JPH045764Y2

JPH045764Y2 -

Info

Publication number: JPH045764Y2
Application number: JP1984101991U
Authority: JP
Priority date: 1984-07-07
Filing date: 1984-07-07
Publication date: 1992-02-18
Also published as: JPS6117510U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、線状体固定用特に自動車の組立
時、ハーネス（配線、ケーブル等）の固定に用い
るクリツプに関する。

（従来の技術）従来、自動車の組立てに当りハーネスを車体に
固定する手段としてクリツプを用いることが知ら
れている。しかしながら、単にクリツプを介して
ハーネスを支持すると、クリツプ間のハーネスの
緊張度、間隔等が不均一となり、時としてはハー
ネスに適度の張力が加わることとなる。また、ハ
ーネスに特殊形状の樹脂バンドをビニルテープで
固定し、これをクリツプで固定する方法もある
が、用いる部品が多く作業が煩雑となる欠点があ
る。

また、種々のクリツプ体が提案されているが、
（実開昭55−120873、実開昭57−179608）いずれ
も、この考案のようにハーネス側と車体側に分離
してクリツプを設けるとともに、車体側内にハー
ネス周囲に密着するようにハーネス側を嵌合合体
して固定するものではないので、上記のようにハ
ーネス径に合わせてこれを保持し、かつ、これに
加わる張力等を一定のものとすることができない
ものである。

（考案が解決しようとする問題点）この考案は、上記従来のクリツプの欠点を改善
するものであり、簡単な構成により、ハーネスに
過度の張力が加わることなく、作業の容易な固定
用クリツプを提案しようとするものである。

（問題点を解決するための手段）すなわち、軸方向のいずれも円周を切欠いた切
欠円筒体よりなる把持クリツプと保持クリツプよ
りなり、内部にハーネス等の環状体を把持した把
持クリツプを保持クリツプ内に嵌合して、環状体
を抱持するとともに、一方の外周の係止溝と他方
の内面の係止爪を係合させ、同時に、一方のクリ
ツプの嵌合溝と他方のクリツプの突条を嵌合さ
せ、保持クリツプを固定することにより線状体の
径の大小に合わせてこれを固定するものである。

更に、少くとも一方のクリツプ内周面には円周
方向に複数のリブを突出させ、これに把持される
線状体を噛合わせてクリツプ内の移動を阻止する
ものである。

（作用）このように構成しているので、把持クリツプを
線状体（例えばハーネス）の所定位置にとりつけ
ておき、これを固定位置に固定される保持クリツ
プ内に挿入すると嵌合溝と嵌合突条の嵌合により
クリツプで相互の移動が阻止され、係止溝内に係
止爪が係合するので、把持される線状体の径に合
致してこれを緊密に把持することができ、しか
も、その両クリツプの合体も把持クリツプを保持
クリツプ内に押込むだけでその作業は極めて容易
であるる。

（実施例）これを図に示す実施例により説明すると、１は
切欠円筒形の把持クリツプであり、その両側外周
軸方向には数条の係止溝３，３…が設けられ、こ
の係止溝３を直交する円周方向に嵌合溝４が設け
られる。また、把持クリツプの円周面円周方向に
把持される線状体の移動を防止するため複数の突
出リブ５を設ける。２は切欠円筒形の保持クリツ
プであり、その両側縁円周面に上記係止溝３のい
ずれかに係合し、軸方向に延長する係止爪６を突
設し、同じく、円周面、円周方向に嵌合突条７を
設け、この突条７は把持クリツプを把持した時に
把持クリツプ１の外周面に穿設する嵌合溝４に嵌
合できる位置におく。

また、保持クリツプ２の底面下方に突出する固
定突出部８は例えば車体内に固定される部分であ
り、車体内にあつて抜け出ることがなく挿入が容
易にできるため、先端に行くにしたがい細くな
り、基部には係止部分である肩部９を形成する。

このように構成されるので、例えばハーネスの
所定位置に把持クリツプを取付けておき、車体内
に固定突出部８を適宜位置１０に挿入固定し、こ
の保持クリツプ２内に上記ハーネスを把持する把
持クリツプ１を保持クリツプ２内に押込むと、係
止溝３と係止爪６がハーネスの径に合致する位置
で係合し、嵌合溝４内に嵌合突条７が嵌合するこ
ととなる。したがつて、合体した両クリツプは軸
方向の相互位置が移動することなく固定され、把
持されるハーネスもリブ５により把持クリツプ１
内での移動が阻止されるので、車体の所定位置に
ハーネスが固定され、自動車の組立作業が円滑に
実施できることとなるものである。

（考案の効果）以上のとおりであるから、把持される物と固定
する位置にそれぞれクリツプを設け、これを合体
することにより固定するものであるから、所定位
置に線条体の径の大小に関係なく所定部分を固定
でき、特に自動車の組立作業においては、把持さ
れるハーネスに不均一な取付けに基づいて過度の
張力等を与えることがなく、簡単な作業となる等
の効果をもつものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の実施例の分解斜視図、第
２図は、その両クリツプが合体した状態の側面
図、第３図は保持クリツプの平面図である。１……把持クリツプ、２……保持クリツプ、３
……係止溝、４……嵌合溝、５……リブ、６……
係止爪、７……突条、８……固定突出部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

切欠円筒形の把持クリツプと保持クリツプとか
らなり、保持クリツプ内に把持クリツプが嵌入し
て、収容する線状体の全周に密着し、少くとも一
方のクリツプ内面に円周方向のリブを設け、一方
のクリツプに設ける係止溝に他方のクリツプの係
止爪が係合し、かつ、一方のクリツプの円周方向
に設ける嵌合溝内に他方のクリツプの円周方向に
設ける突条が嵌合することにより線状体とともに
クリツプを固定してなる固定用クリツプ。