JPH0451702Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、コンパクト等の化粧容器に関する。

「従来の技術」 この種容器として、円板状容器本体外周面の点
対称位置に、透明な半球面形状のキヤツプ状部材
下部を、同じく点対称位置において回転自在に枢
着させ、キヤツプ状部材に対して容器本体を所定
方向へ180°回転させると、容器本体上面が露出し
て該上面凹部内に収納された化粧料の使用が可能
となり、また該状態から同方向へさらに180°回転
させるか反対側へ180°戻し回転すれば、容器本体
上面がキヤツプ状部材により閉塞されるようにし
たものがある。

「考案が解決しようとする問題点」 上記容器にあつては、コンパクト容器本体後縁
部にコンパクト蓋体後縁部をコンパクト容器本体
上面の開閉が自在に枢着させてなる一般的な容器
と比較して、形状や構造が斬新であり興趣がある
が、容器使用時に必要な塗布具を分離しているこ
とから、携帯や保管時等には塗布具にも留意しな
ければならず、取扱いが不便であつた。

そこで本考案は、興趣があると共に携帯、保管
や使用が容易で取扱いに便利な化粧容器を提供す
ることを目的とする。

「問題点を解決するための手段」 本考案容器は上記目的を達成するため、第１底
壁４周縁から起立した第１周壁５内に化粧料充填
皿６を嵌着させると共に、第１底壁下面から嵌合
筒部７を垂設する上容器体１と、上記嵌合筒部
に、第２底壁８周縁から起立した第２周壁９を嵌
合させて内部に塗布具１０を収納させると共に、
上記第２底壁一部を蓋板１１に形成して上記塗布
具の出し入れが可能となした下容器体２と、上記
第１或いは第２周壁外面に第３周壁２２下部を嵌
合させて下端開口を閉塞させると共に、該第３周
壁２２の左右両壁下部を上記第１或いは第２周壁
の左右両壁部へ枢着させたキヤツプ状部材３とか
らなり、上記枢着部を中心とした上及び下容器体
のキヤツプ状部材３内外への回動反転が可能に、
上記キヤツプ状部材断面を円弧状に形成して構成
した。

「作用」 容器を使用する時は、例えば第１図の状態から
先ず蓋板１１を開いて塗布具１０を取り出す（第
２図参照）。次に、蓋板を閉じた後、キヤツプ状
部材３に対して上及び下容器体１，２を枢着部を
中心に例えば第２図の状態から反時計方向へ180°
回転させると、上記容器体上面が露出し、塗布具
による化粧料の使用が可能となる。

容器を保管する時は、上記状態から今度は上及
び下容器体を時計方向へ180°回転させる。これに
より、第２図の状態に戻り、上記容器体上面がキ
ヤツプ状部材３により閉塞される。そして、蓋板
１１を開いて下容器体２内に塗布具を収納した後
蓋板を閉じれば良い。

「実施例」 以下添付図面に基づいて、本考案の一実施例を
説明する。

第１図及び第２図において、１は上容器体、２
は下容器体で、３はキヤツプ状部材である。

上容器体１は、第１底壁４周縁から起立した第
１周壁５内に化粧料充填皿６を嵌着させると共
に、第１底壁下面から嵌合筒部７を垂設する合成
樹脂製のものである。

下容器体２は、上記嵌合筒部７に、第２底壁８
周縁から起立した第２周壁９を外嵌させて内部に
筆状の塗布具１０を横臥状態で収納させると共
に、上記第２底壁一部を蓋板１１に形成して上記
塗布具の出し入れが可能となした合成樹脂製のも
のである。図示例では、第２底壁８の後部を除く
大半部が蓋板１１に形成され、該蓋板後縁端部と
底壁前縁部とが薄肉の一体成形ヒンジ１２で結合
されている。また、蓋板前縁部から第１係合片１
３が起立されると共に、第２周壁９前壁部の下端
内縁部分に、上記第１係合片１３が弾性係合する
係合子１４が付設されている。加えて、第２周壁
９の前壁部外面から第２係合片１５が突出してい
る。

尚、塗布具１０は、その筆軸６の長さが一定の
もの（第１図及び第２図に示したもの）でも良い
し、第３図Ａ，Ｂ及び第４図に示したように可変
のものでも良い。

即ち、第３図Ａ，Ｂは、筆軸１６の長手方向中
間部に長手方向と直角方向に薄肉の第１屈折線１
７を形成すると共に、筆軸１６の後半部に長手方
向に沿つて薄肉の第２屈折線１８を形成して（第
３図Ａ参照）、使用時に筆軸を延ばした状態で筆
軸後半部を第２屈折線１８を中心に折り曲げるこ
とにより、筆軸を長い状態で使用可能とした例で
ある。（第３図Ｂ参照）。

第４図は、筆軸１６を板状部１９と樋状部２０
とに分割形成すると共に、これらをピン２１結合
して折畳み自在とした例である。

キヤツプ状部材３は、上記第１或いは第２周壁
外面に第３周壁２２下部を嵌合させると共に、該
第３周壁２２に左、右両壁下部を上記第１或いは
第２周壁の左、右両壁部へ枢着させた合成樹脂製
のものである。そして、キヤツプ状部材３断面
を、上記枢着部を中心とした上及び下容器体の回
動が可能に、円弧状に形成している。図示例で
は、上容器体１の第１周壁５側からピン２３が突
出されると共にキヤツプ状部材３の第３周壁２２
側に上記ピンが嵌合する軸受孔２４が穿設されて
いる。また、第３周壁下端面の前、後両部には上
記第２係合片１５が選択的に密着嵌合する切欠き
溝２５，２５が穿設されている。さらにまた、キ
ヤツプ状部材３は透明に形成される。

尚、キヤツプ状部材３は、上及び下容器体１，
２が平面視で長方形状に形成された場合はかまぼ
こ形に、また円形状に形成された場合は半球面形
状に形成される。

従つて、本実施例では第２係合片１５を操作し
てキヤツプ状部材３に対して上及び下容器体１，
２を正逆回転させることにより、上容器体上面を
開閉することになる。また、本実施例では、キヤ
ツプ状部材３が透明であるため、上容器体上面の
閉塞状態でも化粧料の色等を透視できる利点があ
る。

「考案の効果」 以上説明したように、本考案によれば、一体的
に結合した上、下両容器体外周面に断面円弧状の
キヤツプ状部材下部を上容器体上面の開閉が自在
に枢着させると共に、化粧時に必要な塗布具を下
容器体内に収納させるようにしたので、形状及び
構造が斬新で興趣があると共に、携帯や保管が容
易となつて取扱いに便利な容器を提供できる効果
が得られる。

又、上下容器体をキヤツプ状部材下端開口部分
に回動可能に枢着して、上容器体には化粧料充填
皿を、又、下容器体には塗布具を各々収納したた
め、塗布具を装備しているにもかかわらず、化粧
料の開口部分の面積を大きく採ることが出来て使
い易く、しかも化粧料、塗布具を極めてコンパク
トに効率よく収納することが出来るものである。

又、塗布具を取り出した後各容器体を回動させ
るでけの簡単な操作で化粧料を使用することが出
来、又、使用後は各容器体を再び回動させるだけ
で係合手段を用いなくてもキヤツプ状部材により
安定的に化粧料上面を被覆しておくことが可能で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図はその−線断面図、第３図Ａ，Ｂ及び第４
図は塗布具の変形例を示す各々の斜視図である。 １……上容器、２……下容器、３……キヤツプ
状部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 第１底壁４周縁から起立した第１周壁５内に化
   粧料充填皿６を嵌着させると共に、第１底壁下面
   から嵌合筒部７を垂設する上容器体１と、上記嵌
   合筒部に、第２底壁８周縁から起立した第２周壁
   ９を嵌合させて内部に塗布具１０を収納させると
   共に、上記第２底壁一部を蓋板１１に形成して上
   記塗布具の出し入れが可能となした下容器体２
   と、上記第１或いは第２周壁外面に第３周壁２２
   下部を嵌合させて下端開口を閉塞させると共に、
   該第３周壁２２の左右両壁下部を上記第１或いは
   第２周壁の左右両壁部へ枢着させたキヤツプ状部
   材３とからなり、上記枢着部を中心とした上及び
   下容器体のキヤツプ状部材３内外への回動反転が
   可能に、上記キヤツプ状部材断面を円弧状に形成
   したことを特徴とする化粧容器。