JPH0458281B2

JPH0458281B2 -

Info

Publication number: JPH0458281B2
Application number: JP59156592A
Authority: JP
Inventors: Masao Nio; Toko Takahashi
Original assignee: Yanmar Diesel Engine Co Ltd
Current assignee: Yanmar Co Ltd
Priority date: 1984-07-26
Filing date: 1984-07-26
Publication date: 1992-09-17
Also published as: JPS6135701A

Description

【発明の詳細な説明】

(イ) 産業上の利用分野本発明は農用トラクターに装着するロータリー
耕耘装置のうち、ロータリー耕耘爪軸を前後に２
軸設け、前部の軸をダウンカツト耕耘による荒起
し爪軸とし、後部の軸をアツプカツト耕耘による
砕土爪とした２軸形ロータリー耕耘装置の最適周
速比に関するものである。 (ロ) 従来技術従来から、荒起し爪と砕土爪の爪外周先端径の
大小と、回転数の大小の関係については、実開昭
53−121301号公報に記載の如き技術が公知とされ
ているのである。 (ハ) 発明が解決しようとする問題点本発明は、２軸形ロータリーの使用目的である
ところの、理想の土壌状態を作ること、及び上層
は細粒土で下層は粗粒土の理想的な土層を作るこ
とを探究して、その状態を得るに最適の周速比が
存在することを見出したものである。 (ニ) 問題を解決するための手段本発明の目的は以上の如くであり、該目的を達
成する為の構成を説明すると。第１軸３に大径の荒起し爪１を固設し、第２軸
４に小径の砕土爪２を固設し、第１軸３と第２軸
４の間で増速比を変更可能とし、また第２軸４上
の砕土爪２の爪外周先端径を変更可能とした２軸
形ロータリー耕耘装置において、第１軸３の荒起
し爪１の爪外周先端の周速と、第２軸４の砕土爪
２の爪外周先端の周速との比を、１対１ないし１
対２の範囲内としたものである。 (ホ) 実施例と作用本発明の目的・作用は以上の如くであり、次に
添付の図面に示した実施例の構成に基づいて説明
すると。第１図は、２軸形ロータリー耕耘装置の側面図
であり、同時にデプスコントロールをも可能とし
た構成が示されている。第２図は、同じく２軸形ロータリー耕耘装置で
あり、側面一部断面図である。第３図は周速比と２軸形ロータリー耕耘装置の
性能の関係を示すグラフである。第１図から説明すると。第１図は２軸形ロータ
リー耕耘装置にデプスホイール装置が付設されて
おり、デプスホイールが外されている。故にデプ
スコントロールとしてはリヤカバー９にて耕深の
大小を感知し、センサーアーム２５からセンサー
リンク２４を介してフイードバツクワイヤーを引
張り、リフトアーム２７を制御するコントロール
バルブのアーム２９を前後に回動するのである。この一連の動きにより耕深が深すぎるとリフト
アーム２７が上昇回動し、耕深が浅すぎるとリフ
トアーム２７が下降回動し、リフトリンク２８、
ロアリンク１６を介して２軸形ロータリー耕耘装
置を昇降している。２６はトツプリンクであり、
トツプリンクマスト１４に枢結されている。農用トラクターのPTO軸の回転が、ユニバー
サルジヨイントにてロータリーギヤボツクス６の
入力軸４３へ入力され、メインビーム内の動力伝
達軸３４より荒起し耕耘爪の軸である１軸を駆動
するチエーンケース３３に入力されている。同時に動力伝達軸３４の先端はベベルギアボツ
クス３５内に伝えられ、ジヨイントカバー１７内
のユニバーサルジヨイント軸１８を介して、第２
軸のベベルギアボツクス３６へ動力を伝え、第２
軸４が回転されている。１は荒起し爪、３は第１軸、２は砕土爪、４は
第２軸である。荒起し爪１の回転外周を囲う耕耘
カバー３０の後端に枢支軸２３にて砕土耕耘装置
を枢支している。そして第１図の２軸ハンドル２
０又は第２図の調節ピン２２にて吊下げ杆２１を
上下して、砕土爪の下端の位置を調節可能として
いる。３１は砕土爪カバーであり、その下面に泥
付着防止用布３７と、レーキ杆５が固着されてい
る。又、砕土爪カバー３１の後端にリヤカバー９
が枢支されている。リヤカバー９はハンガーロツド１０を介してデ
プスフレーム７にバネにて付勢され係止されてい
る。１９はデプスコントロールを行わない場合の
為のデプスホイールである。デプスフレーム７は
フレームハンドル１３の回動により上下動され
る。１４はトツプリンクマストである。尚、３２は爪に巻きついた藁等をとる掻り取り
板、８は砕土装置側板である。該砕土装置側板８
に第２軸４やベベルギアボツクス３６が枢支され
ている。第２図に示す如く、第１軸３の荒起し爪１はな
た爪により構成されて、第２図において反時計方
向即ちダウンカツト方向に回転している。第２軸
４に設けた砕土爪２は板爪により構成された巴形
の爪であり、多数本の爪が角度を変えて締付け固
定されている。回転方向は時計回りであり即ちア
ツプカツト耕耘である。そして第１軸３の荒起し爪１２は爪外周先端径
の相違する爪に変更はしないが第１軸３の回転数
は変更可能である。また第２軸４の砕土爪２は、
爪外周先端径の相違する爪に着脱変更可能であ
り、表に示す実施例では、280ミリと350ミリの爪
先径の砕土爪２に着脱変更可能としている。 (ヘ) 発明の作用本発明はこの荒起し爪１の爪外周先端の周速
と、砕土爪２の爪外周先端の周速とを対比したも
のである。次に爪を爪外周先端径の相違する爪に
変えた場合と、PTO変速段の変更に伴う実施例
の構成を示すと。

【表】

【表】爪の回転数は農用トラクターのPTO変速装置
により、入力軸４３に入つてくる回転数が変化す
るとそれぞれの変速比に応じて変わり、更に第１
軸３と第２軸４の増速比が変更可能であるのでこ
れによつても変化するものである。これらの第１軸３と第２軸４の回転数の変化に
対しても荒起し爪の周速と、砕土爪の周速の比を
１対１から１対２の範囲内にするものである。第３図に示すのは、砕土爪周速／荒起し爪周速
が1.0から2.0に変わる間の各性能の変化を示すグ
ラフであり、Ａは土層の深さを示す曲線であり、
土層のうち上層は細粒土となり、下層は粗粒土と
なつている。周速比ろ大きくすると土層の団粒構
造が発生し、間に空隙が増えて土層が深くなるの
である。Ｂな埋没性であり、耕耘前の圃場表面にあつた
藁くずや株が砕土爪による砕土の下に隠れて埋没
する率を示しており、周速比が大になると更によ
くなるのである。これに対し、所要馬力曲線Ｃが変化し、所要馬
力Ｃは周速比が1.0から2.0までの間は低いがその
両側では馬力が増加傾向にあるのである。又、細土性の曲線Ｄを見た場合に周速比2.0を
超えると急に砕土の粒子が細かくなり過ぎヘドロ
状態となり、団粒構造が失われ通気性・透水性が
悪くなり、従つて作物の生育に悪影響を及ぼすこ
とが示されている。これらの性能を総合的に見た場合に第１軸３と
第２軸４の爪の先端の周速比が１対１から１対２
の範囲が最も高性能が得られるのである。 (ト) 発明の効果本発明は以上の如く構成したので次のような効
果を奏するものである。即ち周速比をこの範囲内に設定することによ
り、第１に、所要馬力が性能に比較してそれほど
大きくならないこと。即ち性能の割には低馬力で
駆動できるのである。第２に、砕土後の粒子が余り小さくなり過ぎる
ことがなく、適当に通気性を持つた透水性の良い
団粒構造が保てることである。第３に、それでいて土層の深さや、表面の藁く
ず等の埋没性も最高に近い性能が得られるのであ
る。第４に、過負荷時における歯車やチエーン等の
動力伝達系の破壊を予防することができるのであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は２軸形ロータリー耕耘装置の側面図で
あり、同時にデプスコントロールをも可能とした
状態の図面、第２図は同じく２軸形ロータリー耕
耘装置であり、側面一部断面図、第３図は周速比
と２軸形ロータリー耕耘装置の性能の関係を示す
グラフである。１……荒起し爪、２……砕土爪、３……第１
軸、４……第２軸。

Claims

【特許請求の範囲】

１第１軸３に大径の荒起し爪１を固設し、第２
軸４に小径の砕土爪２を固設し、第１軸３と第２
軸４の間で増速比を変更可能とし、また第２軸４
上の砕土爪２の爪外周先端径を変更可能とした２
軸形ロータリー耕耘装置において、第１軸３の荒
起し爪１の爪外周先端の周速と、第２軸４の砕土
爪２の爪外周先端の周速との比を、１対１ないし
１対２の範囲内としたことを特徴とする２軸形ロ
ータリー耕耘装置。