JPH0437523Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、コンパクト等の化粧容器に関する。

「従来の技術」 この種容器として、円板状容器本体外周面の点
対称位置に、透明な半球面形状のキヤツプ状部材
下部を、同じく点対称位置において回転自在に枢
着させ、キヤツプ状部材に対して容器本体を所定
方向へ180°回転させると、容器本体上面が露出し
て該上面凹部内に収納された化粧料の使用が可能
となり、また該状態から同方向へさらに180°回転
させるか反対側へ180°戻し回転すれば、容器本体
上面がキヤツプ状部材により閉塞されるようにし
たものがある。

「考案が解決しようとする問題点」 上記容器にあつては、コンパクト容器本体後縁
部にコンパクト蓋体後縁部をコンパクト容器本体
上面の開閉が自在に枢着させてなる一般的な容器
と比較して、形状や構造が斬新であり興趣がある
が、容器使用時に必要な塗布具を分離しているこ
とから、携帯や保管時等には塗布具にも留意しな
ければならず、取扱いが不便であつた。

そこで本考案は、興趣があると共に携帯、保管
や使用が容易で取扱いに便利な化粧容器を提供す
ることを目的とする。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するため、本考案は板部４上面
に、化粧料収納凹部５を穿設すると共に、板部の
前後方向に少なくとも一端が開口された収納筒６
を貫通して、該収納筒両端部を回動軸部７，７に
形成する容器本体１と、上記板部外周に周壁１０
下部を嵌合させると共に、該周壁の前、後両壁下
部に穿設した軸受孔１１，１１内に上記回動軸部
７，７を回動自在に嵌合させたキヤツプ状部材２
と、上記収納筒内に、基端部を収納筒開口端部か
ら突出させて回動不能でかつ抜差し自在に嵌合さ
れた筆状の塗布具３とからなり、上記塗布具基端
部を介して容器本体を上記回動軸部を中心にキヤ
ツプ状部材に対して回動させることが可能に、該
キヤツプ状部材断面を円弧状に形成したことを特
徴とする。

「作用」 容器を使用する時は、例えば第２図が示す状態
から塗布具３基端部を反時計方向（矢印方向）へ
180°回すと、塗布具と一体動する容器本体１もキ
ヤツプ状部材２に対して180°回動し、この後キヤ
ツプ状部材を反転すれば、第３図に示すように容
器本体上面が露出する。

この後、塗布具３を収納筒６から引き出せば、
該塗布具による容器本体上面の化粧料の使用が可
能となる。

上記状態から容器を保管等する時は、先ず塗布
具３を収納筒６内に回動不能に嵌合し、この後第
３図において塗布具基端部を反時計方向に180°回
す。

これにより、容器本体１も180°回動して第２図
の状態に戻り、容器本体上面がキヤツプ状部材に
より閉塞される。

「実施例」 以下添付図面に基づいて、本考案の一実施例を
説明する。

第１図乃至第３図において、１は容器本体、２
はキヤツプ状部材で、３は塗布具である。

容器本体１は、板部４上面に、化粧料収納凹部５
を穿設すると共に、板部の前後方向に少なくとも
一端が開口された収納筒６を貫通して、該収納筒
両端部を回動軸部７，７に形成する合成樹脂製の
ものである。図示例では、板部の左側面下部に半
月状の係合突起８が付設されている。また、化粧
料収納凹部５内には金属製の化粧料充填皿９を介
して化粧料が収納されている。

キヤツプ状部材２は、上記板部４外周に周壁１
０下部を嵌合させると共に、該周壁の前、後両壁
下部に穿設した軸受孔１１，１１内に上記回動軸
部７，７を回動自在に嵌合させた合成樹脂製のも
のである。そして、キヤツプ状部材２断面を、後
述する塗布具３基端部を介して容器本体１を上記
回動軸部を中心にキヤツプ状部材に対して回動さ
せることが可能に、円弧状に形成している。図示
例では、周壁１０下端面の左、右両部には上記係
合突起８が選択的に密着嵌合する切欠き溝１２
ａ，１２ｂが穿設されている。この際、右部側の
切欠き溝１２ｂは縦長に形成される。また、キヤ
ツプ状部材２は透明に形成される。

尚、キヤツプ状部材２は、容器本体１が平面視
で長方形状に形成された場合はかまぼこ形に、ま
た円形状に形成された場合は半球面形状に形成さ
れる。

塗布具３は、上記収納筒６内に、基端部を収納
筒開口端部から突出させて回動不能でかつ抜差し
自在に嵌合された筆状のものである。図示例で
は、塗布具の筆軸１３外周が収納筒内に圧入され
るようになつている。また、筆軸１３の基端部外
周にはローレツト加工１４が施されている。

従つて、本実施例ではキヤツプ状部材２が透明
であるため、容器本体上面の閉塞状態でも化粧料
の色等を透視できる利点がある。

「考案の効果」 以上説明したように、本考案によれば、板状容
器本体外周面に断面円弧状のキヤツプ状部材下部
を容器本体上面の開閉が自在に枢着させると共
に、化粧時に必要な塗布具を上記枢着部における
回動軸部を形成する収納筒内に収納させて容器本
体に一体に組み付けたので、形状及び構造が斬新
で興趣があると共に、携帯や保管が容易となつて
取扱いに便利な容器を提供できる効果が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す分解斜視図、
第２図及び第３図は使用状態を示す各々の斜視図
である。 １……容器本体、２……キヤツプ状部材、３…
…塗布具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 板部４上面に、化粧料収納凹部５を穿設すると
   共に、板部の前後方向に少なくとも一端が開口さ
   れた収納筒６を貫通して、該収納筒両端部を回動
   軸部７，７に形成する容器本体１と、上記板部外
   周に周壁１０下部を嵌合させると共に、該周壁の
   前、後両壁下部に穿設した軸受孔１１，１１内に
   上記回動軸部７，７を回動自在に嵌合させたキヤ
   ツプ状部材２と、上記収納筒内に、基端部を収納
   筒開口端部から突出させて回動不能でかつ抜差し
   自在に嵌合された筆状の塗布具３とからなり、上
   記塗布具基端部を介して容器本体を上記回動軸部
   を中心にキヤツプ状部材に対して回動させること
   が可能に、該キヤツプ状部材断面を円弧状に形成
   したことを特徴とする化粧容器。