JPH045606A - 合成樹脂光ファイバー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は合成樹脂光ファイバー、特に耐油性のすぐれた
合成樹脂光ファイバーに関する。

〔従来の技術〕

合成樹脂光ファイバーは通常、合成樹脂がら成るコアと
、それを囲む低屈折率のクラッド層を有し、さらにクラ
ッド層がジャケット層で被覆されている。ジャケット層
には主として、低密度ポリエチレン、塩化ビニル樹脂等
の熱可塑性合成樹脂が用いられている。

ジャケット層に合成樹脂以外の材料を用いたものとして
、クラッド層の外側に接着できる金属プラスチックラミ
ネートテープを、金属を内側にして巻きつけ、その外側
に通常の熱可塑性樹脂被覆を設けた合成樹脂光ファイバ
ーが、実開昭６１−６８２１３号に記載されている。

［発明が解決しようとする課題］ しかし従来の熱可塑性合成樹脂をジャケット層に用いた
合成樹脂光ファイバーは、耐油性に乏しく、自動車、航
空機、船舶、工作機械等、鉱物油、植物油等の機械油の
存在する環境で使用される用途には適しなかった。

上記の実開昭６１−６８２．１３号に記載された、熱可
塑性樹脂被覆の内側に金属プラスチックラミネートテー
プを有する合成樹脂光ファイバーでも、巻きつけたテー
プの隙間から油が侵入するため耐油性は充分でなく、特
に高温での耐油性が劣っていた。

それ故本発明の目的は、耐油性を有する合成樹脂光ファ
イバーを実現することである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明では、耐油性を有する合成樹脂光ファイバーを実
現するため、ジャケット層の外側または内側に無電解め
っきにより形成された金属層を設けた。

無電解めっきにより形成される金属層（以下、無電解め
っき層と言う）には、銅、ニッケル、クロム等、めっき
に通常用いられる金属を用いることができる。金属層を
無電解めっきにより形成するためには、無電解めっきの
触媒となる物質を含有する合成樹脂（半合成樹脂を含む
）等から成るジャケット層を被覆した後無電解めっきを
行うか、無電解めっきの触媒を含まないジャケット層を
クラッド層の上に被覆した後またはクラッド層上に直接
、触媒を含む溶液を塗布し、無電解めっきを行う。無電
解めっきの触媒となる物質として周期律表第５列第■族
の金属の化合物、例えばハロゲン化物が、好ましく、そ
の具体例は塩化パラジウムである。無電解めっきは公知
の方法に従って行うことができる。

ジャケット層の厚さは１０μｍから１０００μｍまでの
範囲が適当である。ジャケット層は１層でもよいが、２
層以上の層から成ってもよい。

ジャケット層が２層以上から成るときは、それらの間に
無電解めっき層が設けられてもよい。ジャケット層の内
側、外側、あるいは複数のジャケット層の間には、電気
めっきあるいは蒸着等により形成された金属層等を有し
てもよい。例えば、無電解めっき層の上に、この層を導
体として通常の電気めっきによりさらに金属層を形成し
てもよい。

後者に用いる金属は前者に用いる金属と異なってもよく
、例えば無電解めっき銅層の上に電気めっきニッケル層
を設けてもよい。この方法は、無電解めっきにより金属
層の充分な厚さが得られない場合に有用である。無電解
めっき層の上を合成樹脂等から成るジャケット層で被覆
すれば、無電解めっき層を保護することができる。

本発明の合成樹脂光ファイバーのコアには、コア材料と
して公知の合成樹脂を用いることができる。アクリル酸
またはメタクリル酸のアルキルエステル類の重合体、例
えばポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチルと他
の共重合成分の共重合体は、光伝送損失が小さいので好
ましい。ポリスチレン、ポリカーボネート等、コア材料
として公知の他の合成樹脂を用いることもできる。

クラッド層は、コアより低い屈折率を有する。

弗素化炭化水素が合成樹脂光ファイバーのクラッド層材
料として知られており、例えばフルオロアルキルアクリ
レートまたはフルオロアルキルメタクリレートの重合体
または他の共重合成分との共重合体、ポリ弗化ビニリデ
ン、弗化ビニリデンテトラフルオロエチレン共重合体、
ポリクロロトリフルオロエチレン、エチレン−テトラフ
ルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体等を用いることができ
る。

コアの直径、クラッド層の厚さ等は通常の合成樹脂光フ
ァイバーと同様の範囲から選ばれる。

以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。

〔実施例〕

本発明による合成樹脂光ファイバーの一例を第１図に示
す。コア１がクラッド層２で囲まれ、クラッド層２はさ
らにジャケット層３、金属層４、保護層５で被覆されて
いる。コア１は直径１．０　ａｍで、ポリメタクリル酸
メチルから成る。クラッド層２は厚さ０．１髄で、ポリ
フルオロアルキルメタクリレートから成る。ジャケット
層３は厚さ０．２肛で、２０ｐｐｍの塩化パラジウムを
含むポリプロピレン層、金属層４は厚さ０．０５　ｍｍ
の無電解めっきニッケル層、保護層５は厚さ０．２朧の
ポリプロピレン層である。

コア１とクラ・ンド層２のみから成る光フアイバー素線
を、押し出し機を用いて複合溶融紡糸により作り、押し
出し機を用いて加熱溶融被覆によりこれをジャケット層
３で被覆し、無電解めっきにより金属層４を形成し、さ
らに押し出し機を用いて加熱溶融被覆により保護層５で
被覆し、耐熱合成樹脂光ファイバーを完成した。

長さ５ｍの完成した合成樹脂光ファイバーを、８０°Ｃ
の鉱油中に１００時間、両端５０ｃｍを除いて浸漬し、
耐油性試験を行った。取り出した合成樹脂光ファイバー
について、ＬＥＤを光源とする波長６６０　ｎｍの光で
の伝送出力を測定した。

光伝送出力は、鉱油浸漬しないものに比し９５％以上を
保っていた。

［比較例］ 比較のため、第２図に示すように、実施例と同じコア１
とクラッド層２のみから成る光フアイバー素線に、ジャ
ケット層３として厚さ０．４　ｍｍのポリプロピレン層
のみを被覆した合成樹脂光ファイバーを用意した。

実施例と同様に８０″Ｃの鉱油中に１００時間、両端５
０ｃｍを除いて浸漬し、耐油性試験を行った。波長６６
０ｎｍでの光伝送出力は、鉱油浸漬しないものに比し３
０％以下に低下した。

〔発明の効果〕

本発明の合成樹脂光ファイバーは耐油性を有し、自動車
、航空機、工作機械等の、機械油の存在する環境でも、
光伝送損失が増大することなく使用できる。そして本発
明の合成樹脂光ファイバーは高温でも耐油性を示す。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による合成樹脂光ファイバーの一実施例
の断面図、第２図は従来の合成樹脂光ファイバーの断面
図である。 符号の説明 １・−・−・−コア ２−−−−−−−クラッド層 ３−一−−−−−−−・−ジャケット層４−−−−−−
−−一金属層 ５・・−・・・・−・−保護層

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）コア、クラッド層およびジャケット層を有する合
   成樹脂光ファイバーにおいて、前記ジャケット層の内側
   または外側に無電解めっきにより形成された金属層を有
   することを特徴とする、合成樹脂光ファイバー。
2. （２）前記ジャケット層は無電解めっきの触媒を含み、
   前記金属層は前記無電解めっきの触媒を含むジャケット
   層の外側にあることを特徴とする、請求項第１項の合成
   樹脂光ファイバー。