JPH0458989B2 - - Google Patents
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- JPH0458989B2 JPH0458989B2 JP58108183A JP10818383A JPH0458989B2 JP H0458989 B2 JPH0458989 B2 JP H0458989B2 JP 58108183 A JP58108183 A JP 58108183A JP 10818383 A JP10818383 A JP 10818383A JP H0458989 B2 JPH0458989 B2 JP H0458989B2
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Landscapes
- Materials For Medical Uses (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は湿潤粘膜に適用される粘膜包帯に関
するのであり、詳しくのべると、湿潤粘膜から投
与する薬物を口腔などの粘膜面に固定被覆する、
あるいは口腔などの粘膜面に生じた損傷を被覆保
護する粘膜包帯を提供することを目的とするもの
である。
するのであり、詳しくのべると、湿潤粘膜から投
与する薬物を口腔などの粘膜面に固定被覆する、
あるいは口腔などの粘膜面に生じた損傷を被覆保
護する粘膜包帯を提供することを目的とするもの
である。
口腔粘膜などの湿潤粘膜への薬物の投与は、該
粘膜が疾患部位である場合以外に、該粘膜部位が
比較的高い薬物吸収性を有することから例えばホ
ルモン剤の如く経口では吸収されにくい薬物の投
与に利用する試みがなされている。
粘膜が疾患部位である場合以外に、該粘膜部位が
比較的高い薬物吸収性を有することから例えばホ
ルモン剤の如く経口では吸収されにくい薬物の投
与に利用する試みがなされている。
しかして、このような粘膜部位、ことに口腔粘
膜から薬物を投与する際の最大の障害は、唾液な
どの分泌液あるいは会話等に伴う粘膜部位の伸縮
などにより、配置した薬物が吸収されるまでに洗
い流されること、および薬物量に比して充分な薬
理効果が得られないことである。
膜から薬物を投与する際の最大の障害は、唾液な
どの分泌液あるいは会話等に伴う粘膜部位の伸縮
などにより、配置した薬物が吸収されるまでに洗
い流されること、および薬物量に比して充分な薬
理効果が得られないことである。
近年、薬物の滞留性および薬理効果を高めるこ
とを目的とした製剤あるいはその類似物として、
ポリアクリル酸ナトリウムを配合したペーストや
水溶性高分子物質からなるスポンジあるいはタブ
レツト基剤中に薬物を含有せしめたものが提案さ
れている。
とを目的とした製剤あるいはその類似物として、
ポリアクリル酸ナトリウムを配合したペーストや
水溶性高分子物質からなるスポンジあるいはタブ
レツト基剤中に薬物を含有せしめたものが提案さ
れている。
かかるペーストまたは製剤は、従来の軟膏タイ
プなどに比較すると、滞留性などはかなり改善さ
れてはいるが、下記の点において充分なものとは
いえないのが現状である。
プなどに比較すると、滞留性などはかなり改善さ
れてはいるが、下記の点において充分なものとは
いえないのが現状である。
即ち、ペーストにおいては充分な物理的強度を
有していないために、会話時における粘膜の伸縮
または擦れなどによつて除去されやすいという欠
点を有するものである。
有していないために、会話時における粘膜の伸縮
または擦れなどによつて除去されやすいという欠
点を有するものである。
また製剤化したものは、疾患の種類や症状によ
つて投与する薬物の種類や量を調節することが困
難であつたり、剤型としたために薬物の効力が低
下したりするという欠点があつた。
つて投与する薬物の種類や量を調節することが困
難であつたり、剤型としたために薬物の効力が低
下したりするという欠点があつた。
また、上記の基剤中に薬物を含有させることな
く、薬物を固定被覆するために製剤を用いると、
スポンジ基剤は物理的強度に劣るうえに多孔質で
あるために、薬物の拡散流出が起りやすいという
問題があり、タブレツト基剤は剛性を有するため
に適用部位が制限されるという使用上の問題があ
る。
く、薬物を固定被覆するために製剤を用いると、
スポンジ基剤は物理的強度に劣るうえに多孔質で
あるために、薬物の拡散流出が起りやすいという
問題があり、タブレツト基剤は剛性を有するため
に適用部位が制限されるという使用上の問題があ
る。
一方、口腔粘膜に生じた損傷部を外部刺激から
保護するための製剤はほとんど見当らず、水溶性
高分子物質からなるタブレツトが用いられている
にすぎない。
保護するための製剤はほとんど見当らず、水溶性
高分子物質からなるタブレツトが用いられている
にすぎない。
しかしながら、タブレツト剤は上述したように
剛性を有するために適用部位が制限されるという
問題がある。
剛性を有するために適用部位が制限されるという
問題がある。
即ち、伸縮性に富み、形状の複雑な口腔内粘膜
等を広範囲に被覆保護するには、柔軟かつ強靭な
シート状の剤型が必須である。
等を広範囲に被覆保護するには、柔軟かつ強靭な
シート状の剤型が必須である。
本発明者らは、かかる従来技術の状況に鑑み、
それらの欠点を解消した粘膜包帯をを得るべく鋭
意研究を行つた結果、この発明に至つたものであ
る。
それらの欠点を解消した粘膜包帯をを得るべく鋭
意研究を行つた結果、この発明に至つたものであ
る。
即ち、この発明にかかる粘膜包帯は、薬学的に
安全な素材であるところの (イ) アクリル酸重合体、アクリル酸共重合体もし
くはそれらの水溶性塩の一種以上と、 (ロ) カルボキシメチルセルロースナトリウム、ア
ルギン酸ナトリウムあるいはヒドロキシエチル
セルロースの一種以上、さらに (ハ) グリセリンあるいはプロピレングリコールの
一種以上を必須成分とするものであり、これに
よつて湿潤面に対し、すぐれた付着性を示す柔
軟かつ強靭なシート状あるいはフイルム状粘膜
包帯が得られ、このシートあるいはフイルム状
粘膜包帯を口腔内等の湿潤粘膜に適用した場
合、該粘膜に強く付着して薬剤を固定被覆する
ことが可能であるとともに、損傷部を保護する
に際しても刺激がなく使用感が良好であること
を見出したものである。
安全な素材であるところの (イ) アクリル酸重合体、アクリル酸共重合体もし
くはそれらの水溶性塩の一種以上と、 (ロ) カルボキシメチルセルロースナトリウム、ア
ルギン酸ナトリウムあるいはヒドロキシエチル
セルロースの一種以上、さらに (ハ) グリセリンあるいはプロピレングリコールの
一種以上を必須成分とするものであり、これに
よつて湿潤面に対し、すぐれた付着性を示す柔
軟かつ強靭なシート状あるいはフイルム状粘膜
包帯が得られ、このシートあるいはフイルム状
粘膜包帯を口腔内等の湿潤粘膜に適用した場
合、該粘膜に強く付着して薬剤を固定被覆する
ことが可能であるとともに、損傷部を保護する
に際しても刺激がなく使用感が良好であること
を見出したものである。
しかして、この発明に用いられる(イ)のアクリル
酸重合体、アクリル酸共重合体あるいはそれらの
水溶性塩の一種以上の配合量は、重合体の種類や
分子量あるいは目標とされる製剤の物性によつて
異なるが、混合溶液全体の1〜50重量%、特に5
〜35重量%が好ましい。
酸重合体、アクリル酸共重合体あるいはそれらの
水溶性塩の一種以上の配合量は、重合体の種類や
分子量あるいは目標とされる製剤の物性によつて
異なるが、混合溶液全体の1〜50重量%、特に5
〜35重量%が好ましい。
また(ロ)のカルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、アルギン酸ナトリウムあるいはヒドロキシエ
チルセルロースの一種以上の配合量は全体の5〜
50重量%、特に15〜35重量%が好ましい。
ム、アルギン酸ナトリウムあるいはヒドロキシエ
チルセルロースの一種以上の配合量は全体の5〜
50重量%、特に15〜35重量%が好ましい。
さらに(ハ)のグリセリンあるいはプロピレングリ
コールの一種以上の量は全体の30〜90重量%、特
に50〜80重量%が適当である。
コールの一種以上の量は全体の30〜90重量%、特
に50〜80重量%が適当である。
この発明の粘膜包帯を得るための必須成分とし
ての上記(イ),(ロ),(ハ)の各素材は、それぞれが粘膜
包帯としていかなる物性に寄与しているかは、必
ずしも明らかではないが。これらが相乗的に作用
し合つて、柔軟かつ強靭であり、湿潤粘膜に対し
てすぐれた付着性を示すという特徴を発揮するも
のである。
ての上記(イ),(ロ),(ハ)の各素材は、それぞれが粘膜
包帯としていかなる物性に寄与しているかは、必
ずしも明らかではないが。これらが相乗的に作用
し合つて、柔軟かつ強靭であり、湿潤粘膜に対し
てすぐれた付着性を示すという特徴を発揮するも
のである。
またこれらの主成分が高い安全性を有するため
に損傷部等を被覆しても何ら刺激を与えることな
く保護することができるのである。
に損傷部等を被覆しても何ら刺激を与えることな
く保護することができるのである。
なおこの発明の粘膜包帯に着色料、香味料等を
配合することは任意である。
配合することは任意である。
以下実施例により詳細に説明する。
実施例 1
ポリアクリル酸ナトリウム8g、アルギン酸ナ
トリウム2g、グリセリン6gおよび水84gから
なる混合液を充分に攪拌混合し、この混合液を乾
燥後の厚みが200μmとなるようにポリエステル
フイルム表面に塗布し、乾燥してこの発明の粘膜
包帯を得た。この粘膜包帯をポリエステルフイル
ムから剥離し、10のパネラーの口腔粘膜面に施用
したところ、平均で15分間にわたつて良好に付着
した。
トリウム2g、グリセリン6gおよび水84gから
なる混合液を充分に攪拌混合し、この混合液を乾
燥後の厚みが200μmとなるようにポリエステル
フイルム表面に塗布し、乾燥してこの発明の粘膜
包帯を得た。この粘膜包帯をポリエステルフイル
ムから剥離し、10のパネラーの口腔粘膜面に施用
したところ、平均で15分間にわたつて良好に付着
した。
実施例 2
ポリアクリル産1g、ヒドロキシエチルセルロ
ース4g、プロピレングリコール45gおよび水50
gからなる混合液を作り、以下実施例1と同様の
操作により200μmの粘膜包帯を得、パネラーの
口腔粘膜面に使用したところ、平均で5分間にわ
たつて良好に付着した。
ース4g、プロピレングリコール45gおよび水50
gからなる混合液を作り、以下実施例1と同様の
操作により200μmの粘膜包帯を得、パネラーの
口腔粘膜面に使用したところ、平均で5分間にわ
たつて良好に付着した。
実施例 3
カルボキシビニルポリマー1g、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム9g、グリセリン15
g、および水75gからなる混合液を作り、実施例
1と同様の操作で作成した粘膜包帯は平均で10間
にわつて良好に付着した。
チルセルロースナトリウム9g、グリセリン15
g、および水75gからなる混合液を作り、実施例
1と同様の操作で作成した粘膜包帯は平均で10間
にわつて良好に付着した。
実施例 4
ポリアクリル酸ナトリウム5g、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム5g、グリセリン15g
および水75gからなる混合液を作り、実施例1と
同様の操作で作製した粘膜包帯は平均で10分間に
わたつて良好に付着した。
チルセルロースナトリウム5g、グリセリン15g
および水75gからなる混合液を作り、実施例1と
同様の操作で作製した粘膜包帯は平均で10分間に
わたつて良好に付着した。
実施例 5
実施例4で得られた粘膜包帯の非付着層面にコ
ロジオン(日本薬局方)を塗布し、乾燥して非溶
解性フイルム層を形成した粘膜包帯を得た。
ロジオン(日本薬局方)を塗布し、乾燥して非溶
解性フイルム層を形成した粘膜包帯を得た。
この粘膜包帯の付着時間は平均30分であつた。
実施例 6
ポリアクリル酸ナトリウム2g、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム8g、グリセリン20g
からなる混合物を型に流し込み、加熱圧縮成形し
て厚さ300μmの粘膜包帯を得、付着時間を測定
したところ平均で10分間であつた。
チルセルロースナトリウム8g、グリセリン20g
からなる混合物を型に流し込み、加熱圧縮成形し
て厚さ300μmの粘膜包帯を得、付着時間を測定
したところ平均で10分間であつた。
実施例 7
実施例6で得られた粘膜包帯の非付着面にポリ
酢酸ビニルの酢酸エチル溶液を塗布し、乾燥して
非溶解性フイルム層を形成した粘膜包帯を得た。
酢酸ビニルの酢酸エチル溶液を塗布し、乾燥して
非溶解性フイルム層を形成した粘膜包帯を得た。
この粘膜包帯の付着時間は平均で40分間であつ
た。
た。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (イ) アクリル酸重合体、アクリル酸共重合体
あるいはそれらの水溶性塩の一種以上の配合量
が1〜50重量%と、 (ロ) カルボキシメチルセルロースナトリウム、ア
ルギン酸ナトリウムあるいはヒドロキシエチル
セルロースの一種以上の配合量が5〜50重量%
と、さらに (ハ) グリセリンあるいはプロピレングリコールの
一種以上の配合量が30〜90重量%とを必須主成
分として用いてなるシート状あるいはフイルム
状粘膜包帯。 2 (イ) アクリル酸重合体、アクリル酸共重合体
あるいはそれらの水溶性塩の一種以上が全体の
5〜35重量%、 (ロ) カルボキシメチルセルロースナトリウム、ア
ルギン酸ナトリウムあるいはヒドロキシエチル
セルロースの一種以上が全体の15〜35重量%、 (ハ) グリセリンあるいはプロピレングリコールの
一種以上が全体の50〜80重量% であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
載の粘膜包帯。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58108183A JPS59232553A (ja) | 1983-06-16 | 1983-06-16 | 粘膜包帯 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58108183A JPS59232553A (ja) | 1983-06-16 | 1983-06-16 | 粘膜包帯 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59232553A JPS59232553A (ja) | 1984-12-27 |
JPH0458989B2 true JPH0458989B2 (ja) | 1992-09-21 |
Family
ID=14478096
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58108183A Granted JPS59232553A (ja) | 1983-06-16 | 1983-06-16 | 粘膜包帯 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59232553A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB8629076D0 (en) * | 1986-12-04 | 1987-01-14 | Smith & Nephew Ass | Adhesive products |
JPH0641578B2 (ja) * | 1987-04-24 | 1994-06-01 | 積水化学工業株式会社 | 親水性粘着剤組成物 |
JP5572110B2 (ja) * | 2011-02-08 | 2014-08-13 | アクセス ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド | 粘膜の疾患および障害の予防および処置のための液体製剤 |
CN104812865A (zh) * | 2012-11-21 | 2015-07-29 | 爱乐康株式会社 | 皮肤用粘合剂组合物、皮肤用粘合剂和皮肤用粘合片 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5625211A (en) * | 1979-08-08 | 1981-03-11 | Minolta Camera Co Ltd | Magnetic recording system |
JPS56100714A (en) * | 1980-01-16 | 1981-08-12 | Teijin Ltd | Pharmaceutical adhering to oral mucous membrane or nasal mucous membrane |
-
1983
- 1983-06-16 JP JP58108183A patent/JPS59232553A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5625211A (en) * | 1979-08-08 | 1981-03-11 | Minolta Camera Co Ltd | Magnetic recording system |
JPS56100714A (en) * | 1980-01-16 | 1981-08-12 | Teijin Ltd | Pharmaceutical adhering to oral mucous membrane or nasal mucous membrane |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59232553A (ja) | 1984-12-27 |
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