JPH046194Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はヒユーズ機構を有する電子部品に関す
るものである。

（従来の技術） コンデンサは各種の電気機器に用いられている
が、抵抗やコイル等の他の電気部品に比べて寿命
が短かく、破壊し易い。

そのため、高信頼性を要求される電気機器で
は、コンデンサとして特にヒユーズ付きのものが
組み込まれることがある。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、樹脂外装を有するコンデンサにあつて
は、金属箔等をヒユーズとして用いた場合には、
一度ヒユーズが溶断してオープン状態となつて
も、樹脂外装の膨張収縮等により溶断した部分が
再接続することがある欠点があつた。

本考案の目的は、以上の欠点を改良し、信頼性
の高いヒユーズ機構を有する電子部品を提供する
ものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、上記の目的を達成するために、素子
に樹脂外装を設け、端子を引き出した電子部品に
おいて、スリツトが設けられ素子と端子との間に
接続された金属箔からなるヒユーズと、前記スリ
ツトを被覆した熱可塑性樹脂とを有することを特
徴とする電子部品を提供するものである。

（作用） 本考案によれば、ヒユーズとして金属箔の一部
にスリツトを設けこのスリツトを予め熱可塑性樹
脂により被覆したものを用いているために、一度
ヒユーズが溶断すると、溶断部分に熱可塑性樹脂
が流れ込み、オープン状態を保持し、樹脂外装が
膨張収縮しても再び導通状態となるのが防止され
る。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

図において、１は陽極リード線２の引き出され
たタンタル粉末の焼結体に酸化皮膜を形成し、二
酸化マンガン層、カーボン層、銀層及び半田層を
設けたコンデンサ素子である。３は陽極リード線
２に接続されたＬ字状の陽極端子である。４は、
一端がコンデンサ素子１の半田層に接続された金
属箔からなるヒユーズであり、中央付近に円形状
のスリツト５が設けられている。６はスリツト５
を被覆している熱可塑性樹脂である。７はヒユー
ズ４の他端に接続された陰極端子である。８はデ
イツプ等により形成された樹脂外装である。

すなわち、本考案によれば、ヒユーズ４はスリ
ツト５が設けられているめにこの部分での実質的
な幅が狭くなり、過電流が流れた場合にスリツト
５の両側が溶断し、熱可塑性樹脂６が溶断部分に
流れ込む。従つて、その後に、樹脂外装８が膨張
収縮しても、溶断部分は熱可塑性樹脂６が入り込
んでいるために、再び導通することがない。

なお、スリツト５の形状は、円形に限らず、楕
円形や長方形等であつてもよい。

（考案の効果） 以上の通り、本考案によれば、ヒユーズに孔を
設け、孔を熱可塑性樹脂で被覆しているために溶
断部分が再び導通することなく信頼性の高い電子
部品が得られる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例の正面断面図を示す。 １……焼結体、２……陽極リード線、４……ヒ
ユーズ、５……スリツト、６……熱可塑性樹脂、
８……樹脂外装。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 端子の接続された素子に樹脂外装を設け、前記
   端子を引き出した電子部品において、スリツトが
   設けられ素子と端子との間に接続された金属箔か
   らなるヒユーズと、前記スリツトを被覆した熱可
   塑性樹脂とを有することを特徴とする電子部品。