JPH0457844B2 - - Google Patents
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- JPH0457844B2 JPH0457844B2 JP56173707A JP17370781A JPH0457844B2 JP H0457844 B2 JPH0457844 B2 JP H0457844B2 JP 56173707 A JP56173707 A JP 56173707A JP 17370781 A JP17370781 A JP 17370781A JP H0457844 B2 JPH0457844 B2 JP H0457844B2
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01L—CYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
- F01L3/00—Lift-valve, i.e. cut-off apparatus with closure members having at least a component of their opening and closing motion perpendicular to the closing faces; Parts or accessories thereof
- F01L3/02—Selecting particular materials for valve-members or valve-seats; Valve-members or valve-seats composed of two or more materials
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は内燃機関用の焼結合金製バルブシート
に関し、特にL.P.G機関や水素機関に適した焼結
合金製バルブシートの製造方法に関するものであ
る。
に関し、特にL.P.G機関や水素機関に適した焼結
合金製バルブシートの製造方法に関するものであ
る。
ガソリン機関を中心に耐熱、耐摩耗性のバルブ
シートとして焼結合金が広く使用されているが、
その耐摩耗性は焼結合金固有の空孔の存在による
ところが大きい。即ち、焼結合金に存在する空孔
及び基地組織が機関運転に伴い高温燃焼ガスによ
つて(Fe3O4)の酸化被膜が形成されるものであ
り、この酸化被膜による硬度向上と表面強度の向
上が達成されるばかりでなく、酸化に伴う膨脹に
よつて空孔量が減ぜられ表面の密度も向上される
ためにすべり、たたかれに対しての耐摩耗性が向
上するものである。
シートとして焼結合金が広く使用されているが、
その耐摩耗性は焼結合金固有の空孔の存在による
ところが大きい。即ち、焼結合金に存在する空孔
及び基地組織が機関運転に伴い高温燃焼ガスによ
つて(Fe3O4)の酸化被膜が形成されるものであ
り、この酸化被膜による硬度向上と表面強度の向
上が達成されるばかりでなく、酸化に伴う膨脹に
よつて空孔量が減ぜられ表面の密度も向上される
ためにすべり、たたかれに対しての耐摩耗性が向
上するものである。
一方、近年になり注目されているL.P.G機関や
水素機関などの特別な燃料を用いる機関では従来
の機関で形成される酸化被膜が形成されず、従つ
て特別な耐摩耗性処理を要求されるものであつ
た。
水素機関などの特別な燃料を用いる機関では従来
の機関で形成される酸化被膜が形成されず、従つ
て特別な耐摩耗性処理を要求されるものであつ
た。
この耐摩耗性処理として最も広く用いられるも
のは鉛又は鉛−錫合金を含浸する方法であつて、
バルブ当接面に自己潤滑性のある鉛又は鉛−錫合
金が介在することにより耐摩耗性を改善するもの
であるが、製造作業環境上これらの鉛系材料を使
用することは好ましくない。これに対して浸硫・
窒化処理や水蒸気処理によつて、バルブシート表
面に耐摩耗性化合物層を形成する手段によつてバ
ルブシートの表面耐摩耗性を改質できるが、これ
らの比較的低温の加熱処理によるものではバルブ
シートが加熱によつて軟化し、特に比較的、強度
の低い焼結合金にあつては軟化によるシリンダヘ
ツドからの脱落が問題とされるものである。さら
に熱伝導率の向上のために銅又は銅合金を溶浸し
ようとした場合に銅又は銅合金の溶浸雰囲気が還
元性を要するため、バルブシート表面の化合物層
が分解消滅するものであり、高に熱伝導率を要求
される排気側バルブシートには使用され難いもの
であつた。
のは鉛又は鉛−錫合金を含浸する方法であつて、
バルブ当接面に自己潤滑性のある鉛又は鉛−錫合
金が介在することにより耐摩耗性を改善するもの
であるが、製造作業環境上これらの鉛系材料を使
用することは好ましくない。これに対して浸硫・
窒化処理や水蒸気処理によつて、バルブシート表
面に耐摩耗性化合物層を形成する手段によつてバ
ルブシートの表面耐摩耗性を改質できるが、これ
らの比較的低温の加熱処理によるものではバルブ
シートが加熱によつて軟化し、特に比較的、強度
の低い焼結合金にあつては軟化によるシリンダヘ
ツドからの脱落が問題とされるものである。さら
に熱伝導率の向上のために銅又は銅合金を溶浸し
ようとした場合に銅又は銅合金の溶浸雰囲気が還
元性を要するため、バルブシート表面の化合物層
が分解消滅するものであり、高に熱伝導率を要求
される排気側バルブシートには使用され難いもの
であつた。
本発明は上記のバルブシートで課題となる耐摩
耗性と強度及び熱伝導率のいずれにも優れ、特に
L.P.G機関などの特殊燃料を用いる機関に適した
バルブシートを提供しようとするものである。
耗性と強度及び熱伝導率のいずれにも優れ、特に
L.P.G機関などの特殊燃料を用いる機関に適した
バルブシートを提供しようとするものである。
即ち、粉末を成形した後一次焼結し、さらに銅
又は銅合金を溶浸してなる第一工程と、少なくと
もバルブシートのバルブ当接面を加工してなる第
二工程と、バルブ当接面の銅又は銅合金の溶浸層
を溶出する第三工程と、バルブ当接面に水蒸気処
理を施して、Fe3O4の酸化被膜を施す第四工程か
らなることを特徴とするバルブシートの製造方法
である。
又は銅合金を溶浸してなる第一工程と、少なくと
もバルブシートのバルブ当接面を加工してなる第
二工程と、バルブ当接面の銅又は銅合金の溶浸層
を溶出する第三工程と、バルブ当接面に水蒸気処
理を施して、Fe3O4の酸化被膜を施す第四工程か
らなることを特徴とするバルブシートの製造方法
である。
以下、本発明のバルブシートの製造方法を工程
に沿つて詳細に説明する。
に沿つて詳細に説明する。
先ず、第一工程については従来一般的に行なわ
れている溶浸されたバルブシートの製造工程と同
じであり、まず単粉又は合金粉の原料粉末を調合
混合した後潤滑材を加えて金型内で所定形状にプ
レスされ成形された圧粉体を還元性雰囲気にて
1000〜1200℃で焼結される。この際に銅又は銅合
金の粉末をバルブシート圧粉体上に積載して一回
の焼結により溶浸を完了させようとすると銅の拡
散の進行により材料脆化が著しいために、一担一
次焼結したものに溶浸剤である銅又は銅合金を積
載して二次焼結することにより溶浸処理がなされ
る。従つて溶浸する二次焼結時においても還元性
雰囲気であることが要求される。
れている溶浸されたバルブシートの製造工程と同
じであり、まず単粉又は合金粉の原料粉末を調合
混合した後潤滑材を加えて金型内で所定形状にプ
レスされ成形された圧粉体を還元性雰囲気にて
1000〜1200℃で焼結される。この際に銅又は銅合
金の粉末をバルブシート圧粉体上に積載して一回
の焼結により溶浸を完了させようとすると銅の拡
散の進行により材料脆化が著しいために、一担一
次焼結したものに溶浸剤である銅又は銅合金を積
載して二次焼結することにより溶浸処理がなされ
る。従つて溶浸する二次焼結時においても還元性
雰囲気であることが要求される。
次に第二工程としてバルブシートのバルブ当接
面を加工するが、この加工は第一工程における溶
浸処理による表面の溶浸残渣物除去に止まらず、
ほぼ完成寸法まで加工されるものである。これは
通常バルブ当接面部を含め3〜5段にテーパ加工
されるバルブ当接面は通常の金型プレスで精密な
成形が不可能であるばかりか、後工程である酸化
処理時間を短縮しかつバルブシートの軟化を防ぐ
上で不可欠である。具体的にはバルブシート当接
面の機関使用完成形状に後工程である酸化処理に
よる膨脹変形分を考慮した最終仕上取代分を残し
てほぼ完成寸法に加工される。
面を加工するが、この加工は第一工程における溶
浸処理による表面の溶浸残渣物除去に止まらず、
ほぼ完成寸法まで加工されるものである。これは
通常バルブ当接面部を含め3〜5段にテーパ加工
されるバルブ当接面は通常の金型プレスで精密な
成形が不可能であるばかりか、後工程である酸化
処理時間を短縮しかつバルブシートの軟化を防ぐ
上で不可欠である。具体的にはバルブシート当接
面の機関使用完成形状に後工程である酸化処理に
よる膨脹変形分を考慮した最終仕上取代分を残し
てほぼ完成寸法に加工される。
次に第三工程として、次工程の水蒸気処理によ
るFe3O4の酸化被膜の形成を効果的にするため
に、第二工程であるバルブ当接面加工後に、バル
ブ当接面表面の溶浸層を溶出する。即ち、バルブ
シートには独立空孔量が6.0%以下であることが
望ましいが、そのバルブ当接面表面のみは空孔量
が多いことが耐摩耗性の見知から望ましく、従つ
てバルブ当接面表面から酸化被膜層の必要な深さ
である0.1〜0.3mmの範囲で銅又は鋼合金によりな
る溶浸層のみを薬剤又は他の手段で溶出し、酸化
処理を施す。具体的にはバルブ当接面を加工後
に、腐食性液、例えば希硫酸に代表される酸に浸
漬又は噴き付け後に洗浄し、バルブ当接面表面の
銅又は銅合金を溶出されて後に酸化処理である水
蒸気処理を施す。
るFe3O4の酸化被膜の形成を効果的にするため
に、第二工程であるバルブ当接面加工後に、バル
ブ当接面表面の溶浸層を溶出する。即ち、バルブ
シートには独立空孔量が6.0%以下であることが
望ましいが、そのバルブ当接面表面のみは空孔量
が多いことが耐摩耗性の見知から望ましく、従つ
てバルブ当接面表面から酸化被膜層の必要な深さ
である0.1〜0.3mmの範囲で銅又は鋼合金によりな
る溶浸層のみを薬剤又は他の手段で溶出し、酸化
処理を施す。具体的にはバルブ当接面を加工後
に、腐食性液、例えば希硫酸に代表される酸に浸
漬又は噴き付け後に洗浄し、バルブ当接面表面の
銅又は銅合金を溶出されて後に酸化処理である水
蒸気処理を施す。
かかる溶浸層を溶出したバルブシートでは通常
の溶浸しない焼結合金の空孔量とほぼ等しい空孔
を有し、空孔量10〜20%が達成される。従つて、
酸化処理も速やかに進み、より短時間で必要深さ
である0.1〜0.3mmの酸化被膜を得ることが達成さ
せる。なお、この場合に溶浸層の溶出深さは0.05
mm未満だと溶出量が過少であり、溶出の効果がな
く、酸化処理層の上限値ある0.3mm以上は無駄で
あるばかりか、溶出後の焼結合金スケルトンの腐
食も進行するものであつて、具体的には最小限
0.05mm以上であり、かつ酸化処理層深さの1/2〜
1であることが望ましい。
の溶浸しない焼結合金の空孔量とほぼ等しい空孔
を有し、空孔量10〜20%が達成される。従つて、
酸化処理も速やかに進み、より短時間で必要深さ
である0.1〜0.3mmの酸化被膜を得ることが達成さ
せる。なお、この場合に溶浸層の溶出深さは0.05
mm未満だと溶出量が過少であり、溶出の効果がな
く、酸化処理層の上限値ある0.3mm以上は無駄で
あるばかりか、溶出後の焼結合金スケルトンの腐
食も進行するものであつて、具体的には最小限
0.05mm以上であり、かつ酸化処理層深さの1/2〜
1であることが望ましい。
次に第四工程として水蒸気処理を施すことによ
つて、Fe3O4の酸化被膜を施す。水蒸気処理によ
る酸化処理は焼結空孔を経て焼結合金の比較的深
部まで達し、焼結空孔の封孔作用と基地組織の強
化を目的とされるものであるが、その分膨脹変化
される。これに対して、本発明では酸化処理を施
すにあたり、焼結合金の連続空孔は第一工程によ
つて予め封孔処理されているため、焼結合金深部
に達することはなくその分酸化に伴う膨脹変形は
小さい。しかも、バルブ当接面は銅又は銅合金の
溶浸層を溶出してあるために、バルブ当接面のみ
は溶浸層を施していないと同様の状態にある。従
つて、酸化処理は速やかに進み、効率的に形成で
きるばかりでなく酸化被膜は目的とする深さま
で、確実に施すことができるので優れた耐摩耗性
を与えることが可能となる。
つて、Fe3O4の酸化被膜を施す。水蒸気処理によ
る酸化処理は焼結空孔を経て焼結合金の比較的深
部まで達し、焼結空孔の封孔作用と基地組織の強
化を目的とされるものであるが、その分膨脹変化
される。これに対して、本発明では酸化処理を施
すにあたり、焼結合金の連続空孔は第一工程によ
つて予め封孔処理されているため、焼結合金深部
に達することはなくその分酸化に伴う膨脹変形は
小さい。しかも、バルブ当接面は銅又は銅合金の
溶浸層を溶出してあるために、バルブ当接面のみ
は溶浸層を施していないと同様の状態にある。従
つて、酸化処理は速やかに進み、効率的に形成で
きるばかりでなく酸化被膜は目的とする深さま
で、確実に施すことができるので優れた耐摩耗性
を与えることが可能となる。
かかる酸化被膜は好ましくは最終仕上げ後に表
面面から0.1〜0.3mmの範囲であることが望まし
い。
面面から0.1〜0.3mmの範囲であることが望まし
い。
以上の如く、第一工程から第四工程を経て、本
発明のバルブシートは完成する。
発明のバルブシートは完成する。
このように、本発明にあつては一次焼結した焼
結合金に溶浸処理を施して後にほぼ完成寸法まで
加工した後バルブ当接面を酸に浸漬してバルブ当
接面及び近傍の溶浸されている銅又は銅合金を溶
出させ、その後水蒸気処理によりFe3O4の酸化被
膜を施すことを特徴としている。従つて、溶浸層
による熱伝導性の向上と、バルブ当接面の酸化被
膜による耐摩耗性の向上が得られるばかりでな
く、酸化被膜厚さを制御されることにより酸化処
理時間を短縮し、かつ軟化を防ぐことが可能とな
るものである。
結合金に溶浸処理を施して後にほぼ完成寸法まで
加工した後バルブ当接面を酸に浸漬してバルブ当
接面及び近傍の溶浸されている銅又は銅合金を溶
出させ、その後水蒸気処理によりFe3O4の酸化被
膜を施すことを特徴としている。従つて、溶浸層
による熱伝導性の向上と、バルブ当接面の酸化被
膜による耐摩耗性の向上が得られるばかりでな
く、酸化被膜厚さを制御されることにより酸化処
理時間を短縮し、かつ軟化を防ぐことが可能とな
るものである。
以下に本発明のバルブシートの製造方法により
製造したバルブシートの耐摩耗性及び強度試験の
結果を示す。
製造したバルブシートの耐摩耗性及び強度試験の
結果を示す。
先ず最終成分で重量%、C1.20%、Ni2.1%、
Cr8.4%、Mo0.65%、W2.7%、Co8.8%、残Feと
なる粉末にステアリン酸亜鉛1%を加えて混合し
た後、5t/cm2で外径ψ36mmのバルブシートをプレ
ス成形後、1140℃のアンモニアガス分解炉にて一
次焼結合金を形成する。次いで銅系合金の溶浸剤
を一次焼結合金に載置し、上記と同条件にて二次
焼結し溶浸処理を完了する。この時に焼結空孔量
は14.3%であり独立空孔量は0.9%であり、表面
硬度はHRC37が得られた。次いでバルブシー
トのバルブ当たり面を60、90、120の3段テーパ
に加工し、さらに内径テーパ部を加工した。
Cr8.4%、Mo0.65%、W2.7%、Co8.8%、残Feと
なる粉末にステアリン酸亜鉛1%を加えて混合し
た後、5t/cm2で外径ψ36mmのバルブシートをプレ
ス成形後、1140℃のアンモニアガス分解炉にて一
次焼結合金を形成する。次いで銅系合金の溶浸剤
を一次焼結合金に載置し、上記と同条件にて二次
焼結し溶浸処理を完了する。この時に焼結空孔量
は14.3%であり独立空孔量は0.9%であり、表面
硬度はHRC37が得られた。次いでバルブシー
トのバルブ当たり面を60、90、120の3段テーパ
に加工し、さらに内径テーパ部を加工した。
次に、希硫酸を用いて、バルブ当接面の銅合金
を深さ0.2mm分溶出し洗浄した。
を深さ0.2mm分溶出し洗浄した。
しかる後、550℃、0.8気圧の加熱水蒸気中で1
時間加熱し、酸化被膜を形成した後に、最終仕上
研磨し、バルブ当接面で深さ0.23mmであり、表面
硬度HRC45のFe3O4酸化被膜バルブシートが得
られた。
時間加熱し、酸化被膜を形成した後に、最終仕上
研磨し、バルブ当接面で深さ0.23mmであり、表面
硬度HRC45のFe3O4酸化被膜バルブシートが得
られた。
以上の如くして得られたバルブシートの熱伝導
率を測定したところ、9.6×10Cal/cm・sec・℃
であり、溶浸処理を施したのみバルブシートと同
等であつた。一方、上記のバルブシートをステラ
イト6種合金を盛金した耐熱鋼バルブと組付け、
L.P.Gガス炎で加熱し2000回/分繰り返したとき
20時間後の摩耗量を測定した。上記と同一条件で
酸化処理しないバルブシートを作成し、本発明に
よつて得られたバルブシートと比較したところ、
本発明により得られたバルブシートは比較のバル
ブシートに比し約2分の1の摩耗量であつた。
率を測定したところ、9.6×10Cal/cm・sec・℃
であり、溶浸処理を施したのみバルブシートと同
等であつた。一方、上記のバルブシートをステラ
イト6種合金を盛金した耐熱鋼バルブと組付け、
L.P.Gガス炎で加熱し2000回/分繰り返したとき
20時間後の摩耗量を測定した。上記と同一条件で
酸化処理しないバルブシートを作成し、本発明に
よつて得られたバルブシートと比較したところ、
本発明により得られたバルブシートは比較のバル
ブシートに比し約2分の1の摩耗量であつた。
さらに同上試験後にバルブシートのシリンダヘ
ツド治具からの抜き荷重を測定したところ、本発
明によつて得られたバルブシートと溶浸処理のみ
を施した比較のバルブシートでは、いずれも600
Kg前後と差がなかつた。
ツド治具からの抜き荷重を測定したところ、本発
明によつて得られたバルブシートと溶浸処理のみ
を施した比較のバルブシートでは、いずれも600
Kg前後と差がなかつた。
このように本発明によつて得られたバルブシー
トでは耐摩耗性が従来の約2倍となる一方、熱伝
導性に優れ、かつ強度にも優れたものが得られる
ものである。
トでは耐摩耗性が従来の約2倍となる一方、熱伝
導性に優れ、かつ強度にも優れたものが得られる
ものである。
なお、バルブシート用の材料としては従来一般
的に用いられている鉄系焼結合金から選択される
ものであるが、硬化処理に対しての軟化抵抗を高
くするために、Cr、Mo、Wを合計で5〜15重量
%含むものであることが望ましい。
的に用いられている鉄系焼結合金から選択される
ものであるが、硬化処理に対しての軟化抵抗を高
くするために、Cr、Mo、Wを合計で5〜15重量
%含むものであることが望ましい。
Claims (1)
- 1 粉末を成形した後一次焼結し、さらに銅又は
銅合金を溶浸してなる第一工程と、少なくともバ
ルブシートのバルブ当接面を加工してなる第二工
程と、バルブ当接面の銅又は銅合金の溶浸層を溶
出する第三工程と、バルブ当接面に水蒸気処理を
施してFe3O4の酸化被膜を施す第四工程からなる
ことを特徴とするバルブシートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17370781A JPS5877114A (ja) | 1981-10-31 | 1981-10-31 | バルブシ−トの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17370781A JPS5877114A (ja) | 1981-10-31 | 1981-10-31 | バルブシ−トの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPS5877114A JPS5877114A (ja) | 1983-05-10 |
JPH0457844B2 true JPH0457844B2 (ja) | 1992-09-14 |
Family
ID=15965635
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17370781A Granted JPS5877114A (ja) | 1981-10-31 | 1981-10-31 | バルブシ−トの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5877114A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015033415A1 (ja) * | 2013-09-05 | 2015-03-12 | Tpr株式会社 | バルブシート |
Families Citing this family (1)
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---|---|---|---|---|
JP7286037B1 (ja) * | 2022-12-09 | 2023-06-02 | Tpr株式会社 | 鉄基焼結合金バルブシート |
Citations (3)
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JPS5014603A (ja) * | 1973-06-12 | 1975-02-15 | ||
JPS563654A (en) * | 1979-06-22 | 1981-01-14 | Mazda Motor Corp | Secondary hardening type sintered alloy for valve seat and its manufacture |
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Family Cites Families (2)
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JPS54173117U (ja) * | 1978-05-26 | 1979-12-07 | ||
JPS54173177U (ja) * | 1978-05-29 | 1979-12-07 |
-
1981
- 1981-10-31 JP JP17370781A patent/JPS5877114A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5014603A (ja) * | 1973-06-12 | 1975-02-15 | ||
JPS563654A (en) * | 1979-06-22 | 1981-01-14 | Mazda Motor Corp | Secondary hardening type sintered alloy for valve seat and its manufacture |
JPS56121810A (en) * | 1980-03-01 | 1981-09-24 | Riken Corp | Valve seat insert ring and its manufacturing |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015033415A1 (ja) * | 2013-09-05 | 2015-03-12 | Tpr株式会社 | バルブシート |
JP5856359B2 (ja) * | 2013-09-05 | 2016-02-09 | Tpr株式会社 | バルブシートの製造方法 |
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US10036287B2 (en) | 2013-09-05 | 2018-07-31 | Tpr Co., Ltd. | Valve seat |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPS5877114A (ja) | 1983-05-10 |
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