し
た組成物とヒト及び試験動物(ゴールデンハムス
ター及び砂ねずみ)とを用いて野外株の付着抑制
能を試験した。試験動物(ゴールデンハムスター
及び砂ねずみ)の数は、特記しない限り各群雌6
匹であつた。 試験例 1 実施例8記載のアクチノミセス・ビスコージス
抗体含優歯みがき剤を用いて、成人口腔フローラ
中のアクチノミセス・ビスコージス野外株の変動
を次の方法で調べた。 成人男子20各から3回、口腔から歯垢を採取
し、TYC寒天平板倍地およびプロピオン酸寒天
平板倍地を用いて37℃、24時間培養して調べた結
果、4名の口腔内にアクチノミセス・ビスコージ
スの存在を認めた。この4名に朝夕食後に上記歯
みがき剤を用いて任意の仕方で歯みがきを実施さ
せた。その後、週1回以上名人の歯垢を採取し
て、前記の方法と同様に培養して、アクチノミセ
ス・ビスコージス含有菌数の変動を調べた結果、
3名については約2−3週後、残りの1名につい
ては約4週後に野外株がほとんど検出されなくな
つた。結果を第1表に示す。
【表】 試験例 2 ゴーデンハムスターの生後30日令を用いて試験
を行なつた。第1、第2群は試験群で、第3、4
群は対照群である。実施例1記載のアクチノミセ
ス・ビスコージス変異株K−TL+株(微工研条
寄第411号)を倍地Aを用いて37℃、24時間培養
し、得られた培養液(生菌数約108個/ml)の日
量各0.1mlを全群に5日間連続して口腔内に投与
し、定着させた。次に実施例2記載のバクテロイ
デス・ジンジバリス株K−Bg−m1株(微工研条
寄第410号)を倍地Cを用いて37℃、24時間培養
した培養液(生菌数約108個/ml)日量各0.1mlを
35日令から5日間連続して第2群および第4群の
口腔内に投与した。第1群と第2群は、40日令に
より臼歯面を実施例8記載の歯みがき剤、各個体
当り約0.1gを用いて歯間部清掃用ブラシ(ルミ
デントS;バイエル日本歯科株式会社)で充分に
みがき、これを1日1回、14日間連続した。なお
試験期間の飼料は、う蝕誘発飼料ダイエツト2000
(船橋農場製)を用い、脱イオン水と共に自由に
摂取させた。試験期間は歯みがき開始後30日間と
し、各固体から適宜に口腔被検材料を採取し、
TYC寒天平板培地、プロピオン酸寒天平板培地
および10%血液寒天平板培地を用いて、37℃、72
時間培養することにより歯牙への定着様態を調べ
た。第1群および第2群は本発明による歯みがき
剤の使用により投与菌株の濃度は漸減し、一部で
は1週以内に、残りは2週以内に口腔から菌株が
消滅した。対照群では口腔内のアクチノミセス・
ビスコージス菌株の減少は認められなかつたが、
バクテロイデス・ジンジバリス菌株は徐々に減少
する傾向がみられた。 各試験群を試験期間終了後に、ペンタパルビタ
ールで麻酔死させ、顎を摘出し、オートクレーブ
処理(118−121℃、1−2分間)したのち軟組織
を除去し、よく水洗いした後、20%硝酸銀溶液で
50分間染色する。水洗乾燥して骨標本とした。試
験群と対照群との歯槽骨吸収の差を、とくに下顎
第1臼歯を中心に発生した歯槽骨吸収を築山氏
(口腔衛生会誌、第28巻第3号149頁、1978年)の
方法に従つて評価した。両群の歯槽骨吸収の差を
第2表に示す。
【表】 試験例 3 砂ネズミ(20日令)を用いて試験を行なつた。
第1群は試験群で第2群が対照群である。実施例
5で用いたアクチノバチルス・アクチノミセテム
コミタンス野外株を培地Cを用いて37℃、24時間
培養して得られた培養液(生菌数約108個/ml)
を日量0.1mlを用いて5日間連続して口腔内に投
与し定着させた。その後30日令より臼歯面を実施
例8記載の歯みがき剤を用いて試験例2記載の方
法と同様に歯みがき行ない、各個体別に口腔被検
材料を採取し、10%血液寒天平板培地を用いて、
37℃、72時間培養することにより、口腔への定着
を調べた。本発明による歯みがき剤使用によつて
第3表に示すように、投与菌株は急減し、ほとん
ど1週間以内で消滅した。これに対して対照群で
は減少は認められたが、消滅したものはなかつ
た。
【表】 試験例 4 実施例9記載の方法に準じて、実施例9記載の
各抗体(各0.05ml)を含有するチユーインガムを
つくり、その投与による成人口腔内の歯周炎誘発
能を有する口腔内細菌の濃度変化を調べた。成人
男子5名、女子5名の口腔内にアクチノミセス・
ビスコージスのほか、アクチノバチルス・アクチ
ノミセテムコミタンス、バクテロイデス・ジンジ
バリス、アクチノミセス・ナエスルンデイの1種
以上の存在を確認した。 名人の就寝前に、チユーインガム5gを口腔内
に投与し、できる限り長時間(20分間以上)、噛
みながら口腔内に保持させた。その結果は、試験
例1記載の歯みがきの結果と同等以上で、全員と
も投与開始約4週間以内に、上記細菌を口腔から
検出できなかつた。これは抗体の保持時間が長い
ためであると思われる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 歯周炎誘発能または悪化能を有しかつ菌体表
    層に線毛を有する口腔内細菌の線毛から抗原を単
    離し、これを抗体産生能をもつ動物に投与するこ
    とによつて、対応する抗体を動物の体内に産生
    し、産生された抗体を動物から回収する工程から
    なり、その際前記単離工程が、塩化ナトリウムを
    含む高張緩衝液に前記細菌を分散させ、分散液か
    ら所望の抗原を抽出する工程を含む、前記細菌の
    作用によつて誘発または悪化された歯周炎を予防
    または抑制するための抗体の製法。 2 細菌がアクチノミセス属、バクテロイデス属
    またはアクチノバチルス属に属する細菌である特
    許請求の範囲第1項記載の製法。 3 細菌がアクチノミセス・ビスコージスまたは
    その突然変異株である特許請求の範囲第2項記載
    の製法。 4 細菌がアクチノミセス・ビスコージス変異株
    K−TL+株(微工研条寄第411号)である特許請
    求の範囲第3項記載の製法。 5 細菌がアクチノミセス・ナエスルンデイであ
    る特許請求の範囲第3項記載の製法。 6 細菌がバクテロイデス・ジンジバリスである
    特許請求の範囲第2項記載の製法。 7 細菌がバクテロイデス・ジンジバリス株K−
    Bg−m1株(微工研条寄第410号)である特許請
    求の範囲第6項記載の製法。 8 細菌がアクチノバチルス・アクチノミセテ
    ム・コミタンスである特許請求の範囲第2項記載
    の製法。 9 しよ糖密度勾配超遠心法により、しよ糖密度
    約11−22%、しよ糖比重約1.4−1.6の分画から所
    望の抗原を回収する特許請求の範囲第1項記載の
    製法。 10 所望の抗原が炭水化物約15−25%と蛋白質
    約75−85%とを含む酸性の糖蛋白質である特許請
    求の範囲第1項記載の製法。
JP58251975A 1983-12-29 1983-12-29 歯周炎抑制用抗体の製法及び同抗体を含有する歯周炎抑制用組成物 Granted JPS60146834A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP58251975A JPS60146834A (ja) 1983-12-29 1983-12-29 歯周炎抑制用抗体の製法及び同抗体を含有する歯周炎抑制用組成物
EP84309085A EP0148025B2 (en) 1983-12-29 1984-12-27 Antibodies and antibody-containing compositions for inhibiting periodontitis
DE8484309085T DE3485017D1 (de) 1983-12-29 1984-12-27 Antikoerper und antikoerper enthaltende zubereitungen fuer die inhibition von periodontitis.
AT84309085T ATE66819T1 (de) 1983-12-29 1984-12-27 Antikoerper und antikoerper enthaltende zubereitungen fuer die inhibition von periodontitis.
AU37187/84A AU3718784A (en) 1983-12-29 1984-12-28 Antibodies and antibody containing compositions for inhibiting gingivitis
KR1019840008489A KR890004103B1 (ko) 1983-12-29 1984-12-28 치주염 억제용 항체의 제조방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP58251975A JPS60146834A (ja) 1983-12-29 1983-12-29 歯周炎抑制用抗体の製法及び同抗体を含有する歯周炎抑制用組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60146834A JPS60146834A (ja) 1985-08-02
JPH0463865B2 true JPH0463865B2 (ja) 1992-10-13

Family

ID=17230779

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP58251975A Granted JPS60146834A (ja) 1983-12-29 1983-12-29 歯周炎抑制用抗体の製法及び同抗体を含有する歯周炎抑制用組成物

Country Status (6)

Country Link
EP (1) EP0148025B2 (ja)
JP (1) JPS60146834A (ja)
KR (1) KR890004103B1 (ja)
AT (1) ATE66819T1 (ja)
AU (1) AU3718784A (ja)
DE (1) DE3485017D1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2689511B2 (ja) * 1988-08-18 1997-12-10 ライオン株式会社 食 品
DE4324859A1 (de) * 1992-07-23 1994-01-27 Lion Corp Oral verabreichbare Zusammensetzung zur Behandlung periodontaler Erkrankungen
EP0728017A1 (en) * 1993-11-10 1996-08-28 Bristol-Myers Squibb Company Treatment of bacterially-induced inflammatory diseases
US5500206A (en) * 1994-04-29 1996-03-19 The Procter & Gamble Company Oral compositions comprising actinomyces viscosus fimbriae
JP3358167B2 (ja) * 1995-05-12 2002-12-16 北海道大学長 被検体同定方法、装置およびシステム
WO2006036213A2 (en) * 2004-04-29 2006-04-06 Pediamed Pharmaceuticals, Inc. The use of gammaglobulin for the treatment of periodontal disease
US20140303260A1 (en) * 2011-10-19 2014-10-09 Nad Life Pty Ltd Pharmaceutical compositions of resveratrol
JP7271341B2 (ja) * 2019-06-28 2023-05-11 サンスター スイス エスエー 歯周病進行リスク測定方法及びキット

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60142915A (ja) * 1983-12-28 1985-07-29 Lion Corp 口腔用組成物

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60142915A (ja) * 1983-12-28 1985-07-29 Lion Corp 口腔用組成物

Also Published As

Publication number Publication date
DE3485017D1 (de) 1991-10-10
JPS60146834A (ja) 1985-08-02
KR850004397A (ko) 1985-07-15
KR890004103B1 (ko) 1989-10-20
EP0148025A2 (en) 1985-07-10
AU3718784A (en) 1985-07-04
EP0148025B1 (en) 1991-09-04
ATE66819T1 (de) 1991-09-15
EP0148025B2 (en) 1997-05-21
EP0148025A3 (en) 1988-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4661350A (en) Dental vaccine for inhibiting periodontitis
US4725428A (en) Dental caries-preventive composition containing antibody
GB2151923A (en) Oral composition
JPH0463865B2 (ja)
US4731245A (en) Vaccine, antigen and antibody for treating microorganisms of the MCLS-type streptococcus sanguis
US5240704A (en) Vaccine, antibodies & antibody-containing compositions for inhibiting human dental caries induced by streptococcus mutans
KR890004123B1 (ko) 스트렙토콕커스 뮤탄스에 의한 유발된 충치억제용 항체의 제조방법
GB2176400A (en) Oral composition
JPS61112029A (ja) う蝕予防剤
JPH0421648B2 (ja)
JPS62417A (ja) 口腔用組成物
JP2689511B2 (ja) 食 品
KR890003942B1 (ko) 스트렙토코쿠스 상기스의 mcls형 미생물 처리용 항체의 제조방법
JP2666214B2 (ja) 抗体およびそれを有効成分とする齲蝕予防剤の製造方法
JPS61277632A (ja) 口腔用組成物
JPS61140527A (ja) 歯周炎予防用経口ワクチン
JP2666211B2 (ja) 抗体およびそれを有効成分とする齲蝕予防剤の製造方法
JPS61112030A (ja) う蝕予防剤
JPS6064930A (ja) 虫歯用ワクチン
KR890002947B1 (ko) 충지 예방 조성물
JP2657787B2 (ja) 虫歯予防用ワクチンの製法
KR100279844B1 (ko) 치주염 원인세균인 포필로모나스 진지발리스 세포를 용균시키는 용균효소 와이유205와 그를 생산하는 미생물
JPH0456011B2 (ja)
JPS60243024A (ja) ストレプトコツカス・サンギス感染症予防用ワクチン,診断用抗原および抗体
JPS6226235A (ja) ストレプトコツカス・サンギス感染症処理用ワクチン、抗体および抗体含有組成物