JPH0459282A - インクジェット染色用布帛ならびにそれを用いてなるインクジェット染色方法 - Google Patents

インクジェット染色用布帛ならびにそれを用いてなるインクジェット染色方法

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JPH0459282A
JPH0459282A JP2173303A JP17330390A JPH0459282A JP H0459282 A JPH0459282 A JP H0459282A JP 2173303 A JP2173303 A JP 2173303A JP 17330390 A JP17330390 A JP 17330390A JP H0459282 A JPH0459282 A JP H0459282A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、布帛に良好な品位の画像を付与し、かつ裏通
りの良好なインクジェット染色用布帛ならびにその布帛
を用いてなるインクジェット染色方法に関するものであ
る。
[従来の技術] 従来、布帛に図柄を形成する方法として、手捺染、ロー
ラ捺染、スクリーン捺染、転写捺染などの方法が利用さ
れているが、これらは、いずれもあらかじめ図柄を形成
したスクリーン、彫刻ローラ、転写紙を用意して行う方
法である。
これに対し、近年紙の印写分野でインクジェットによる
印写方式が発達し、既に実用化されているが、かかるイ
ンクジェット方式による図柄形成法は、図柄読取機やコ
ンピュータと組合わせることにより、時間と費用をかけ
ることなく作製可能であるため、繊維分野においても、
注目を集め、そのまま布帛類に適用する試みがなされて
いる。
このインクジェット技術を布帛類に適用する場合、次の
条件を満足させることが重要である。
(イ)布帛に繊細な画像を得るために滲み防止処理を行
う。
(ロ)滲み防止処理が均一であること。
(ハ)少量のインク付与で高発色性が得られること。
(ニ)少量のインク付与で均染性が得られること。
(ホ)表裏の発色差が小さいこと。
(へ)インク吐出が安定であること。
不明者らも、インクジェットの滲み防止に関し、すでに
下記の方法を提案している。
(A)布帛に特殊な前処理を用いる方法。
(B)特殊なインクを用いる方法。
(C)特殊な前処理と特殊なインクの両者を用いる方法
(A)については、インクの移動を防ぐための撥水処理
(特開昭6O−99081)や布帛の保水性向上を目的
とした水溶性高分子の処理(特公昭63−31592)
を、(B)については、特定粘性挙動インクによる滲み
防止(特開昭62−101669)、(C)については
、布帛とインクの両者から、インクの移動を少なくした
もので、たとえば、ゲル化法(特開昭60−81379
、特開昭6l−231287)等がある。
特に、(C)の方法は滲み防止能は大きいが、反面生地
の裏通りが悪く、裏通りの仕方にムラがあり、裏面の外
観品位がよくないという欠点があり、たとえばハンカチ
やスカーフなどの特に裏通りが要求される分野には実用
しにく問題があった。
また、紙などの記録材分野において、無機物に関しての
数多くの提案がなされている。たとえば、特開昭56−
148585号公報、特公昭63−56871〜568
76号公報、特公昭63−65033〜65040号公
報等がある。
これらの提案は、いずれもインク受容層を設けてインク
の吸収性向上、滲み防止、発色性向上をはかるものであ
る。
これらの提案の中でインクに何らかの添加剤を必要とす
る技術の場合は、滲み防止の効果が大きくても、インク
の吐出性能を悪化させる場合が多い。すなわち添加剤は
、インク粘度の増大、粘着性アップおよび不溶成分の増
大などを惹起させるものであり、したがって、インクの
吐出性に悪影響を与え、ひいては図柄形成能の信頼性の
低下を招く。
一方、布帛に前処理を行なう技術の場合は、該技術のみ
では十分な滲み防止効果と高発色性の両者が満足されな
いものであり、本発明者らの検討によれば、濃色を得よ
うとすればインク付与量を増大するか、または、インク
濃度を増大するかのどちらかである。すなわち、インク
付与量を増大すると滲みが太き(なり、またインク濃度
を増大すると吐出性能が低下するという欠点が出てくる
したがって、インクジェット染色の滲み防止、高染色性
、均染性、裏通りおよびインクの吐出性能において、各
要因単独では満足できるが、全ての要因を満足するに至
ってないのが現状である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、かかる従来技術の欠点に鑑み、インクジェッ
ト染色において要求される、滲み防止、高発色性、均染
性および裏通りの全てを満足する布帛を提供せんとする
ものである。
特に、従来、滲み防止性と裏通り性は、基本的には相反
する性質であり、これらの両者を満足するのは難しいと
されていたが、種々鋭意検討した結果、親水性繊維で、
しかも、特定な界面活性剤が含有された布帛をインクジ
ェット染色すると、意外にも、前記問題がなく、全ての
要因を満足させる事実を究明し、本発明に到った。
本発明は、滲み防止された、しかも、特に薄地布帛の裏
通りがよく、裏面の品位に優れ、表裏の発色差が少ない
高品位の画像を得るためのインクジェット染色用布帛な
らびに該布帛を用いてなるインクジェット染色方法を堤
供せんとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、前記の目的を達成するため、次の構成を有す
る。
すなわち、本発明のインクジェット染色用布帛は、親水
性繊維素材からなる布帛であって、かつ、該布帛が、ア
ニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤および両性
界面活性剤から選ばれた1種以上の界面活性剤を0.1
〜3重量%の範囲で含有することを特徴とするものであ
る。
また、本発明のインクジェット染色方法は、アニオン性
界面活性剤、非イオン性界面活性剤または両性界面活性
剤から選ばれた1種以上の界面活性剤を0.1〜3重量
%の範囲で含有してなる親水性繊維素材で構成された布
帛を、アニオン染料からなるインクで染色することを特
徴とするものである。
本発明者らは、裏通りの向上について種々検討した結果
、特定な界面活性剤と親水性繊維素材との組み合わせが
、裏通りを向上し、驚くべきことに滲み防止性も同時に
向上する事実を究明した。
すなわち、親水性繊維素材に界面活性剤が付与されると
、インクは繊維内部拡散により吸収されるため、インク
の移動距離は短く、しかも均一な広がりを示す。その結
果、均染性に優れ、かつ裏通りが向上することを見出し
た。さらに、該界面活性剤と水溶性高分子を溶解した水
溶液で処理すると、布帛は濡れ易く浸透性が向上し、か
かる布帛にインクが滴下されると、布帛の内外部に直ち
に吸収され、同時に増粘作用が速く進み、その結果、均
染性と裏通りが同時に向上し、かつ、滲み防止が達成さ
れることを見出した。
このような親水性繊維素材の効果に対して、疎水性繊維
素材の場合は、界面活性剤を付与しても繊維内部には吸
収されず、繊維表面に保持され、したがって、インクは
繊維の表面で拡散して移動し、裏通りは改善されるもの
の滲み防止性は向上しないと推定している。
本発明者らの検討によれば、界面活性剤単独系において
は、均染性、浸透性の改善が主体であり、比較的滲みの
小さい布帛、たとえば、天然植物繊維や動物繊維の立毛
品(ベルベット、パイル、タフテッド)に好ましく用い
られるが、一般の親水性繊維素材からなる布帛において
は、界面活性剤と水溶性高分子の併用処理が好ましく用
いられ、均染性、裏通りおよび滲み防止が最も特徴的に
向上することが究明された。
本発明でいう親水性繊維素材とは、植物繊維、再生繊維
、動物繊維、半合成繊維ならびにポリアミド系繊維をい
う。
植物繊維としては、木綿、麻など、再生繊維としては、
レーヨン、ポリノジック、キュプラなど、動物繊維とし
ては、絹、羊毛など、半合成繊維は蛋白質系のプロミッ
クスなど、ポリアミド系繊維としては、4ナイロン、6
ナイロン、6.6ナイロンなどが使用でき、これらの親
水性繊維の中でも、植物繊維、再生繊維、動物繊維、半
合成繊維が好ましく用いられ、特に木綿および絹が最も
好ましく用いられる。本発明の親水性繊維素材としては
、本発明の目的を阻害しない範囲内で疎水性繊維を含有
する混用品も含まれる。
本発明で用いる界面活性剤としては、アニオン染料と非
反応性のものであり、アニオン系界面活性剤、非イオン
系界面活性剤、両性界面活性剤から選ばれる。カチオン
性活性剤はアニオン染料とイオン結合するので好ましく
ない。
アニオン系界面活性剤としては、スルホン酸型、カルボ
ン酸型、硫酸エステル型リン酸エステル型があげられ、
スルホン酸型としては、アルキルスルホネート系、アル
キルアリルスルホネートエステル系のスルホネート系界
面活性剤など、カルボン酸型としては、石ケン、脂肪蛋
白質縮合物など、硫酸エステル型としては、高級アルコ
ール硫酸エステル、高級アルコールEO付加物硫酸エス
テル、オレフィンの硫酸エステル、脂肪酸の硫酸エステ
ルなど、リン酸エステル型としては、高級アルコールリ
ン酸エステル、高級アルコールEO付加物リン酸エステ
ルなどを使用することができる。
非イオン系活性剤としては、エーテル型、エステル型、
アミノエーテル型、エーテルエステル型、脂肪酸アルキ
ロールアミド型などを使用することができる。
エーテル型としては、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポ
リオキシエチレンポリオキシプロピレンルエーテルなど
、エステル型としては、ポリオキシエチレンアルキルエ
ステル、ソルビタン脂肪酸エステルなど、アミノエーテ
ル型としては、ポリオキシエチレンアルキルアミンなど
、エーテルエステル型としては、ポリオキシエチレンソ
ルビタン脂肪酸エステルなどを使用することができる。
両性活性剤とは、−分子中にアニオン性基とカチオン性
基とを併せ持っていて、分子内塩を形成しているもので
あり、−船釣にはベタイン型界面活性剤を使用すること
ができる。
本発明において用いられる界面活性剤の中でも、好まし
くは表面張力が低いものがよく、さらに好ましくは表面
張力が35dyn/cm以下、特に好ましくは表面張力
が25dyn/cm以下である。
ここでいう表面張力の値は、界面活性剤0.1%濃度の
水溶液で25℃で測定したものをいう。
特に、含フツ素化合物系の界面活性剤は表面張力が低く
、少量で効果があるので、本発明に好ましく用いられる
かかる含フツ素化合物系の界面活性剤としては、アニオ
ン系、非イオン系および両性のものが使用でき、アニオ
ン系のものとして、たとえば含フツ素アルキルスルホン
酸塩、含フツ素アルキルカルボン酸塩、含フツ素アルキ
ル硫酸エステル塩、含フツ素アルキル燐酸塩などを使用
することができる。非イオン系のものとしては、含フッ
素アルキルEO付加物、両性のものとしては、含フツ素
アルキルベタインなどを使用することができる。
界面活性剤は、1種あるいは2種以上の配合でもよく、
布帛に対し0.1〜3重量%必要である。
0.1%以下では濡れや浸透性の効果が少なく、逆に3
%以上では濡れや浸透性が飽和に達している。特に表面
張力が低い界面活性剤が親水性繊維素材からなる布帛に
含有されていると、下記の性能が発現し、インクジェッ
トに好都合な特性が付与されるので好ましい。
(a)濡れやすい。
すなわち、インクのドツト径が円形に近づき、異方性が
少なくなり均染性が向上する。
(b)浸透性が良く、しかもインクは自重で布帛の裏面
に向かって進み、横方向に進み難い。
すなわち、裏面の発色性向上および滲み防止を向上する
(c)さらに、水溶性高分子と併用すると、濡れ易いた
め、増粘作用が速く進み、滲み防止が向上する。
上記のような特性が付与される結果、滲み防止、均染性
および裏面の発色性向上が全て満足され、インクジェッ
トにおいて従来にない、品位のよい理想的な図柄が付与
できる。
本発明でいう水溶性高分子とは、均一な水溶液を作る物
質であり、水溶性高分子としては、天然糊料、合成糊料
に分類できる。
天然糊料としては、澱粉系、メチルセルロース、ヒドロ
キシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等
のセルロース系、ローカストビーン、グアー、タマリン
ド等のガム系、その他、アルギン酸ソーダなどを使用す
ることができる。
合成糊料としては、ポリビニルアルコール、ポリビニル
アルールエーテル等のビニル系、ポリ(メタ)アクリル
酸、ポリ(メタアクリル酸塩、ポリアクリルアマイド等
のアクリル系、マレイン酸共重合物として、たとえば、
スチロール、酢酸ビニルとの共重合物、その他ポリビニ
ルピロリドン、ポリエチレンオキサイド等を使用するこ
とができる。これらの水溶性高分子は、単独もしくは2
種以上配合して用いてもよい。
使用される水溶性高分子は、−船釣には発色性や脱糊性
の面から、使用染料によりほぼ決定される。たとえば反
応性染料を使用する場合は、カルボキシメチルセルロー
ス、アルギン酸ソーダ、ポリ(メタ)アクリル酸塩が好
ましく用いられる。
かかる水溶性高分子の付与量は、布帛に対して0.1〜
5重量%であり、0.1重量%以下では滲み防止性が小
さく、5重量%以上では処理液の粘度が高すぎ、付与方
法が限定されたり、脱糊性や発色性が不良となる。従っ
て0.5〜3重量%の範囲が好ましく用いられる。
界面活性剤またはこれと水溶性高分子を布帛に付与する
方法としては、パッド法、スプレー法、プリント法およ
びコーティング法などいずれの方法を採用してもよいが
、均一に付与させるにはパッド法が好ましく用いられる
本発明でいうアニオン染料としては、水溶性染料であり
、たとえば酸性染料、錯塩酸性染料、反応性染料、直接
染料、蛍光増白染料を使用することができる。
本発明においては、繊維素材により適応染料も限定され
る。たとえば、ポリアミド系繊維を用いれば、反応性染
料、酸性染料、錯塩酸性染料が使用される。また、天然
植物繊維として木綿を用いる場合は、反応性染料および
直接染料が使用される。つまり、素材と染料の関係は一
般に使用されるものでよい。
親水性繊維の場合は、界面活性剤が繊維の内部に吸収さ
れ、インクの吸収速度が高まり、繊維内部拡散でインク
が移動するため、インクの移動距離が短く、その結果、
均染性、裏通りおよび滲み防止性が向上する。しかし、
疎水性繊維として例えばポリエステルを用いた場合、繊
維の内部に吸収されず、繊維表面に吸収されるため、吸
収速度は高まり均染や裏通りは向上するが、インクは繊
維表面をったって移動するため、滲み防止効果はほとん
どない。
また、本発明の界面活性剤および水溶性高分子以外に、
必要に応じ、布帛に、発色性向上を目的に酸、アルカリ
、塩類、水溶性溶剤、還元防止剤等の染色助剤、滲み防
止を目的とした無機微粒子等の充填剤および発泡剤等の
添加剤を用いてもさしつかえない。
本発明でいうインクジェット染色とは、インク等の液体
をノズルから吐出させ、吐出した液を液滴化して、制御
し利用するものであり、その方法としては(I)連続吐
出方式(偏向型、発散型)Cm)オンデマンド型(圧力
パルス式、バブルジェット式、静電吐出式)に分類され
、いずれの方法も用いることができる。
かかる方法による最適インク付与量は、布帛構造にもよ
るが、通常布帛の目付が60〜200/dの場合、15
〜60g/ffl付与するのがよい。
インク付与量が少ない場合、白湯が残り発色性が低下し
、インク付与量が多い場合、滲みが大きくなるため、布
帛により最適の付与量を設定するのが好ましい。
上記のインクジェット染色された布帛は、次いで、スチ
ーミング等の固着処理を行い、最後に界面活性剤や溶解
された水溶性高分子、水溶性溶剤、発泡剤などを除去す
るためのソーピング処理および仕上げ処理を行い製品化
される。
上記のスチーミング処理、ソーピング処理および仕上げ
処理は通常の設備、方法でよい。
[実施例] 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1、′比較例1〜3 下記(A)の布帛に(B)の前処理を施し、(C)のイ
ンクジェット処理でインクジェット染色し、(D)の条
件で固着−ソーピングして製品化した。この製品は(E
)の評価をし、その結果を第1表に示した。
(A)使用布帛 実施例1:精練、漂白した立毛品としてレーヨンから成
るベルベット織物(目付:3 30g/n()を下記に示すフッ素系の界面活性剤で前
処理した。
比較例1:ベルベット織物の未処理である。
比較例2:ポリエステルから成るカーシート織物(目付
:333g/ポ)を実施例1 と同じフッ素系の界面活性剤で前処理 した。
比較例3:上述カーシート織物の未処理である。
(B)前処理 サーフロン S−131(パーフルロロアルキルベタイ
ン:旭硝子株社製)の1%溶液を用いて、上記各布帛を
、絞り率70%でパッドし、70℃で乾燥した。
なお、レーヨンベルベットについては、トリクロロ酢酸
ナトリウム10%水溶液でアルカリ固着したものを用い
た。
なお、上記サーフロン S−133の25℃、0.1%
濃度のウィルヘルミー式表面張力計で測定した表面張力
は18.4dyn/cmであった。
(C)インクジェット染色 (イ)レーヨンベルベット用インク組成*染料(反応性
染料)  40% エチレングリコール  20% イオン交換水     40% *使用染料 a、レマゾール・ターキスブルーG リキッド(Rem
azol  Turquoise  Blue  G 
 Liquid)   (ヘキスト社製) b、シバクロン・レッド−6B リキッド    (C
ibacron    Red    6B  Liq
uid)(チバ・ガイギー社製) いずれも1ミクロンのフィルターで 濾過後、減圧下で脱気したものを使用 した。
(ロ)ポリエステルカーシート用インク組成*染料(分
散染料)     5% 1.4ブタンジオール  20% イオン交換水      75% *使用染料 a、  C,1,デイスパース イエローb、  c、
  r、デイスパース レッド 1*染料は染料原体に
対し、20%の トリスチレン化フェノールEO付加物 のスルホン酸塩を用い、サンドグライ ンダーで40時間分散させたものであ り、染料組成の数字(%)は、その時 の固形分量で示した。
上記染料は、いずれも1ミクロンの フィルターで濾過後、減圧下で脱気し たものを使用した。
(ハ)インクジェット条件 インクジェット方式:オンデマンド型 ノズル径     ニア5ミクロン 印加電圧     =60V 駆動周波数    :4000Hz 解像度       :8ドツト/mm上記(A)で得
られたインクジェット用の前処理布および未処理布を用
いてインクジェット染色した。
なお、布帛の目付の大きいものは4回および6回重ねて
インクジェットを行った。
(D)固着−ソーピング条件 レーヨンベルベットは飽和水蒸気100℃で15分間ス
チーミング処理、次いで水洗し、80℃で5分間ソーピ
ング処理し、乾燥した。ポリエステルカーシートは飽和
水蒸気130℃で25分間スチーミング処理し、次いで
通常のRCを行い乾燥した。
(E)均染性および滲みの評価 均染性は肉眼判定により、上部(表面)、中央部(布帛
内部)ならびに下部(裏面)の均染性をみた。上部(表
)の均染性とは、上部から見た場合の未染色な部分があ
るかどうかを判定し、中央部は、布帛を折り曲げた時、
中央部に未染色な部分があるかどうかを判定し、下部(
裏)は、均一にインクがとどいているかどうかを判定し
た。
つまり、いずれも未染色な部分があるかどうかで判断し
た。
下柄は、下部(裏)の柄が上部(表)と同じように絵際
が繊細かどうかを判定した。
均染性および滲みの結果を第1表に示した。
なお、立毛品のインクジェットにおいて大切なことは下
記に示す■、■である。
■ 上部(表)、中央部、下部(裏)が均染であること
(パイル、地とも均一に染まる)。
■ 下部(裏)の柄が繊細であること。
第1表から明らかなように、立毛品のインクジェットは
、いずれも上部は比較的均染性に優れているが、特に、
中央部はインクがたまり難く均染性が最も悪い。この傾
向は、親水性繊維のレーヨンに比較し、疎水性繊維のポ
リエステル繊維が顕著にあられれる。
親水性繊維のレーヨンの場合、実施例1は、比較例1に
比べ全体的に優れている。
これに対し、比較例2.3の疎水性繊維のポリエステル
繊維の場合は、インク付与量が多くなると、下部の均染
性は向上するが、柄がボケでほとんど見えなくなる。
すなわち、実施例1の親水性繊維に界面活性剤が付与さ
れたものは、少量のインク付与量で均染性が得られ、そ
の結果、下柄も繊細となることが確認された。
第1表 表中 ○:未染色な部分が殆どない △:やや未染色な部分がある ×:明らかに未染色な部分がある なお、下柄は、下部(裏)の柄が上部(表)と同じよう
に絵際が繊細かどうかを示す。
実施例2〜3、比較例4〜6 実施例1と同じく、下記(A)の布帛に(B)のフッ素
系界面活性剤と水溶性高分子の水溶液がら成る液で前処
理を施し、(C)のインクジェット処理でインクジェッ
ト染色し、(D)の条件で固着−ソーピングして製品化
した。この製品について(E)の評価をし、その結果を
第2表に示した。
(A)使用布帛 実施例2:糊抜、精練、漂白およびシルケット加工され
た木綿織物(組織ニブロード、目付:81g/ボ)。
実施例3:精練、漂白された絹織物(組織二羽二重、目
付:53g/イ)。
比較例4:精練、シボ立て、セット、減量加工されたポ
リエステル織物(組織:デシ ン、目付:92g/イ) 比較例5:実施例1の木綿織物で、下記の前処理におい
てフッ素系界面活性剤を含ま ないもの。
比較例6:絹織物で、下記の前処理においてフッ素系界
面活性剤を含まないもの。
比較例7:ポリエステル織物で、下記の前処理において
フッ素系界面活性剤を含まな いもの。
(B)前処理 サーフロン S−111(パーフルロロアルキルカルボ
ン酸:旭硝子株社製)の1%と、アルギン酸ナトリウム
 M(鴨用化学株社製水溶性高分子)の2%とからなる
溶液を用いて、上記各布帛を、絞り率65%でパッドし
、70’Cで乾燥した。
なお、木綿織物および絹織物については、トリクロロ酢
酸ナトリウム10%水溶液でアルカリ固着したものを用
いた。
なお、上記サーフロン S−111の25℃、0.1%
濃度のウィルヘルミー式表面張力計で測定した表面張力
は19.8dyn/cmであった。
(C)インクジェット処理 (イ)木綿、絹織物用インク組成 :実施例1のレーヨンに同じ (ロ)ポリエステル織物用インク組成 :実施例1のポリエステルに同じ (ハ)インクジェット条件 実施例1に同じ、ただしインクジェットはいずれも1ド
ツト(重ね無し)。
(D)固着−ソーピング 実施例1に同じ。
(E)評価方法 a0発色性 下記の式より、表、裏のに/Sを求め た。
K/S= (1−R) 2/2R K/Sは値が大きいものほど発色性 が高い。(Rはレッド測定し、最大吸 収波長の反射率を示す)。
また、裏/表は、表裏の発色差を示 し、裏/表が1に近づくほど裏通りが よいことを示す。
b、滲み 滲みは、インクの移動距離(mm) を表し、異なる色の境界に、どれだけ インクが広がっているかを示したもの である。0.6mm以下であれば布帛 に繊細画像が付与出来る。
C,インクの吸収速度 インクの吸収速度は5μを布帛に落 とし、吸収に要する時間(s e c)を測定した。
第2表から明らかなように、実施例2.3のものは、い
ずれも滲みが小さく、しかも裏の発色性が向上しており
、表の発色性が同じで裏の発色性が向上していて、イン
クが有効に利用されていることがわかる。すなわち、繊
維内部にインクが溜まらず、裏面に移動している。
一方、界面活性剤が付与されていない比較例5〜6のも
のは、滲みがやや大きく、しかも、裏面の発色性が悪い
。また、比較例4.7(ポリエステル)のものは、界面
活性剤が付与されているので、裏通りは若干向上するが
、逆に滲みが大きくなる結果を示した。
このように、界面活性剤が付与されたものは親水性繊維
、疎水性繊維ともインクの吸収速度は向上するが、疎水
性繊維においては滲みが大きくなる。つまり、滲み防止
はインクの吸収速度も重要であるが、インクがいかにし
て移動するかが最も重要であることがわかる。
本発明の界面活性剤が付与された親水性繊維の場合、内
部拡散でインクが移動するため、均染性、裏通りおよび
滲み防止が向上するのである。
第2表 実施例4〜9、比較例8〜9 精練、漂白された絹織物(組織:サテン、目付:102
g/♂)を下記に示す界面活性剤および水溶性性高分子
の水溶液から成る液で実施例1と同じ方法で前処理した
(前処理液組成) 界面活性剤(第3表)     X% カルボキシメチルセルロース  2% 上記前処理液の25℃、0.1%濃度の表面張力は第3
表に示す。
(インク組成:酸性染料) (a)  C,1,Ac1d   Yellow   
111(b)  C,1,Ac1d   Blue  
 168をそれぞれ5%用いた以外は実施例1と同じ。
また、インクジェット条件、固着−ソーピング条件は、
いずれも実施例1と同様な方法で処理し、製品化した。
なお、比較例8は界面活性剤が付与されていないもので
あり、比較例9は界面活性剤の付与量が少ないものであ
る。
以上の結果を第3表に示した。
第3表に示した通り、比較例8(界面活性剤が付与され
ていない)に比べ、実施例4〜9のものは、滲み防止性
が優れ、特に表面張力が低いほど著しく向上している。
しかし、比較例9のように界面活性剤の付与量が少ない
ものは、表面張力が低くても、効果はほとんどない。
したがって、布帛に界面活性剤量として0.1%以上必
要であり、界面活性剤量が多くなるほど滲みは小さくな
る。
(発明の効果) 本発明は、滲み防止、高発色性、均染性、裏通り性が同
時に優れたインクジェット染色品を提供することができ
、特に裏通りが要求される分野、たとえば、スカーフな
らびにハンカチなどに、従来にない繊細かつ高品位な画
像が付与することができる。
また、本発明は、インクに特別な添加剤を必要としない
ため、吐出性能を損なうことがないので、画像形成性の
信用性が高いという効果を有する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)親水性繊維素材からなる布帛であって、かつ、該
    布帛が、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤
    および両性界面活性剤から選ばれた1種以上の界面活性
    剤を0.1〜3重量%の範囲で含有することを特徴とす
    るインクジェット染色用布帛。
  2. (2)界面活性剤が、25℃、0.1%濃度の水溶液に
    おける表面張力が35dyn/cm以下の界面活性剤で
    あることを特徴とする請求項(1)記載のインクジェッ
    ト染色用布帛。
  3. (3)該布帛が、水溶性高分子を含有することを特徴と
    する請求項(1)記載のインクジェット染色用布帛。
  4. (4)界面活性剤が、フッ素系活性剤であることを特徴
    とする請求項(1)記載のインクジェット染色用布帛。
  5. (5)親水性繊維素材が、植物繊維、動物繊維、再生繊
    維、半合成繊維およびポリアミドから選ばれた少なくと
    も1種であることを特徴とする請求項(1)記載のイン
    クジェット染色用布帛。
  6. (6)アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤ま
    たは両性界面活性剤から選ばれた1種以上の界面活性剤
    を0.1〜3重量%の範囲で含有してなる親水性繊維素
    材で構成された布帛を、アニオン染料からなるインクで
    染色することを特徴とするインクジェット染色方法。
  7. (7)アニオン染料が、酸性染料、錯塩酸性染料、反応
    性染料または直接染料であることを特徴とする請求項(
    6)記載のインクジェット染色方法。
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