JP2001094394A - 弾性表面波反射器 - Google Patents

弾性表面波反射器

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JP2001094394A
JP2001094394A JP26565199A JP26565199A JP2001094394A JP 2001094394 A JP2001094394 A JP 2001094394A JP 26565199 A JP26565199 A JP 26565199A JP 26565199 A JP26565199 A JP 26565199A JP 2001094394 A JP2001094394 A JP 2001094394A
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Jun Tsutsumi
潤 堤
Takashi Matsuda
隆志 松田
Osamu Igata
理 伊形
Yoshio Sato
良夫 佐藤
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    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/46Filters
    • H03H9/64Filters using surface acoustic waves
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
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    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
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    • H03H9/02637Details concerning reflective or coupling arrays
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、弾性表面波反射器に関し、反射
器の周波数特性のうち第1サイドローブを抑圧すること
のできる構成を提供する。 【解決手段】 圧電基板と、圧電基板上に第1の周期で
配列された複数個の摂動部材とからなり、前記摂動部材
の配列の中に、摂動部材のない自由表面領域が、複数個
形成されたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性表面波反射器
に関し、特に弾性表面波フィルタに利用される弾性表面
波反射器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、携帯電話に代表される移動通
信端末に用いられるフィルタとして、弾性表面波フィル
タが広く利用されている。また、移動通信システムの進
化に伴い、弾性表面波フィルタに要求される特性もより
厳しくなっている。近年導入が進んでいる新しい移動通
信方式CDMA(Code Division Multiple Access )方
式では、そのIF(Intermediate Frequency; 中間周波
数)フィルタの特性として、従来のTDMA(Time Div
ision Multiple Access )方式に比べて、より広帯域、
より高角形およびより優れた位相直線性という極めて厳
しい特性が要求されている。そして、この厳しい特性を
満足でき、しかも小型のフィルタを作製するために、周
期的に配列された摂動部材(たとえばグレーティング構
造の金属電極指)により構成される弾性表面波反射器を
用いた弾性表面波フィルタが提案されている(US Paten
t 5,379,010 参照)。
【0003】このような弾性表面波フィルタは、いわゆ
る入出力用のインターディジタルトランスデューサ(以
下、IDTと呼ぶ)と弾性表面波反射器(以下、単に反
射器とも呼ぶ)とが組み合わせられて構成されるが、弾
性表面波フィルタの周波数特性は、IDTと反射器のそ
れぞれの周波数特性を重ね合わせたものとなる。所望の
フィルタ特性を得るために、反射器の周波数特性を制御
する必要があるが、従来は、摂動部材を間引き重みづけ
したり、また、摂動部材が金属ストリップである場合
は、その金属ストリップの幅を逐次変化させる重みづけ
(US Patent 5,270,606 参照)がされてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単に間
引き重みづけするだけでは摂動部材の有無による2値し
かないので重みづけには限界があり、また、金属スリト
ップの幅を逐次変化させる重みづけでは、ストリップの
幅の作製誤差により所望の周波数特性からずれが発生し
歩留まりが悪くなるという問題が生じていた。すなわ
ち、従来のような反射器の重みづけでは、所望のフィル
タ特性を得るのは困難であった。
【0005】そこで、この発明はこのような事情を考慮
してなされたものであり、弾性表面波反射器に要求され
る周波数特性のうち、第1サイドローブのみを抑圧する
ことのできる構成を備えた弾性表面波反射器を提供する
ことを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、圧電基板
と、圧電基板上に第1の周期で配列された複数個の摂動
部材とからなり、前記摂動部材の配列の中に、摂動部材
のない自由表面領域が、複数個形成されたことを特徴と
する弾性表面波反射器を提供するものである。これによ
れば、反射器の周波数特性の第1サイドローブをより効
果的に抑圧することができる。摂動部材のない自由表面
領域は、隣接した複数周期分の摂動部材の配列の幅に相
当する幅を有すればよい。
【0007】ここで摂動部材とは、圧電基板上を伝搬さ
れてきた弾性表面波に対して何らかの外乱を与えるもの
であり、たとえば、金属ストリップ等で形成される。ま
た、この発明において、前記自由表面領域が偶数個であ
り、前記摂動部材の存在する領域が自由表面領域によっ
て弾性表面波の進行方向に奇数組に分離されている場
合、中央の組の摂動部材の存在する領域を構成する摂動
部材の数が、他の組の摂動部材の存在する領域よりも多
くなるようにしてもよい。さらに、前記奇数組に分離さ
れた摂動部材の存在する領域のうち中央を除く摂動部材
の存在する各領域を構成する摂動部材の数が、中央の組
に対して、左右対称になっているように形成してもよ
い。
【0008】また、この発明は、前記自由表面領域が2
個であり、前記摂動部材の存在する領域が、自由表面領
域によって弾性表面波の進行方向に3組に分離されてい
る場合、中央の組の摂動部材の存在する領域を構成する
摂動部材の数が、他の組の摂動部材の存在する領域より
も多いことを特徴とする弾性表面波反射器を提供するも
のである。
【0009】さらに、前記3組に分離された摂動部材の
存在する領域のうち、中央の組を除く両端の2組の摂動
部材の存在する領域を構成する摂動部材の数を等しくし
てもよい。この発明の弾性表面波反射器は、反射器の周
波数特性の第1サイドローブを効果的に抑圧する点で、
前記2個の自由表面領域の中心が、弾性表面波反射器に
含まれる摂動部材全体の存在する領域に対して摂動部材
の左端からそれぞれ8〜24%の位置及び77〜93%
の位置にあることが好ましい。
【0010】また、この発明は、前記自由表面領域を伝
搬する弾性表面波の速度が、前記摂動部材の存在する領
域を伝搬する弾性表面波の速度に近づくように、自由表
面領域に摂動部材を配置したことを特徴とする弾性表面
波反射器を提供するものである。。さらに、この発明
は、前記自由表面領域に、前記第1の周期とは異なる第
2の周期で配列された複数個の摂動部材が形成されたこ
とを特徴とする弾性表面波反射器を提供するものであ
る。
【0011】ここで、前記第2の周期は第1の周期より
も小さくすることが好ましい。これによれば、バルク波
放射による特性劣化を伴わずに、自由表面領域と摂動部
材の存在する領域の速度差を小さくすることができる。
また、製造の容易さの点で前記摂動部材の存在する領域
の摂動部材と、前記自由表面領域に形成された摂動部材
とが、すべて同じ材料で形成することが好ましい。ま
た、前記摂動部材は、電気的に短絡された金属ストリッ
プあるいは電気的に開放された金属ストリップのいずれ
かで形成してもよい。
【0012】ここで、金属ストリップは、薄膜状に形成
された金属膜を、一定間隔をあけて配列したものであ
る。摂動部材は、Al,Cu,Au,Ti,Mgなどの
金属、これらの金属を複数個組み合わせた合金、これら
の金属の多層膜で形成することができる。さらに、前記
摂動部材は、圧電基板上に周期的に配列された溝によっ
て構成してもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態に基
づいてこの発明を詳述する。なお、これによってこの発
明が限定されるものではない。
【0014】図24に、入力IDT,出力IDT,結合
器及び反射器とからなる弾性表面波フィルタの一実施例
の構成図を示す。このような反射器を利用した弾性表面
波フィルタでは、入出力IDT(InterDigital Transdu
cer)と反射器の周波数特性が合成されて、弾性表面波
フィルタとしての周波数特性が得られる。ここで、得ら
れる弾性表面波フィルタの周波数特性は、反射器におけ
る反射帯域のメインローブの幅と、IDTにおける通過
帯域のメインローブの幅との大小関係によって変化す
る。そこで、まずこの特性の変化について説明する。
【0015】図25に、反射器のメインローブの幅10
1がIDTのメインローブの幅103より大きいときの
周波数特性のグラフを示す。図25(a)は反射器の周
波数特性100と入出力IDTの周波数特性102を別
々に示したものであり、図25(b)は、反射器と入出
力IDTの周波数特性を合成した弾性表面波フィルタの
周波数特性104のグラフである。合成された弾性表面
波フィルタの周波数特性の通過帯域は、ほとんどIDT
のメインローブ103の特性によって規定され、反射器
の特性はほとんど寄与せず、IDTのみの場合に比べて
角形性の改善は見られない。
【0016】一方、図26に反射器のメインローブの幅
101の方がIDTのメインローブの幅よりも小さいと
きの周波数特性のグラフを示す。図26(a)は、反射
器の周波数特性と入出力IDTの周波数特性102を別
々に示したものであり、図26(b)は、反射器と入出
力IDTの周波数特性を合成した弾性表面波フィルタの
周波数特性104のグラフである。
【0017】この場合、図26(b)によれば、合成さ
れたフィルタの周波数特性104のうち、最も減衰量の
少ないメインローブ106の部分の幅が狭くなっている
ので、通過帯域近傍の角形性がIDTのみの周波数特性
102に比べて、大幅に改善されていることがわかる。
従って、反射器を用いた弾性表面波フィルタにおいて、
角形性の改善を追求するためには、図26のように反射
器のメインローブをIDTのメインローブよりも狭くす
る必要がある。
【0018】ただし、角形性が改善された図26(b)
においては、メインローブ106の側近にサイドローブ
107が発生している。このサイドローブ107は、図
26(a)の反射器の第一サイドローブ105に起因す
るものと考えることができる。したがって、この反射器
の第1サイドローブ105が抑圧されれば、弾性表面波
フィルタの第1サイドローブ107を抑圧することがで
き、弾性表面波フィルタの周波数特性の角形性をさらに
改善することができる。
【0019】図27(a)に、この発明における第一サ
イドローブが抑圧された反射器の周波数特性のグラフの
一実施例を示す。この反射器とIDTとを合成した弾性
表面波フィルタの周波数特性を図27(b)に示す。メ
インローブ106側近のサイドローブ107が抑圧され
ているのが確認できる。この結果、反射器の第一サイド
ローブ108のみが抑圧されていれば、メインローブ1
06側近のサイドローブ107も少なく角形性が良好な
特性が達成されることがわかる。
【0020】この発明は、以下に示すような反射器の具
体的な構成によって反射器の周波数特性の第一サイドロ
ーブを抑圧し、この反射器を利用した弾性表面波フィル
タについて良好な周波数特性を得ようとするものであ
る。反射器の第一サイドローブを抑圧する反射器の構成
について、いくつかの実施例を説明するが、反射器を構
成する摂動部材全体の紙面に左右方向の幅は、特にこと
わらない限り、摂動部材100本分とする。
【0021】〔第1実施例〕図1に、この発明の反射器
の第1実施例の概略構成図を示す。図1(a),(b)
において、反射器は、圧電基板1上に、摂動部材2を所
定の位置に配置して構成される。圧電基板1はSTカッ
ト水晶等が用いられる。摂動部材2はアルミニウム等の
金属材料の薄膜で形成され、図示しない入力IDTによ
って励振された弾性表面波(以下、SAWと呼ぶ)の波
長に対応した一定の周期λで、複数個の摂動部材2が配
列される。この発明において、一定周期で配列された複
数個の摂動部材2のうち摂動部材2の存在しない領域
(以下、自由表面領域とも呼ぶ)が複数個存在し、さら
に摂動部材2の存在しない領域は、いずれも隣接する少
なくとも2つの摂動部材2が除去されていることを特徴
とする。
【0022】図1(a)においては、摂動部材2の存在
する領域は、2つの摂動部材の存在しない領域21,2
2によって3つの領域11,12,13に分離されてい
る。また、図1(a)の実施例では、摂動部材の存在し
ない領域21は、摂動部材2が配置されていたとしたら
2つの分の幅に相当する間隔であり、同様に領域22
は、4つ分の幅に相当する間隔である。
【0023】図1(b)においては、摂動部材2の存在
する領域は、3つの摂動部材の存在しない領域21,2
2,23によって、4つの領域10,11,12,13
に分離されている。また、図1(b)の実施例では、摂
動部材の存在しない領域21,23は摂動部材2つ分の
幅であり、領域22は摂動部材3つ分の幅である。
【0024】さらに、図1(a)のように、摂動部材の
存在しない領域21,22が2つの場合は、摂動部材の
存在する領域のうち中央部分の領域12の摂動部材の数
を、他の端部に位置する領域11,13の摂動部材の数
よりも多くしてもよい。図2は、この場合の反射器の構
成図の一実施例を示している。ここでは、摂動部材の存
在しない領域24,25の幅をどちらも摂動部材2つ分
としているが異ならせてもよく、またその幅は摂動部材
3つ分以上であってもよい。
【0025】また、図1では摂動部材2の存在する領域
のうち、左端に位置する領域11又は領域10と、右端
に位置する領域13の摂動部材2の数が異なる例を示し
ているが、同数でもよい。図3に、両端の摂動部材が存
在する領域14,15の摂動部材の数が等しい反射器の
構成図の一実施例を示す。ここでも、摂動部材の存在し
ない領域24,25の幅をどちらも摂動部材2つ分とし
ているが、異ならせてもよい。
【0026】また、図1から図3に示した反射器は、い
ずれも、各摂動部材2はそれぞれ分離すなわち電気的に
開放されていたが、摂動部材2が金属材料の薄膜で形成
される場合には、1つの領域を形成する摂動部材をすべ
て同じ金属薄膜で電気的に短絡させてもよい。図4に、
上記のように摂動部材を電気的に短絡させた反射器の構
成図の一実施例を示す。図4において、符号3は、金属
薄膜で形成された摂動部材であり、符号4は、摂動部材
3を短絡するための金属薄膜である。
【0027】次に、このような構成を持つこの発明の反
射器が、その周波数特性において第1サイドローブが抑
圧されることを説明する。図5に、摂動部材を間引かな
いときと、一定の領域の摂動部材を間引いたときの反射
器の周波数特性のグラフを示す。符号120のグラフ
は、摂動部材を間引かないときであり、符号121及び
122のグラフは、それぞれ摂動部材を6本及び12本
間引いたときのグラフである。ここで反射器は、圧電基
板1にSTカット水晶を用い、摂動部材を間引かないも
のは、圧電基板上に100本のアルミニウムの薄膜から
なる摂動部材(以下、アルミストリップとも呼ぶ)を形
成したものを用いた。
【0028】アルミストリップは、膜厚0.2μm、周
期λ=7.5μm、配列方向(紙面に左右方向)の幅a
=3.75μm、配列の間隔b=3.75μmとする。
ここでλ=a+bである(図1参照)。摂動部材を間引
いたものとしては、間引きの本数の合計が4,6,1
0,12本のものを考え、間引く位置すなわち摂動部材
の存在しない領域としては、図3に示すように、左右対
称の2つの領域24,25に設定した。
【0029】この反射器において、間引く摂動部材のそ
れぞれの位置は、図6に示すような位置とした時に、周
波数特性の第1サイドローブが最も抑圧されることを確
認した。図6は、この発明において、第1サイドローブ
が最も抑圧された場合の摂動部材の間引き位置を示した
ものである。ここで、図3の最も左端に位置する摂動部
材の番号を1とし、最も右端に位置する摂動部材の番号
を100として、位置を示している。たとえば、摂動部
材の間引き本数の合計を4本としたとき、左端から数え
て14番目と15番目の位置(領域24)の摂動部材を
間引き、86番目と87番目の位置(領域25)の摂動
部材を間引いた場合に、反射器の周波数特性の第1サイ
ドローブが最も抑圧されたことを示す。
【0030】図6では、隣接する2つの摂動部材(1
4,15)を一組として間引いた領域が図3における領
域24に対応し、同様に隣接する2つの摂動部材(8
6,87)を一組として間引いた領域が図3における領
域25に対応し、摂動部材の存在しない領域が2つある
場合を示している。
【0031】なお、図6に示したような位置の摂動部材
を間引いた場合に第1サイドローブが最も抑圧される
が、他の番号の位置を間引いたとき(たとえば、4本間
引くときにおいて、位置番号10,11,90,91の
摂動部材を間引いたとき)でも、全く間引かないときに
比べれば第1サイドローブは抑圧されることが確認でき
た。
【0032】図5の周波数特性の第1サイドローブ11
0,111において、間引きをしない場合(符号120
のグラフ)の減衰量が最も小さく、間引き本数の合計が
多い場合(符号120,122のグラフ)ほど、減衰量
が大きくなっていること、すなわち、第1サイドローブ
が抑圧されていることがわかる。
【0033】上記のことにより、一定周期で配列された
摂動部材のうち、隣接する2つの摂動部材を一組とし、
その組の領域を2つ除去した場合には、摂動部材を間引
かないときに比べて、反射器の周波数特性の第1サイド
ローブ(110,111)が抑圧されることがわかる。
また、図5より、一般的に、間引く本数の合計が多いほ
ど第1サイドローブは抑圧されることがわかる。
【0034】なお、間引く本数が8本の場合は、図6と
は異なり、摂動部材の間引き位置が12,13,14,
16,85,87,88,89のときが最も第1サイド
ローブが抑圧された。すなわち、摂動部材が存在しない
2つの領域(位置12,13,14)と(位置87,8
8,89)と、さらに、2つの摂動部材(位置16,8
5)を間引くことにより、第1サイドローブを最小にす
ることができた。
【0035】次に、摂動部材の間引き位置を変化させた
場合について説明する。図7に、間引き本数の合計が1
2本の場合において、摂動部材の間引き位置の中心位置
(横軸)と反射器の第1サイドローブの抑圧度(縦軸)
との関係グラフを示す。ここで、摂動部材の間引き位置
の中心位置は、摂動部材が存在しない領域の中心の位置
であって、摂動部材の左端から数えた本数で示されてい
る。たとえば、図6において、間引き本数の合計が
“4”の場合の中心位置は14.5であり、“6”の場
合の中心位置は15であり、“12”の場合の中心位置
は14.5である。また、縦軸の抑圧度とは、反射器の
周波数特性のメインローブに対する第1サイドローブの
減衰量〔dB〕を表わしたものである。
【0036】図6によれば、第1サイドローブが最も抑
圧される場合の摂動部材の間引き位置の中心位置は、摂
動部材の間引き位置にかかわらず、ほぼ左端から14本
目付近である。図7においても中心位置が14〜15付
近の第1サイドローブの抑圧度が最も大きく、間引き位
置の中心位置が左端に近づくにつれて、第1サイドロー
ブの抑圧度が小さくなり、中心位置が15本目より右側
にずらせばずらすほど第1サイドローブの抑圧度が小さ
くなっていることがわかる。
【0037】一般に、メインローブの減衰量に比べて、
第1サイドローブの減衰量が大きいほど角形性が良く、
図7の縦軸の第1サイドローブの抑圧度が大きいほど角
形性が良いと言える。たとえば、図7の第1サイドロー
ブの抑圧度が最適値(最大値)から3dBだけ劣化する
範囲が反射器の要求仕様を満たす範囲であると考える
と、図7より、摂動部材の間引き位置の中心位置は、左
端から8〜24本目程度にあればよいことがわかる。
【0038】この発明の実施例では、反射器を構成する
摂動部材の幅の合計は100本分あるので、図6のよう
に、摂動部材が存在しない領域を2つ設ける場合には、
摂動部材が存在しない領域の中心位置は、摂動部材の左
端から約8〜24%の位置、及び約77〜93%の位置
となるようにすれば、反射器の要求仕様を満たすことが
できる。なお、第1サイドローブを最も抑圧するため
に、好ましくは、隣接する摂動部材を間引く本数が図6
のいずれの場合も、摂動部材が存在しない領域の中心位
置を摂動部材の左端から約13〜15%の位置、及び約
86〜88%の位置とすればよい。
【0039】〔第2実施例〕次に、摂動部材の存在する
領域の摂動部材の数を異ならせた場合の実施例について
説明する。図6に摂動部材の間引き本数の合計が4,
6,10,12の場合の間引き位置を示したが、どの場
合も基板上に残された摂動部材の存在する領域は3組に
分かれている(図3参照)。図8に、図6に対応する各
組の摂動部材の数を示す。たとえば図8において、間引
き本数の合計が12本のとき、左端の組の摂動部材の数
は11本(左端から数えて番号1〜12までの摂動部
材),中央の組の摂動部材の数は66本(番号18〜8
3までの摂動部材),右端の組の摂動部材の数は11本
(番号90〜100までの摂動部材)であることを示し
ている。
【0040】この図8によれば、いずれの間引き本数の
場合も、中央の組の摂動部材の数が最も多くなっている
のがわかる。すなわち、図3のように、摂動部材の存在
する領域が3組の場合は、中央の組に含まれる摂動部材
の数を、他の2組、すなわち両端の2組の領域に含まれ
る摂動部材の数よりも多くすれば、第一サイドローブが
抑圧された反射器が得られる。
【0041】図9に、この第2実施例において、摂動部
材が存在する領域の中央の組の摂動部材の数を異ならせ
た場合を比較した周波数特性のグラフを示す。符号12
2のグラフは、中央の組の摂動部材の数が66本である
のに対し、符号123のグラフは中央の組の摂動部材の
数が28本としている。符号122のグラフは、図5に
示した間引き本数の合計が12本の場合と同じグラフで
あり、これは、中央の組を構成する摂動部材の数(=6
6)が、両端の組を構成する摂動部材の数(=11)よ
りも多い場合に相当する。一方、符号123のグラフ
は、同じく間引き本数の合計が12本であるが、中央の
組を構成する摂動部材の数を28本とし、両端の組を構
成する摂動部材の数をどちらも30本とした場合のグラ
フである。すなわち、符号123のグラフは中央の組を
構成する摂動部材の数を、両端の2組を構成する摂動部
材の数よりも少なくした場合の周波数特性のグラフであ
る。
【0042】符号122のグラフと符号123のグラフ
とを比較すると、符号122のグラフの方が、第1サイ
ドローブが抑圧されていることがわかる。したがって、
図9より摂動部材の存在しない領域が2つあり、摂動部
材の存在する領域が3つの組に分割されている場合にお
いて、摂動部材の存在する領域のうち中央の組を構成す
る摂動部材の数を、他の2組を構成する摂動部材の数よ
りも多くした方が、反射器の周波数特性の第1サイドロ
ーブを抑圧することができる。
【0043】なお、上記第1実施例及び第2実施例と図
9においては、摂動部材が存在する領域を3つに分割し
た実施例を示したが、これに限るものではなく4つ以上
に分割した場合においても、中央位置付近に存在する
「摂動部材が存在する領域」を構成する摂動部材の数
を、他の「摂動部材が存在する領域」よりも多くすれ
ば、第1サイドローブを抑圧することができる。
【0044】〔第3実施例〕次に、摂動部材の存在しな
い領域の数を異ならせた場合の実施例を説明する。図1
0に、この発明の反射器の第3実施例の構成図を示す。
図10(a)は、摂動部材の存在しない領域(24,2
5)を2ヶ所とし、3つの摂動部材の存在する領域(1
2,14,15)のうち中央の組の摂動部材の数を最も
多くした実施例であり、図6に示した間引き本数の合計
が12本の場合に相当するものである。すなわち、領域
14,15の摂動部材の数が11本,中央の領域の摂動
部材の数が66本,領域24及び25の幅はどちらも摂
動部材6本分である。
【0045】図10(b)は、摂動部材の存在しない領
域(24,25,26,27)を4ヶ所とし、5つに分
割された摂動部材の存在する領域(12,14,15,
16,17)のうち中央の組の摂動部材の数を最も多く
した実施例である。ここで、領域14,15の摂動部材
の数=11本、領域16,17の摂動部材の数=6本、
領域12の摂動部材の数=50本であり、領域24,2
5の幅は摂動部材6本分、領域26,27の幅は摂動部
材2本分である。なお、図10(a),(b)とも、間
引かれる摂動部材の数の合計は12本である。
【0046】図11に、この発明の図10(a),
(b)に示した反射器の周波数特性のグラフの比較図を
示す。符号122は、図10(a)の反射器の周波数特
性のグラフであり、摂動部材が存在しない領域が2ヶ所
である図9に示したグラフに相当する。一方、符号12
4は、図10(b)の反射器の周波数特性のグラフであ
り、摂動部材が存在しない領域が4ヶ所の場合のグラフ
である。このグラフによれば、符号124のグラフの第
1サイドローブの方が、符号122の第1サイドローブ
よりも抑圧されていることがわかる。
【0047】したがって、図10,図11より、摂動部
材の存在しない領域は2ヶ所に限定する必要はなく、4
ヶ所の場合でも第1サイドローブを抑圧できる。また、
間引く摂動部材の数にもよるが、一般的に、中央の領域
の摂動部材の数を他の領域の数よりも多くし、かつ摂動
部材の存在しない領域の数を増加させた方が、第1サイ
ドローブを抑圧できると言える。
【0048】〔第4実施例〕次に、摂動部材の存在しな
い領域、すなわち自由表面領域を対称とした場合の実施
例について説明する。図12に、この発明の反射器の構
成図の一実施例を示す。図12(a)は、図10(a)
と同じ構成図であり、3つの摂動部材の存在する領域
(12,14,15)が、摂動部材の中央線に対して左
右対称となっている反射器である。
【0049】一方、図12(b)は、3つの摂動部材の
存在する領域(12,14,15)が中央線に対して左
右非対称の構成図であり、左端の領域14の摂動部材の
数が5本,中央の領域12の摂動部材の数が66本,右
端の領域15の摂動部材の数が17本である。また、図
12(a),(b)とも、間引かれる摂動部材の合計数
は12本である。
【0050】図13に、この発明の図12(a),
(b)に示した反射器の周波数特性のグラフの比較図を
示す。符号122は、図12(a)の反射器の周波数特
性のグラフであり、図11の符号122のグラフと同一
であって、摂動部材が存在する領域が左右対称となって
いる反射器の周波数特性のグラフである。
【0051】一方、符号125は、図12(b)の反射
器の周波数特性のグラフであり、摂動部材が存在する領
域が左右非対称となっている反射器の周波数特性のグラ
フである。このグラフによれば、符号122のグラフの
方が、符号125のグラフよりも第1サイドローブが抑
圧されているので、摂動部材が存在する領域が奇数に分
割されている場合には、その左端と右端の領域を構成す
る摂動部材の数を等しくし、摂動部材の中心線に対して
左右対称となるように配置した方が、反射器の周波数特
性の第1サイドローブを抑圧することができる。
【0052】〔第5実施例〕以上の実施例では、摂動部
材は、圧電基板上に配置された薄膜状の金属ストリップ
(たとえばアルミストリップ)で形成していたが、以下
に示すように、圧電基板の表面上に配置された溝によっ
て形成することもできる。図14に、この発明の摂動部
材を溝によって形成した反射器の構成図を示す。図14
(a)が、上から見た平面図であり、図14(b)は、
図14(a)の線分X−X’での断面図であり、図14
(c)は、図14(b)の溝の部分の拡大図である。こ
れは、図3に対応するものであり、アルミストリップで
形成されていた摂動部材を、溝でおきかえたものであ
る。
【0053】この構成で図3に示した反射器の周波数特
性と同じ特性を得るためには、アルミストリップ1本当
たりの反射率と、1つの溝当たりの反射率を等しくすれ
ばよい。たとえば、図3の反射器が、圧電基板としてS
T−X水晶(42.45°Y−X:水晶)を用い、周期
p=7.5μm,1本のストリップの幅=3.75μ
m,膜厚h1=0.21μmのアルミニウムの薄膜スト
リップで形成されている場合、「弾性波素子技術ハンド
ブック」(オーム社、平成3年11月)によれば、この
薄膜ストリップ1本当たりの反射率R1は、次式のよう
になる。 R1=0.00196+0.19・h1/p=0.00
728
【0054】また、圧電基板表面に形成された1つの溝
による反射率R2は、0.30・h2/pで与えられる
ので、反射率R1=R2とする場合には、R1=0.0
0728=0.30・h2/p=R2となる。ここで、
h2は溝の深さである。今、p=7.5μmとすると、
上式よりh2=0.182μmとなる。したがって図1
4(c)に示すように、溝の深さh2=0.18μm,
溝の幅w2=3.75μm,周期p=7.5μmとすれ
ば、図3の反射器と同様の周波数特性の反射器を得るこ
とができる。
【0055】〔第6実施例〕次に、上記実施例で摂動部
材を間引いた領域に、異なる周期を持つ摂動部材を配置
した実施例について説明する。一般に、圧電基板上で、
周期的な摂動部材がある領域と摂動部材がない自由表面
領域とでは、一般に弾性表面波SAWの速度が異なる。
このように、この2つの領域のSAW速度が異なると、
反射器の特性が中心周波数に対して非対称となる。
【0056】図15に、この発明の反射器の第6実施例
において、2つの領域のSAWの速度が異なる場合の周
波数特性のグラフを示す。ここで、利用する反射器は、
図8に示したように、間引き本数の合計は12本とし、
摂動部材の本数は、左端から11,66,11本とす
る。
【0057】図15の符号126は、2つの領域のSA
Wの速度が異なる場合の反射器の周波数特性のグラフで
あり、実際に伝搬されるSAWの速度として、摂動部材
がない自由表面領域の速度を3159m/sとし、摂動
部材がある領域の速度を3139m/sとしたときの反
射器の周波数特性のグラフである。一方、符号127
は、2つの領域の速度をどちらも同じ(=3139m/
s)とした場合の周波数特性のグラフである。図15の
符号126からわかるように、2つの領域の速度が違う
場合、第一サイドローブの大きさが、メインローブの低
周波側(110)と高周波側(111)で非対称とな
り、高周波側の第一サイドローブ(111)が大きくな
っているのがわかる。
【0058】次に、図16に摂動部材がない自由表面領
域の速度を3154m/sとして、摂動部材がある領域
の速度3139m/sに近づけたときの反射器の周波数
特性のグラフ(符号128)を示す。図16において、
符号126と符号128のグラフを比較すると、摂動部
材のない自由表面領域のSAWの速度を、摂動部材のあ
る領域の速度(=3139m/s)に近づけた方(符号
128)が、SAWの速度が離れている時(3159m
/s)に比べて、低周波側(110)と高周波側(11
1)の第一サイドローブの減衰量の差が小さくなってい
るのが確認できる。従って、摂動部材のある領域とない
領域のSAWの速度差を小さくすれば、メインローブの
低周波側と高周波側の第一サイドローブの非対照性を抑
制できる。
【0059】この2つの領域のSAWの速度差を小さく
するためには、たとえば、摂動部材のない領域に、もと
の摂動部材の周期と異なる周期を持つ摂動部材を配置す
る。図17に、上記実施例では摂動部材のなかった領域
(たとえば図3の領域24,25)に周期の異なる摂動
部材18,19を配置した反射器の構成図を示す。ここ
で、たとえば、摂動部材12,14,15の周期を7.
5μmとし、摂動部材18,19の周期を5.7μmと
する。
【0060】このように、摂動部材のない領域に、もと
の摂動部材12,14,15とは周期が異なる摂動部材
18,19を配置しても、周期が異なるためにSAWの
反射には寄与しないが、異なる周期を持つ摂動部材の領
域のSAW速度は、全く摂動部材がない場合に比べて摂
動部材がある領域の速度に近づく。従って、反射器のメ
インローブの低周波側と高周波側の第一サイドローブ1
10と111の減衰量のレベル差が小さくなり、全体と
して第一サイドローブが抑圧される。
【0061】この2種類の摂動部材(12,14,1
5)と(18,19)とは、同じ材料で形成すればよ
く、たとえばAl,Cu,Au,Ti,Mgなどの金属
ストリップで形成することができる。さらに、これらの
金属を複数個組み合わせた合金や、これらの金属の多層
膜を用いることもできる。このように同じ材料を用いれ
ば、1度の製造工程で、もとの摂動部材(12,14,
15)と周期の異なる摂動部材(18,19)の両方を
作成することが可能となり、製造工程が簡便になる。ま
た、図18に示すように2種類の摂動部材を、同じ材料
の金属薄膜で、電気的に短絡させてもよい。さらに、2
種類の摂動部材のかわりに、図19に示すように、圧電
基板表面上に溝を形成してもよい。この場合も製造工程
が簡便になる。
【0062】〔第7実施例〕ここでは、この発明の反射
器を用いた弾性表面波フィルタの実施例を示す。図20
にこの発明の反射器を用いた弾性表面波フィルタの構成
図を示す。圧電基板57として36°Y−X:水晶を用
い、入出力IDT51,52、反射器54,55および
グレーティング導波路を用いた導波路方向性結合器5
3,56から構成される。入力IDT51から放射され
たSAWは、導波路方向結合器53,56を経て反射器
54,55に到達し、反射器54,55で反射されて再
び導波路方向性結合器56を通過して出力IDT52で
受信される。ここで、入出力IDT51,52、導波路
方向性結合器53,56、反射器54,55はすべて膜
厚0.21μmのAlで形成するものとする。入出力I
DT51,52の周期は15μm、IDTの電極の対数
は入力IDT51が95対、出力IDT52が100対
とする。
【0063】図21に、図20の反射器54,55の拡
大図を示す。図21において、反射器54,55は短絡
されたアルミストリップ(領域12,14,15)で形
成し、アルミストリップの周期λは7.5μm、アルミ
ストリップの幅は3.75μmとする。反射器のアルミ
ストリップは間引きが施されており、2つの間引き領域
18,19は、それぞれ隣接配置された21本のアルミ
ストリップが除去されている。従って、いわゆる摂動部
材の存在する領域にあるアルミストリップは3組(領域
12,14,15)に分かれており、領域14,12,
15のアルミストリップの本数は、それぞれ18本、1
61本、18本となっている。さらに、アルミストリッ
プが除去された間引き領域18,19は、周期5.7μ
m、幅2.85μmの同じ材料のストリップを新たに配
置している。
【0064】図22に、この発明の図20の弾性表面波
フィルタの周波数特性のグラフを示す。また、図23
に、領域12等のアルミストリップが間引かれておら
ず、全部で239本のアルミストリップからなる反射器
を用いた場合の弾性表面波フィルタの周波数特性のグラ
フを示す。図22と図23とを比較すると、図22の弾
性表面波フィルタの第1サイドローブがそのメインロー
ブに対して約31dB減衰しており、図23の第1サイ
ドローブがそのメインローブに対して約29dB減衰し
ているので、この発明の反射器を用いた方が、弾性表面
波フィルタ特性においても、第一サイドローブが抑圧さ
れた良好な特性が得られているのが確認できる。
【0065】
【発明の効果】この発明の弾性表面波反射器によれば、
反射器の周波数特性の第一サイドローブを抑圧すること
ができる。したがって、この発明の弾性表面波反射器を
用いた弾性表面波フィルタの周波数特性においても、第
一サイドローブが抑圧される効果が得られる。特に、隣
接配置された複数個の摂動部材の幅に相当する幅を有
し、かつ摂動部材のない自由表面領域を複数個形成して
いるので、弾性表面波反射器の第一サイドローブを抑圧
することができる。
【0066】さらに、圧電基板上に残された3組の摂動
部材のうち、中央の組に含まれる摂動部材の数を他の両
端の組よりも多くしているので、弾性表面波反射器の第
一サイドローブを抑圧することができる。圧電基板上に
残された3組の摂動部材のうち、両端2組それぞれに含
まれる摂動部材の数を等しくしているので、弾性表面波
反射器の第一サイドローブを抑圧することができる。
【0067】摂動部材を除去した自由表面領域のSAW
速度を、摂動部材が存在する領域の速度に近づけている
ので、反射器のメインローブの低周波側と高周波側の第
一サイドローブのレベル差を小さくすることができる。
【0068】特に、摂動部材を除いた自由表面領域に、
もともとの摂動部材とは異なる第2の周期の摂動部材を
配置しているので、反射器のメインローブの低周波側と
高周波側の第一サイドローブの減衰量のレベル差を小さ
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の反射器の第1実施例の概略構成図で
ある。
【図2】この発明の反射器の第1実施例の概略構成図
(中央の領域の摂動部材の数が他の領域よりも多い場
合)である。
【図3】この発明の反射器の第1実施例の概略構成図
(両端の領域の摂動部材の数が等しい場合)である。
【図4】この発明の反射器の第1実施例の概略構成図
(摂動部材を電気的に短絡させた場合)である。
【図5】摂動部材を間引かないときと、間引いたときの
反射器の周波数特性の比較のグラフである。
【図6】反射器の第1サイト゛ローフ゛が最も抑圧された場合の
摂動部材の間引き位置を示した説明図である。
【図7】摂動部材の間引き位置と反射器の第1サイドロ
ーブの抑圧度との関係グラフである。
【図8】図6において、摂動部材の存在する領域の摂動
部材の数の説明図である。
【図9】この発明の第2実施例において、摂動部材が存
在する領域の中央の組の摂動部材の数を異ならせた場合
の周波数特性のグラフである。
【図10】この発明の反射器の第3実施例の構成図であ
る。
【図11】この発明の図10に示した反射器の周波数特
性のグラフである。
【図12】この発明の反射器の第4実施例の構成図であ
る。
【図13】この発明の図12に示した反射器の周波数特
性のグラフである。
【図14】この発明の第5実施例において、摂動部材を
溝によって形成した反射器の構成図である。
【図15】この発明の反射器の第6実施例において、2
つの領域のSAWの速度が異なる場合の周波数特性のグ
ラフである。
【図16】この発明の反射器の第6実施例において、2
つの領域のSAWの速度が異なるが、図15の場合より
も近づけた場合の周波数特性のグラフである。
【図17】この発明において、摂動部材のなかった領域
に周期の異なる摂動部材を配置した反射器の構成図であ
る。
【図18】この発明の第6実施例において、2種類の摂
動部材を同じ材料の金属薄膜で電気的に短絡させた反射
器の構成図である。
【図19】この発明の第6実施例において、すべての摂
動部材を溝によって形成した反射器の構成図である。
【図20】この発明の反射器を用いた弾性表面波フィル
タの一実施例の構成図である。
【図21】図20の反射器の拡大図である。
【図22】この発明の図20の弾性表面波フィルタの周
波数特性のグラフである。
【図23】間引きのない反射器を用いた場合の弾性表面
波フィルタの周波数特性のグラフである。
【図24】従来の弾性表面波フィルタの一実施例の構成
図である。
【図25】反射器のメインローブの幅がIDTのメイン
ローブの幅よりも大きい時の周波数特性のグラフであ
る。
【図26】反射器のメインローブの幅がIDTのメイン
ローブの幅よりも小さい時の周波数特性のグラフであ
る。
【図27】この発明において、反射器の第1サイドロー
ブが抑圧された場合の周波数特性のグラフである。
【符号の説明】
1 圧電基板 2 摂動部材 3 摂動部材 4 金属薄膜 10 摂動部材の存在する領域 11 摂動部材の存在する領域 12 摂動部材の存在する領域 13 摂動部材の存在する領域 14 摂動部材の存在する領域 15 摂動部材の存在する領域 16 摂動部材の存在する領域 17 摂動部材の存在する領域 18 摂動部材の存在する領域 19 摂動部材の存在する領域 21 摂動部材の存在しない領域(自由表面領域) 22 摂動部材の存在しない領域(自由表面領域) 23 摂動部材の存在しない領域(自由表面領域) 24 摂動部材の存在しない領域(自由表面領域) 25 摂動部材の存在しない領域(自由表面領域) 26 摂動部材の存在しない領域(自由表面領域) 27 摂動部材の存在しない領域(自由表面領域) 51 入力IDT 52 出力IDT 53 結合器 54 反射器 55 反射器 56 結合器 57 圧電基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 隆志 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 伊形 理 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 佐藤 良夫 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5J097 AA16 DD13 DD14 FF03 GG02 KK04

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板と、圧電基板上に第1の周期で
    配列された複数個の摂動部材とからなり、前記摂動部材
    の配列の中に、摂動部材のない自由表面領域が、複数個
    形成されたことを特徴とする弾性表面波反射器。
  2. 【請求項2】 前記自由表面領域が偶数個であり、前記
    摂動部材の存在する領域が自由表面領域によって弾性表
    面波の進行方向に奇数組に分離されている場合、中央の
    組の摂動部材の存在する領域を構成する摂動部材の数
    が、他の組の摂動部材の存在する領域よりも多いことを
    特徴とする請求項1記載の弾性表面波反射器。
  3. 【請求項3】 前記奇数組に分離された摂動部材の存在
    する領域のうち中央を除く摂動部材の存在する各領域を
    構成する摂動部材の数が、中央の組に対して、左右対称
    になっていることを特徴とする請求項2記載の弾性表面
    波反射器。
  4. 【請求項4】 前記自由表面領域が2個であり、前記摂
    動部材の存在する領域が、自由表面領域によって弾性表
    面波の進行方向に3組に分離されている場合、中央の組
    の摂動部材の存在する領域を構成する摂動部材の数が、
    他の組の摂動部材の存在する領域よりも多いことを特徴
    とする請求項1記載の弾性表面波反射器。
  5. 【請求項5】 前記3組に分離された摂動部材の存在す
    る領域のうち、中央の組を除く両端の2組の摂動部材の
    存在する領域を構成する摂動部材の数が等しいことを特
    徴とする請求項4記載の弾性表面波反射器。
  6. 【請求項6】 前記2個の自由表面領域の中心が、弾性
    表面波反射器に含まれる摂動部材全体の存在する領域に
    対して摂動部材の左端からそれぞれ8〜24%の位置及
    び77〜93%の位置にあることを特徴とする請求項4
    または5記載の弾性表面波反射器。
  7. 【請求項7】 前記自由表面領域を伝搬する弾性表面波
    の速度が、前記摂動部材の存在する領域を伝搬する弾性
    表面波の速度に近づくように、自由表面領域に摂動部材
    を配置したことを特徴とする請求項1から6のいずれか
    に記載した弾性表面波反射器。
  8. 【請求項8】 前記自由表面領域に、前記第1の周期と
    は異なる第2の周期で配列された複数個の摂動部材が形
    成されたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに
    記載した弾性表面波反射器。
  9. 【請求項9】 前記第2の周期は第1の周期よりも小さ
    いことを特徴とする請求項8記載の弾性表面波反射器。
  10. 【請求項10】 前記摂動部材が、電気的に短絡された
    金属ストリップあるいは電気的に開放された金属ストリ
    ップのいずれかで形成されたことを特徴とする請求項1
    から9のいずれかに記載した弾性表面波反射器。
  11. 【請求項11】 前記摂動部材の存在する領域の摂動部
    材と、前記自由表面領域に形成された摂動部材とが、す
    べて同じ材料で形成されていることを特徴とする請求項
    8または9記載の弾性表面波反射器。
  12. 【請求項12】 前記摂動部材が、圧電基板上に周期的
    に配列された溝によって構成されたことを特徴とする請
    求項1から11のいずれかに記載した弾性表面波反射
    器。
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