JPH0455218B2 - - Google Patents

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JPH0455218B2
JPH0455218B2 JP58229935A JP22993583A JPH0455218B2 JP H0455218 B2 JPH0455218 B2 JP H0455218B2 JP 58229935 A JP58229935 A JP 58229935A JP 22993583 A JP22993583 A JP 22993583A JP H0455218 B2 JPH0455218 B2 JP H0455218B2
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JP
Japan
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copolymer
ethylene
composition
weight
density
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JP58229935A
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Terumitsu Kotani
Gunji Takeuchi
Akira Ito
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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Publication of JPH0455218B2 publication Critical patent/JPH0455218B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[] 発明の目的 本発明はエチレン重合体、エチレンとα−オレ
フインとの共重合体およびエチレン−酢酸ビニル
共重合体からなるラミネート用組成物に関する。
さらに詳しくは、(A)実質的に炭素数が1〜10個の
側鎖のアルキル基を有するエチレンとα−オレフ
インとの共重合体、(B)エチレン−酢酸ビニル共重
合体および(C)実質的に炭素数が少なくとも11個の
側鎖のアルキル基を有するエチレン重合体からな
るラミネート用エチレン系重合体組成物に関する
ものであり、ラミネートするさいにドローダウン
性およびネツクイン性が改良されているばかりで
なく、低温ヒートシール性についてもすぐれた組
成物を提供することを目的とするものである。 [] 発明の背景 現在、食品類(たとえば、砂糖、食用油類、ジ
ユース類、レトルト食品)や洗剤などの包装材と
して、アミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート
およびポリプロピレンのごとき合成樹脂のフイル
ム、アルミニウム箔ならびに紙などの基材を易ヒ
ートシール性を付与するため、低密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体などを包装材の最内面
にコーテイングして使われている。しかし、低密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロ
ピレンを使用した場合、破袋の確立が高く、内容
物として液状物(たとえば、食用油類、ジユース
類、洗剤類、ソース、しよう油)を充填すること
が困難であつた。また、自動充填するさいに縦ピ
ロー包装などに必要となるホツトタツク性(熱間
ヒートシール性、すなわち包装材料のシール部に
おけるシーラント樹脂が充分に冷却、固化する以
前に該シール部、充填物の重量などによる剥離力
が作用した場合のシール強度)も悪いために重量
物の包装に適していなかつた。これらの特性を向
上させるために従来ではエチレン−酢酸ビニル共
重合体が使われていた。しかし、この共重合体で
は可成りの臭気を発生するばかりでなく、押出ラ
ミネート時の熱安定性が悪いことによつて加工温
度がダイス直下で260℃以上において操作するこ
とができない(かりに、この温度以上でラミネー
ト加工すると、共重合体が分離する)。さらに、
該共重合体中の酢酸ビニルのために押出機の腐蝕
などの問題がある。 これらの問題点を解決するために直鎖状低密度
ポリエチレンを使用することが考えられる。しか
しながら、押出ラミネート加工するさいに直鎖状
低密度ポリエチレンを単独で使用すると、サージ
ング(幅方向に対する厚みムラ)を発生するのみ
ならず、ネツクイン(樹脂を成形するさいにダイ
スの出口幅より押出される樹脂が狭くなる現象)
が非常に大きいなどの問題があり、通常の場合で
は直鎖状低密度ポリエチレンまたは高密度ポリエ
チレンを配合した組成物を使用したとしても、こ
れらの問題を解決することは出来ない。 これらの問題点を解決するために(A)密度が
0.905〜0.935g/cm3であり、実質的に炭素数が1
〜10個の側鎖のアルキル基を有するエチレンとα
−オレフインとの共重合体40〜90重量部と(B)密度
が0.900〜0.935g/cm3であり、実質的に炭素数が
少なくとも11個の側鎖のアルキル基を有するエチ
レン重合体60〜10重量部からなる組成物を用いる
とヒートシール強度ホツトタツク性が良好な通常
のラミネート加工ができる。しかし、製袋時のス
ピードアツプおよび製袋の確実性において重要と
なる低温ヒートシール性は満足すべきものではな
い。 [] 発明の構成 以上のことから、本発明者らは、これらの問題
点の解決されたラミネート用組成物を得ることに
ついて種々検索した結果、 (A) 密度が0.910〜0.940g/cm3であり、実質的に
炭素数が1〜10個の側鎖のアルキル基数が主鎖
炭素原子1000個当り、3〜30個であるエチレン
とα−オレフインとの共重合体[以下「共重合
体(A)と云う]、 (B) メルトインデツクス(JIS K−6760にしたが
い、温度が190℃および荷重が2.16Kgの条件で
測定、以下「M.I.」と云う)が1.5〜15g/10
分であり、かつ酢酸ビニルの含有量が1.0〜15
g/10分であるエチレン−酢酸ビニル共重合体
[以下「共重合体(B)と云う]ならびに (C) 密度が0.900〜0.935g/cm3であり、実質的に
炭素数が少なくとも11個の側鎖のアルキル基を
有するエチレン重合体 からなる組成物であり、該組成物中に占める組成
割合は、エチレン重合体は10〜60重量%であり、
共重合体(A)は20〜70重量%であり、共重合体(B)は
20〜60重量%である、かつ組成物のM.I.が1.0〜
15g/10分であるラミネート用エチレン系重合体
組成物が、 前記のごとき問題点が解決され、ラミネート成
形に適した組成物であることを見出し、本発明に
到達した。 [] 発明の効果 本発明によつて得られる組成物そのラミネート
加工も含めて下記のごとき効果を発揮する。 (1) ヒートシール強度がすぐれているために後記
のごとき粉末状物および液状物の包装材料にも
合している。 (2) 加工時においてネツクインが小さく、フイル
ム強度も良好である。 (3) 極性基を有するコモノマー(たとえば、酢酸
ビニル)との共重合体を使用していないために
臭気の発生がないばかりでなく、加工機(たと
えば、押出機)の腐蝕がほとんどない。 (4) 押出ラミネート加工するさい、サージングが
ほとんどないラミネート物を得ることが可能で
ある。 (5) 低温ヒートシール性が良いため高速充填が可
能となる。 (6) ホツトタツク性が良好である。 本発明によつて得られる組成物は以上のごとき
効果を発揮するために種々の物質にポリエチレン
をラミネートさせ、そのラミネート面にさらに本
発明の組成物をラミネートすることによつて得ら
れるラミネート物は多方面にわたつて使用するこ
とができる。代表的な用途を下記に示す。 (1) 食用油、ソース、しよう油、ジユース、日本
酒などの液状物の包装材料 (2) 砂糖、塩、粉石けんなどの粉末状物の包装材
料 (3) 漬物、つくだになどの食品物の包装材料 [] 発明の具体的な説明 (A) 共重合体(A) 本発明において使用される共重合体(A)の密度
は0.910〜0.940g/cm3であり、0.910〜0.935
g/cm3のものが好ましく、特に0.915〜0.935
g/cm3のものが好適である。密度が0.940g/
cm3を越えたエチレン系共重合体を使用すれば、
得られる組成物のヒートシール性が充分でな
い。したがつて砂糖、塩などの粉末状物およ
び、食用油、ジユース類、ソース、しよう油な
どの液状物の包装材料には適さない。一方、
0.910g/cm3未満のエチレンとα−オレフイン
との共重合体を用いると、該共重合体を製造す
るさいに原料として用いられるα−オレフイン
の重合速度が遅いために多量のα−オレフイン
を必要とするから、コスト高になるとともに多
量の低分子の重合体が副生し(低分子量の重合
体はヒートシール強度の低下の原因となる)、
そのために低分子量を除去する工程が必要であ
る。該共重合体のM.I.は一般には1.0〜2.0g/
10分であり、3.0〜15g/10分のものが望まし
く、とりわけ4.0〜10g/10分の共重合体が好
適である。M.I.が1.0g/10分未満のエチレン
とα−オレフインとの共重合体を使用すると、
得られる組成物の溶融粘度が上昇し、通常のラ
ミネート押出機を使つてラミネート加工するさ
い、押出機のモーター負荷がかかり過ぎて通常
の低密度ポリエチレンなみの加工をすることが
できない。一方、20g/10分を越えたエチレン
とα−オレフインとの共重合体を用いると、ヒ
ートシール強度およびフイルム強度が低い。 この共重合体(A)はエチレンと炭素数が多くと
も12個のα−オレフイン(たとえば、プロピレ
ン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペ
ンテン−1、オクテン−1)とを後記の触媒系
を使用して共重合させることによつて製造する
ことができる。 これらの共重合体において、“実質的に炭素
数が1〜10個の側鎖アルキル基”とは、側鎖の
アルキル基が主として炭素数が1〜10個である
ものを意味し、極めて僅かに炭素数が11個以上
の側鎖のアルキル基を有してもよい。本発明の
共重合体(A)は、主鎖の炭素原子1000個当り炭素
数が1〜10個の側鎖アルキル基の数が3〜30個
を有するものであり、3〜25個のものが好まし
く、特に5〜25個を有するものが好適である。
このアルキル基が主鎖の炭素原子1000個当り3
個未満では、得られる組成物のヒートシール性
が充分でない。したがつて、前記と同様に粉末
状物および液状物の包装材料としては適合しな
い。一方、30個を越えると、得られる組成物
は、ブロツキングが激しく生じ、製袋時に問題
となる。 本発明において使用されるこのエチレンとα
−オレフインとの共重合体を製造するために使
われる触媒系はいわゆるチーグラー・ナツタ触
媒であり、主触媒として遷移金属化合物(たと
えば、チタン含有化合物)または担体(たとえ
ば、マグネシウム化合物、その処理物)に遷移
金属化合物を担持させることによつて得られる
担体担持触媒と助触媒として有機金属化合物
(たとえば、有機アルミニウム化合物)を用い
て得られるものである。このエチレンとα−オ
レフインとの共重合体は、スラリー重合法、溶
液重合法、気相重合法などのいずれのプロセス
で製造されたものでもよく、製造方法はよく知
られているものである。また、このエチレンと
α−オレフインとの共重合体は広く工業的に製
造され、多方面にわたつて使用されているもの
である。 (B) 共重合体(B) また、本発明において使われる共重合体(B)の
M.I.は1.5〜15g/10分であり、2.0〜12g/10
分が望ましく、とりわけ2.5〜10g/10分が好
適である。M.I.が1.5g/10分未満であるエチ
レン−酢酸ビニル共重合体を用いると、得られ
る組成物の溶融粘度が上昇し、通常のラミネー
ト押出機を使つてラミネート加工するさい、押
出機のモーター負荷がかかり過ぎて通常の低密
度ポリエチレンなみの加工をすることができな
い。一方、15g/10分を越えたエチレン−酢酸
ビニル共重合体を使用すると、ヒートシール強
度およびフイルム強度が低い。また酢酸ビニル
の含有量が1.0〜15重量%であり、2.0〜12重量
%が好ましく、特に3.0〜12重量%が好適であ
る。酢酸ビニルの含有量が1.0重量%未満のエ
チレン−酢酸ビニル共重合体を使用すると、ヒ
ートシール強度が低い。一方、15重量%を越え
たエチレン−酢酸ビニル共重合体を使うと、得
られるラミネート物の臭気が増加するばかりで
なく、組成物の熱安定が低下し、さらにこの理
由に附随して270℃以下で加工する必要がある。 該共重合体(B)はエチレンと酢酸ビニルとを遊
離発生剤(たとえば、有機過酸化物、アゾ系化
合物)を触媒として、100〜400℃(好ましく
は、120〜350℃)において400〜2000Kg/cm2
圧力下で共重合させることによつて得られるも
のである、この共重合体(B)の製造方法はよく知
られているものである。また、該共重合体(B)は
広く工業的に製造され、多方面にわたつて利用
されているものである。 (C) エチレン重合体 さらに、本発明において用いられるエチレン
重合体の密度は0.900〜0.935g/cm3であり、
0.905〜0.935g/cm3のものが好ましく、特に
0.905〜0.930g/cm3のエチレン重合体が好適で
ある。密度が0.935g/cm3を越えたエチレン系
重合体を用いると、前記と同様に得られる組成
物のヒートシール性が低い。したがつて、液状
物、粉末状物の包装材料として適合しない。 さらに、該エチレン重合体のM.I.は通常1.0
〜30g/10分であり、5.0〜30g/10分のもの
が望ましく、とりわけ8.0〜20g/10分のエチ
レン重合体が好適である。M.I.が3.0g/10分
未満のエチレン重合体を使用すると、前記のエ
チレンとα−オレフインとの共重合体の場合と
同様に組成物の溶融粘度が上昇するために好ま
しくない。一方、30g/10分を越えたエチレン
共重合体を用いると、組成物を加工するさいに
ネツクインが大きくなる。また、フイルム強度
が弱くなる。これのエチレン重合体において、
“実質的に炭素数が少なくとも11個の側鎖のア
ルキル基”とは、側鎖のアルキルが主として炭
素数が少なくとも11個(なかには、側鎖のアル
キル基の炭素数が1000個のものある)であるも
のを意味する。したがつて、極めて僅かに炭素
数が10個未満のアルキル基を有してもよい。 該エチレン重合体は前記の重合体(B)の製造に
使用した触媒を用いて前記の重合条件下でエチ
レンを単独重合させることによつて得られるも
のである。このエチレン重合体の製造方法はよ
く知られているものである。このエチレン重合
体は広く工業的に製造され、多方面にわたつて
利用されているものである。 (D) 組成割合 本発明において得られる組成物中に占める共
重合体(A)の組成割合は20〜70重量%であり、25
〜65重量%が好ましく、殊に25〜60重量%が好
適である。組成物中に占める共重合体(A)の組成
割合が20重量%未満では、ヒートシール強度お
よびホツトタツク性が低いばかりでなく、破袋
強度も低い。一方、70重量%を越える組成物を
用いてラミネート加工するならば、押出成形時
にモーター負荷がかかるために高吐出量が得ら
れないのみならず、ラミネート加工時のネツク
インが悪化する。 また、共重合体(B)の組成割合は20〜60重量%
であり、25〜60重量%が望ましく、とりわけ25
〜50重量%が好適である。組成物中に占める共
重合体(B)の組成割合が20重量%未満では、低温
ヒートシール性がよくない。一方、60重量%を
越えると、ブロツキングが激しくなり、製袋時
に問題となる。 さらに、エチレン重合体の組成割合は10〜60
重量%であり、10〜50重量%が望ましく、特に
15〜50重量%が好適である。組成物中に占める
エチレン重合体の組成割合が10重量%未満で
は、ラミネート加工が困難である。一方、60重
量%を越えた組成物を用いると、ヒートシール
強度およびホツトタツク製が低下する。 また、共重合体(B)とエチレン重合体との合計
量中に占める共重合体(B)の組成割合が2/9ない
し7/9の組成物が望ましい。 (E) 組成物およびその製造方法 以上のようにして得られる組成物のM.I.は
1.0〜15g/10分であり、2.0〜15g/10分のも
のが好ましく、特に3.0〜10g/10分の組成物
が好適である。M.I.が1.0g/10分未満の組成
物では、前記のエチレンとα−オレフインとの
共重合体の場合と同様に組成物の溶融粘度が上
昇し、ラミネート加工するさいに通常ラミネー
ト押出機では、押出機のモーター負荷がかかり
過ぎて通常の低密度ポリエチレンなみの加工を
することができない。一方、15g/10分を越え
た組成物では、フイルム強度およびネツクイン
が悪くなる。 以上の共重合体(A)、共重合体(B)およびエチレ
ン系重合体を均一に配合することによつて本発
明の組成物を製造することができるけれども、
さらにエチレン系重合体の分野において一般に
使われている光(紫外線)、熱および酸素に対
する安定剤、滑剤、加工性改良剤、充填剤およ
び帯電防止剤のごとき添加剤を配合してもよ
い。 本発明の組成物を製造する方法としては、エ
チレン系重合体の組成物を製造するさいに通常
使われているヘンシエルミキサーおよびリボン
ブレンダーの混合機を用いてドライブレンドし
てもよく、またミキシングロール、ニーダー、
バンバリーミキサーおよび押出機のごとき溶融
混合機を使つて溶融混練りする方法が一般的な
方法である。このさい、ドライブレンドを一回
のみ行なうならば、均一状の組成物を得ること
が困難なため、ドライブレンドを行なつた後、
得られる混合物をさらに溶融混練りを一回また
は二回以上行なうことによつて一層均一な組成
物を得ることができる。また、溶融混練りのみ
の場合でも、前記と同様な理由で二回以上行な
うことによつて一層均一な組成物を製造するこ
とができる。 (F) 組成物の利用など 本発明の組成物は基材上に樹脂を溶融コーテ
イングすることによつてラミネート物を製造す
ることができる。さらに、以上のようにして溶
融コーテイングすることによつて得られる成形
物を二次工程として加熱ロールを通すことによ
つて一層接着力を向上させることができる[以
下「方法(1)」と云う]。 また、あらかじめインフレーシヨン法、押出
ラミネート法またはブロー法によつてフイルム
を成膜し、このフイルムと基材を重ね合わせて
加熱または加圧することによつて基材とのラミ
ネート物を製造することができる[以下「方法
(2)」と云う]。 成形温度しては、方法(1)では一般には250〜
300℃が好ましい。また、方法(2)では通常150〜
250℃であり、とりわけ190〜230℃が望ましい。 本発明によつて得らえる組成物を後記の基材
にラミネートするには、あらかじめ基材の低密
度または高密度ポリエチレンをラミネートす
る。そのラミネートの表面にさらに本発明によ
つて組成物をラミネートすることによつて目的
を達成することができる。ラミネートの方法と
しては、いずれの場合でも前記の方法(1)および
方法の(2)のうちいずれの方法は採用してもよ
い。また、ラミネート層の厚さは一般には5.0
〜500ミクロンであり、特別の厚さを有するも
のではない。 基材の物質についても特に限定するものでは
ないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
アミド、ポリエステル、金層(たとえば、鉄、
アルミニウム、銅、これらを主成分とする合
金)および紙があげられる。また、基材の厚み
は通常少なくとも5.0ミクロンである。 [] 実施例および比較例 以下、実施例によつて本発明をさらに詳しく説
明する。 なお、実施例および比較例において、ネツクイ
ンは、スクリユーの回転数が50回転/分およびラ
ミネート加工速度が70m/分の条件におけるダイ
スの設定幅が750mmの場合、両耳の合計の値で示
す。また、ヒートシール強度は、それぞれタンザ
ク形の試験片(幅15mm)を切り取り、シールバー
温度が150℃、シール圧力が2Kg/cm2およびシー
ル時間が1秒の条件でヒートシールした試験片を
引張試験機を使用して300mm/分の速度で180度の
方向に剥離したときの強さである。さらに、ドロ
ーダウン性は290℃におけるスクリユー回転速度
が30回転/分の場合の最大ラミネート加工速度で
ある。 なお、実施例および比較例において使用した共
重合体(A)および共重合体(B)、低密度エチレン系重
合体、高密度エチレン系重合体などの種類、物性
などを下記に示す。 [(A) 共重合体(A)] 共重合体(A)として、密度が0.916g/cm3でエチ
レン−ブテン−1共重合体[主鎖の炭素原子1000
個に対するエチル基の数20個、M.I.6.2g/10分、
以下「PE(a)と云う]を使用した。 [(B) 共重合体(B)] エチレン−酢酸ビニル共重合体[共重合体(A)]
として、酢酸ビニル含有率が5.1重量%のエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体[M.I.8.2g/10分、以
下「EVA(2)と云う]および酢酸ビニル含有率が
20重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体[M.
I.8.0g/10分、、以下「EVA(2)と云う]を用い
た。 [(C) 低密度エチレン系重合体] 低密度エチレン重合体として、高圧法によつて
製造した密度が0.918g/cm3であるエチレン重合
体と[M.I.7.1g/10分、以下、「PE(b)と云う]
を使つた。 [(D) 高密度エチレン系共重合体] 高密度エチレン系重合体として、密度が0.945
g/cm3である高密度エチレン系重合体[M.I.11.1
g/10分、以下「PE(C)と云う]を用いた。 実施例1〜3、比較例1〜6 あらかじめ第1表にPE(a)、EVA(1)[ただし、
比較例9ではEVA(2)を使用]、PE(b)およびPE(c)
の配合量が示される割合でタンブラーを使用して
それぞれ5分間室温(約20℃)においてドライブ
レンドを行ない、混合物を作成した。得られた各
混合物を押出機を使つて200〜220℃の温度におい
て混練しながらペレツト(組成物)を製造した。 このようにして得られたそれぞれのペレツトを
加工技術研究会編“ラミネート加工便覧”(昭和
53年、加工技術研究会発行)の第25頁の図1に示
される押出ラミネーターを使用してラミネート加
工を行なつた。あらかじめ表面にウレタン系AC
剤を塗布し、乾燥させたポリアミドフイルム(厚
さ15ミクロン)を繰出機にセツトした。このフイ
ルムの塗布面に第1押出機を用いて低密度ポリエ
チレン(密度0.918g/cm2、M.I.7.0g/10分)を
ダイス直下の樹脂温度が320℃で厚さが30ミクロ
ンになるように押出しながらラミネートさせた。
さらに、このようにして得られたラミネート物の
低密度ポリエチレンの表面に第2押出機を使用し
て前記のようにして得られたそれぞれのペレツト
をダイス直下の樹脂温度が290℃で厚さが30ミク
ロンになるように押出しながらラミネートさせて
積層物を製造した[ただし比較例2では、ラミネ
ート加工できず、さらに比較例9では、ラミネー
ト加工するさいにEVA(2)が分解発泡する]。得ら
れた組成物のドローダウン性、ホツトタツク性お
よびネツクインならびに積層物(ラミネート物)
のヒートシール強度の測定を行なつた。それらの
結果を第1表および第2表に示す。
【表】
【表】 以上の実施例および比較例の結果から、本発明
によつて得られる組成物を利用してラミネート加
工する場合、積層物(ラミネート物)のヒートシ
ール強度が強いばかりでなく、とりわけ低温ヒー
トシール性およびネツクイン性のバランスがとれ
ていることが明らかである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 密度が0.910〜0.940g/cm3であり、実質
    的に炭素数が1〜10個の側鎖のアルキル基数が
    主鎖炭素原子1000個当り3〜30個であるエチレ
    ンとα−オレフインとの共重合体、 (B) メルトインデツクスが1.5〜15g/10分であ
    り、かつ酢酸ビニルの含有量が1.0〜15重量%
    であるエチレン−酢酸ビニル共重合体 ならびに (C) 密度が0.900〜0.935g/cm3であり、実質的に
    炭素数が少なくとも11個の側鎖のアルキル基を
    有するエチレン重合体 からなる組成物であり、該組成物中に占める組成
    割合は、エチレン重合体は10〜60重量%であり、
    エチレンとα−オレフインとの共重合体は20〜70
    重量%であり、エチレン−酢酸ビニル共重合体は
    20〜60重量%である、かつ組成物のメルトインデ
    ツクスが1.0〜15g/10分であるラミネート用エ
    チレン系重合体組成物。
JP22993583A 1983-12-07 1983-12-07 ラミネ−ト用エチレン系重合体組成物 Granted JPS60123544A (ja)

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