JPH0451429Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ターミナルを２重係止する２重ロツ
クコネクタに関する。

〔従来の技術〕

従来は、コネクタハウジング内に複数のターミ
ナル挿入孔を並列形成し、コネクタハウジングに
設けられて挿着したターミナルの係止部に係合
し、このターミナルを抜け止め係止するランス
と、ターミナルを横断して装着され、それぞれの
ターミナルと係合するロツク部材とを備えた構造
であり、実公昭59−37978号公報、実開昭61−
161883号公報及び実開昭61−162970号公報により
公知である。しかしながら、いずれの従来の技術
も、挿着されたターミナルは下面の係止段部をラ
ンスによつて係止され、かつ、上面の切欠段部に
係合して横断的に挿入されたロツク部材により２
重に係止される構成であり、ロツク部材はターミ
ナルを挿着中又は分離した状態では他所に保管し
なければならず、紛失又は破損などのトラブルの
原因になるという問題があつた。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来の２重ロツクコネクタにあつては、ターミ
ナルをコネクタハウジングに挿着中または分離し
た状態ではロツク部材の紛失、破損の可能性があ
つた。

本考案の目的は、ターミナルの挿着中または分
離した状態でもロツク部材をコネクタハウジング
に取り付けおくことができる２重ロツクコネクタ
を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

前記の目的を達成するため、本考案に係る２重
ロツクコネクタは、コネクタハウジング内に複数
のターミナル挿入孔を並列形成し、ターミナル挿
入孔に挿着したターミナルを抜け止め係止して、
コネクタハウジングに設けられたランスと、ター
ミナルを横断して装着されたロツク部材とを備え
た２重ロツクコネクタにおいて、ターミナル挿入
孔を横断する挿入孔をコネクタハウジングに設
け、挿入孔に挿入されるロツク部材の上面にそれ
ぞれのターミナルに応じて少なくとも１個の突起
を設け、この突起に係合してターミナルの下面に
突起状のスタビライザとランスの切欠部とを設
け、ロツク部材をコネクタハウジングに仮止挿入
した状態でターミナルが装着できるとともに、本
止挿入によりターミナルが係止されることとし、
ロツク部材の端部にコネクタハウジングの壁に係
止される小突起を設け、かつ、その端部を屈曲自
在にするように構成する。

〔作用〕

本考案によれば、２重ロツクコネクタのターミ
ナル挿入孔を横断してロツク部材を仮止挿入した
後ターミナルを挿着することにより、その下面の
係止部にランスが係合する。ついで、ロツク部材
を本止挿入することにより、ロツク部材の上面に
設けた突起がターミナルの下面に設けたスタビラ
イザを係止するとともに、ロツク部材はランスの
切欠部及びコネクタハウジングに埋没した形とな
り、曲げ荷重がかかつても変形することはない。

そして、本止挿入の際にロツク部材の小突起を
設けた端部は下側に折り曲げられてコネクタハウ
ジングの壁を通過し、その後は小突起がその壁の
内側にかかつて係止される。

〔実施例〕

本考案の一実施例を第１図〜第９図を参照しな
がら説明する。

第１図及び第２図に示されるように、コネクタ
ハウジング１内に複数のターミナル挿入孔８を並
列形成し、コネクタハウジング１又は挿着するタ
ーミナル４のいずれか一方に設けられてこのター
ミナル４を抜け止め係止するランス７と、ターミ
ナル４を横断し装着されてそれぞれのターミナル
４と係合するロツク部材とを備えた２重ロツクコ
ネクタにおいて、ターミナル挿入孔８を横断する
挿入孔９をコネクタハウジング１に設け、挿入孔
９に挿入されるロツク部材２の上面にそれぞれの
ターミナル４に対して少くとも１個、本実施例で
は２個の突起３を設け、この突起３に係合してタ
ーミナル４の下面に突起状の１個のスラビタイザ
５とランス７に切欠部１０とを設け、さらに、第
３図に示されるように、ロツク部材２の端部１１
の上面にコネクタハウジング１の壁６の内側に係
止する少なくとも１個（本実施例では２個）の小
突起１２を設けるとともに、端部１１を屈曲自在
とした構成である。

つぎに、本実施例の作用を説明する。

ロツク部材２を仮止挿入Ａした状態が第４図及
び第７図に示され、突起３は壁６の挿入孔９とラ
ンス７の切欠部１０とに係合しており、この状態
ではロツク部材２がコネクタハウジング１と一緒
になつてハンドリングできるため、ロツク部材２
の紛失や破損の機会が少なく都合が良い。そし
て、ターミナル４を挿着することによつてその下
面の係止部１４はランス７に嵌合し係止される。
ついで、第５図、第６図及び第８図に示されるよ
うに、さらにロツク部材２を押し込んで本止挿入
Ｂすると、突起３は壁６とランス７との間に移動
して第９図に示されるように、ターミナル４のス
タビライザ５と係合し、ターミナル４を係止す
る。その際、端部１１と突起３との間には切り込
みがあつて端部１１は屈曲自在であり、曲面１３
にそって折り曲げてロツク部材２を本止め挿入Ｂ
することによつて挿入孔９を通過後、小突起１２
が壁６の内側にひつかかりロツク部材２を係止す
る。ここで、ターミナル４はランス７で係止され
るとともにロツク部材２によつて２重に係止され
るが、ロツク部材２はランス７の切欠部とコネク
タハウジング１に埋没した形となり、曲げ荷重が
かかつても変形することはない。

ロツク部材２は矩形板の長手方向に直方体から
なる突起３をそれぞれのターミナル４に対して２
個づつ設けた部材であつて、それら突起３の大き
さ、位置は係合する諸部材に合わせて定められ
る。そして、挿入が完了する直前の端部１１には
梯形断面の小突起１２が本実施例では２個設けて
あり、ターミナル４の数に合わせて並列複数の突
起を複数段に一体型して形成しても良い。

〔考案の効果〕

本考案によれば、２重ロツクコネクタのロツク
部材がターミナルを横断して挿入孔に挿入され
て、仮止挿入され、ロツク部材をコネクタハウジ
ングに取り付けたまま扱うことができる。ターミ
ナル挿入後にロツク部材を本止挿入すると、ター
ミナルはコネクタハウジングにランスとロツク部
材とによつて２重係止される。したがつて、ター
ミナルをコネクタハウジングに挿着する過程でロ
ツク部材の紛失や破損の可能性が少くなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２
図は第１図の部分断面図、第３図は本考案のロツ
ク部材の斜視図、第４図〜第６図は本考案の作用
を説明する斜視図、第７図〜第９図は本考案の作
用を説明する部分断面図である。 １……コネクタハウジング、２……ロツク部
材、３……突起、４……ターミナル、５……スタ
ビライザ、７……ランス、８……ターミナル挿入
孔、９……挿入孔、１０……切欠部、１１……端
部、１２……小突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コネクタハウジング内に複数のターミナル挿入
   孔を並列形成し、該ターミナル挿入孔に挿着した
   ターミナルを抜け止め係止して、前記コネクタハ
   ウジングに設けられたランスと、前記ターミナル
   を横断して装着されたロツク部材とを備えた２重
   ロツクコネクタにおいて、前記ターミナル挿入孔
   を横断する挿入孔を前記コネクタハウジングに設
   け、前記挿入孔に挿入される前記ロツク部材の上
   面にそれぞれのターミナルに応じて少なくとも１
   個の突起を形成し、該突起に係合して、前記ター
   ミナルの下面に突起状のスタビライザと前記ラン
   スに切欠部とを設け、ロツク部材を前記ランスの
   切欠部に挿通して仮止挿入した後にターミナルを
   挿着し、ついで前記ロツク部材の本止挿入により
   前記ターミナルの前記スタビライサと前記ロツク
   部材の突起とを係合させて前記ターミナルを抜け
   止め係止することを特徴とする２重ロツクコネク
   タ。