JPH0459946A - 冷・温間鍛造用予燃焼室材料およびその製造方法 - Google Patents

冷・温間鍛造用予燃焼室材料およびその製造方法

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JPH0459946A
JPH0459946A JP2169294A JP16929490A JPH0459946A JP H0459946 A JPH0459946 A JP H0459946A JP 2169294 A JP2169294 A JP 2169294A JP 16929490 A JP16929490 A JP 16929490A JP H0459946 A JPH0459946 A JP H0459946A
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JP
Japan
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less
cold
ferrite
temperature
warm forging
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JP2169294A
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English (en)
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Koji Sato
光司 佐藤
Rikizo Watanabe
力蔵 渡辺
Makoto Suzuki
信 鈴木
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Riken Corp
Proterial Ltd
Original Assignee
Riken Corp
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、冷・温間鍛造または熱間鍛造によって成形す
るディーゼルエンジン予燃焼室のインサート材料および
その製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、冷間鍛造で成形するディーゼルエンジンの予燃焼
室材料としては、特公昭63−37182号に記載のフ
ェライト・マルテンサイト系耐熱鋼またはオーステナイ
ト系の5US310Sなどが使用されている。また、前
記耐熱鋼の特徴を生かした改良鋼として特願平1〜25
2858号が本発明者らによって提案されている。
その他、精密鋳造で成形するフェライト系予燃焼室材料
としては、特公昭54−18647号、特開昭56−4
1354号、特公昭62−17021号などで開示され
る鋼が知られている。
また、最近内燃機関の部品として適すると言われる耐熱
衝撃性に優れたフェライト系耐熱鋼が特開平2−976
50号で開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述の特公昭63−371.82号に開示される耐熱鋼
は良好な耐熱疲労性を有するが、耐酸化性が悪いために
使用温度に限界があった。一方、5US310Sは耐酸
化性は良好であるが、オーステナイト系のため、熱膨張
係数が大きく、熱疲労によりクラックが発生し易い欠点
があった。そこで、本発明者らは、特公昭63−371
82号に開示される耐熱鋼と同等の耐熱疲労性と5US
310S以上の耐酸化性を兼ね備えたフェライト系耐熱
鋼を特願平1〜252858号で提案している。
ところが、前記のフェライト系耐熱鋼は、良好な耐酸化
性を有するものの、従来の使用温度よりさらに過酷な使
用条件、例えば950℃での使用、または900℃でよ
り長時間の使用などに対しては耐熱疲労性が必ずしも十
分とはいえないことが明らかになった。
また、前述の特公昭54−18647号、l#開昭56
−41354号および特公昭62−17021号などは
いずれも精密鋳造用の材料に関するものであり、冷・温
間鍛造用の材料としては、成形性に問題があった。
さらに、前述の特開平2−97650号は、本発明鋼が
目的とする冷・温間鍛造性で不足するという問題があっ
た。
本発明の目的は、前述のフェライト系耐熱鋼やフェライ
ト−マルテンサイト系耐熱鋼より優れた耐熱疲労性とフ
ェライト系耐熱鋼やオーステナイト系5US310Sと
同等あるいはそれに近い耐酸化性とを兼備し、かつ冷・
温間鍛造によって成形が可能な予燃焼室材料を提供する
ことである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、フェライトおよびフェライト−マルテン
サイト系耐熱鋼の組織と熱疲労強度の関係について詳細
に検討した結果、実機の予燃焼室が最高温度に到達する
際、材料の組織が一部未変態のフェライトと、フェライ
トから変態したオーステナイトの二相組織になる組成の
耐熱鋼が、熱疲労強度に対して最も優れていることを知
見した。
これは、最高温度に到達した際の材料の組織が、フェラ
イトからオーステナイトに変態が始まる温度(As点)
と、オーステナイト変態が完全に終了する温度(Af点
)との範囲内にあるような組成にすることで、昇温また
は降温中に発生する熱応力を変態によって緩和させる効
果があるものと考えられる。
これに対して、従来の予燃焼室材料が最高使用温度に到
達した際の組織と特性との関係は下記に示すごとくで、
いずれも熱疲労強度が低いものである。
(1)  フェライト単相組織(例えば特願平1〜25
2858号など):高温域の1力、引張強さが低く、耐
熱応力性に欠ける。
(2)変態が完了したオーステナイト相と、安定なδフ
ェライトの二相組wi、<例えば、特公昭63−371
82号など)ニオーステナイト相自身の高温強度は高い
が、高温域の熱膨張が大きいため、材料に過大な応力が
負荷されるため耐熱応力性が低下する。
本発明は、最高到達温度が950℃まで昇温しでも良好
な熱疲労強度を有する冷・温間鍛造用の予燃焼室材料と
その製造方法である。すなわち、第1発明は、重量%で
、G O,3%を越え0.45%以下、Sj 0.1〜
2.0%、Mn1.0%以下、Cr 19.5%を越え
23%以下、Co 1〜6%、および残部は不純物を除
き本質的にFeよりなる耐熱鋼で、かつ昇温時のフェラ
イト−オーステナイト変態開始および終了温度がともに
870℃を越え1000℃以下であることを特徴とする
冷・温閲鍛造用予燃焼室材料であり、第2発明は、重量
%で、G O,3%を越え0.45%以下、Si0.1
〜2.0%、Mn1.0%以下、Cr 19.5%を越
え23%以下、Co 1〜6%、希土類元素を合計で0
.001〜0.1%および残部は不純物を除き、本質的
にFeよりなる耐熱鋼で、かつ昇温時のフェライト−オ
ーステナイト変態開始および終了温度がともに870℃
を越え1000℃以下であることを特徴とする冷・温閲
鍛造用予燃焼室材料であり、第3発明は重量%で、CO
,3%を越え0.45%以下、SLo、1〜2.0%、
Mn1..0%以下、Cr 19.5%を越え23%以
下、Co 1〜6%、さらに1%未満のNiを%Co+
3×%Niが1〜6%の範囲で含み、残部は不純物を除
き、本質的にFeよりなる耐熱鋼で、かつ昇温時のフェ
ライト−オーステナイト変態開始および終了温度が、と
もに870℃を越え1000℃以下であることを特徴と
する冷・温閲鍛造用予燃焼室材料であり、第4発明は重
量%で、C013%を越え0.45%以下、Si0.1
〜2.0%、Mn1.0%以下、Cr 19.5%を越
え23%以下、Co 1〜6%、希土類元素を合計で0
.001〜0.1%含み、さらに1z未溝のNiを%C
o+3×%Niが1〜6%の範囲で含み、残部は不純物
を除き、本質的にFeよりなる耐熱鋼で、かつ昇温時の
フェライト−オーステナイト変態開始および終了温度が
、ともに870℃を越え1000℃以下であることを特
徴とする冷・温閲鍛造用予燃焼室材料であり、第5発明
は重量%で、CO,3%を越え0.45%以下、Si0
.1〜2.0%、Mn 1.0%以下、Cr 17−2
g、Co 1〜6%、さらに5%以下のWと2%未満の
Moのうちの1種または2種を%W+2×%Moが0.
1〜5.0%の範囲で含み、残部は不純物を除き、本質
的にFeよりなる耐熱鋼で、かつ昇温時のフェライト−
オーステナイト変態量)および終了温度が、ともに87
0℃を越え1000℃以下であることを特徴とする冷・
温閲鍛造用予燃焼室材料であり、第6発明は重量%で、
CO,3%を越え0.45%以下、Si 0.1〜2.
0%、Mn1.0%以下、Cr 17〜23%、Co 
1〜6%、希土類元素を合計で0.001〜0.1%含
み、さらに5%以下のWと2%未満のMoのうちの1種
または2種を%W+2×%Moがo、i〜5.0%の範
囲で含み、残部は不純物を除き1本質的に Feよりな
る耐熱鋼で、かつ昇温時のフェライト−オーステナイト
変態開始および終了温度が、ともに870℃を越え10
00℃以下であることを特徴とする冷・温閲鍛造用予燃
焼室材料であり、第7発明は重量%で、C013%を越
え0.45%以下、S+j0.1〜2.0%、Mn 1
.0%以下、Cr 17−23%、Co 1〜6%、さ
らに5%以下のWと2%未満のMoのうちの1種または
2種を%W+2×%Moが0.1〜5.0%の範囲で、
さらに1%未満のNiを%Co+3×%Niが1〜6%
の範囲で含み、残部は不純物を除き、本質的にFeより
なる耐熱鋼で、かつ昇温時のフェライト−オーステナイ
ト変態開始および終了温度が、ともに870℃を超え1
000℃以下であることを特徴とする冷・温閲鍛造用予
燃焼室材料であり、第8発明は重量%で、G O,3%
を越え0.45%以下、SiO,1〜2.0%、Mn 
1.0%以下、Cr 17−23%、 Co 1.−6
%、希土類元素を合計で0.001〜0.1%含み、さ
らに5%以下のWと2%未満のMoのうちの1種または
2種を%W+2×%Moが0.1〜5.0%の範囲で、
さらに1%未満のNjを%Co+3×%Niが1〜6%
の範囲で含み、残部は不純物を除き、本質的にFeより
なる耐熱鋼で、かつ昇温時のフェライト−オーステナイ
ト変態開始および終了温度が、ともに870℃を越え1
000℃以下であることを特徴とする冷・温閲鍛造用予
燃焼室材料である。さらに第9発明は第1ないし第8発
明のいずれかに記載の開成および変態特性を有する耐熱
鋼を熱間加工後、700〜870°Cの温度で10分以
上保持したのち、急冷することを特徴とする冷・温閲鍛
造用予燃焼室材料の製造方法である。
〔作用〕
次に本発明における各元素の作用および数値の限定理由
について述べる。
Cは使用最高温度域で二相組織を得るために必須のオー
ステナイト生成元素であり、1000℃以下に昇温時の
フェライト−オーステナイトの変態終了温度(以下Af
点と記す)を留めるために最低0.3%を越えて添加す
る必要がある。しかし、0.45%を越えるとオーステ
ナイト変態開始温度(以下As点と記す)が870℃以
下となり、それに伴ってδフェライトとオーステナイト
の二相組織の安定領域が低温側に移動し、使用温度の方
が高くなって高温域で変態による応力緩和機構が働かず
、高い圧縮応力を受けることになる。また、同時に0.
3%を越え0.45%以下のCはCrまたはCrととも
に必要に応じて添加されるW、Moと結び付いて、M、
、C。
型の炭化物を生成し、そのピニング効果によって、熱間
加工とそれに続く焼鈍熱処理後の状態のフェライト結晶
粒を微細化して、冷・温間温度域において良好な延性を
付与させる効果も有する。0.3%以下ではそのピニン
グ効果が弱まり、逆に0.45%を越えるとCrまたは
Crとともに必要に応じて添加されるW、Moと粗大な
一次晶出炭化物を生成し、材料の靭延性を低下させる。
これらの理由によりCは0.3%を越え0.45%以下
の範囲に限定する。
Siは脱酸剤として作用する他に、Crの酸化皮膜の密
着性を改善し耐酸化性を高める効果もあるので、最低0
.1%は必要であるが、逆に2.0%を越えると昇温時
のフェライト−オーステナイト変態温度が高くなりすぎ
ると共に材料が脆化するので0.1〜2.0%に限定す
る。
Mnは脱酸剤としての作用があり、少量必要であるが、
過度に多量に存在すると耐酸化性が劣化するので1.0
%以下に限定する。
Crは、フェライト生成元素であり、オーステナイト生
成元素であるCと、Coとの相互作用によって、As点
を870℃を越える温度に保つ効果と、Crの緻密な酸
化皮膜の生成によって、耐酸化性を高める効果を有する
。Cr、W、MoのうちCrを単独で添加する場合は、
19.5%を越えて含有させ、またCrと同時にW、M
oの1種または2種を複合して添加する場合は、17%
以上を必要とする。
しかし、いずれの場合でも23%を越えるとAs点が1
000℃を越え、目標とする950℃の組織がフェライ
ト単相またはオーステナイトが存在してもごくわずかと
なり、その結果変態による応力の吸収が不十分となる。
さらに23%を越えるCrの添加は、M、、 C,の安
定領域がより高温側に移し、粗大な一次晶出炭化物を生
成し、結晶粒微細化の役目を果たす作用が少なくなり、
冷敵性を低下させる。
以上の理由により、Cr、W、MoのうちCrを単独で
添加する場合は、19.5%を越え23%以下に、また
Crと同時にW、Moの1種または2種を複合して添加
する場合は、17〜23%の範囲に限定する。
COは、オーステナイト生成元素であり、基地に固溶し
て本発明鋼の構成要件であるAs点およびAf点をとも
に使用最高温度域に存在させる効果を有する重要な元素
である。
これに対してもうひとつのオーステナイト生成元素であ
るCは、前述のように炭化物生成効果をも有するため、
COを添加せずにCの添加だけて変態温度を調整しよう
とすると粗大な一次炭化物庖多量に晶出して冷鍛性を低
下さぜる。したがって、CoはCの過度の添加による粗
大な炭化物の晶出を防止すると共に、本発明鋼の使用最
高温度域における応力緩和に必要なオーステナイト相を
適量存在させるうえで極めて有効な元素である。
さらにCoの添加は、CやN1に比較して焼入れ性が低
いので、熱間加工時に硬化することがなく、また熱間加
工中または熱間加工後の冷却過程で微細なM、、 C,
型の炭化物を析出することで結晶粒の粗大化を防止して
本発明鋼の冷鍛性を良好なものとすることができる。以
上の効果を発揮させるために、Coは最低1%を必要と
するが、6%を越えるとフェライトが脆化してしまうの
でCOは1〜6%に限定する。
希土類元素は、ランタン族のはかYおよびScを含むも
ので、無添加でも本発明鋼は良好な耐酸化性が得られる
が、ごく少量添加することにより、Crの酸化被膜中の
原子空孔を埋めて、さらに良好な耐酸化性を得ることが
できる。少量の添加は効果がなく、また過度に存在する
と、共晶を生成して粒界を脆化させるので0.001〜
0.1%に限定する。
WとMoは、固溶強化元素として、高温強度の向上に役
立ち、無添加の場合よりもさらに熱疲労強度を高めるこ
とができるが、過度に多量に存在すると応力緩和に必要
な高温域でのオーステナイト量を減少させ、また冷鍛性
も低下させるので、Wは5%以下、Moは2%未満で、
かつ%W+2×%M。
は0.1〜5.0%に限定する。
NjはCOと同様、応力緩和に必要な高温域でのオース
テナイト組織を生成する作用があり、その効果はCoに
比べて3倍はど大きい。しかし、NiはCOに比べて昇
温時のフェライト−オーステナイト変態温度を低める作
用が強く、また、焼入れ性が大きすぎるために、使用中
の冷却の際に、共析変態を抑制して、マルテンサイト変
態を生じやすくするなどの欠点があるため、完全にはC
Oを代替できないが、1%未満の範囲で3倍のCOを代
替して低コスト化しても特性は顕著には劣化しない。
したがって、Niは1%未満、%Co+3XNiは1〜
6%に限定する。
本発明において、Ti、V、Nb、TaなどのMC型炭
化物生成元素は、必ずしも必要ではないが、Cを不足さ
せない範囲ならば、特に有害でないので、少量の混入は
許容できる。
また、粒界強化元素のB + Z r + M g +
 Ca等も本合金では特に必要ないが、少量混入しても
有害ではない。
以上の合金組成を有する本発明鋼は、従来の冷温閲鍛造
用予燃焼室材料の使用温度より、高温の900〜950
°Cで高い熱疲労強度が得られる。これは、本発明鋼が
870’Cを越え1000℃以下の温度範囲内に一部未
変態のフェライトとオーステナイトの二相共存領域を有
するためである。したがって、LH己の温度範囲を外れ
たAs点またはAf点を有する綱は、前述の理由によっ
て熱疲労強度が低くなるのである。
また、本発明鋼は、フェライト−マルテンサイト系高C
r鋼であり、冷・温間鍛造による成形性が可能となるよ
うに軟化させるためには、フェライト領域の700〜8
70℃で10分以上加熱したのち、)急冷(ここでは水
冷または油冷をさす)する焼鈍熱処理を実施することが
望ましい。この温度が700℃より低いと軟化効果が緩
慢なため、長時間の保持を要し、また870℃を越える
とオーステナイトが生成して逆に硬化する可能性がある
。また、保持時間は実質的な軟化効果を生ずるために1
0分以上が必要である。さらに加熱後、徐冷すると約5
00℃以下でαFeとαCrに分解し脆化するので、冷
却速度を高めるために急冷することが望ましい。
〔実施例〕
(実施例1) 大気中誘導溶解により第1表に示す鋼(ただし、従来鋼
のNo、21.22は除く)の10比インゴツトを溶製
し、このインゴットから25画角の棒材を鍛伸した。こ
の棒材に850℃X2h水冷なる焼鈍を施した。
第1表でNo、1〜10は本発明鋼、No、11〜13
は比較鋼およびNO,23は従来鋼で特願平1〜252
858号に相当する鋼である。一方、第1表のNo、2
1.22は市販されているφ22mmの従来鋼であり、
No、21は特公昭63−37182号の鋼、No、2
2は5US310Sである。
これらの第1表の鋼から試料を切出し、熱疲労試験と変
態点の測定および耐酸化試験を行なった。
熱疲労試験は、φSi1111IX24Mの平行部を持
つ全長170mmの試験片の両端を固定し、誘導加熱に
よって平行部を所定の温度に2分間で加熱し、6分間保
持したのち、4分間放冷するサイクルを繰返し、試験片
が破断するまでの回数を調べた。保持温度については9
00℃および950℃の2条件で実験した。
変態点の測定はφ5mmX20mmQの試験片を加工し
、昇温速度5℃/minで1000℃までの熱膨張曲線
を測定することにより求めた。また、耐酸化試験につい
ては、φ1.Omm X 20mm Qの各2ケ宛の試
験片を1000℃で200時間加熱後、スケールをサン
ドブラストで除去して平均酸化減量を求めた。
第2表に熱疲労試験による破断寿命、フェライト−オー
ステナイトの変態温度および酸化減量を示す。本発明鋼
の変態点は、いずれも870℃を越え1000℃以下の
範囲内にあり、熱疲労試験結果から、本発明鋼の破断寿
命は900℃〜950℃のいずれの温度でも100回を
越える離断回数が得られ、従来fI4No、21〜23
の2〜3倍の寿命を持つことがわかる。
比較材N o 、 1.1は、Coを含まず、変態点が
1000℃以上であり、破断寿命が短い。
比較#lNo、12は、Niを多く含み、変態点が低い
ために900℃では良好な破断寿命が得られるが、95
0℃の破断寿命が、本発明鋼に比べ劣っている。
また比較鋼No、]3は%W+2×%Mo量が6 、6
6%と高いために変態温度も高くなり、熱疲労強度が本
発明鋼に劣る。
本発明鋼の耐酸化性は、Y無添加のNo、1.3,5゜
9でも従来[No、21に比べるとはるかに良好な値を
示すが、さらにYを添加したNo、2.4.6〜8,1
0はY無添加のものよりも良好な耐酸化性が得られ、そ
の効果の大きいことがわかる。また本発明鋼は、従来@
No、22や23とほぼ同等あるいはそれに近い良好な
耐酸化性が得られ、予燃焼室材料として十分な耐酸化性
を持っていることがわかる。
(実施例2) 第1表に示した本発明#INo、1.3.5〜10およ
び比較鋼No、13の鍛伸棒材に850’Cx2h水冷
の本発明の製造方法に適合する焼鈍を施して常温の引張
特性およびかたさを測定した。結果を第3表に示す。
第3表 第3表から本発明鋼は、本発明の製造方法によって、I
IV230以下の低硬度で、かつ25%以上の伸びを有
し、良好な冷間鍛造性を持つことがわかる。
これに対し、比較鋼N o、 13はかたさこそ本発明
鋼と同程度であるものの、Mo、Wが高いために弓張伸
びが19.5%と低く、冷鍛性に劣ることがわかる。
(実施例3) 第1表に示した本発明鋼No、1〜10および従来材N
o、21.22を用い、冷間鍛造法で予燃焼室インサー
トを作り、850″CX2時間→水冷の焼鈍を施した後
、第1図(a)に示す試験装置を用い、単体ヒートチエ
ツク試験を実施して亀裂の長さの比較を行なった。本単
体ヒートチエツク試験は、試験装置lに取り付けられた
保持具2に試験品のインサート3を圧入して保持し、L
PGバーナー4に対向させた位置で約900℃に加熱し
た後、試験装置1を回転させてインサート本体をスプレ
ー装置5の位置に対向させて、水をスプレーして、約4
0℃まで冷却後空冷する。第1図(b)は試験品のイン
サート3が加熱される状態を示す図である。第2図に示
す、加熱、冷却サイクルを300回繰り返した後、第3
図に示すように噴口6の周縁部に発生した亀裂7の長さ
を測定し、その長さの合計によって、耐ヒートチエツク
性を判定した。さらに第4図に示す噴口6のA、8部の
寸法変化を測定して、耐変形性を確認した。試験結果を
第4表に示す。
第4表 第4表から本発明鋼は、亀裂長さが]、mm程度であり
、これに対して、従来材はNo、21材が耐酸化性不足
のため酸化焼損、No、22材は亀裂長さが7.2mm
であり、耐クラツク性に劣ることがわかる。
さらに本発明鋼の寸法変化は従来材No、22よりはる
かに少なく、寸法の安定性に優れていることがわかる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、従来不十分であった冷・温閲鍛造用予
燃焼室材料の高温域における耐熱疲労性を向上すること
ができ、しかも、耐酸化性が劣化せず、寸法変化も少な
く、エンジン性能の使用中の劣化、寿命の向上、あるい
は予燃焼室の温度を高めることができるので、結果的に
エンジンの性能を向上することが可能となり、またNO
x公害の低減にも効果がある。
【図面の簡単な説明】 第1図(a)は、ヒートチエツク試験に用いた試験装置
の概念図、(b)は試験品の加熱状態を示す図、第2図
は試験品が受ける加熱冷却サイクルを示す図、第3図は
試験後、噴口周縁部に発生した亀裂の概念図、第4図は
試験品の形状を示す断面図である。 l:試験装置、2:保持具、3:試験品のイン第1図 第2図 Too   150  200  250斗凋 (秒〕 第 3 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量%で、C0.3%を越え0.45%以下、Si
    0.1〜2.0%、Mn1.0%以下、Cr19.5%
    を越え23%以下、Co1〜6%、および残部は不純物
    を除き本質的にFeよりなる耐熱鋼で、かつ昇温時のフ
    ェライト−オーステナイト変態開始および終了温度がと
    もに870℃を越え1000℃以下であることを特徴と
    する冷・温間鍛造用予燃焼室材料。 2 重量%で、C0.3%を越え0.45%以下、Si
    0.1〜2.0%、Mn1.0%以下、Cr19.5%
    を越え23%以下、Co1〜6%希土類元素を合計で0
    .001〜0.1%および残部は不純物を除き、本質的
    にFeよりなる耐熱鋼で、かつ昇温時のフェライト−オ
    ーステナイト変態開始および終了温度がともに870℃
    を越え1000℃以下であることを特徴とする冷・温間
    鍛造用予燃焼室材料。 3 重量%で、C0.3%を越え0.45%以下、Si
    0.1〜2.0%、Mn1.0%以下、Cr19.5%
    を越え23%以下、Co1〜6%、さらに1%未満のN
    iを%Co+3×%Niが1〜6%の範囲で含み、残部
    は不純物を除き、本質的にFeよりなる耐熱鋼で、かつ
    昇温時のフェライト−オーステナイト変態開始および終
    了温度が、ともに870℃を越え1000℃以下である
    ことを特徴とする冷・温間鍛造用予燃焼室材料。 4 重量%で、C0.3%を越え0.45%以下、Si
    0.1〜2.0%、Mn1.0%以下、Cr19.5%
    を越え23%以下、Co1〜6%、希土類元素を合計で
    0.001〜0.1%含み、さらに1%未満のNiを%
    Co+3×%Niが1〜6%の範囲で含み、残部は不純
    物を除き、本質的にFeよりなる耐熱鋼で、かつ昇温時
    のフェライト−オーステナイト変態開始および終了温度
    が、ともに870℃を越え1000℃以下であることを
    特徴とする冷・温間鍛造用予燃焼室材料。 5 重量%で、C0.3%を越え0.45%以下、Si
    0.1〜2.0%、Mn1.0以下、Cr17〜23%
    、Co1〜6%、さらに5%以下のWと2%未満のMo
    のうちの1種または2種を%W+2×%Moが0.1〜
    5.0%の範囲で含み、残部は不純物を除き、本質的に
    Feよりなる耐熱鋼で、かつ昇温時のフェライト−オー
    ステナイト変態開始および終了温度が、ともに870℃
    を越え1000℃以下であることを特徴とする冷・温間
    鍛造用予燃焼室材料。 6 重量%で、C0.3%を越え0.45%以下、Si
    0.1〜2.0%、Mn1.0%以下、Cr17−23
    %、Co1〜6%、希土類元素を合計で0.001〜0
    .1%含み、さらに5%以下のWと2%未満のMoのう
    ちの1種または2種を%W+2×%Moが0.1〜5.
    0%の範囲で含み、残部は不純物を除き、本質的にFe
    よりなる耐熱鋼で、かつ昇温時のフェライト−オーステ
    ナイト変態開始および終了温度が、ともに870℃を越
    え1000℃以下であることを特徴とする冷・温間鍛造
    用予燃焼室材料。 7 重量%で、C0.3%を越え0.45%以下、Si
    0.1〜2.0%、Mn1.0%以下、Cr17〜23
    %、Co1〜6%さらに5%以下のWと2%未満のMo
    のうちの1種または2種を%W+2×%Moが0.1〜
    5.0%の範囲で、さらに1%未満のNiを%Co+3
    ×%Niが1〜6%の範囲で含み、残部は不純物を除き
    、本質的にFeよりなる耐熱鋼で、かつ昇温時のフェラ
    イト−オーステナイト変態開始および終了温度が、とも
    に870℃を越え1000℃以下であることを特徴とす
    る冷・温間鍛造用予燃焼室材料。8 重量%で、C0.
    3%を越え0.45%以下、Si0.1〜2.0%、M
    n1.0%以下、Cr17〜23%、Co1〜6%、希
    土類元素を合計で0.001〜0.1%含み、さらに5
    %以下のWと2%未満のMoのうちの1種または2種を
    %W+2×%Moが0.1〜5.0%の範囲で、さらに
    1%未満のNiを%Co+3×%Niが1〜6%の範囲
    で含み、残部は不純物を除き、本質的にFeよりなる耐
    熱鋼で、かつ昇温時のフェライト−オーステナイト変態
    開始および終了温度が、ともに870℃を越え1000
    ℃以下であることを特徴とする冷・温閲鍛造用予燃焼室
    材料。 9 請求項1ないし8のいずれかに記載の組成および変
    態特性を有する耐熱鋼を熱間加工後、700〜870℃
    の温度で10分以上保持したのち、急冷することを特徴
    とする冷・温間鍛造用予燃焼室材料の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109136770A (zh) * 2018-10-18 2019-01-04 西安交通大学 一种镁冶炼用高铬合金钢坩埚及其制备方法

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