JPH0456812B2 - - Google Patents

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JPH0456812B2
JPH0456812B2 JP60150091A JP15009185A JPH0456812B2 JP H0456812 B2 JPH0456812 B2 JP H0456812B2 JP 60150091 A JP60150091 A JP 60150091A JP 15009185 A JP15009185 A JP 15009185A JP H0456812 B2 JPH0456812 B2 JP H0456812B2
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group
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compound represented
compound
hydrogen atom
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Jiro Tsuji
Takashi Takahashi
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Ube Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0456812B2 publication Critical patent/JPH0456812B2/ja
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    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07D493/02Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D493/10Spiro-condensed systems
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C49/00Ketones; Ketenes; Dimeric ketenes; Ketonic chelates
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    • C07C49/703Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring containing hydroxy groups
    • C07C49/717Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring containing hydroxy groups a keto group being part of a seven- to twelve-membered ring
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    • C07C49/00Ketones; Ketenes; Dimeric ketenes; Ketonic chelates
    • C07C49/587Unsaturated compounds containing a keto groups being part of a ring
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D303/00Compounds containing three-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom
    • C07D303/02Compounds containing oxirane rings
    • C07D303/12Compounds containing oxirane rings with hydrocarbon radicals, substituted by singly or doubly bound oxygen atoms
    • C07D303/32Compounds containing oxirane rings with hydrocarbon radicals, substituted by singly or doubly bound oxygen atoms by aldehydo- or ketonic radicals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/18Compounds having one or more C—Si linkages as well as one or more C—O—Si linkages
    • C07F7/1804Compounds having Si-O-C linkages
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、新規な10員環化合物及びその製造方
法に関し、更にしくは、ワモンゴキブリの性フエ
ロモンであるペリプラノン−Bの合成中間体及び
その製造方法に関するものである。 [従来の技術] ワモンゴキブリの性フエロモンは、1962年にワ
ートン(Wharton)ら[サイエンス
(Science);137,1062]によつて未交尾雌虫より
28μgが単離され、10-5pgという微量で雄を誘引
することが見出された。このフエロモンは、天然
には極微量にしか存在しないため、その構造決定
は長い間なされなかつたが、1976年にパースンズ
(Persoons)ら[テトラヘドロ・レツト
(Tetrahedron Lett.);2055]は、75000匹の未
交尾雌虫より200μgのペリプラノン−Bを単離、
構造解析し、10員還を持つた化学構造を提唱し
た。1979年にステイル(Still)ら[ジエイ・ア
ム・ケム・ソス(J.Am.Chem.Soc.);101
2495]は、化学合成によつて活性体を全合成し、
これによつてペリプラノン−Bの立体構造が明ら
かになつた。ステイルらは、この合成に基づいて
特許(米国特許第4339338号)を出願した。 その後1984年にシユライバー(Schreiber)ら
[ジエイ・アム・ケム・ソス(J.Am.Chem.
Soc.);106,4038]は、光反応を利用したペリプ
ラノン−Bの合成を発表した。 [発明が解決しようとする問題点] ステイルらの方法は置換されたシクロヘキセノ
ンを原料として、立体構造を保持したまま反応を
進めなくてはならず、また、出発原料物質の5−
ヒドロキシメチル−2−シクロヘキセノンは3,
5−ジヒドロキシ安息香酸から3工程を経て合成
される[ジエイ・アム・ケム・ソス(J.Am.
Chem.Soc.);75,4405,(1956)]が、出発物質
としては高価である。また、シクロヘキセノール
中間体から10員環を合成する反応はオキシ−コー
プ転移反応を利用しているが、収率が57%と低
い。 一方、シユライバーらの合成方法は、出発原料
として4−イソプロピル−2−シクロヘキセン−
1−オンとアレンを使用しており高価であるう
え、これらの縮合反応には光反応装置が必要であ
る。さらに上記二発明においては、エポキシ化工
程の立体選択性が4対1と、低い。 [問題点を解決するための手段] 本発明は、上述したような、ワモンゴキブリの
性フエロモンであるペリプラノン−B製造の問題
点を克服することを当初の目的としてなされたも
のであり、安価な原料を用いるとともに、高収率
で、しかも原料の立体構造を全く考慮する必要の
ない、ペリプラノン−Bの製造手段を提供すると
ともに、合成的に有用な新規な10員環化合物を提
供するに到つたものである。 すなわち、本発明の第1の発明は、新規な10員
環化合物に係るものであつて、 一般式 [式中、R1は、水素原子又は水酸基の保護基
を表わし、Zは、直接結合(2,3−cis−5R*
8S*)であるか、(2R*,3R*,5R*,8S*)配置
をとるオキシラン環を構成する酸素原子を表わ
す。] で示される化合物を要旨とするものである。 また本発明の第2の発明は、上記新規な10員環
化合物の製造方法であつて、 一般式 [式中、R1は、水素原子又は水酸基の保護基
を表わし、R2は、α−シアノヒドリンの水酸基
の保護基を表わし、Aは、脱離基を表わす。] で示される化合物を塩基と反応させた後、酸処
理、続いて塩基処理することにより、 一般式 [式中、R1は、先に定義した通りである。] で示される化合物を得、 更に、要すれば、得られた上記式で示される
化合物のR1が水酸基の保護基は水素原子である
場合のいずれの場合にも、そのままこの化合物の
カルボニル基のα,β位の二重結合を位置特異的
かつ立体選択的にエポキシ化することにより、 一般式 [式中、R1は、先に定義した通りである。] で示される化合物を得、 またR1が水酸基の保護基である場合には、得
られた上記式で示される化合物を加水分解する
ことにより、 式′ で示される化合物を得ることを特徴とする方法を
要旨とするものである。 まず本発明の第1の発明についてその詳細を説
明する。 本発明の式で示される新規化合物のR1で示
される水酸基の保護基は、いかなるものであつて
もよいが、好ましくは、
【式】基(ここ で、X1、X2及びX3は、それぞれ、同一であつて
も異なつていてもよく、メチル、エチル、n−プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチ
ル、第2ブチル及び第3ブチル基等の炭素原子数
1〜4の低級アルキル基、置換もしくは非置換の
ベンジル基等のアリールアルキル基又はフエニル
基等のアリール基を表わす。)テトラヒドロピラ
ニル基、テトラヒドロチオピラニル基、ベンジル
オキシメチル基、エトキシエチル基又はメトキシ
メチル基を表わし、更に好ましくは
【式】 基(X1,X2及びX3は、それぞれ、上記定義した
通りである。)である。 本発明の新規化合物の具体例としては、例え
ば、4−イソプロピル−7−(t−ブチルジフエ
ニルシロキシ)メチル−5,9−シクロデカジエ
ン−1−オン、4−イソプロピル−7−(トリメ
チルシロキシ)メチル−5,9−シクロデカジエ
ン−1−オン、4−イソプロピル−7−(ジメチ
ルt−ブチルシロキシ)メチル−シクロデカジエ
ン−1−オン、4−イソプロピル−7−(トリフ
エニルシロキシ)メチル−シクロデカジエン−1
−オン、4−イソプロピル−7−(ジフエニルメ
チルシロキシ)メチル−シクロデカジエン−1−
オン、4−イソプロピル−7−(1−エトキシエ
トキシ)メチル−シクロデカジエン−1−オン、
4−イソプロピル−7−(2−エトキシ−2−プ
ロポキシ)メチル−シクロデカジエン−1−オ
ン、4−イソプロピル−7−(テトラヒドロピラ
ニルオキシ)メチル−シクロデカジエン−1−オ
ン、4−イソプロピル−7−(t−ブトキシ)メ
チル−シクロデカジエン−1−オン、4−イソプ
ロピル−7−(ベンジルオキシメトキシ)メチル
−シクロデカジエン−1−オン、4−イソプロピ
ル−7−(t−ブチルジフエニルシロキシ)メチ
ル−9,10−エポキシ−5−シクロデセン−1−
オン、4−イソプロピル−7−(トリメチルシロ
キシ)メチル−9,10−エポキシ−5−シクロデ
セン−1−オン、4−イソプロピル−7−(ジメ
チルt−ブチルシロキシ)メチル−9,10−エポ
キシ−5−シクロデセン−1−オン、4−イソプ
ロピル−7−(トリフエニルシロキシ)メチル−
9,10−エポキシ−5−シクロデセン−1−オ
ン、4−イソプロピル−7−(ジフエニルメチル
シロキシ)メチル−9,10−エポキシ−5−シク
ロデセン−1−オン、4−イソプロピル−7−
(1−エトキシエトキシ)メチル−9,10−エポ
キシ−5−シクロデセン−1−オン、4−イソプ
ロピル−7−(2−エトキシ−2−プロポキシ)
メチル−9,10−エポキシ−5−シクロデセン−
1−オン、4−イソプロピル−7−(テトラヒド
ロピラニルオキシ)メチル−9,10−エポキシ−
5−シクロデセン−1−オン、4−イソプロピル
−7−(t−ブトキシ)メチル−9,10−エポキ
シ−5−シクロデセン−1−オン、4−イソプロ
ピル−7−(ベンジルオキシメトキシ)メチル−
9,10−エポキシ−5−シクロデセン−1−オ
ン、4−イソプロピル−7−ヒドロキシメチル−
9,10−エポキシ−5−シクロデセン−1−オン
が挙げられる。 次に、本発明の第2の発明である製造方法につ
いて説明する。 本発明の製造方法は、次式 で示される合成経路で表わされる。 まず工程1及び工程2を説明する。 式[式中、R1は上記定義した通りであり、
R2は、α−シアノヒドリンの水素原子又は保護
基であつて、好ましくは、メトキシメチル、エト
キシエチル、エトキシメチル基等の低級アルコキ
シアルキル基、メチル、エチル、プロピル基等の
炭素原子数1〜3の低級アルキル基の置換したシ
リル基、ベンジルオキシメチル基、テトラヒドロ
ピラニル基、非置換もしくは置換されたベンゾイ
ル基からなる群より選ばれる一を表わし、Aは、
脱離基であつて、好ましくは、ハロゲン原子又は
−O−R3(R3は、メチル、エチル基等の低級アル
キル基、非置換又はハロゲンもしくはニトロ基で
置換されたベンゼンスルホニル基、非置換もしく
はフツ素で置換された低級アルキルスルホニル基
あるいはニトロベンゾイル基等を表わす。)を表
わし、更に好ましくはベンゼンスルホニル基、p
−トルエンスルホニル基を表わす。]で示される
化合物を塩基と反応させる。この際、塩基は、シ
アノヒドリンのα位の活性プロトンの酸性度、
R2の立体的な嵩高さ及びAの脱離性等を考慮し、
適宜選択するのがよく、好ましくは、リチウムビ
ス(トリメチルシリル)アミド、リチウムジイソ
プロピルアミド、リチウムt−ブトキシド、水素
化ナトリウム、ナトリウムアミド、水素化カリウ
ム、カリウムアミドを用いるのがよく、最も好ま
しくは、リチウムビス(トリメチルシリル)アミ
ドを用いるのがよい。反応容媒としてはベンゼ
ン、トルエンなどの芳香族炭化水素、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、エーテルなどが好まし
く、最も好ましくはベンゼンもしくはテトラヒド
ロフランを用いるのがよい。反応温度は0〜150
℃が好ましく、最も好ましくは室温〜100℃であ
る。反応時間は10分〜3時間が好ましく、最も好
ましくは30分〜1時間30分とするのがよい。本反
応は窒素又はアルゴン気流中で行うのが望まし
い。生成物はシリカゲルクロマトグラフイーなど
で精製してもよいが、未精製のまま、次の反応を
行うこともできる。 よりりを製造するための酸としては塩酸、
酢酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸、スルホン酸、ピリジニウムパラトルエンス
ルホネート又は酸型イオン交換樹脂などを用いる
のが好ましく最も好ましくはp−トルエンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸、又はピリジニウムパ
ラトルエンスルホネートを用いるのがよい。反応
溶媒としてはメタノール、エタノールなどの低級
アルコールが好ましく、最も好ましくはメタノー
ル、エタノールを用いるのがよい。反応温度は−
10℃〜室温とするのが好ましく、最も好ましくは
0℃〜室温とするのがよい。反応時間は、通常、
10分〜3時間であり、好ましくは、30分〜1時間
30分である。次に、0℃〜室温で塩基処理する
が、この塩基処理は、アルカリ(例えば、炭酸カ
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、水酸
化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等)の水溶液
中で5〜30分間撹拌するか、又はアルカリに代え
て塩基性イオン交換樹脂で処理するのが好まし
く、処理後エーテル等を用いて反応混合物を抽出
する。 その後、クロマトグラフイー(担体としてはシ
リカゲルなど、溶離液としてはエーテル、ベンゼ
ン、ヘキサン、クロロホルム、酢酸エチルなどが
好ましく、最も好ましくはエーテル−ヘキサン
(1:5〜1:20)の混合溶媒である。)で精製し
を得ることができる。 次に工程3を説明する。 式[式中、R′1が、水素原子以外のR1につい
て上記定義した通りである。]で示される化合物
を過酸化物、好ましくはt−ブチルヒドロペルオ
キシド、過酢酸、過酸化水素、m−クロロ過安臭
香酸、過安息香酸、p−ニトロ過安息香酸、モノ
ペルオキシフタル酸及び塩基、好ましくは、水素
化カリウム、水素化ナトリウム、水酸化N−ベン
ジルトリメチルアンモニウム、トリエチルアミ
ン、ジイソプロピルエチルアミンと温度−78〜50
℃、好ましくは、−10℃〜室温で反応させること
により、そのカルボニル基のα,β位の二重結合
を位置特異的かつ立体選択的にエポキシ化し、
R1が水酸基の保護基である場合には、式をま
たR1が水素原子である場合には式′で示される
化合物を得ることができる。 更に、工程4により、式で示される化合物
は、酸(例えば、1wt%塩酸溶液、50wt%酢酸溶
液、パラトルエンスルホン酸メタノール中)、塩
基(例えば、10%NaOH、10%KOH、アンモニ
ア水)、又は塩(例えば、フツ化テトラブチルア
ンモニウム、フツ化セシウム、フツ化カリウム)
の存在下、温度−40〜50℃、好ましくは−10℃〜
室温で加水分解することにより、式′で示され
る4−イソプロピル−7−ヒドロキシメチル−
9,10−エポキシ−5−シクロデセン−1オンに
変換することができる。 本発明の第1の発明及び第2の発明にとつて重
要な出発物質である式で示される化合物は、例
えば次式で示される合成経路で製造することがで
きる。 [式中、THPは、テトラヒドロピラニル基を
表わし、Meは、メチル基を表わし、φは、フエ
ニル基を表わし、〓は、t−ブチル基を表わし、
Tsは、トシル基を表わす。] まず2−ブチン−1,4−ジオールから常法に
より式の化合物を製造することができる。ま
た、式の化合物も安価なイソブチルアルデヒド
をアセタール化した後、ジケテンと反応させて製
造することができる。 このとを塩基を用い縮合しとする。を
L−セレクトライドLiB[CH(CH3)C2H53Hで
カルボニル部位を、続いて水素化リチウムアルミ
ニウムを用いてエステル部位を還元しとする。
のメチルヒドロキシ部分の水酸基に保護基を付
けた後、触媒量のn−ヘプタン酸の存在下メチル
オルソアセテートを反応させ、続いてエステル部
分を還元してXとする。Xの水酸基をp−トルエ
ンスルホニルクロライドと反応させてトシル化し
た後メタノール中p−トルエンスルホン酸でテト
ラヒドロピラン(THP)をはずしXIとする。XI
をLindlar触媒(Pd/CaCO3)を用いて水素還元
しXIIとする。XIIを二酸化マンガンで酸化して
とする。にトリメチルシリルシアニドと18−
クラウン−6/KCNを反応させ、続いてフツ化
ベンジルトリメチルアンモニウムを加えて反応さ
せ、最後にエチルビニルエーテルと触媒量のp−
トルエンスルホン酸を加えて反応させ′を得る
ことができる。 本発明の第1の発明の化合物は、例えば次式で
示される合成経路で、ゴキブリの性フエロモンで
あるペリプラノン−Bを合成するために利用する
ことができる。 すなわち′をo−ニトロフエニルセレノニト
リル及びトリブチルホスフインと反応させ、続い
て過酸化水素と反応させてを得る。次いで
をヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)の
存在下で窒素気流中、リチウムビス(トリメチル
シリル)アミドと反応させ、続いてトリエチルホ
スフアイトを添加後、酸素を通じてを得る。
にピリジニウムクロロクロメート(PCC)
を反応させてを得る。最後にをジメチル
スルホキシド中で水素化ナトリウム及びヨウ化ト
リメチルスルホニウムと反応させて(±)ペリプ
ラノン−B を得ることができる。 なお、化合物及びは公知化合物[ジエ
イ・アム・ケム・ソス(J.Am.Chem.Soc.);
106,4038(1984)]である。 ペリプラノン−Bは、ゴキブリの生殖という生
物的現象の中で極めて重要であり、ワモンゴキブ
リの雌の体内にあつて雄を誘引し、これにより雄
が雌を発見し、同種の雌であることを認知し、交
尾器の結合に到るまでの一連の過程において、化
学的要因として極めて重要な役割を果たす。した
がつて、このような化合物の容易な合成手段を提
供した本発明は、学術的分野のみならず、産業上
ひいては人類の社会生活上極めて有義である。 [実施例] 以下、本発明の出発物質の製造例、実施例及び
ペリプラノン−Bの全合成に応用した場合の参考
例について具体的に説明する。 製造例 1 メチル6−メチル−3−オキソ−2−(4−テ
トラヒドロピラニルオキシ−2−ブチン)(E)−
4−ヘプテイノエイト(化合物)の製造 プロパルギルクロリド[1.25g、6.6ミリモ
ル(mmol)]、β−ケトエステル(1.88g、
11.1mmol)、炭酸カリウム(1.55g、11.7mmol)
及びヨウ化カリウム(2.4g、14mmol)をアセト
ン(50ml)に添加し、4時間、加熱還流した。冷
却後、反応液を希塩酸中に投入しエーテル抽出し
た。溶媒層を飽和重曹で洗浄した後、飽和食塩水
で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒
を減圧留去後、残渣をさらに減圧蒸留し過剰の
を留去した。残つた褐色の油状物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフイーにて精製し1.7g(率
80)の生成物を得た。得られた化合物は、下記の
理化学的性質を示し、これから標記化合物である
ことが同定された。 IR(ニート);2920,2840,1760,1720,1630,
1440,1360,1120,970,900,880cm-1 1H NMR(CDCl3)δppm:6.95(dd,1H,J=
6.4,15.4Hz,)6.20(d,1H,J=15.4Hz,)
4.75(幅広いs,1H,)4.16(幅広いs,2H,)
3.96(t,1H,J=7.7Hz,)3.70(s,3H,)
3.3−3.8(m,3H,)2.9−2.3(m,3H,)1.8
−1.3(m,6H,)1.09(d,6H,J=6.4Hz,) 製造例 2 6−メチル−2−(4−テトラヒドロピラニル
オキシ−2−ブチニル)−(E)−4−ヘプテン−
1,3−ジオール(化合物)の製造 β−ケトエステル(4.7g、14.7mmol)のテ
トラヒドロフラン溶液にL−セレクトライド(22
ml,22mmol,1M溶液/THF)を−78℃にて
徐々に加えた。−78℃にて1時間撹拌後、反応液
を3−N塩酸水中に投入しエーテルにて抽出し
た。溶媒層を飽和曹水で洗浄し、飽和食塩水で洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧
留去し、油状物を得た。これをエーテル10mlに溶
かし水素化リチウムアルミニウム(560mg、
14.7mmol)のエーテル(50ml)懸濁液中に0℃
にて滴下した。30分撹拌後、反応液中に2%カセ
イソーダ水の少量を徐々に加えた。ろ過後溶媒層
を濃縮し、油状物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフイーで精製しジオール、2.4g(収率56%)
を得た。得られた化合物は、下記の理化学的性質
を示し、これから標記化合物であることが同定さ
れた。 IR(ニート);3360(br),2910,2210,1440,
1350,1200,1020,900,870,810,730cm-1 1H NMR(CDCl3)δppm:5.65(dd,J=5.4,
15.4Hz,1H,)5.40(dd,J=6.4,15.4Hz,
1H,)4.75(幅広いs,1H,)4.18(幅広いs,
2H,)3.24−4.05(m,5H,)2.1−2.5(m,
3H,)1.4−1.9(m,7H,)1.03(d,J=6.7
Hz,6H,) 製造例 3 6−(t−ブチルジフエニルシロキシ)メチル
−3−イソプロピル−10−テトラヒドロピラニ
ルオキシ−(E)−4−デセン−8−イン−1−オ
ール(化合物X)の製造 ジオール(3.6g、12.6mmol)、トリエチル
アミン(1.9ml、13.9mmol)及びジメチルアミノ
ピリジン(61mg、0.5mmol)をジクロルメタン
(50ml)中に溶かし、これに0℃、窒素気流中に
て、t−ブチルクロロジフエニルシラン(3.6ml、
13.9mmol)を滴下した。20分撹拌後、反応液を
1N−塩酸水に投入しエーテル抽出した。溶媒層
を飽和重曹水で洗浄し、飽和食塩水で洗浄し、硫
酸マグネシウで乾燥した。溶媒を減圧蒸留除去
後、油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフイ
ーで精製し、モノ−t−ブチルジフエニルシリル
体、3gを得た。このものをトリメチルオルソア
セテート(2.06g、17mmol)及び触媒量のn−
ヘプタン酸とともにキシレン(10ml)に溶かし、
メタノールを除去しながら140℃、1時間加熱し
た。反応液を室温まで冷却し飽和重ソウ水に投入
しエーテル抽出した。溶媒層を飽和食塩水で洗浄
し硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留
去し油状物を得た。次に、この油状物を乾燥エー
テル(10ml)に溶かし、水素化リチウムアルミニ
ウム(220mg、5.8mmol)を乾燥エーテル(80ml)
中に懸濁させた中に、0℃にて加えた。20分撹拌
後、2%カセイソーダ水の少量を加えた。全量を
ケイソウ土を通してろ過後、溶媒層を減圧留去
し、油状物をシリカゲルクロマトグラフイーにて
精製し、アルコールX、1.5g(収率46%)を得
た。得られた化合物は、下記の理化学的性質を示
し、これから標記化合物であることが同定され
た。 1H NMR(CDCl3)δppm:7.70−7.55(m,
4H,)7.46−7.30(m,6H,)5.36−5.22(m,
2H,)4.75(幅広いs,1H,)4.20(幅広いs,
2H,)3.92−3.35(m,6H,)2.50−2.35(m,
2H,)1.90−1.15(m,11H)0.74−0.95(1,
6H,)1.04(s,9H,) 13C NMR(CDCl3)δppm:135.8,133.8,
133.7,131.1,129.6,127.6,96.6,96.5,
84.9,66.3,61.9,61.5,54.6,46.2,44.2,
35.1,32.1,30.3,26.9,25.4,25.3,21.5,
20.7,20.6,19.3,19.1 製造例 4 5−(t−ブチルジフエニルシロキシ)メチル
−8−イソプロピル−10−p−トルエンスルホ
ニルオキシ−6−デセン−2−イン−1−オー
ル(化合物XI)の製造 アルコールX(4.5g、7.9mmol)のピリジン
(4ml,48mmol)溶液にp−トルエンスルホニ
ルクロリド(4.5g、24mmol)を、0℃にて加え
た。15時間室温にて撹拌後、反応液を冷却し、
3N−塩酸水中に投入した。エーテル抽出後、溶
媒層を飽和重曹水で洗浄し、飽和食塩水で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留
去し油状のトシル化物を得た。次に、このものと
触媒量のp−トルエンスルホン酸をメタノール
(40ml)に溶かし、1時間、室温にて撹拌した。
反応液を飽和重曹水に投入し、エーテル抽出し、
溶媒層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を減圧留去し油状物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイーにて精製し、アルコ
ールXI、4.3g(収率84%)を得た。得られた化
合物は、下記の理化学的性質を示し、これから標
記化合物であることが同定された。 1H NMR(CDCl3)δppm:7.80−7.54(m,
6H,)7.50−7.16(m,8H,)5.25−5.10(m,
2H,)4.26−3.86(m,4H,)3.60(d,2H,
J=3.8Hz,)2.39(s,3H)2.3−1.2(m,
5H)1.04(s,9H,)0.83,0.79(d,6H,J
=5.6Hz,) IR(ニート);3550,3400,2960,2880,1600,
1450,1430,1365,1380,1200,1180,
1120,980,960,920,820,750,700,670,
620,560,500cm-1 13C NMR(CDCl3)δppm:144.5,135.6,
133.7,133.5,132.1,132.0,129.7,127.8,
127.6,84.4,79.8,69.4,66.0,51.3,45.3,
44.0,31.8,31.4,26.9,21.5,21.2,20.4,
19.3,18.8 製造例 5 5−(t−ブチルジフエニルシロキシ)メチル
−8−イソプロピル−10−p−トルエンスルホ
ニルオキシ−(Z,E)−2,6−デカジエン−
1−オールの(化合物XII)の製造 アルコールXI(1.57g,2.5mmol)と5%Pd/
CaCO3(300mg)を酢酸エチル(5ml)に加え、
水素雰囲気中、1時間撹拌した。反応液をフロリ
ジルに通じて、ろ過し溶媒層を減圧留去し、アリ
リツクアルコールXII1,1.55g(収率97%)を得
た。得られた化合物は、下記の理化学的性質を示
し、これから標記化合物であることが同定され
た。 IR(ニート);3550,3400,2950,2850,1600,
1460,1425,1360,1180,1110,970,820,
760,730,700,660cm-1 1H NMR(CDCl3)δppm:7.74−7.50(m,
6H),7.42−7.10(m,8H,)5.7−5.3(m,
2H,)5.10−4.96(m,2H,)4.1(d,2H,J
=5.6Hz,)4.05−3.80(m,2H,)3.44(d,
2H,J=5.1Hz,)2.35(s,3H,)2.3−1.1
(m,7H)1.04(s,9H,)0.78,0.76(d,
7H,J=6.6Hz,) 13C NMR(CDCl3)δppm:144.5,135.6,
133.8,133.5,133.0,131.9,130.6,129.7,
127.8,127.7,69.4,66.9,58.6,45.6,45.3,
31.7,31.4,29.2,21.5,20.5,19.3,18.8 製造例 6 6−(t−ブチルジフエニルシロキシ)メチル
−2−(1−エトキシ−9−イソプロピル−11
−p−トルエン−スルホニルオキシ−(Z,E)
−3,7−ウンデカジエノニトリル(化合物
′)の製造 アリリツクアルコールXII(2.6g,4.1mmol)
と二酸化マンガン(3.5g,41mmol)をエーテル
(20ml)中で、室温にて20時間撹拌した。懸濁物
をフロリジルを通してろ過し、ろ液を減圧濃縮し
エナールの粗成物を得た。これを精製せずに
次の反応に供した。すなわち、(2.6g)と
触媒量の18−クラウン−6/KCNをトリメチル
シリルシアニド(3ml)に加え、15分間0℃にて
撹拌した。次に、フツ化ベンジルトリメチルアン
モニウム(200mg)をテトラヒドロフラン(8ml)
と蒸留水(2ml)に加え、これを、前の反応液に
0℃にて加えた。1時間撹拌後、反応液を飽和食
塩水に投入しエーテル抽出した。溶媒層を減圧留
去しシアノヒドリン体の粗成物を得た。これと少
量のp−トルエンスルホン酸を乾燥ベンゼン(20
ml)に溶かし、この中にエチルビニルエーテル
(0.5ml,5.2mmol)を0℃にて滴下した。20分間
撹拌後、反応液に飽和重曹水を加えた後、エーテ
ル抽出した。溶媒層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸
マグネシウム乾燥し減圧濃縮した。得られた黄色
油状物をシリカゲルクロマトグラフイーにて精製
しシアンヒドリンエーテル′,2.4g(収率80
%)を得た。得られた化合物は、下記の理化学的
性質を示し、これから標記化合物であることが同
定された。 IR(ニート);2900,1600,1460,1380,1360,
1180,1100,810,740,700,660,610,
550,500cm-1 1H NMR(CDCl3)δppm:7.8−7.5(m,6H,)
7.5−7.1(m,8H,)5.7−4.6(m,6H,)2.36
(s,3H,)4.1−3.3(m,6H,)1.04(s,
9H,)2.4−1.0(m,13H)0.80,0.74(d,
6H,J=6.7Hz,) 実施例 1 4−イソプロピル−7−(t−ブチルジフエニ
ルシロキシ)メチル−5,9−シクロデカジエ
ン−1−オンの製造 シアノヒドリンエーテル′(2.6g,
3.55mmol)をベンゼン(100ml)に溶解し、リチ
ウムビス(トリメチルシリル)アミド
(19.5mmol)をベンゼン(100ml)に溶解した中
に、窒素気流中、80℃にて1時間をかけて滴下し
た。なお30分間、撹拌を続けた後、室温まで冷却
し、反応液を氷冷した飽和塩化アンモニウム水溶
液中に投入しエーテルで抽出した。溶媒層を飽和
食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を減圧留去し褐色の油状物を得た。これを触
媒量のp−トルエンスルホン酸とともにメタノー
ル(40ml)中で、0℃にて1時間撹拌した。反応
液をエーテル抽出し、溶媒層を飽和食塩水で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留
去し、褐色油状物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフイーにて精製し環状エノンa1.04g(収収
率69%)の目的化合物を得た。同定結果を下記に
示す。 IR(ニート);2900,1685,1620,1460,1430,
1380,1360,1110,980,820,800,740,
700,610,500cm-1 1H NMR(CDCl3)δppm:7.70−7.56(m,
4H,)7.44−7.25(m,6H,)6.26(d,1H,
J=11.5Hz,)5.70(ddd,1H,J=6.4,9.0,
11.5Hz,)3.90−4.20(m,2H,)3.64(dd,
1H,J=5.5,9.4Hz,)3.52(dd,1H,J=
7.3,9.4Hz,)2.6−1.2(m,9H,)1.04(s,
9H,)0.84,0.76(d,6H,J=5.9Hz,) 13C NMR(CDCl3)δppm:206.9,135.6,
135.2,134.4,133.8,130.0,129.6,127.7,
66.4,41.4,31.5,29.7,29.4,26.9,20.9,
20.5,19.3,15.3 TLC(エーテル/ヘキサン=1/1)Rf=0.605 実施例 2 4−イソプロピル−7−(t−ブチルジフエニ
ルシロキシ)メチル−9,10−エポキシ−5−
シクロデセン−1−オンの製造 水素化カリウム(85mg、1.63mmol)をテトラ
ヒドロフラン(8ml)に懸濁し、この中へ無水の
t−ブチルヒドロペルオキシド(0.52ml,
1.63mmol/3.15M−トルエン溶液)を−20℃に
て加えた。20分間撹拌後化合物a(110mg、
0.23mmol)を−20℃にて滴下した。そのまま2
時間撹拌後、冷中に投入しエーテル抽出した。溶
媒層をチオ硫酸ソーダで洗浄し、次いで飽和食塩
水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒
を減圧留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフイーにて精製しエポキシドa,81mg(収率
80%)を得た。 IR(ニート);2950,2850,1715,1590,1460,
1430,1380,1360,1240,1110,980,940,
910,820,795,735,700,680,610,500cm
-1 1H NMR(CDCl3)δppm:7.70−7.56(m,
4H,)7.44−7.25(m,6H,)5.45(dd,1H,
J=7.4,15Hz,)4.92(dd,1H,J=9.0,15
Hz,)3.66(d,1H,J=4.8Hz,)3.65(dd,
1H,J=5.5,9.4Hz,)3.60(dd,1H,J=
7.8,9.4Hz,)3.24(ddd,1H,J=2.6,4.7,
10.2Hz,)2.65−1.1(m,9H,)1.04(s,
9H,)0.82,0.74(d,6H,J=7.7Hz,) 13C NMR(CDCl3)δppm:205.1,136.3,
135.5,133.6,129.6,129.3,127.7,66.9,
59.1,58.4,53.3,40.1,38.0,31.6,30.4,
27.6,26.8,20.7,19.2 TCL(エーテル/ヘキサン=1/1)Rf=0.34 実施例 3 4−イソプロピル−7−ヒドロキシメチル−
9,10−エポキシ−5−シクロデセン−1−オ
ンの製造 エポキシドa(78mg,0.17mmol)をテトラヒ
ドロフラン(2.0ml)に溶かし、フツ化テトラブ
チルアンモニウム(46mg,0.17mmol)を加えた。
室温にて2時間撹拌後、反応液を飽和食塩水中に
投入し、エーテル抽出した。溶媒層を硫酸マグネ
シウムで乾燥し、溶媒を減圧留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフイーにて精製し、ア
ルコール′,31mg(収率79%)を得た。 mp133−135℃(エタノール−ヘキサン) TLC(エーテル)Rf=0.29 IR(ニート);3250,2900,2850,1710,1420,
1380,1180,1100,1080,1030,1005,975,
940,800,660cm-1 1H NMR(CDCl3)δppm:5.62(dd,1H,J=
7.7,15.9Hz,)4.96(dd,1H,J=8.7,15.9
Hz,)3.69(d,1H,J=4.7Hz,)3.55(m,
2H,)3.24(ddd,1H,J=2.8,4.7,10.4
Hz,)2.6−2.0(m,4H)1.0−2.0(m,5H,)
0.88,0.80(d,6H,J=6Hz,) 13C NMR(CDCl3)δppm:205.2,136.7,
129.1,66.1,59.0,58.0,53.3,40.1,38.0,
31.6,30.5,27.6,20.9,20.7 参考例 1 ジエン化合物の製造 アルコール体′(360mg,0.15mmol)とo−
ニトロフエニルセレノニトリル(103mg,
0.45mmol)をテトラヒドロフラン(3ml)に溶
かした後、トリブチルホスフイン(0.112ml,
0.45mmol)を加え、室温にて、30分間撹拌した。
続いて35%過酸化水素(0.5ml)を添加し、室温
にて10時間撹拌した。反応液をエーテルにて希釈
しチオ硫酸ソーダ水溶液中に投入した。エーテル
抽出し、溶媒層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフイーにて精製
し、ジエン体,28mg(85%)を得た。得られ
た化合物は下記の理化学的性質を示した。 mp 83.5−86℃(ヘキサン) TLC(エーテル/ヘキサン=2/1)Rf=0.47 IR(CHCl3);3000,2950,2850,1715,1610,
1590,1505,1440,1415,1380,1325,
1250,1120,1060,1020,980,800,650cm
-1 1H NMR(CDCl3)δppm:5.90(d,1H,J=
15.9Hz,)5.07,4.94(s,2H,)4.98(dd,
1H,J=8.9,15.9Hz,)3.60(d,1H,J=
4.7Hz,)3.10(ddd,1H,J=3.4,4.7,9.8
Hz,)2.80(dd,1H,J=3.4,12.3Hz,)2.22
(dd,1H,J=9.8,12.3Hz,)1.2−0.5(m,
6H,)0.80,0.88(d,6H,J=6.4Hz,) 13C NMR(CDCl3)δppm:204.9,140.6,
137.6,129.3,115.7,59.4,59.1,52.3,
39.7,34.8,31.9,26.9,20.1 参考例 2 ヒドロキシケトン化合物の製造 ジエン体(30mg,0.14mmol)をヘキサメ
チルホスホルアミド(0.7ml)とテトラヒドロフ
ラン(0.5ml)との混合物に溶かし、これをリチ
ウムビス(トリメチルシリル)アミド
(0.55mmol)のテトラヒドロフラン(2ml)溶液
に、−78℃、窒素気流中にて滴下した。10分後、
トリエチルホスフアイト(0.25ml)を添加し−78
℃にて、酸素を、2時間吹き込んだ。反応液を塩
化アンモニウム水溶液中に投入しエーテル抽出し
た。溶媒層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフイーで精製し、ヒド
ロキシケトン体、17mg(収率51%)を得た。
得られた化合物は下記の分析値であつた。 mpp 109.5−111.0℃(エーテル−ヘキサンで
再結晶) TLC(エーテル/ヘキサン=3/1)Rf=0.42 HRMS 計算値(C14H20O3として)236.1288,
理論値 236.1413 IR(CHCl3);3550,2950,2850,1720,1610,
1440,1410,1380,1250,980,960,900cm
-1 1H NMR(CDCl3)δppm:5.92(d,1H,J=
15.9Hz,)5.11,4.98(s,2H,)4.98(dd,
1H,J=10.16Hz,)4.07(dd,1H,J=1.7,
10Hz,)3.83(d,1H,J=4.7Hz,)3.18
(ddd,1H,J=3.4,4.7,9.9Hz,)2.84(dd,
1H,J=3.4,13Hz,)2.45−1.20(m,5H,)
0.91,0.78(d,6H,J=6.4Hz,) 13C NMR(CDCl3)δppm:20.4,20.6,31.6,
34.8,35.7,48.6,58.1,59.9,73.3,116.4,
128.9,138.0,140.1,204.2 参考例 3 ジケトン化合物の製造 ヒドロキシケトン体(15mg、0.064mmol)
をジクロルメタン(0.5ml)に溶かし、これに、
室温にてピリジニウムクロロクロメート(PCC,
50mg)を加え6時間撹拌した。反応物をフロリジ
ルに通してろ過した後、ろ液を濃縮し残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフイーにて精製し、ジ
ケトン,11mg(収率76%)を得た。 TLC(エーテル/ヘキサン=1/1)Rf=0.60 HRMS 計算値(C14H18O3として)234.1256,
実験値 234.1286 IR(ニート);2950,2850,1700,1610,1440,
1405,1380,1360,1300,1240,1070,
1000,960,980,920,900,840,750,720,
600cm-1 1H NMR(CDCl3)δppm:5.90(d,1H,J=
16.5Hz,)5.25,(dd,1H,J=10.3,16.5
Hz)5.16,4.99(s,2H,)4.40(d,1H,J
=5.0Hz,)3.50(dd,1H,J=10.3,11.1
Hz,)3.22(ddd,1H,J=3.4,4.8,9.8Hz,)
2.90(dd,1H,J=3.4,12.8Hz,)2.40(dd,
1H,J=5.4,10.3Hz,)2.30−1.85(m,
1H,)2.10(dd,1H,J=9.8,13Hz),1.8−
1.5(m,1H,)0.95,0.88(d,6H,) 13C NMR(CDCl3)δppm:19.9,20.0,32.4,
34.9,40.0,49.5,55.2,59.4,117.4,130.5,
135.8,139.3,193.5,201.8 参考例 4 (±)ペリプラノン−B(化合物)の製造 水素化ナトリウム(1mg、0.04mmol)をジメ
チルスルホキシド(0.5ml)に加え、40℃にて30
分間撹拌した。これにテトラヒドロフラン(0.5
ml)をを加えた後、−5℃に冷却した。これにヨ
ウ化トリメチルスルホニウム(8.2mg、
0.04mmol)/ジメチルスルホキシド(0.4ml)を
−5℃にて加えた。この混合物を、ジケトン体
(9.4mg、0.04mmol)テトラヒドロフラン(1
ml)の混合液中に0℃、窒素気中にて徐々に加え
た。反応液を飽和塩化アンモニウム水中に投じエ
ーテル抽出した。溶媒層を飽和食塩水で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイー
にて精製し、無色油状の(±)ペリプラノン−B
,5.7mg(収率57%)を得た。得られた化
合物の分析値は下記の通りであつた。 TLC(エーテル/ヘキサン=1/1)Rf=0.53 IR(ニート);3070,2950,2860,1705,1605,
1450,1380,1360,1330,1305,1270,
1250,1120,1020,975,910,860,840,
750,720,580cm-1 1H NMR(CDCl3,200MHz)δppm:6.04(d,
1H,J=16.1Hz,)5.89(dd,1H,J=9.5,
16.1Hz)5.10,4.97(s,2H)3.81(d,1H,
J=3.9Hz)3.03,2.83(d,2H,J=5.6Hz)
2.94(ddd,1H,J=3.9,4.3,10Hz)2.80−
2.62(m,2H)2.68(dd,1H,J=11.0,11.4
Hz)2.20(dd,1H,J=5.6,11.4Hz)2.23−
2.12(m,1H,)1.71−1.5(m,1H,)0.883,
0.915(d,1H,J=6.3Hz) HRMS 計算値(C15H20O3として)248.1413,
理論値248.1402 [発明の効果] 本発明によれば、式で示される化合物を分子
内反応により、極めて高収率(69以上)で環化さ
せることができ、これによつて式で示される化
合物を提供することができる。またこの式で示
される化合物は、必要に応じて、カルボニル基の
α,β位の二重結合を位置特異的かつ95%以上の
立体選択率でエポキシ化させることができ、式
で示される化合物との共通の式で示される化合
物群を構成する式の化合物を提供することがで
きる。 更に本発明をワモンゴキブリの性フエロモンで
あるペリプラノン−Bの全合成に応用した場合に
は、安価な原料を出発物質とし、容易にかつ高収
率で目的生成物を得ることができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 [式中、R1は水素原子又は水酸基の保護基を
    表わし、Zは、直接結合(2,3−cis−5R*
    8S*)であるか、(2R*,3R*,5R*,8S*)配置
    をとるオキシラン環を構成する酸素原子を表わ
    す。] で示される化合物。 2 式中、R1が、水素原子、【式】 基(ここで、X1、X2及びX3は、それぞれ、同一
    であつても異なつていてもよく、低級アルキル
    基、アリールアルキル基、又はアリール基を表わ
    す。)、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチ
    オピラニル基、ベンジルオキシメチル基、エトキ
    シエチル基及びメトキシメチル基からなる群より
    選ばれる一を表わす特許請求の範囲第1項記載の
    化合物。 3 一般式 [式中、R1は、水素原子又は水酸基の保護基
    を表わし、Zは、直接結合(2,3−cis−5R*
    8S*)であるか、(2R*,3R*,5R*,8S*)配置
    をとるオキシラン環を構成する酸素原子を表わ
    す。] で示される化合物の製造方法であつて、 一般式 [式中、R1は、水素原子又は水酸基の保護基
    を表わし、R2は、α−シアノヒドリンの水酸基
    の保護基を表わし、Aは、脱離基を表わす。] で示される化合物を塩基と反応させた後、酸処
    理、続いて塩基処理することにより、 一般式 [式中、R1は、先に定義した通りである。] で示される化合物を得、 更に、要すれば、得られた上記式で示される
    化合物のR1が水酸基の保護基又は水素原子であ
    る場合のいずれの場合にも、そのままこの化合物
    のカルボニル基のα,β位の二重結合を位置特異
    的かつ立体選択的にエポキシ化することにより、 一般式 [式中、R1は、先に定義した通りである。] で示される化合物を得、 また、R1が水酸基の保護基である場合には、
    得られた上記式で示される化合物を加水分解す
    ることにより、 式′ で示される化合物を得ることを特徴とする方法。 4 式中、R1が、水素原子、【式】 基(ここで、X1,X2及びX3は、それぞれ、同一
    であつても異なつていてもよく、低級アルキル
    基、アリールアルキル基又はアリール基を表わ
    す。)、テトラヒドロピラニル基、ベンジルオキシ
    メチル基、エトキシエチル基及びメトキシメチル
    基からなる群より選ばれる一を表わし、上記R2
    が、低級アルコキシ低級アルキル基、低級アルキ
    ル基の置換したシリル基、ベンジルオキシメチル
    基、テトラヒドロピラニル基及び非置換もしくは
    置換されたベンゾイル基からなる群より選ばれる
    一を表わし、Aが、ハロゲン原子又は−O−R3
    (R3は、低級アルキル基、非置換又はハロゲンも
    しくはニトロ基で置換されたベンゼンスルホニル
    基、非置換もしくはフツ素で置換された低級アル
    キルスルホニル基あるいはニトロベンゾイル基を
    表わす。)で示される特許請求の範囲第3項記載
    の方法。 5 上記式で示される化合物を塩基と反応させ
    るに際し、塩基が、リチウムビス(トリメチルシ
    リル)アミド、リチウムジイソプロピルアミド、
    リチウムt−ブトキシド、水素化ナトリウム、ナ
    トリウムアミド、水素化カリウム、カリウムアミ
    ドからなる群より選ばれる少なくとも一である特
    許請求の範囲第3項又は第4項記載の方法。
JP60150091A 1985-07-10 1985-07-10 新規な10員環化合物及びその製造方法 Granted JPS6212737A (ja)

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