JPH04506442A - 表面波反射器フィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 表面波反射器フィルタ この発明は、音響表面波により働き入力変換器、出力変換器及び反射器パターン を備える反射器フィルタに関する。必要なフィルタ特性を実現するために、信号 は入力変換器から出力変換器へ音響経路上を反射器パターンを経て伝わる。入力 変換器と出力変換器との間の直接の信号伝達は望ましくないクロストークであり 、できるだけ完全に防止すべきである。この問題の公知の解決策は、入力端から 出力端へのこの直接の音響信号伝達が防止されるように、入力変換器及び出力変 換器をフィルタの基板上に配置することである。共振器フィルタの場合には実情 はそれと正反対である。

アメリカ合衆国特許第４４８４１６０号及び同第４５２０３３０号明細書から、 ＲＡＣ（反射アレー圧縮器）フィルタと呼ばれる反射器表面波フィルタが知られ ている。−従来例は一つの入力変換器と一つの出力変換器と二つの反射器パター ンとを有し、これらの反射器パターンは、一方の反射器へ入射する音波が約９０ °方向転換されて他方の反射器へ到達し、他方の反射器から再び９０°方向転換 されて出力変換器へ供給されるように傾けられた反射器格子を有する。この種の フィルタは時間の窓として用いるための広帯域フィルタとして適している。＃記 反射器の格子パターンは所望の伝達関数に応じて重みづけし及び／又は分散させ ることができる。格子の重みづけとして特に格子移動重みづけ、格子省略重みづ け及び格子回転を行うことができる。この種の公知の反射器フィルタは二つの音 響軌道を有し、入力変換器と出力変換器が両軌道のうちの各一つの軌道上に置か れている。この種のフィルタは折り畳まれた音響経路のゆえに基板の比較的短い 長さを必要とするにすぎず、このことはかなりの節約をもたらす、しかしながら 公知のようなＲＡＣフィルタは、反射の角度精度が温度に依存し、しかも石英か ら成る基板の場合にもそうであるという成る種の欠点を有する。

「アイトリプルイー　トランザクションズ　ウルトラソニックス」第３５＠（１ ９８８年）第６１ページ以下には、マルチストリップカブラな備える複数軌道形 反射器フィルタに対する別の従来例が記載されている。マルチストリップカブラ は高い電気音響結合係数を備える基板を必要とする。しかしながらこの種の基板 は波伝搬の特性において比較的強く温度に依存する。マルチストリップカブラは 損失を伴いかつこの種のフィルタの特性の算定も困難であるということが更に加 わる。

この発明の課題は、選択性についての所定の要求に関連して必要な基板本体の大 きさをできるだけ小さくして、反射を含む特性の最適な温度依存性を有し、場合 によっては信号エネルギーの最小の損失をも有する（低損失）ような、音響表面 波により働く反射器フィルタを提供することにある。その際フィルタはできるだ け小さい音響クロストークしか示さないようにしようとするものである。

この課題は、請求項１に記載の特徴を有し音響表面波により働く反射器フィルタ により解決される。この種のフィルタの別の有利な実施態様は従属請求項に記載 されている。

この発明で表面波とは固体（基板）の表面上又は近傍を走る音響波を意味し、表 面波は一層正確に言えばレイリー波、プレーシュタイン波、５ＳＢＷ波（表面を 進むバルク波）などと呼ばれ、これらの波のそれぞれの発生は表面波パターンの 配置に関する基板の結晶方向の方向づけの問題である。

この発明は、フィルタを直列配置ですなわちフィルタ中で１８０”逆反射させて 構成し、入力変換器と出力変換器の間の直接の音響信号伝達によりその際不可避 的に発生するクロストークを特別の方法で除去するという着想に基づいている。

このクロストークを結果として除去する解決策は、クロストークを補償するため の手段において発見された。この発明に基づくフィルタは直接の音響的クロスト ークの発生を考慮せずに着想された直列形反射器フィルタから成り、このフィル タに補償装置が付設さｔている。この補償装置は直列形フィルタと共に同一基板 上に配置することができるので、それにより原理的に２軌道構造が生じる。しか しこの補償装置は別個の基板上に配置することもできる。なぜならば本来の直列 形フィルタと補償装置との間にはこの発明に課せられた課題の解決のために電気 的協働を必要とするにすぎないからである。この発明に基づくフィルタに対して 必要な設計を行うことはＲＡＣフィルタの場合より容易である。

第１図はこの発明の一実施例を示し、これについてこの発明の詳細な説明する。

第１図にはフィルタの基板の外側輪郭が符号Ｓにより示されている。基板の表面 上には符号２により示された交差指形変換器が入力変換器として配置されている 。符号４により相応の出力変換器が示されている。入力変換器２及び出力変換器 ４は音波の一致する主伝搬方向Ｅ／Ａを有し、この方向が直列軸線を決定する。

主伝搬方向Ｅ／Ａの軸線上には符号６を付けられた反射器パターンが設けられ、 一方では入力変換器２と反射器６との間のまた他方では反射器６と出力変換器４ との間の音波の往復経路が符号７で示され、その際後者の場合に波は変換器２を 通り抜けて変換器４へ達する０部分２．４．６を含むフィルタ装置により、入力 信号を反射器パターン６を通して出力変換器４へ伝達でき、その際従属する出力 信号は反射器パターンのフィルタ特性に相応する。

以上に説明した装置は、かなりの量の直接の信号伝達がしかも音響経路上ですな わち音波を介して入力変換器２と出力変換器４の間で生じるという欠点を有する 。しかしクロストークと呼ばれるこの成分は出力変換器４の出力信号中に発生す ることは許されない、このことを達成するためにこの発明によれば、図面に示す ように別の入力変換器１２及び別の出力変換器１４がしかも第１図の実施例の場 合には同様に基板Ｓ上に設けられる。補助的にしかし必ずしも必要でないが基板 Ｓの表面上に音響吸収体として働く表面波１ＩＩ８が設けられている。変換器１ ２からこの吸収体８へ入射する音波は、そこからほとんど音響信号が出力変換器 １４へ達するおそれがないように吸収体で減衰される。このことは出力変換器１ ４が、前記のようにそれ自体望ましくない直接の音響伝達により入力変換器１２ から出力変換器１４へ到達する出力信号だけを供給するということを意味する。

この発明によれば、一方では入力変換器２と１２また他方では出力変換器４と１ ４がそれぞれ同一に構成された変換器である。それによりそれ自体望ましくない この直接の音響クロストークが、出力変換器４及び出力変換器１４で同じ振幅の クロストーク信号となることが保証される。更にこの発明によれば、一方の変換 器装置の変換器２と４の間のまた他方の変換器装置の変換器１２と１４の間の直 接のクロストークが、両度換器装置の出力端子で逆位相のクロストーク信号をも たらすようにする手段が講じられる。従ってこれらの両川力変換器４．１４の出 力端子が電気的に並列接続されると、この発明に基づき直接の音響クロストーク に帰因する信号成分が合成出力信号中で補償されて、出力変換器４が反射器パタ ーン６を介して伝達される信号だけを出力端子に供給する。

第１図は二つの変換器２．１２を示し、これらの変換器はパターンについてばか りでなくその配置についても相互に同一である。変換器４．１４が同様にパター ンについては同一であるが、しかしく第１図に示された電気的接続の場合には） 相互に逆位相に接続されている。

第２図に示された部分図は変換器１４′に対する位相の音響的反転を逆位相の第 １の指状電極により示す。変換器１２から変換器１４′へ伝わる音波は、変換器 １４′中に変換器２と４の間の伝達に対して逆位相である出力信号を発生させる 。

相応の位相ずれは更に第３図に示すように、一方では変換器２と４の間の間隔を また他方では変換罷工２と１４の間の間隔をλ／２の奇数倍だけ異なる大きさに し、しかも変換器４．１４をそのほかは第１図に示すように同一に構成し配置す るときに達成することができる。半波長の奇数倍だけ長いこの経路は同様に、変 換器１４に逆位相の信号をもたらし従って同様に音響クロストークのこの発明に 基づ（補償をもたらす。

１４４図は、パターン２．４．６を備え装置の基板Ｓ゛から分離された基板Ｓ″ 上に変換器１２．１４の装置が設けられているような、この発明に基づくフィル タの原理図を示す０位相関係及び電気的接続は第４図に示す実施例に対しても、 逆位相の重畳によりクロストークを抹消するというこの発明に基づく結果を実現 するために、前記のように維持すべきである。

第５図は、ここでもパターン２．４．６．１２．１４及び補助的に別の反射器パ ターン１６を備える装置による原理を示す、クロストークのこの発明に基づき行 われる補償は、ここでも一方ではパターン２．４と他方ではパターン１２．１４ との間で行われる。第５図に示す実施例の長所は、入力変換器２から両側へ向か って送出された音波が反射器パターン６．１６を介して出力変換器４へ到達する ゆえに、反射器を備える軌道中の損失が最小になることである。しかし第５図に 示すフィルタは補助の反射器パターン１６の長さに応じて比較的大きい長さを必 要とする。更に変換器を共振を避けるために調節しなければならない。

第６図はこの発明の別の変形例を示す。第６図に示す実施例は、吸収体８の代わ りに別の反射器パターン２６が設けられている点で第１図と異なっている０反射 器パターン６．２６は例えば必ずしも同一のパターンとする必要はない、パター ンが異なって選ばれると、それにより例えば分離した周波数域を実現することも できる。第６図に示すこの実施例の場合には、この発明に基づき一方では変換器 ２．４と他方では変換器１２．１４とが前記規定に応じて同一のパターン及び相 応の配置又は相応の相互接続を有しなければならないので、第６図に示す実施例 によっても入力変換器と出力変換器との間の直接のクロストークの目的とする補 償を達成できる。しかし反射器２６での反射により出力変換器１４に生じるフィ ルタ信号が変換器４のフィルタ信号と共に抹消されないことに注意すべきである 。なぜならば一方では変換器２．４と他方では変換器１２．１４又は１２．１４ ′の位相関係がこの発明に基づき選ばれているからである０例えば一方では変換 器２と反射器パターン６との間の間隔が、また他方ではパターン１２と２６との 間の間隔が同相の受信信号を発生させるように選ばれる。

特に損失の少ないフィルタを実現するために変換器は一方向に働（変換器として 構成することができ、この変換器は音響表面波をそれぞれ従属する反射器の方向 へだけ放射する。このために従来技術から知られた一方向性変換器を用いること ができる。

前提として変換器２．１２は入力変換器であると仮定した。しかし入力変換器と 出力変換器の機能は交換することもできる０重要なのは直接の音響信号伝達によ る相互に逆位相に生じる（同じ大きさの）従って相互に相殺される信号である。

要約 入力変換器（２）と出力変換器（４）の間の直接の音響クロストークの発生を防 止する手段を備える直列構造の表面波反射器フィルタ、第１の直列軌道に対して 入力変換器（１２）及び出力変換器（１４）を備える第２の変換器装置が設けら れ、その際両変換器装置が入力変換器（２，１２）及び出力変換器（４，１４） に関して同一のパターンであり、しかしながら両変換器装置の出力端子には直接 の音響クロストークの同じ大きさの信号が逆位相で生じる。

国際調査報告 国際調査報告

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. １．基板と入力変換器と出力変換器と少なくとも一つの反射器と、この反射器に より生じる入力変換器と出力変換器との間の経路上での表面波の１８０°の方向 転換とを備える表面波フィルタにおいて、１８０°の方向転換が（それぞれ）一 つの同一の反射器（６、１６）によりもたらされ、相互に分離した二つの主伝搬 軌道（Ｅ／Ａ）が相互に分離した二つの表面波に対して設けられ、各主伝搬軌道 に対して入力変換器と出力変換器を備えるこの種のそれぞれの変換器装置（２／ ４；１２／１４）が設けられ、その際一方では入力変換器（２／１２）と他方で は出力変換器（４／１４）とが相互に同じパターンを有し、それぞれ両変換器装 置（２／４；１２／１４）中で直接の音響経路上を入力変換器と出力変換器との 間で伝達される信号が、出力変換器の相互接続された出力端子に少なくともほぼ 逆位相に生じるように、一方では入力変換器の端子がまた他方では出力変換器の 端子が相互に接続されていることを特徴とする表面波フィルタ。
2. ２．位相差が両変換器装置の両出力変換器（４／１４）の端子の逆の極性付与に より達成されることを特徴とする請求項１記載の表面波フィルタ。
3. ３．位相差が両変換器装置の両入力変換器（２／１２｝の端子の逆の極性付与に より達成されることを特徴とする請求項１記載の表面波フィルタ。
4. ４．位相差が変換器装置（２／４；１２／１４）内部の入力変換器と出力変換器 の相互に逆位相の相互対置により達成されることを特徴とする請求項１記載の表 面波フィルタ。
5. ５．逆位相の出力信号が変換器装置（２／４；１２／１４）の入力変換器から出 力変換器への半波長の奇数倍だけ異なる間隔により達成されることを特徴とする 請求項１ないし４の一つに記載の表面波フィルタ。
6. ６．第１の反射器（６）を備える軌道が変換器装置（２／４）の他側に直列配置 された別の反射器（１６）を有することを特徴とする請求項１ないし５の一つに 記載の表面波フィルタ。
7. ７．第２の主伝搬軌道中に同様に反射器パターン（２６）が設けられることを特 徴とする請求項１ないし６の一つに記載の表面波フィルタ。
8. ８．両主伝搬軌道が相互に分離した二つの基板上に設けられることを特徴とする 請求項１ないし７の一つに記載の表面波フィルタ。