JPH0452295Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、天井配管の住宅における、洗面化粧
台に関するものである。

〔従来の技術〕

従来の団地等の給水、給湯管等の配管は床下配
管が一般的である。従つて、洗面所に洗面化粧台
を設置して給水、給湯の供給側の配管と洗面化粧
台側の配管とを接続する場合、床下からの立ち上
がり管を壁体内に埋め込み、その端部のみ壁体か
ら突出させ、この突出させた管と洗面化粧台とを
接続するようにしていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

この場合、配管から漏水すると、階下に流れ落
ち、トラブルの原因となり、また故障個所を見つ
けるのが困難であつた。

また、建築構造体は充分耐用年数があるのに、
設備が旧式になつて、これを新しい設備と代える
のに壁体の一部を取り壊したりするため、修理、
補修に非常に手間がかかるという欠点があつた。

そこで、漏水が階下に流れ落ちるのを防ぐため
に配管を天井に設けることが考えられる。天井に
配管を設けると、天井板を外すだけで容易に点
検、補修をすることができる。

本考案は、天井から洗面化粧台への配管を壁体
内に埋めることなく、外観よく設置できるととも
に、設備の修理、補修、交換を容易に行える洗面
化粧台を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案の洗面化粧台は、上記目的を達成するた
めに、洗面台と化粧鏡本体とを備えた洗面化粧台
において、前記化粧鏡本体の下部に水栓を設ける
とともに、下端をこの水栓に接続し且つ上端を天
井配管と接続可能な配管を前記化粧鏡本体内部に
組み込んでなることを特徴とする。

〔作用〕

化粧鏡本体内部に、予め下端を水栓に接続し且
つ上端を天井配管に接続可能な配管を組み込んで
いるため、現地での水栓との接続作業が不要とな
り、天井配管と接続するだけでよい。

〔実施例〕

以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて説
明する。

第１図は本考案の第１実施例の一部切欠斜視図
を示すものであり、図中１は、下部に洗面台２、
上部に化粧鏡部３を備えた洗面化粧台、４は配管
ユニツト、５は配管ユニツト４の下部側方に設け
られた洗濯機用水栓、６は天井より降下する給
水・給湯管、７は配管ユニツト４内に設けられた
配管、８は洗面化粧台１の湯水混合栓、９は照明
装置、１０は止水栓を示す。

前記配管ユニツト４は、断面コ字型であり、そ
の上部を切断するか、フイラーを設けるかして、
天井の高さに合わせる。この配管ユニツト４は、
化粧鏡部３の側面に固定するようにする。また、
配管ユニツト４の中空部には、配管７を設け、そ
の上端を止水栓１０を介して、天井から立ち下げ
た降下配管、例えば、給水・給湯管６に接続し、
その下端を、湯水混合栓８、洗濯機用水栓５等に
それぞれ接続する。

このように配管ユニツト４を用いることによ
り、化粧鏡本体に、湯水混合栓８や洗濯機用水栓
５と配管７とを一体的に取りつけることができ、
設置現場での接続は、天井より降下する給水・給
湯管６との接続のみとなり、取りつけ作業が容易
になる。また、配管７の補修、点検時には、配管
ユニツト４を外すことにより、配管７が露出する
ので、従来の埋め込み式のように壁を取り壊す必
要がなく、作業が容易にできる。

また配管ユニツト４は、その上端を切断した
り、上端にフイラーを設けることにより高さが調
整可能であるので、住宅の天井高さに関係なく取
り付けることができる。

なお配管ユニツト４の正面には、鏡３ａを取り
つけたり、タオルリング（図示せず）を取りつけ
ることが可能である。

また、化粧鏡本体に洗濯機用水栓５を設けたの
で、洗面台２のカウンタ部を載置部として、有効
に利用できる。なお化粧鏡部３、配管ユニツト４
および照明装置９は一体に構成しても良いし、別
体に構成しても良い。おのおの別体に構成した場
合、化粧鏡部３および照明装置９は種々の形態を
とることができ、また化粧鏡部３、照明装置９の
位置に窓をとる等、デザイン的に種々の洗面化粧
台が提供できる。さらに小型化することになり搬
入作業、補修作業等が容易になるものである。な
お第１実施例においては化粧鏡部３、配管ユニツ
ト４および照明装置９を総称して化粧鏡本体と呼
ぶものとする。

次に第２図は本考案の第２実施例を示すもので
ある。この実施例では化粧鏡部３の下部に棚部２
０を設け、この棚部２０の上方で、かつ化粧鏡部
３の側方に配管ユニツト２１を取りつける。また
棚部２０の前面に湯水混合栓８を取りつけ、側面
に洗濯機用水栓５を取りつける。この配管ユニツ
ト２１は断面略Ｈ字状とされ、その背面部に形成
された中空部に、配管７を設ける。なお図示しな
いが、第１実施例と同様に、その上端を止水栓を
介して、天井から立ち下げた給水・給湯管に接続
する。またその下端を、湯水混合栓８、洗濯機用
水栓５等にそれぞれ接続する。

またこの配管ユニツト２１の前面部に形成され
た中空部には、所定枚数の棚板２２を配設し、洗
面用品等を収納するキヤビネツト２３とする。こ
のキヤビネツト２３により、配管７を隠すことが
できる。この配管ユニツト２１においても、第１
実施例と同様に、その上端部を天井高に合わせて
切断する。なお化粧鏡部３と配管ユニツト２１
は、第１実施例と同様に、一体に構成しても良い
し、別体に構成しても良い。なお第２実施例にお
いては、化粧鏡部３、棚部２０、配管ユニツト２
１および照明装置９を総称して化粧鏡本体と呼ぶ
ものとする。

その他の構成は第１実施例と同様であるので、
説明を省略する。

次に第３図は本考案の第３実施例の一部切欠斜
視図を示すものである。この実施例では、枠体３
０の内部に化粧鏡部３を設け、化粧鏡部３の背部
に設けられた中空部内に配管７を通し、洗濯機用
水栓５を化粧鏡部３の側面に取りつける。３ａは
鏡、９は照明装置である。化粧鏡部３の背部に設
けられた配管７を、化粧鏡部３上方に設けられた
天板３１から外部に導出し、配管７の上端と天井
から立ち下げた給水・給湯管６とを、止水栓１０
を介して接続する。また配管７の下端を、湯水混
合栓８、洗濯機用水栓５等にそれぞれ接続する。

また給水・給湯管６と配管７との接続部を、断
面コ字状のフイラー３２で覆うようにする。なお
フイラー３２は接続部のみを覆うように小さく形
成することもできるが、フイラー３２の断面形状
を、化粧鏡部３の平面外周、すなわち天板３１と
同形状とした場合は、外観が良くなるとともに、
フイラー３２の取り外しにより作業が簡単に行え
る。なおフイラー３２は天井高に合わせて切断す
る。

また給水・給湯管６と配管７との接続部におい
ては、天井からの給水・給湯管６または化粧鏡部
３からの配管７の、どちらかを蛇腹管にしておけ
ば施工の精度を求める必要がない。なお第３実施
例においては、化粧鏡部３、枠体３０および照明
装置９を化粧鏡本体と呼ぶものとする。

その他の構成は第１実施例と同様であるので、
説明を省略する。

〔考案の効果〕

上述したように、本考案によれば下記の効果が
ある。

(1) 水栓を化粧鏡本体側に設けることにより、配
管設備の修理、補修や設備の取り替えの際に
は、化粧鏡本体を取り外すだけでよいので、作
業が簡単となる。

(2) 化粧鏡本体の内部において、水栓と、天井よ
り降下する配管とを接続する配管とを予め接続
しておくことにより、設備の取りつけ或いは取
り替えの際には、天井より降下する配管との接
続作業だけ行えばよいので取りつけ作業を容易
に行うことができる。

(3) 化粧鏡本体に洗濯機用水栓を設けるようにす
ると、洗面化粧台の水栓にホースをつなぐ必要
がなく衛生的に使える。また、化粧鏡を配管ユ
ニツトとして用いるので新たに洗濯機用水栓の
配管工事をする必要がなく、施工が簡単にでき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例を示す一部切欠斜
視図、第２図は本考案の第２実施例を示す斜視
図、第３図は本考案の第３実施例を示す一部切欠
斜視図である。 １……洗面化粧台、２……洗面台、３……化粧
鏡部、４，２１……配管ユニツト、５……洗濯機
用水栓、６……給水・給湯管、７……配管、８…
…湯水混合栓、９……照明装置、１０……止水
栓、２０……棚部、２２……棚板、２３……キヤ
ビネツト、３０……枠体、３１……天板、３２…
…フイラー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗面台と化粧鏡本体とを備えた洗面化粧台にお
   いて、前記化粧鏡本体の下部に水栓を設けるとと
   もに、下端をこの水栓に接続し且つ上端を天井配
   管と接続可能な配管を前記化粧鏡本体内部に組み
   込んでなることを特徴とする洗面化粧台。