JPH0450416B2 - - Google Patents

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JPH0450416B2
JPH0450416B2 JP61006900A JP690086A JPH0450416B2 JP H0450416 B2 JPH0450416 B2 JP H0450416B2 JP 61006900 A JP61006900 A JP 61006900A JP 690086 A JP690086 A JP 690086A JP H0450416 B2 JPH0450416 B2 JP H0450416B2
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JP
Japan
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sheet
fibers
polyurethane
fiber
polymer
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JP61006900A
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Setsuo Taguchi
Hiroki Fukunaga
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)
  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は柔軟でドレープ性があり、耐摩耗性、
透湿性などの良好な複合シートの製造方法に関す
るものである。 [従来技術] 従来から天然皮革に類似した柔軟な複合シート
を得るため、素材として用いられる繊維シート
は、高密度で、しかも、柔かい不織布や織編物、
或いは単繊維と織物又は編物を一体化させたもの
が用いられ、シートを構成する繊維も極めて細い
ものが用いられている。また、機械的性能や充実
した感触を得るため、繊維シートにはポリウレタ
ンのような柔軟で高物性を有する高分子弾性体が
同時に付与されてきた。このため、最近、複合シ
ートは比較的高品位なものが得られるようになつ
た。 しかしながら、この複合シートは繊維および/
又は繊維束間に粗大でしかも連続した高分子弾性
体膜を含むため、柔軟性、ドレープ性の点では、
天然皮革に比べて明らかに劣るものであつた。 近年需要側の要求は多種多様であり、ドレツシ
イシルエツトが要求される分野においては、特に
柔軟性、ドレープ性は重要かつ、必要な特性であ
る。このため、天然皮革に比べて劣つているこれ
らの特性は、従来から改善すべき課題となつてい
た。かかる複合シートの欠点を解消するため、こ
れまで種々提案がなされ、それなりに改良されて
きたが、未だ充分なものとは言い難い。柔軟化し
て風合を改良する提案として、例えば、多孔化ポ
リウレタンの使用、或いはポリウレタン中に柔軟
化剤や多孔化剤を添加する方法(特公昭45−
20790、同46−2593、同48−4940、同52−49042な
ど)、繊維シートに平滑剤或いは離型性を有する
ものを付与した後、ポリウレタンを付与する方法
(特公昭58−45502、同59−21989など)、溶解性を
異にし、2種の重合体成分からなる極細繊維発生
型複合繊維のシートに、ポリウレタンを付与した
後、1成分を除去する方法(特公昭48−19922な
ど)、複合シートを機械揉みする方法などがある。
しかし、これらの提案により柔軟化された複合シ
ートは、いずれもシート内部に付与された高分子
弾性体が連続構造であるため柔軟性が小さく、あ
えてこれらの方法により充分な柔軟性を付与しよ
うとすれば、外観品位、充実感、加工性などの
他、複合シートとして重要な特性である機械的性
能が著しく低下し、実用に供し得ないものになつ
てしまうという難点を伴うものであつた。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明は繊維シートにポリウレタンを主とする
高分子弾性体を付与して成る複合シートの製造方
法において、良好な柔軟性、ドレープ性を得んと
すれば機械的性能が低下するという従来技術では
避けられない問題点を解決し、相反するこれらの
性能を同時に満足する複合シートの製造方法を提
供することを目的とするものである。 [問題点を解決するための手段] 本発明者らは、上記問題点に対して鋭意検討し
た結果、本発明に到達した。すなわち、本発明の
複合シートの製造方法は、高分子弾性体をより高
度に多孔構造化せしめる凝固調整剤を含有するポ
リウレタンを主とする高分子弾性体を繊維シート
に付与した後、該繊維シートに対し多数の細孔よ
り大気中に噴射せしめた柱状の高速液体流を噴き
当てて前記高分子弾性体の分割処理を行なうこと
を特徴とする複合シートの製造方法である。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明は具体的には、次の組合せにより構成さ
れる。 凝固調整剤を含有するポリウレタンを主とす
る高分子弾性体を用いて繊維シートに付与した
後湿式凝固し、複合シート中の高分子弾性体を
高度に多孔構造とすること。 該複合シートに対して高速液体流を噴射する
処理を施し、該高分子弾性体の一部あるいは全
体を細かく分割すること。 この組合せにより、従来の複合シートに比較し
て極めて柔軟でドレープに富み且つ、良好な通気
性、透湿性、機械的性能などを有する複合シート
を製造することができるのである。 本発明における凝固調整剤とは、ポリウレタン
を主とする高分子弾性体をより高度に多孔構造化
せしめるものである。更に具体的には、凝固調整
剤を混合した高分子弾性体を繊維シートに付与し
た後、該高分子弾性体の溶剤と非溶剤とからなる
凝固浴中で凝固した際、凝固調整剤の作用によ
り、該高分子弾性体を厚さ方向に速く、しかも均
一な凝固を起させて、表面の平滑性良く、密度の
低い均一で巨大な多孔構造あるいは微細な多孔構
造を形成せしめるものである。かかる構造とする
ことにより、複合シートの通気性、透湿性、外
観、風合および機械的性能などの諸性能を高める
ことに加えて高分子弾性体付与後行なう高速液体
流の噴射処理において、その高度な多孔構造に起
因する柔軟化のため、高分子弾性体の分割処理が
容易で効率よく行なえるのである。しかも、柔軟
化の割には良好な機械的性能、特に耐摩耗性を保
持することができる。 本発明に適用される凝固調整剤は、特に限定が
なく、従来の公知のポリウレタンに代表される高
分子弾性体の凝固調整剤あるいは気孔調整剤とい
われるものが全て適用できる。例えば、アルコー
ル、炭化水素、カルボン酸エステル、アミド、ニ
トリル、スルホン酸エステル、ウレイド、または
ウレタン等の各種、セルロース微結晶、ホウ酸、
ポリエチレングリコール、界面活性剤、長鎖カル
ボン酸金属塩、ナフテン酸金属塩、ソルビタンス
テアレート、ソルビタンバルミテート、ペンタエ
リスリトール、脂肪族ジカルボン酸エステル、芳
香族モノあるいはジカルボン酸エステル、アルキ
ルリン酸エステル、グリセリンからのエステル、
ハロゲン化アルキル、ゼラチン粉末、高級脂肪酸
塩、ソルビトールまたはソルビタンのエチレンオ
キサイド付加物、水溶性シリコーンなどの1種ま
たは2種以上の混合物が適用できる。 本発明を達成するための凝固調整剤の添加量
は、高分子弾性体固形分に対して0.1〜80%であ
り、好ましくは1〜50%である。凝固調整剤の選
択およびその添加量は複合シートの特性に大きく
影響を及ぼすため、用いる高分子弾性体との組合
せ、複合シートの用途、目的に応じて適宜行なわ
れる。 さらに、本発明を高分子弾性体としてポリウレ
タンを用いた場合を例にとつて具体的に説明する
と、本発明に使用されるポリウレタンの組成とし
ては、両末端に水素基を持つ平均分子量500〜
5000のポリグリコール、分子内に2ケ以上のイ
ソシアネート基を有する有機ポリイソシアネー
ト、ジアミン、ジオールなどのごとき多官能性
伸長剤からなるポリウレタンであり、に述べた
ポリグリコールとしては、ポリエステル、ポリエ
ーテル、ポリエーテルエステル、ポリアセター
ル、ポリオキシシランなどが好ましい。ポリエス
テルとしてはアジピン酸、セバシン酸、マレイン
酸等の脂肪族ジカルボン酸とエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール等の脂肪族グリコ
ールから重縮合によつて得たポリエステルまたは
環中に少なくとも2ケの炭素を含むラクトン、例
えば、カプロラクトン、β−プロピオシラクトン
またはこれらの混合物をエチレングリコールのご
とき2官能性伸長剤と反応させて得た両末端が水
酸基であるポリエステル等が好ましい。ポリエー
テルとしてはポリエチレングリコール、ポレプロ
ピレングリコール、ポリブチレングリコールのご
ときポリアルキレングリコールが好ましい。カプ
ロラクトンのごとき環状ラクトンとプロピレンオ
キサイドのごとき環状エーテルの共重合や、ジエ
チレングリコールとアジピン酸などの重縮合物の
ごときポリエーテルエステルも好適である。ま
た、ポリヒドロキシ化合物を2種以上混合したも
のを用いることも可能である。次にに述べた有
機ポリイソシアネートとしては、ナフタレンジイ
ソシアネート、P.P′−ベンチジンジイソシアネー
ト、P.P′−ジフエニルメタンジイソシアネート、
フエニレンジイソシアネート、2,4(または2,
6)−トリレンジイソシアネート、デユレンジイ
ソシアネート、3,3′,5,5′−テトラメチル−
ジフエニルメタン−4,4′−ジイソシアネートな
どの芳香族ジイソシアネートが好ましく、その他
ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジ
イソシアネートも使用出来る。また必要に応じ3
個以上のイソシアネート基を有するポリイソシア
ネートも使用出来る。に述べた多官能性伸長剤
としては、分子内に少なくとも2個の活性水素基
を持つ化合物、例えばP,P′−メチレンジアニリ
ン、ジアミノデユレン、4,4′−ジアミノ−3,
3′,5,5′−テトラメチルジフエニルメタン等の
芳香族ジアミン、またはエチレングリコール、プ
ロピレングリコール等の脂肪族グリコールおよび
ビスフエノールA等のごときジオール系伸長剤が
好ましい。エタノールアミン等のアミノアルコー
ル類、および必要量の3個以上の官能基を持つポ
リアミン、ポリオールを使用することも出来る。 以上のごときポリウレタンとともに、ポリ塩化
ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタ
アクリレート、ポリビニルアルコール誘導体、ポ
リ酢酸ビニル、酢酸セルローズ、セルローズ微粉
末等の高分子化合物を始めカーボンブラツク、酸
化チタン等のピグメントあるいは各種の染料その
他の添加物を溶解ないし分散せしめて使用するこ
ともできる。 重合体の溶剤としては、ジメチルホルムアミ
ド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキサイド等のアミド系または
スルホキサイド系溶媒が使用される。 これらの高分子弾性体の溶液タイプ、コロイ
ド、エマルジヨンやラテツクス、サスペンジヨン
など分散液タイプなどのいずれの形態でもよく、
繊維シートに付与する方法としては含浸、コーテ
イング、スプレーなど従来公知の方法で行なわれ
る。 重合体溶液の凝固液は上記の溶剤と非溶剤、通
常水との混合液が使用される。スポンジの大きさ
及び密度は重合体溶液中の添加物の量あるいは重
合体の濃度、凝固液中の溶剤に濃度あるいは温度
によつてほとんど任意に選ぶことができる。 繊維シートに対する高分子弾性体の付与量は、
弾性体の種類、製品シートの用途によつて適宜選
択すればよいが、通常、実質残存繊維に対し、固
形分で5〜150%であり、好ましくは10〜100%で
ある。 かかる高分子弾性体を繊維シートに付与した
後、高分子弾性体を細かく分割するため、高速液
体流の噴射処理を行なう。該高速液体流は、液体
を多数の細孔より大気中に噴射せしめた柱状の高
速の液体流である。気体は、前述の高分子弾性体
の分割処理を行なうことができず、用いることは
できない。 高速液体流の噴射処理は高分子弾性体を付与し
てから凝固させる前、途中および/または後に行
なわれる。被処理シートは湿潤状態でも、乾燥状
態いずれでも本発明は適用可能である。噴射する
液体は、繊維および高分子弾性体を著しく損傷、
変性または溶解しないものであれば種類を問わな
いが、扱い易さ、経済性などの点から通常水又は
温水が用いられ、本発明に好適な方法である。液
体には勿論、摩索損失の防止や噴射効果を上げる
目的で添加剤を加えてもよい。 噴射オリフイスの孔形状については特に限定が
なく、どのような形状でも適用可能であるが、一
般的には円形である。円形の場合、口径は0.05〜
3mmであるが、0.1〜1.0mmが特に好ましく用いら
れる。液体の噴射圧力はオリフイス口径、オリフ
イスと処理面の距離、シートの加工速度、シート
の目付重量および厚み、高分子弾性体の種類およ
び付着量、付着状態、液体の種類などによつて適
宜調節すればよいが、一般には5〜500Kg/cm2
ある。液体が水系の時、好ましく用いられる範囲
は、10〜300Kg/cm2である。噴射圧力が過小でも
本発明の目的を達せず、過大でも処理シートの機
械的強力の低下を招くばかりでなく、液体噴射跡
が目立ち、シートの表面品位が損われるので好ま
しくない。オリフイスと処理シート面の距離は、
通常10〜100mmである。距離が過大になると噴射
液体のエネルギー損失が大きくなつて処理効果を
悪くし、過小のときは液体噴射跡を生ずる原因に
なる。オリフイスは通常、処理シートの幅方向に
複数個配置され、均一に処理するため、揺動する
機構となつている。揺動については幅方向のみで
なく進行方向に対しても行なわれるXY軸揺動が
特に好ましい。また、高速液体の噴射角度は、シ
ート面に対し、通常90度±45度であるが、処理効
果あるいは処理シートの用途などに応じて適宜調
整すればよい。 高速液体流の噴射による高分子弾性体付与シー
トの処理は、片面のみに限つて行なつてもよく、
両面に行なつてもよい。また、シートが不織布ベ
ースからなるときは、シート面に沿つて複数枚に
スライスした後のシートの片面あるいは両面に処
理してもよい。更には、シートに立毛加工、染色
加工あるいは銀面付与加工(シート表面への膜付
け加工)を施した後に処理してもよい。 本発明に使用される繊維シートは、特に限定が
なく、従来公知の方法で製造されるニードルパン
チ不織布、ウオータージエツトパンチ不織布、織
物あるいは編物に短繊維を絡ませ一体化したシー
ト、繊維の一部を融着したシート、植毛シート、
長繊維不織布、織物、編物などいずれでも適用で
きる。繊維の絡み合いの形態から柔軟性、ドレー
プ性が得難いシート構造である不織布は、特に効
果的に本発明を達成することができる。 また、シートを構成する繊維に対しても、特に
限定がなく、例えば、ポリアミド(ナイロン)、
ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどの合成繊維、ビスコー
スレーヨン、キユプラなどの再生繊維、アセテー
トなどの半合成繊維、毛、木綿、麻などの天然系
繊維などいずれも使用可能である。この内、繊維
を人為的に極細化し易い合成繊維は特に望まし
く、さらに、実用性能の面からナイロン、ポリエ
ステルは特に好適な繊維である。 繊維の太さは、一般衣料用の繊維であれば特に
限定はないが、柔軟性の点から繊維の単糸が1d
以下が好ましく、特に0.3d以下がより好ましい。 好ましく用いられる極細繊維は、次のような複
合繊維から得られる。例えば、溶解性の異なる2
種の重合体からなり、繊維軸に対して垂直方向の
断面において、互いに海島関係にある高分子配列
体繊維(特公昭44−18369)、ブレンド紡糸繊維
(特公昭41−11631)、互いに相溶性の小さい2種
の重合体が隣接してなる易滑型複合繊維(特公昭
48−28005)などがそれである。また、金属繊維
シート焼結板からなる紡糸口金で湿式紡糸後、延
伸して得られるアクリル繊維、超延伸法によるポ
リエステル繊維、メルトブロー法によるポリエス
テル繊維などの極細繊維がある。 海島型や易分割型複合繊維を使用した場合、複
合繊維から極細繊維に加工するのは、どの段階の
工程でも行なうことができる。本発明に対して特
に好ましいのは高分子弾性体膜の物理的分割処理
をするまでに行なうのが好ましい。 繊維シートの目付重量は、実用に供し得る範囲
であれば大小を問わないが、通常、実質残存繊維
量で70〜500g/m2が好適である。高分子弾性体
を付与する前の繊維シートは、複合シートに充実
感を与えるため、収縮加工や圧縮加工などを行な
つてもよく、また、後の加工を容易にしたり、複
合シートの風合を一層よくするため、ポリビニル
アルコール、カルボキシメチルセルロースなどの
水溶性高分子を付与してもよい。 本発明は以上の構成により柔軟効率が高く、し
かも、機械的性能の良好な複合シートを提供する
ことができるのである。 [実施例] 次に本発明に係る実施例を示す。 本発明における物性の測定は以下の方法によ
る。 (1) 引張強力:JIS−L1079の5.12.1 (2) ドレープ係数:JIS−L1079の5.17のF法 (3) ブラシ摩耗:ASTM D1175に準じる シーフア摩耗試験機使用 荷重:3628・2g ブラシ:ナイロン ブラシ長:13mm 特に説明のない限り「割合」及び「%」は全て
重量に基づく。 実施例1〜3、比較例1〜3 島成分としてポリエチレンテレフタレート、海
成分としてポリスチレン共重合体からなる成分比
50/50、太さ3.0デニール、島数36、カツト長51
m、捲縮数15〜18山/インチの高分子配列体繊維
からなる原綿を用いてカード、クロスラツパを通
して目付550g/m2のウエブを作製した。該ウエ
ブに針密度3000本/cm2のニードルパンチを行ない
目付542g/m2、見掛密度0.199g/cm2の不織布シ
ートを得た。この不織布シートを90℃の熱水に通
して収縮した。この時のシートの面積収縮率は28
%であつた。次いでポリビニルアルコールの12%
水溶液中に浸漬、マングルによる絞液を繰返して
不織布シートに対してポリビニルアルコールを固
形分で27%付与した。このシートをトリクレンで
洗浄して繊維の海成分を除去して乾燥した。次い
で、ポリオール成分としてポリテトラメチレング
リコール(分子量約2000)、イソシアネート成分
としてジフエニルメタン4.4′−ジイソシアネー
ト、鎖伸長剤として4,4′−ジアミノジフエニル
メタンから成るポリウレタンをジメチルホルムア
ミド(DMF)の10%、12%、14%溶液になるよ
うにそれぞれ調合した後、凝固調整剤としてポリ
オキシアルキレンとシリコーンの共重合体である
親水性シリコーンを、該ポリウレタン溶液中へポ
リウレタン固形分100部に対して5部添加し、撹
拌して均一に混合した。かかるポリウレタン調合
液を用いてシートに含浸した後、DMF/水=25/
75混合液からなる凝固浴中で凝固した。次いで、
熱水中でポリビニルアルコール及びジメチルホル
ムアミドを洗浄し除去した。これらの処理による
ポリウレタンの付着量は繊維100部に対してそれ
ぞれ約25部、34部、43部であつた。 ここで凝固調整剤を添加したポリウレタン調合
液を含浸付与したものを実施例1(ポリウレタン
濃度10%)、実施例2(同12%)、実施例3(同14
%)とし、凝固調整剤を添加しないものを比較例
1(ポリウレタン濃度10%)、比較例2(同12%)、
比較例3(同14%)とし、他は実施例と全く同様
の条件で加工した。 次いで、水を噴射流として用いる高速液体流の
噴射処理をシートの表裏から各1回づつ行なつ
た。この時の高速液体処理の条件は、圧力:100
Kg/cm2、オリフイス口径:0.25mmφ、オリフイス
ピツチ:2.5mm、揺動幅:10mm、揺動サイクル:
3回/秒、処理速度:25mm/分であつた。しかる
後、該シートをスライサーにかけて2枚のシート
として、更に該シートをバフ機にかけて表裏に立
毛を形成させた。続いて分散染料を用いて120℃、
60分間液流染色し、スエード調のシートを得た。 得られたスエード調のシートは、表1に示すよ
うに凝固調整剤を添加したポリウレタンを付与し
た複合シートは、添加しないものに比べて明らか
に柔軟性および耐摩耗性が良好であつた。
【表】 [発明の効果] 本発明によれば、次の効果が得られる。 (1) 柔軟でドレープ性があり、かつ良好な耐摩耗
性などの機械的性能を有する複合シートが得ら
れる。 (2) 高速液体流の噴射処理による複合シート中に
高分子弾性体の分割が容易に効率よく行なえる
ため、シートの柔軟化を経済的に行なうことが
できる。 (3) 通気性、透湿性、外観品位の良好な複合シー
トが得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 高分子弾性体をより高度に多孔構造化せしめ
    る凝固調整剤を含有するポリウレタンを主とする
    高分子弾性体を繊維シートに付与した後、該繊維
    シートに対し多数の細孔より大気中に噴射せしめ
    た柱状の高速液体流を噴き当てて前記高分子弾性
    体の分割処理を行なうことを特徴とする複合シー
    トの製造方法。
JP61006900A 1986-01-16 1986-01-16 複合シ−トの製造方法 Granted JPS62170586A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH01132885A (ja) * 1987-11-11 1989-05-25 Kuraray Co Ltd 柔軟な皮革様シートの製造法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4942765A (ja) * 1972-08-30 1974-04-22

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4942765A (ja) * 1972-08-30 1974-04-22

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