JPH0459881B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［技術分野］ 本発明は、複数の収納体を設けた回転収納装置
に関するものである。

［背景技術］ 例えば多数の収納物を押入れ家具などに収納す
る場合、奥のほうに物を収納したり奥のほうに収
納された物を取り出したりするときにはその手前
に収納した物を一旦取り出す必要があり、収納物
の出し入れが非常に面倒になるものである。

［発明の目的］ 本発明は、上記の点に鑑みて為されたものであ
り、収納物の出し入れを容易におこなうことがで
き、加えて収納物の選択を容易におこなうことが
でき、特に収納体を手動にて回動させるのに、上
下において対向する連結アームを使つて収納体の
振れを抑えて円滑に走行させる回転収納装置を提
供することを目的とするものである。

［発明の開示］ しかして本発明に係る回転収納装置は、エンド
レスのレール１に複数個のランナー２を走行自在
に取り付けると共に各ランナー２に設けたシヤフ
ト３を下方へ突出させ、収納物を保持するための
複数の収納体４をレールの下側に沿つて配設し、
各収納体４の左右の端部においてその上端部にそ
れぞれ隣合うランナー２のシヤフト３を結合して
各収納体４をランナー２に水平回動自在に吊り下
げ、隣合うランナー２に設けられかつ隣合う収納
体４に結合されたシヤフト３間に連結アーム５を
水平回動自在に連結し、収納体４の上部の連結ア
ーム５と対向させて収納体４の下方に下部連結ア
ーム２２を配設し、収納体４の下部において隣接
する収納体４を下部連結アーム２２にて枢支連結
し、収納体４におけるランナー２のシヤフト３間
の寸法と連結アーム５による隣接するランナー２
のシヤフト３の連結寸法を略等しくして成ること
を特徴とするものであり、複数の収納体４をレー
ル１に沿つて移動させることで奥の収納体４に収
納した物の出し入れを容易におこなえるようにす
ると共に、各収納体４を連結アーム５によつて連
結することで各収納体４を連ねてレール１に沿つ
て移動させ、各収納体４に収納した物をレール１
に沿つて移動させつつ順次容易に選択できるよう
にし、特に、エンドレスのレール１に走行自在に
吊り下げられるれ収納体４は上下において対向す
る上の連結アーム５と下部連結アーム２２にて枢
支連結され、かつ収納体４のランナー２のシヤフ
ト３間の寸法と収納体４の連結アーム５による連
結寸法が等しく、すなわち、レール１を走行する
ランナー２間の間隔は全て等しくなつていて、収
納体４をエンドレスのレール１に対して手動で回
動させるのに、安定した回動走行をおこなうこと
ができ、かかる場合、収納体４の下部においても
上の連結アーム５に対向して下部連結アーム２２
にて収納体４を連結していて、吊り下げ走行され
る収納体４の下部が外方に振り出されるのを抑制
し、手動により収納体４を回動させるのに、その
吊り下げ走行を安定させるようにしたものであつ
て、以下本発明を実施例により詳述する。

レール１は第３図ａに示すように両端部が半円
となつた略長円の平面形状のエンドレスに形成さ
れるもので、第４図のように断面形状は下方へ開
口するコ字型に形成され、両下端から全長に亘つ
て走行片１０，１０が延設してある。このレール
１は第３図ａ，ｂに示すように角パイプを組んで
形成される支持フレーム１１に固着されており、
支持フレーム１１のクロス部分には連結具１２が
下方へ突出して取り付けてある。レール１は脚体
１９によつて支持される。すなわち脚体１９は第
５図及び第６図に示すように、平面十字型の一対
のベースフレーム１３，１３のクロス部分にそれ
ぞれ受けパイプ１４，１４を上方へ突出して設け
ると共にレール１と同じ平面形状で略同寸法に形
成された下ガイドレール１５の両端部内に各脚１
３，１３を固着することによつて形成されるもの
で、下端部に挿入具１６を設け上部が連結パイプ
１７となつた支柱１８を用い、支柱１８の挿入具
１６を脚体１９の受けパイプ１４に挿入してねじ
止め固定すると共に支柱１８の連結パイプ１７の
上端内にレール１の支持体１１に設けた連結具１
２を挿入してねじ止め固定することによつて、支
柱１８を介して脚体１９でレール１を所定の高さ
位置に支持させるものである。

上記レール１内には複数個のランナー２，２…
が設けてあり、各ランナー２はその両側に設けた
車輪２０，２０を走行片１０，１０の上面を転動
させることによつて、レール１に沿つて走行自在
にしてあり、第２図に示すようにランナー２に水
平方向で回転自在に枢着したシヤフト３がレール
１の下方へ突出させてある。収納体４は矩形の枠
形状に形成されるもので、その上の辺の左右両端
部にそれぞれ隣合うランナー２，２に設けたシヤ
フト３，３の下端部がそれぞれ取り付けてある。
第２図の実施例や第７図の実施例では下向きコ字
型の受け具２１をシヤフト３の下端に取り付け、
受け具２１をねじ止めで収納体４に固定すること
によつて、受け具２１を介してシヤフト３を収納
体４に結合するようにしてある。このようにして
レール１に取り付けた複数の各一対のランナー
２，２にそれぞれ収納体４を吊り下げ支持させる
ものであり、また隣合う収納体４，４の一方の収
納体４の左側端部に結合したシヤフト３と他方の
収納体４の右側端部に結合したシヤフト３とは連
結アーム５よつて連結してある。連結アーム５の
両端部に孔を設けてこの孔に各シヤフト３，３を
水平回動自在に挿着することによつて、連結アー
ム５でこのシヤフト３，３は水平回動自在に連結
されているもので、連結アーム５を介して複数の
収納体４，４…はエンドレスに連結されるように
してある。ここで、レール１に取り付けた各ラン
ナー２，２…の間隔は各シヤフト３を収納体４や
連結アーム５に連結することで設定されることに
なるが、レール１の端部の半円の円弧の半径の寸
法と同一の等間隔に設定するのがよい。また、隣
合う収納体４の下端部間には下部連結アーム２２
を水平回動自在に枢着して連結してあり、この枢
着部分において第２図のように下ガイド具２３が
取り付けてある。下ガイド具２３は一対のコロ２
４，２４を設けて形成されるもので、このコロ２
４，２４を脚体１９の下ガイドレール１５の内面
と外面とにそれぞれ位置させることによつて、下
ガイドレール１５に沿つてガイドされるようにし
てある。

そして各収納体４には物の収納をおこなうこと
ができるようにするものであるが、例えば第７図
に示すように枠状の収納体４内にハンガーパイプ
２５を取付ねじ２６で取り付けることによつて、
収納体４に衣服を引つ掛けて収納することができ
る。また第８図のように収納体４に網篭２７を取
り付けることによつて、網篭２７に収納物を収納
することができる。網篭２７を吸収体４に取り付
けるにあたつては、第９図のように爪２８を設け
て取付桟２９を形成して、この取付桟２９を取付
ねじ２６で収納体４内に固定し、そして取付桟２
９の爪２８に網篭２７の網目を引つ掛けることに
よつておこなうことができる。第１０図に示す収
納体４はその下部に網篭２７を上部にハンガーパ
イプ２５をそれぞれ取り付けるようにしたもので
あり、このものでは第１１図に示すように網篭取
付金具３０を取付ねじ２６によつて収納体４の下
部に固定し、取付ねじ２６によつてハンガーパイ
プ２５を収納体４の上部に固定してある。このも
のにあつて、網篭取付金具３０は第１２図に示す
ように平面Ｌ字型に形成され、ナツト３１を熔接
固着すると共に爪２８が固着してあり、収納体４
に設けた通孔３２に取付ねじ２６を通してこの取
付ねじ２６をナツト３１に螺結することによつて
収納体４に取付ねじ２６を固定し、爪２８に網篭
２７を引つ掛けることで収納体４に網篭２７の取
り付けをおこなうものである。またこのものでは
収納体４は楕円パイプによつて形成してあり、そ
して第１３図に示すように収納体４の内面側に小
径の通孔３２を、外面側に大径の挿入孔３３をそ
れぞれ対応して穿設してあつて、この大径の挿入
孔３３から取付ねじ２６を収納体４のパイプ内に
挿入させて取付ねじ２６が露出しない状態でハン
ガーパイプ２５や網篭取付金具３０の取り付けが
おこなえるようにしてある。収納体４へは上記の
ようなハンガーパイプ２５や網篭２７の他に箱体
やその他種々の収納補助部材を取り付けることが
できるのは勿論である。

上記のようにして第１図ａ，ｂに示すような回
転収納装置が形成されるものであり、このもので
は各収納体４はランナー２によつてレール１に吊
り下げ支持されていると共にレール１に沿つて回
転移動させることができ、また各収納体４は連結
アーム５によつてエンドレスに連結されており、
各収納体４を連ねた状態でレール１に沿つて移動
させることができる。収納体４を移動させるにあ
たつては各収納体４の縦片を手に握つて押したり
引いたりすることでおこなえるが、手に握り易い
ように収納体４の断面形状は円形や楕円形、アー
ル付き角形に形成するのがよく、また収納体４の
縦片を握るためには隣合う収納体４の間に手を差
しいれることのできる間隔が形成されるようにし
ておく必要がある。一方、第１４図ａ，ｂのよう
に収納体４にハンドル３５を取り付けておくこと
によつて、ハンドル３５を握つて収納体４を大き
く揺らせることなく収納体４を移動させる操作を
おこなうことができる。

しかして上記回転収納装置は例えば第１５図
ａ，ｂに示すように天井３６と床３７と壁３８と
に囲まれて形成される押入れ家具などに設置され
るもので、その出入り口に居ながら収納体４をレ
ール１に沿つて移動させて収納体４から取り出す
べき収納物を出入り口に移動させたり、収納物を
収納するための特定の収納体４を出入り口に移動
させたりすることができ、収納装置の奥のほうの
収納物を取り出すことや奥のほうへ収納物を収納
することがきわめて容易におこなうことができる
ことになる。

［発明の効果］ 上述のように本発明にあつては、エンドレスの
レールに複数個のランナーを走行自在に取り付け
ると共に各ランナーに設けたシヤフトを下方へ突
出させ、収納物を保持するための複数の収納体を
レールの下側に沿つて配設し、各収納体の左右の
端部においてその上端部にそれぞれ隣合うランナ
ーのシヤフトを結合して各収納体をランナーに水
平回動自在に吊り下げ、隣合うランナーに設けら
れかつ隣合う収納体に結合されたシヤフト間に連
結アームを水平回動自在に連結してあるので、各
収納体をレールに沿つて移動させることによつて
奥に位置していた収納体を手前に移動させてこの
収納体への物の出し入れが容易におこなえるもの
であり、また各収納体は連結アームによつて連結
されていて各収納体を連ねた状態でレールに沿つ
て移動させることができ、各収納体に収納した物
をレールに沿つて順次移動させつつ容易に収納物
の選択をおこなうことができるものであり、特
に、収納体の上部の連結アームと対向させて収納
体の下方に下部連結アームを配設し、収納体の下
部において隣接する収納体を下部連結アームにて
枢支連結し、収納体におけるランナーのシヤフト
間の寸法と連結アームによる隣接するランナーの
シヤフトの連結寸法を略等しくしているから、つ
まり、エンドレスのレールに走行自在に吊り下げ
られる収納体は上下において対向する上の連結ア
ームと下部連結アームにて枢支連結され、かつ収
納体のランナーのシヤフト間の寸法と収納体の連
結アームによる連結寸法が等しく、すなわち、レ
ールを走行するランナー間の間隔は全て等しくな
つていて、収納体をエンドレスのレールに対して
手動で回動させるのに、安定した回動走行をおこ
なうことができ、かかる場合、収納体の下部にお
いても上の連結アームに対向して下部連結アーム
にて収納体を連結していて、吊り下げ走行される
収納体の下部が外方に振り出されるのを抑制し、
手動により収納体を回動させるのに、その吊り下
げ走行を安定させることができるという利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂは本発明の一実施例の正面図と平
面図、第２図は同上の一部切欠拡大正面図、第３
図ａ，ｂは同上のレール部分の一部切欠した平面
図と正面断面図、第４図は同上のレールの拡大断
面図、第５図ａ，ｂは同上の脚体の平面図と正面
断面図、第６図は同上の脚体と支柱との分解斜視
図、第７図は同上のレールと収納体と連結アーム
とを示す一部切欠斜視図、第８図は同上の収納体
の一例の側面図、第９図は同上の取付桟と網篭の
分解斜視図、第１０図は同上の収納体の一例の斜
視図、第１１図は同上の収納体の一部切欠分解拡
大斜視図、第１２図ａ，ｂ，ｃは同上の収納体に
取り付ける網篭取付金具の拡大した正面図と平面
図と側面図、第１３図は同上の収納体の一部の断
面図、第１４図ａ，ｂはそれぞれ同上の収納体の
一例の斜視図、第１５図ａ，ｂは同上の使用状態
の縮小した側面断面図と平面断面図である。 １はレール、２はランナー、３はシヤフト、４
は収納体、５は連結アーム、２２は下部連結アー
ムである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ エンドレスのレールに複数個のランナーを走
   行自在に取り付けると共に各ランナーに設けたシ
   ヤフトを下方へ突出させ、収納物を保持するため
   の複数の収納体をレールの下側に沿つて配設し、
   各収納体の左右の端部においてその上端部にそれ
   ぞれ隣合うランナーのシヤフトを結合して各収納
   体をランナーに水平回動自在に吊り下げ、隣合う
   ランナーに設けられかつ隣合う収納体に結合され
   たシヤフト間に連結アームを水平回動自在に連結
   し、収納体の上部の連結アームと対向させて収納
   体の下方に下部連結アームを配設し、収納体の下
   部において隣接する収納体を下部連結アームにて
   枢支連結し、収納体におけるランナーのシヤフト
   間の寸法と連結アームによる隣接するランナーの
   シヤフトの連結寸法を略等しくして成ることを特
   徴とする回転収納装置。