JPH0461444B2 - - Google Patents
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- JPH0461444B2 JPH0461444B2 JP59161685A JP16168584A JPH0461444B2 JP H0461444 B2 JPH0461444 B2 JP H0461444B2 JP 59161685 A JP59161685 A JP 59161685A JP 16168584 A JP16168584 A JP 16168584A JP H0461444 B2 JPH0461444 B2 JP H0461444B2
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Landscapes
- Insulated Conductors (AREA)
Description
［産業上の利用分野］
本発明は防蟻性を付与した電線・ケーブルに関
するものである。 ［従来の技術］ 白蟻棲息地の地下に埋設されたり、地中管路布
設されたりした制御、電力、通信等の電線・ケー
ブルが白蟻による食害を受け、エネルギーや情報
伝送に大きな支障を来す事故が起きている。 かかる事故対策として、近年電線・ケーブルの
最外層シースにナイロンを設ける構造の防蟻・電
線ケーブルが実用されている。 ［発明が解決しようとする問題点］ ナイロンの防蟻性は、化学組成よりもその物理
的硬さの効果が大きいとされ、事実、エポキシ、
ポリカーボネート、ポリアセタールといつた剛直
なプラスチツクは防蟻性に優れていることが実証
されている。 このように、ナイロンの防蟻性は確かであり、
このナイロンを電線・ケーブルの最外層シースと
して押出あるいはテープ巻等により施している。 ナイロンをポリエチレンやポリ塩化ビニル等か
らなるシース上に設けた電線・ケーブルにおいて
は、ナイロンが剛直なポリマであるため、表面に
極くわずかの異物、凹凸、傷等応力が集中しやす
い欠陥部が存在すると、これが起点となつていわ
ゆるノツチ効果によつて常温は勿論、50℃程度の
高温でも容易に亀裂を生じてしまうという問題が
ある。 本発明は上記に基づいたもので、耐亀裂性を大
幅に向上した防蟻性を有する電線・ケーブルの提
供を目的とするものである。 ［問題点を解決するための手段］ 本発明の電線・ケーブルは、ナイロン11又はナ
イロン12が100重量部に対しアミド成分とゴム成
分との共重合体が１〜40重量部を添加してなる組
成物の押出被覆層を、プラスチツクあるいはゴム
シースの外周に設けて構成したことを特徴とする
ものである。 本発明において、ナイロン11はヒマシ油を原料
として１，１−アミノウンデカン酸から作られる
もので、ナイロン12はブタジエンを原料としてラ
ウリンラクタムから作られるものである。 ナイロンには６、66、610など多くの種類があ
るが、その中でナイロン11と12に限定したのは、
この２つが押出加工性が他のものに比べて極めて
優れ、厚肉でしかも大サイズまでの加工が必要な
電線・ケーブルへの用途に最適であるためであ
る。 また、この２つは他のナイロンに比べて吸水性
が著しく小さいことである。水はナイロンにおい
て一種の軟化剤として作用し、ケーブルにおいて
大量の水を吸つたり透過することは、その電気性
能保持上問題になる。 更に、ナイロン11、12は、他のナイロンに比べ
て蟻酸に強い抵抗性を有している。白蟻は蟻酸を
出して攻撃物を食害していくが、これに強いこと
は何にもまして有利な点である。 更にまた、耐寒性に優れていることもナイロン
11と12の特徴であり、いずれも−50℃以下の耐寒
性を有しており、耐衝撃性や伸びも大きく、電
線・ケーブルのシース材料として他のナイロンに
比べていくつかの特徴を有している。 このように、ナイロンの中では優れているナイ
ロン11、12でも、ノツチのある状態では、20℃で
も２つ折りにすると容易にワレが生じ、実用時の
条件等を考えると十分なものではない。この特性
付与のために用いるのがアミド成分とゴム成分の
共重合体特にブロツク共重合体であり、ポリエス
テルアミド共重合体、ポリエーテルアミド共重合
体、ポリエステルエーテルアミド共重合体等があ
げられ、具体的には、ダイアミドAPE（ダイセル
社商品名）、ポリアミドエラストマグリラツクス
（エムス社、大日本インキ社）、ダイアミドＮシリ
ーズ（宇部興産社）の内部可塑化タイプ共重合体
ナイロン、pepax（仏ATDシミー社）があげられ
る。 かかる共重合体の添加量は特に限定しないが、
防蟻性では硬い程、ノツチ衝撃性等では軟らかい
程良いので、その微妙なバランスが必要である。
防蟻性では、シヨアＤ硬度が少なくとも65以上が
好ましいとされており、この範囲でできるだけ優
れた耐ノツチ性、破壊特性を向上することが必要
であり、実用上はナイロン11又は12が100重量部
に対して１〜40重量部が好ましい。 かかる組成物は、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム
等のシース外周に押出被覆されて防蟻層を形成す
る。 この厚さは、電線・ケーブルの構造、寸法によ
つて異なるが、一般的には１mm程度で、小サイズ
のものはこれより薄く、大サイズのものはこれよ
り厚くなることもある。 ［実施例］ 実施例 １ 1000mm2の銅導体に絶縁紙を巻き、絶縁油を含浸
したコアの周上にアルミ被を施し、この外周にポ
リ塩化ビニルシースを７mmの厚さで被覆したOF
ケーブルを使用した。 ポリ塩化ビニルシースの外周に、ナイロン12を
100重量部、ダイセル社ダイアミドAPE−Ｘ−
3178を20重量部含有する組成物を厚さ1.2mmに押
出被覆した。 実施例 ２ 実施例１と同じOFケーブルを使用した。 ポリ塩化ビニルシースの外周に、ナイロン11を
100重量部、エムス社グリラツクスポリアミドエ
ラストマA250を30重量部含有する組成物を厚さ
1.2mmに押出被覆した。 比較例 １ 実施例１と同じOFケーブルを使用した。 ポリ塩化ビニルシースの外周に、ナイロン11を
厚さ1.2mmに押出被覆した。 比較例 ２ 実施例１と同じOFケーブルを使用した。 ポリ塩化ビニルシースの外周に、ナイロン６を
厚さ1.2mmで押出被覆した。 実施例及び比較例の各ケーブルについての評価
結果は第１表に示す通りである。
するものである。 ［従来の技術］ 白蟻棲息地の地下に埋設されたり、地中管路布
設されたりした制御、電力、通信等の電線・ケー
ブルが白蟻による食害を受け、エネルギーや情報
伝送に大きな支障を来す事故が起きている。 かかる事故対策として、近年電線・ケーブルの
最外層シースにナイロンを設ける構造の防蟻・電
線ケーブルが実用されている。 ［発明が解決しようとする問題点］ ナイロンの防蟻性は、化学組成よりもその物理
的硬さの効果が大きいとされ、事実、エポキシ、
ポリカーボネート、ポリアセタールといつた剛直
なプラスチツクは防蟻性に優れていることが実証
されている。 このように、ナイロンの防蟻性は確かであり、
このナイロンを電線・ケーブルの最外層シースと
して押出あるいはテープ巻等により施している。 ナイロンをポリエチレンやポリ塩化ビニル等か
らなるシース上に設けた電線・ケーブルにおいて
は、ナイロンが剛直なポリマであるため、表面に
極くわずかの異物、凹凸、傷等応力が集中しやす
い欠陥部が存在すると、これが起点となつていわ
ゆるノツチ効果によつて常温は勿論、50℃程度の
高温でも容易に亀裂を生じてしまうという問題が
ある。 本発明は上記に基づいたもので、耐亀裂性を大
幅に向上した防蟻性を有する電線・ケーブルの提
供を目的とするものである。 ［問題点を解決するための手段］ 本発明の電線・ケーブルは、ナイロン11又はナ
イロン12が100重量部に対しアミド成分とゴム成
分との共重合体が１〜40重量部を添加してなる組
成物の押出被覆層を、プラスチツクあるいはゴム
シースの外周に設けて構成したことを特徴とする
ものである。 本発明において、ナイロン11はヒマシ油を原料
として１，１−アミノウンデカン酸から作られる
もので、ナイロン12はブタジエンを原料としてラ
ウリンラクタムから作られるものである。 ナイロンには６、66、610など多くの種類があ
るが、その中でナイロン11と12に限定したのは、
この２つが押出加工性が他のものに比べて極めて
優れ、厚肉でしかも大サイズまでの加工が必要な
電線・ケーブルへの用途に最適であるためであ
る。 また、この２つは他のナイロンに比べて吸水性
が著しく小さいことである。水はナイロンにおい
て一種の軟化剤として作用し、ケーブルにおいて
大量の水を吸つたり透過することは、その電気性
能保持上問題になる。 更に、ナイロン11、12は、他のナイロンに比べ
て蟻酸に強い抵抗性を有している。白蟻は蟻酸を
出して攻撃物を食害していくが、これに強いこと
は何にもまして有利な点である。 更にまた、耐寒性に優れていることもナイロン
11と12の特徴であり、いずれも−50℃以下の耐寒
性を有しており、耐衝撃性や伸びも大きく、電
線・ケーブルのシース材料として他のナイロンに
比べていくつかの特徴を有している。 このように、ナイロンの中では優れているナイ
ロン11、12でも、ノツチのある状態では、20℃で
も２つ折りにすると容易にワレが生じ、実用時の
条件等を考えると十分なものではない。この特性
付与のために用いるのがアミド成分とゴム成分の
共重合体特にブロツク共重合体であり、ポリエス
テルアミド共重合体、ポリエーテルアミド共重合
体、ポリエステルエーテルアミド共重合体等があ
げられ、具体的には、ダイアミドAPE（ダイセル
社商品名）、ポリアミドエラストマグリラツクス
（エムス社、大日本インキ社）、ダイアミドＮシリ
ーズ（宇部興産社）の内部可塑化タイプ共重合体
ナイロン、pepax（仏ATDシミー社）があげられ
る。 かかる共重合体の添加量は特に限定しないが、
防蟻性では硬い程、ノツチ衝撃性等では軟らかい
程良いので、その微妙なバランスが必要である。
防蟻性では、シヨアＤ硬度が少なくとも65以上が
好ましいとされており、この範囲でできるだけ優
れた耐ノツチ性、破壊特性を向上することが必要
であり、実用上はナイロン11又は12が100重量部
に対して１〜40重量部が好ましい。 かかる組成物は、ポリエチレン、ポリ塩化ビニ
ル、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム
等のシース外周に押出被覆されて防蟻層を形成す
る。 この厚さは、電線・ケーブルの構造、寸法によ
つて異なるが、一般的には１mm程度で、小サイズ
のものはこれより薄く、大サイズのものはこれよ
り厚くなることもある。 ［実施例］ 実施例 １ 1000mm2の銅導体に絶縁紙を巻き、絶縁油を含浸
したコアの周上にアルミ被を施し、この外周にポ
リ塩化ビニルシースを７mmの厚さで被覆したOF
ケーブルを使用した。 ポリ塩化ビニルシースの外周に、ナイロン12を
100重量部、ダイセル社ダイアミドAPE−Ｘ−
3178を20重量部含有する組成物を厚さ1.2mmに押
出被覆した。 実施例 ２ 実施例１と同じOFケーブルを使用した。 ポリ塩化ビニルシースの外周に、ナイロン11を
100重量部、エムス社グリラツクスポリアミドエ
ラストマA250を30重量部含有する組成物を厚さ
1.2mmに押出被覆した。 比較例 １ 実施例１と同じOFケーブルを使用した。 ポリ塩化ビニルシースの外周に、ナイロン11を
厚さ1.2mmに押出被覆した。 比較例 ２ 実施例１と同じOFケーブルを使用した。 ポリ塩化ビニルシースの外周に、ナイロン６を
厚さ1.2mmで押出被覆した。 実施例及び比較例の各ケーブルについての評価
結果は第１表に示す通りである。
【表】
【表】
【表】
［発明の効果］
以上説明してきた通り、本発明によればナイロ
ン11および12の有する防蟻性、耐吸水性、耐蟻酸
性および加工性等の特徴を損なうことなく、耐ノ
ツチ衝撃性、耐寒性を著しく向上せしめた電線・
ケーブルを実現できることになる。
ン11および12の有する防蟻性、耐吸水性、耐蟻酸
性および加工性等の特徴を損なうことなく、耐ノ
ツチ衝撃性、耐寒性を著しく向上せしめた電線・
ケーブルを実現できることになる。
Claims (1)
- １ ナイロン11又はナイロン12が100重量部に対
しアミド成分とゴム成分との共重合体が１〜40重
量部を添加してなる組成物の押出被覆層が、プラ
スチツクあるいはゴムシースの外周に設けられて
いることを特徴とする防蟻電線・ケーブル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16168584A JPS6139411A (ja) | 1984-07-31 | 1984-07-31 | 防蟻電線・ケ−ブル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16168584A JPS6139411A (ja) | 1984-07-31 | 1984-07-31 | 防蟻電線・ケ−ブル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6139411A JPS6139411A (ja) | 1986-02-25 |
| JPH0461444B2 true JPH0461444B2 (ja) | 1992-09-30 |
Family
ID=15739899
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16168584A Granted JPS6139411A (ja) | 1984-07-31 | 1984-07-31 | 防蟻電線・ケ−ブル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6139411A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6474101A (en) * | 1987-09-17 | 1989-03-20 | Hanmar Caster Kk | Synthetic resin wheel |
| JP2006144878A (ja) * | 2004-11-18 | 2006-06-08 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | マリンホース |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS57207644A (en) * | 1981-06-15 | 1982-12-20 | Toray Ind Inc | Resin composition |
| JPS58218708A (ja) * | 1982-06-11 | 1983-12-20 | 日立電線株式会社 | ナイロン被覆防蟻ケ−ブル |
-
1984
- 1984-07-31 JP JP16168584A patent/JPS6139411A/ja active Granted
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS57207644A (en) * | 1981-06-15 | 1982-12-20 | Toray Ind Inc | Resin composition |
| JPS58218708A (ja) * | 1982-06-11 | 1983-12-20 | 日立電線株式会社 | ナイロン被覆防蟻ケ−ブル |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6139411A (ja) | 1986-02-25 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |